太田述正コラム#13201(2022.12.26)
<皆さんとディスカッション(続x5394)/映画評論80:ビューティフル・レターズ 綴られた言葉 >
<1tVRXSiU>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
≫モンゴルの軛を正面から取り上げてるかどうか、誰か教えて。≪(コラム#13199。太田)
以前の筆者の記事。↓モンゴルの軛には言及しているのですが宗教史が邪魔?↓
「スラブ系民族の両国は、キエフを中心に9世紀以降に繁栄した多民族国家「キエフ・ルーシ(公国)」をルーツとする兄弟国家だ。両国で信仰されるキリスト教の源流もそこにある。
キエフ・ルーシのウラジーミル大公が988年に洗礼を受けてギリシャ正教を国教とし、キエフとその周辺に広めたからだ。
キエフ・ルーシは当時、ビザンツ帝国(東ローマ帝国)と並ぶヨーロッパ有数の大国だった。
だが、13世紀から始まるモンゴルのヨーロッパ侵攻で滅び、キエフを含む現在のウクライナの地は壊滅状態となった。
それと入れ替わるように台頭してきたのが、キエフ・ルーシの北東辺境に位置する小国にすぎなかった、モスクワ公国だった。
モスクワ公国はその後、宗教面でも力を集めていく。1326年、キエフにあった正教の府主教座は興隆著しいモスクワに移り、このことで一層の自信を得た。さらに1453年、ギリシャ正教の中心地で「第二のローマ」と呼ばれたコンスタンティノープルを有するビザンツ帝国が、オスマン帝国に滅ぼされると、モスクワこそが「第三のローマ」であり、キリスト教世界の盟主だと主張するようになる。
「神の代理人」であるという強圧的な統治者観は、後のロシアへと引き継がれていく。
プーチン氏は、ロシア正教を共産主義に代わる国家統合の理念と位置づける。その統治者観も、この延長にあると言えるだろう。そして今回の侵攻の裏には、ロシアが、同じキリスト教でもギリシャ正教とカトリックは大きく異なると認識していることがある。ウクライナが加盟を目指すNATO(北大西洋条約機構)の西側諸国は、カトリックを受け入れた国々を母体とする。プーチン氏は、ウクライナのNATO接近が、正教徒の国々の盟主を自任するロシアの存立基盤を脅かす、という意味でも無視できなかったのではないか。
一方、モンゴル軍に 蹂躙された後のウクライナの地は、強権化していくモスクワとは対照的に、ポーランドやリトアニアなど当時の大国の侵略にさらされてきた。「歴史なき民」などと不名誉な呼び方をされることもあるが、15~16世紀にはポーランドの支配に抵抗し、農奴を中心とした集団「コサック」がウクライナ南部に生まれた。遊牧民に対抗するため武装した各地のコサックが次第に力を持ち、17世紀半ばには連合国家である「ヘトマン国家」が誕生した。
こうした自由と独立を求め続けた歴史は、今回のロシアへの徹底抗戦ともつながっているようにも見える。」
https://www.yomiuri.co.jp/world/20220228-OYT1T50251/
<三浦清美『ロシアの思考回路―その精神史から見つめたウクライナ侵攻の深層』>書評。↓
「新約聖書にある「ぶどう園の労働者」の例えの如く、遅れて改宗したロシアが先頭に立つべく、テオーシスを体現するアウトクラトール(神の代理人)であるツァーリを希求する。
ローマ教会と異なり東方正教では民族固有の言語による布教が行われ、世俗権力に果敢に対抗する宗教者も出現した。キュリロス・メトディオス兄弟、トゥーロフのキリルetc.。信仰は凄い。
モンゴル侵寇という歴史に根ざすリアルな終末論とテオーシスに基づく自力本願的要素の濃さが、「回路」の特徴でありそうなことを垣間見ました。」
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784594093198
⇒どうも。
さて、’At the end of the various “Tales” about the fall of Constantinople, which gained great popularity in Moscow Russia, it was directly stated that the Rus’ people would defeat the Ishmaelites (Muslims) and their king would become the basileus in the City of Seven Hills (Constantinople). The Grand Prince of Moscow remained the strongest of the Eastern Orthodox rulers; Ivan III married Sophia Paleologue, broke his formal subordination to the Golden Horde (already divided into several Tatar kingdoms) and became an independent ruler. ‘
https://en.wikipedia.org/wiki/Moscow,_third_Rome
ということから、モスクワ大公国のキプチャク汗国後裔(イスラム化)諸タタール王国からの独立=ビザンツ帝国のオスマントルコによる征服=モスクワ大公のビザンツ皇帝姪との結婚=ロシアによるイスラム勢力の打倒/第三のローマの樹立宣言、であったわけであり、結局のところ、第三のローマ・・正教を国教とする・・思想は、ロシアによるところのそのモンゴルの軛症候群の外来の思想を利用した発露、であったことが分かる。
言うまでもなく、ロシアによるところのそのモンゴルの軛症候群の外来の思想を利用した発露、の第二弾が、第三のローマ(正教)ならぬマルクス主義を利用したものだったわけだ。
(参考:「第三のローマ」思想は、ブルガリア生れ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%B8%89%E3%81%AE%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%9E )
現在のプーチンのウクライナ侵略は、私見では、モンゴルの軛症候群の素のままの発露、だ。(太田)
<太田>
ウクライナ問題。↓
<よろし。↓>
「ウクライナ軍、ロシア侵略後から装甲戦闘車6000台破壊・・・」
https://news.yahoo.co.jp/byline/satohitoshi/20221226-00330058
<あがけ、もがけ。↓>
「ロシア軍の弾薬不足続く インフラ攻撃限定と英分析・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/01ff608c5589b6d76be0985c54158cb133ce1d8c
「露軍、一時休戦呼びかけ無視しクリスマスも攻撃…ウクライナ軍はヘルソン州の露軍司令部を破壊・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/c6d865002d4b5a579a02f51044f982a83676f1dd
<ちゃう。ウクライナなんて目じゃないの。杉山らが、米国と共にロシアを滅ぼそうとしとんのよね。↓>
「「西側はロシアを分割して統治しようとしている」。プーチン大統領の心の声か:なぜウクライナに侵略したか・・・」
https://news.yahoo.co.jp/byline/saorii/20221226-00330079
安倍問題/防衛費増。↓
なし。
それでは、その他の国内記事の紹介です。↓
準公式戦とはいえ、公式戦じゃないんだから、プロレスやらなかったのはなぜ?↓
「30秒将棋でノーミス!最早,人間やめてる藤井聡太竜王 VS 永瀬拓矢王座SUNTORY将棋オールスター東西対抗戦2022・・・」
https://www.youtube.com/watch?v=JOb0bDT3kZQ
また新たなコワイよー。↓
「埼玉・飯能市の3人殺害事件 現場近くに住む40歳の男を殺人未遂容疑で逮捕・・・」
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000281198.html
私自身、ひしひしと感じとるよ。↓
Cost of living: Japan’s inflation hits a 41-year high・・・
https://www.bbc.com/news/business-64072866
小磯のは戦後の発言だし、東久邇は陸軍首相とは言えず、菅原もまた然り。↓
「・・・注目すべきは、東久邇宮や小磯の唱えた一撃講和論が、長いあいだ戦争に協力してきた国民の怒りを引き起こさないための選択であったこと、そして戦いの決め手が陸海軍の航空戦力であったことだ。
ここに、航空への期待が高まる。陸軍側の航空のトップである陸軍航空総監兼航空本部長・中将の菅原道大は、四四年七月二七日の日記に「今や対米勝利を得がたしとするも、現状維持にて終結するの方策を練らざるベからず。之れ、最後に於ける敵機動部隊等に対する徹底的大打撃なり」と記した<。>・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E3%81%AA%E3%81%9C-%E7%89%B9%E6%94%BB-%E3%81%8C%E5%A7%8B%E3%82%81%E3%82%89%E3%82%8C-%E3%81%A8%E3%82%81%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%AA%E3%81%8F%E7%B6%9A%E3%81%91%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%9F%E3%81%AE%E3%81%8B-%E3%81%9D%E3%81%AE%E3%81%A8%E3%81%8D-%E8%BB%8D%E9%83%A8%E3%81%8C-%E5%AF%BE%E7%AD%96%E3%82%92%E8%BF%AB%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%9F%E3%82%82%E3%81%AE/ar-AA15EYRK?ocid=msedgntp&cvid=4e12e16f543547438eace444612e5c58
バッカモン。大正時代の日本の軍縮の嵐を知らんのか。↓
「戦争を「おいしいビジネス」と勘違いした…日本人が絶対に勝てないはずの戦争に突き進んだ根本原因・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/8945018b8f095e147409a15927f81981d5878a17
日・文カルト問題。↓
<急げ!↓>
「徴用工支援財団、定款に「賠償」 日韓検討の解決策念頭か・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/b0663241ad25885806b30006571fbcd1215d47dc
「韓日局長が東京で協議 徴用問題の解決策模索・・・」
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20221226001600882?section=japan-relationship/index
<文カルト健在記事。↓>
「「アルゼンチンに少女像設置、日本政府の圧力で失敗の危機…野卑な圧力の結果」=韓国正義記憶連帯・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/299207
<ちゃうの。プロト日本文明回帰しちゃったんで、政策でどうこうできないってだけさ。↓>
「「低金利」で輸出拡大した日本、円安効果通じず固執捨てた・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/299179
中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
<習ちゃーん、しっかりせー。↓>
「中国ではコロナが激増スパイラルに、専門家「前途は非常に非常に困難」・・・米国政府系メディアのボイス・オブ・アメリカ・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b906598-s25-c30-d0198.html
<その通り。↓>
「・・・われわれの文化は、われわれ自身が重視していないからこそ、日本や韓国に盗みの機会を与えているのだ。われわれは春節や中秋節など伝統的な祝日をほとんど重視しなくなった。春節には花火をやらなくなったし、親戚や友人を訪問することもしない。清明節に(亡くなった家族や先祖に捧げるために)紙を燃やすこともなくなったし、中秋節にも家族全員が集まらない。端午節は商業施設をぶらつく日になった。むしろクリスマスや感謝祭の方が盛り上がるぐらいだ。
われわれの元に、伝統的祝日の形式は残ったが、内なる文化はなくなってしまった。
一方で、日本人と韓国人はわれわれが捨てた文化を重宝している。中国の伝統文化を盗み、大きな成果を挙げてきた。中国人は深く考えねばならない。われわれは西洋文化を尊び、われわれの文化は失われつつある。
中国でこれ以上花火が禁止されたのでは、中国の花火を韓国が自国の世界無形文化遺産として登録することになる。確かに花火や爆竹には害があるが、制御することは可能だ。私は花火や爆竹の生産と、祝祭の際の使用を支持する。これは私たちの文化の一部だ。われわれが失ったら、本当に他の国の文化遺産になり、われわれのものではなくなるかもしれない。
今から50年後には、中国人の子らが「花火は韓国のもので、中国のものではない」と言っているかもしれない。そうなれば、実に大きな皮肉だ。そうはなってほしくはない。」
https://www.recordchina.co.jp/b906614-s25-c30-d0198.html
--映画評論80:ビューティフル・レターズ 綴られた言葉--
昨夜、「アマゾンプライムで『ビューティフル・レターズ 綴られた言葉』を鑑賞。うって変わって一時間半を切る短い映画で、筋も単純、テーマも単純、な映画だった。どちらかというとペケ。」
https://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=2428880&id=48839834#comment_id_1594847065 ←Mixiコミュニティ
と記した後、調べようとして、この映画のウィキペディアがないことに気付き、仕方なく、下掲の二つの記事等を読んだ。↓
https://murton-09.hatenablog.com/entry/2022/12/07/120915
https://theindependentcritic.com/letter_writer
で、上掲記事から、これが、モルモン教徒の監督による、事実上のモルモン教の宣教用映画であることを知った。
どおりで、(たまたまクリスマス当日に鑑賞したという偶然付きの)スクルージ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%AD%E3%83%AB_(%E5%B0%8F%E8%AA%AC)
ものの没入できない薄っぺら映画だな、と、自分が受け止めたわけだ、と思った。
そもそも、なんでこの映画を鑑賞したかだが、アマゾンプライムで、珍しくもフルの5つ星だったからだ。
アマゾンが、(本来は)一夫多妻主義のカルトたるモルモン教の広告塔になっていいのかよ、という話だ。
但し、映画そのものの中では宗教色は極力抑えられている。
スクルージものだと私が書いたのは、他人のために善行を積めば自分にいい報いが戻って来る、という、人間主義とは似て非なるところの、利己的利他主義、おススメ映画なるがゆえ。
これで、アマゾンがつける評価も当てにならないことがはっきりした。
困った困った。
<太田>
昨日、本日、と、年末大掃除ならぬ、年末IT関係諸懸案一掃作業を行った。↓
一、Alexaによるプリンター操作
表記ができないので、改めて、下掲を見ながらやってみた。
https://ij.manual.canon/ij/webmanual/Manual2/UF/uf_aispeaker_a.html?lng=JP
そうしたら、うまくいった。
要するに、上掲の手順で、上掲の言葉遣いをしないとうまくいかないということのようだ。
(プリンターの電源オフは、ほおっておいても一定の時間が経てばオフになるので、指示する必要なし、ということか、コマンドが載っておらず、あれころ言葉を換えて試みてもダメだった。)
何たるバカチョン。
でも、これで、一階からも、二階にあるTS5430の電源をオンにすることができるようになった。)
二、過去「講演」動画整理
実は、私、しゃべるのがヘタだし、しょぼくれて見えるので、過去のオフ会動画、殆ど視聴したことがないのだが、担当のオフ会幹事が撮ってアップしてくれた動画ファイルがX299パソコンのデスクトップに残されるようになっていて、その都度そのファイルを削除していたところ、4回くらい前から、そのファイルを外付けハードディスクに保存することにしていた。
ところが、今回、ファイルが残されていなかったので、自分でYoutubeからダウンロードして保存したため、否応なしに、出だしの自分の姿を視聴することになってしまい、しゃべりも見てくれもまあまあだったので、保存していない昔の動画もダウンロード/保存を始めた。
今回は「日本の来し方行く末2018年」までにしたが、気付いたのは、当時はまだ、大動脈解離の病み上がり状態が続いていたため、しょぼくれて見えていたらしいことだ。
三、マイナポイント申請
「健康保険証としての利用申し込み」と「公金受取口座の登録」とに関し、表記を行った。
後者は、ドンキホーテで使用しているMajicaカードにしたのだが、スマホでMajicaアプリは設定済みだったものの、例えば、記入を求められる「PINコード」が何を指しているかが分からず、カードとアプリの中を探し回って右往左往。
結局、1時間半近くかかってしまった。
どうして、こんなつらい思いをしなきゃアカンのかと脳死日本政府を呪った。
四、LiveSmartへの質問
<太田>(本日)
Alexaを通じた音声によるオン/オフができなくなっています。
(「応接室エアコンは応答していません」、という返答がある。)
LSアプリ上では、「エアコン(1)」・・これしか登録していない・・のスイッチアイコンを押すことによるオン/オフはできています。
音声によるオン/オフができるようにするにはどうしたらいいでしょうか。
<LiveSmart>
この度はLiveSmartへお問い合わせをいただき、ありがとうございました。
サポートへのお問い合わせを受付いたしました。
【受付番号】 XXXXX
お問い合わせの内容や混雑状況によっては、ご返答までに数日お時間をいただく場合がございます。お急ぎのところ大変申し訳ございませんが、何卒ご了承ください。・・・
五、COCOAの削除
本日、表記を、下掲サイトを参照しつつ実施。
https://otona-life.com/2022/11/19/144873/
「iPhoneでCOCOAを3.0.0にアップデートする手順」が載っているが、どうやら、(勝手に?)アップデートされていたみたい。
そこで、アプリ画面から機能停止させた上で、「iPhoneの「設定」から「接触通知」を選択する」→「「接触通知をオフにする」を押す」、を実行しようと思ったら、そもそも、接触通知をオンにし忘れていた(?!)ようで拍子抜け。
その上で、アプリを削除しておいた。
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太田述正コラム#13202(2022.12.26)
<安達宏昭『大東亜共栄圏–帝国日本のアジア支配構想』を読む(その23)>
→非公開