太田述正コラム#2146(2007.10.25)
<防衛省不祥事報道に思う(続x6)>(2009.3.10公開)
(本篇は、当分の間公開しません。)
1 始めに
山田洋行と小沢氏の関係が気になったので少し調べてみました。
2 山田洋行と小沢氏
小沢氏は山田洋行から政治資金を600万円もらっており、守屋事件を契機にこの金を返したと発表したことを以前記しました。
次に東(あずま)氏の問題です。
東祥三(1951年~)氏は創価大学卒の創価学会員であり、1990年に公明党から出馬して衆議院議員に初当選します。彼は、1996年10月、『私の政治の師・小沢一郎である』と公言したため、現役の創価学会員から反発を受けます。1998年1月には小沢党首が結成した自由党に旧公明党の議員達と参加しますが、11月に公明党が復活すると東氏1人だけを残して、全員が公明党に戻ります。
そして、2003年9月には自由党と民主党との合併によって東氏は民主党に移ります。
しかし、東氏は2003年11月に落選し、多分その時点から山田洋行の顧問に就任して現在に至っています。(2005年9月の選挙にも民主党から再び出馬するも、やはり落選しています。)
(以上、コラム#2141及び
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E7%A5%A5%E4%B8%89
(10月25日アクセス)による。)
防衛省の将官OB達で山田洋行に天下った人々は平均一人750万円程度の給与をもらっているというのですから、同じ給与だと少なめに仮定しても、ざっと計算して、現在までに3,000万円弱の給与が東氏に支払われた勘定です。
小沢氏の政治資金を併せると、山田洋行から民主党の小沢グループに、約3,500万円が支払われたことになります。
この東氏を山田洋行に紹介した(押し込んだ?)人物は、田村秀明参議院議員(当時。その後引退)であるという有力情報があります(典拠は明らかにできません)。
田村氏は、防衛大卒(1期生)の元航空自衛官(工学博士)で、1989年に参議院議員になり、小沢氏と行動を共にするも、民主党を経て、2005年7月には小沢氏と袂を分かって・・タテマエ上は民主党の安全保障政策への不満から・・国民新党結党に参加し、2007年に議員を引退しています。
(以上、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B0%E6%9D%91%E7%A7%80%E6%98%AD
(10月25日アクセス)による。)
この田村氏は、以前からカネにまつわる不祥事の噂の絶えない人物です(典拠は明らかにできません)。
私は、小沢氏と山田洋行を結びつけたのも田村氏であろうと考えています。
3 山田洋行と創価学会
ところで、東氏は、今でも創価学会員らしいのですが、これに加えて、山田洋行の顧問弁護士の豊嶋秀直(ヤメ検)は創価大学教授だというのです(典拠は明らかにできません)。
こうなると、山田洋行は、民主党小沢グループと公明党/創価学会を結ぶ接点の感を呈してきます。
私は、何人かの記者に、この話をもっと調べろとけしかけているのですが、どうも小沢氏にしても、創価学会にしても、記者にとっては鬼門のようですね。
4 終わりに
いやはや、魑魅魍魎の世界ですな。
いずれにせよ、何でこんな世界の活動資金を、防衛費から捻出せにゃあかんの? と言いたくなります。
防衛省不祥事報道に思う(続x6)
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