太田述正コラム#9082(2017.5.9)
<皆さんとディスカッション(続x3337)>
<太田>(ツイッターより)
経団連まで安倍私案に同調!
https://mainichi.jp/articles/20170509/k00/00m/020/034000c
「…野田<前首相>は…「自民党の憲法審のメンバーがどこまで(首相の発言を)共有していたのか、唐突感が分からない」と…述べ…不快感を示した…」
http://www.sankei.com/politics/news/170508/plt1705080018-n1.html
野田さんの言う通りだよ。
彼が、自民党内の「抵抗勢力」のややマシ石破やダメ船田らをうまく使って、安倍私案をぶっ潰してくれることを強く期待。→
「自民の船田元党憲法改正推進本部長代理 安倍晋三首相の表明を批判「慎重であるべきだ」 民進の反発を懸念…」
http://www.sankei.com/politics/news/170508/plt1705080015-n1.html
戦禍の祖国を逃れて日本に留学しているシリア人男子大学生がアラビア語に翻訳したマンガ、『キャプテン翼』が、出版社等の支援を得て、ドイツ等で難民生活を送っているシリア人の子供達に無償配布されてるって。
http://www.bbc.com/news/world-asia-39801464
このイイ話、邦語ウィキに未掲載だね。
<HqummZec>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
<LbqsB3PQクンら>・・・に対して<通りすがりの理系クンの二度にわたる>返しってアスペっぽいね。
<mIdwyCqs>(同上)
GW中に政治関係のブログ・コラムを色々見たけど残念ながら得る物は特に無かった。
太田コラムの質の高さを再確認出来た事くらいか?
⇒そう思わない人が圧倒的に多いってことなんだろうが、日本の広義の政治学者の中では、私が、政治に係る実務を長年にわたって経験していること、軍事に土地勘があること、経営学も学んでいること、幼少期に外国で過ごしたこと、は珍しいかもしれないねえ。(太田)
<太田>
それでは、その他の記事の紹介です。
私が感心した、久美子社長の戦略が紹介されたコラム#7481で引用した記事を読み直してみたが、「中価格帯と低価格帯に移行する」なんて、彼女、一言も言ってないぞ。
彼女は、高価格帯の顧客、つまり、大塚家具の顧客を増やすために、気軽に立ち入れる店舗にする、かつ、中古家具下取りを行う、という戦略を提示しているだけだ。
このインタビューに答えている人物は、プロ経営者を自認しており、大いに実績もあるようだが、大塚家具に関しては、財務的な縮小均衡的な夢のない提言だけを行っており、抵抗感がある。
久美子社長の弁明と反論を聞きたいもんだ。↓
「・・・中価格帯と低価格帯に移行すると、ニトリとイケアが待ち構えていますが、ニトリとイケアは製造小売業なので、流通小売りだけの大塚家具は構造的に勝負できません。そう考えると勝久氏の路線は悪くなかったのです。ところが店舗数が多すぎました。反面教師はカッシーナです。富裕層を対象にして日本に4店舗しか設けていません。大塚家具の店舗数は17店舗ですが、縮小均衡を図るべきです。店舗数を減らせば売り上げも減りますが、固定費を削減できて黒字に転換できる道が開けます。
じつは、3月24日の大塚家具の株主総会に出て今後の店舗展開について質問したら、久美子社長はスクラップ・アンド・ビルドによって、いくつかのジャンルの店を計60店舗出店する計画だと回答してきました。
一方で、久美子社長の業況説明では、固定経費で一番足を引っ張っているのは家賃だというのです。これだけでも戦略的に辻褄が合いません。・・・
大塚家具の場合、店舗数をカッシーナの倍の8店舗ぐらいに減らして、富裕層にターゲットを絞れば利益が出るようになると思います。・・・
久美子社長には、経営者の資質がないのではないでしょうか。」
<今後の大塚家具は>・・・ファンドの傘下に入って、ファンドがプロ経営者を送り込んで再建するか、あるいは経営悪化がさらに進行して転落していくか。どちらかになるのではないでしょうか。・・・
経営者の必須要件は、リーダーシップ、戦略策定力、マネジメント力の3つです。社長になるような人はリーダーシップを身に付けていますし、マネジメント力はルーティンワークが対象なので、これも修得しています。経営者が伸びるには戦略策定力を強化することで、MBA流を叩き込むことが有効です。」
https://news.infoseek.co.jp/article/businessjournal_334381/
中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
<まず、人民網より。
だそうです。↓>
「人気の高い日本ドラマの特徴は現実と向き合いながら保たれたぬくもり・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2017/0508/c94473-9212261.html
「中国版「家族はつらいよ」のポスターが公開 11日に封切り・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2017/0508/c206603-9212108.html
<日中交流人士紹介。↓>
「日本で活躍する京劇演出家・呉汝俊さん「一人でも多くの人に中国を好きになってもらいたい・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2017/0508/c94473-9212427.html
<習ちゃん、必死に安倍私案に反対。↓>
「・・・安倍氏は9条の現行の条文は変えず、自衛隊に関する条文を追加するのみにすると言明した。だが多くの憲法学者は、自衛隊そのものが「陸海空軍その他戦力は、これを保持しない」とする第9条第2項と相容れず、つじつまが合わないとする。・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2017/0508/c94474-9212368.html
<例外的に、朝鮮日報より。
習ちゃん、当然のお怒り。↓>>
「中国紙、日本メディアを非難=米司令官の更迭要求報道で「中国が米司令官の更迭を要求したという日本の報道は『離間の計』」–中国の環球時報、日本の共同通信を非難・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/05/08/2017050802194.html
<ここからは、サーチナより。
思わず、教え子達と共に、遠くまで来ぬるものかな、という感慨に耽らされるねえ。↓>
「・・・今日頭条は・・・「爆買いをやめた中国人観光客が、ついに日本の生活を楽しむようになった」とする記事を掲載した。
記事は、日本旅行をした中国人観光客によるネット上への書き込みに変化が起きているとし、これまでは「2時間並んでようやくお目当ての商品をゲットした」というものだったが、現在では「美容院へ行った」、「温泉に入った」、「ライブを見に行った」などより日常的な楽しみを味わう書き込みが増えていると紹介した。
そして日本を訪れる中国人観光客の消費額減少は、「便座や炊飯器、化粧品、紙おむつから体験型消費へ」という消費構造の変化の表れであると説明。温泉やエステ、ライブ、競馬にスポーツ観戦、アニメの「聖地巡礼」、さらには決して有名ではない現地の居酒屋巡りまで、心や体の体験を求める傾向が顕著となり「より旅が本来持つ重要な意義に近づいている」と評した。
そのうえで、かつての「爆買い」経験者で今では日本での体験型旅行を楽しむ中国人観光客が「青い空、白い雲の中で鳥たちが自由に飛んだり止まったりするのが見えるようになった。街を見ると、多くの中国人がドラッグストアで買い物に熱中している姿を見かけるが、初めて日本を訪れた時は自分のその1人だったことを思い出した。そしてふと、当時の自分はこんな柔らかな風や太陽の光を無駄遣いしていたんだなと感じた」と語ったことを紹介している。
記事は「中国人観光客は、物的な消費の機会を持つほかに、現地人と知り合い、現地の文化に注目し、現地の生活に入り込むことで、日本を知るチャンスを持つべきなのだ。それは、日本に中国人観光客を知ってもらうチャンスにもなるのである」と結んだ。」
http://news.searchina.net/id/1635280?page=1
<日本のホームレスに瞠目。↓>
「・・・今日頭条は・・・「これこそ、日本が本当に発展している点だ」とする記事を掲載した。記事が「発展している」と感じたポイントは、なんとホームレスにあったのだ。
記事は大阪から新幹線に乗って京都に行こうとした際、駅の中で道に迷ってしまった時のエピソードを紹介した。時間が迫っていたが、早朝で人通りが少なく、道を尋ねる相手もいないと焦っていたところ、駅の中で眠っているホームレス男性を見つけたという。
「ホームレスに道を聞くのは・・・」と3秒間躊躇したのち、やはりこの男性に道を聞くことを決意。カタコトの日本語と英語、地図を使ってコミュニケーションを取ってみたところ、男性はとても喜んで立ち上がり、自ら道案内してくれたとのこと。1分ほどで目的地に着き、男性にお礼のお金を渡そうとしたところ「いらないよ」と断られた。「ホームレスがお金を求めないって、あり得ないだろう」と思い、何度も渡そうとしたが、最終的には相手の機嫌を少し損ねてしまい「本当にいらないんだよ」と立ち去られてしまったそうだ。
記事は「あとで思い返しても、とても身震いする出来事だった。社会の底辺にいるホームレスさえこのような自尊心を持っているということが、民族の発展を示す有効な方法になりうるのだと思った」と感想を述べている。」
http://news.searchina.net/id/1635239?page=1
<定番の日本の公衆トイレ称賛だが、力が入っているので・・。↓>
「・・・今日頭条は・・・日本の公衆トイレの清潔度合いと管理水準は世界一と言っても過言ではないと伝えつつ、日本と中国の歴史問題を忘れることはできなくとも、「日本の良いところは中国も積極的に取り入れていくべきだ」と論じる記事を掲載した。
記事はまず、もし中国人が日本を旅行で訪れると「ホテルや百貨店に限らず、駅や街中の公衆トイレはすべて、汚れていないうえに便器も壊れておらず、当然水漏れもないことに驚くはず」と紹介。また、日本のトイレは「障がい者や子ども連れなど、特殊なニーズを持つ人への配慮もある」と紹介し、日本と比較すると中国のトイレ事情があまりにも立ち遅れていることを強調した。・・・
最後に記事は日本と中国には歴史問題が存在し、それを忘れることはできないとしつつも、「日本の良いところは中国も積極的に取り入れていくべきだ」と指摘した。これに対して、中国のネットユーザーからも賛同の声が上がったが、「日本では公衆トイレからトイレットペーパーを持ち去る人はいないが、中国では持ち去らない人はいない」と指摘し、清潔な公衆トイレを実現するためにはモラルの向上が必要不可欠だとの意見が多く見られた。」
http://news.searchina.net/id/1635240?page=1
<定番の日本の駅弁称賛だが、同様。↓>
「・・・新華社は・・・日本の駅弁を絶賛する記事を掲載した。
記事は日本の駅弁について、「色、香り、味、器によるハーモニー」であると表現したうえで、日本の駅弁は「視覚と味覚を同時に楽しませることを追求している」と説明したうえで、それでも価格は43元から124元(約700円-2000円)という手頃な価格で購入できると紹介した。
また食材の選択、調理方法、パッケージの形や材質などは地域によりそれぞれ異っていることを説明、北海道の海鮮、仙台の牛タン、名古屋コーチン、神戸の和牛など、その土地ならではの美食を味わうことのできる駅弁が多数存在していると紹介した。
さらに東京駅にある駅弁ショップを紹介、店内では北は北海道から南は九州に至る各地域から集められた約200種類の駅弁が販売されており、大型連休などの時期には1日に1万個の駅弁が売れることもあるほど、日本では駅弁が消費者に愛されていると説明した。
また中国とは異なり、日本の駅弁は「自由な競争が可能な産業」であると説明、各駅においてそれぞれの企業は力を尽くして新しい駅弁を開発していると紹介、それゆえに日本の駅弁はただお腹を満たせればそれで良いというような食事ではなく、それぞれの土地における「名刺」としての役割もはたしており、旅行客を引き寄せる魅力的な存在となっていると論じた。」
http://news.searchina.net/id/1635245?page=1
<日本の冷凍食品絶賛。↓>
「・・・今日頭条は・・・日本旅行ではわざわざ居酒屋に行かなくてもちょっとした条件があればホテルの部屋の中で十分居酒屋気分が味わえ、しかも安上がりであるとする文章を掲載した。文章曰く、それを実現するのは日本の充実した冷凍食品があってこそだ。
記事は、日本の大型スーパーには電子レンジが置いてあり、客が自由に利用することができると紹介。このため、スーパーで購入した冷凍食品をレンジで温めたうえでホテルに持ち帰れば、パジャマに着替えたリラックス状態で仲間と飲み食いができ、移動などで居酒屋に寄れなかった日でも日本の食を十分に堪能することができることを伝えた。
そして大事なポイントは、日本の冷凍食品はコストパフォーマンスが非常に高いことだ。記事はおつまみ、メイン、デザートに分けて冷凍食品のラインナップを紹介。おつまみではフライドポテトや枝豆がレンジによって揚げたて、茹でたてが完全に再現されるとしている。また、フライドチキンや鶏のから揚げのクオリティについても力説した。
メインについてはまず、チャーハン類の冷凍食品を絶賛。「驚きのうまさ。ハッキリ言って一部のレストランより美味しい。しかもバリエーション豊かで、どれを選んだらいいか迷う」とした。麺類も汁あり汁なしどちらもイケるが、カレーうどんはクセになる味と評価。外で食べたら1000円はするパスタも200円程度で食べられてしまうと紹介している。
さらに、グラタンやたこ焼き、お好み焼き、シュウマイといった類の冷凍食品も美味であるとしたうえ、最後はデザートとして今川焼、たい焼きの存在を挙げた。特に今川焼は中国人にも人気の抹茶クリーム味も出ていると伝えた。記事は、外食する気力がないとホテルの部屋でカップ麺を食べて済ませがちだが、冷凍食品を仕入れて部屋を「居酒屋化」してみてはどうかと勧めている。」
http://news.searchina.net/id/1635266?page=1
<大分地に足がついてきた日本の「匠」礼賛。↓>
「・・・今日頭条は・・・「日本の匠の精神は薬か、毒か」とする記事を掲載した。どんな薬も使い方を誤れば体にとって毒になる可能性を秘めている。現在の中国も「匠の精神」の扱い方を間違えれば、社会を後退させる可能性があると指摘しているようだ。
記事は近ごろ、中国企業は日本の匠の精神をしっかり学ぶべきだという意見がある一方で、日本の大企業が相次いで経営困難に陥っていることから「匠の精神は毒であり、中国企業が学ぶ必要はない」という2つの矛盾した論理が交錯していると紹介。そのうえで「われわれが今学べと提唱されている匠の精神は、商売をしっかりやったうえで、製品をしっかりとしたものにすることがベスト。すなわち、匠の精神から有益な部分を吸収して、自らを高めることなのだ」と論じている。
そして「匠の精神は確かに薬ではあるが、薬には『三分の毒』があるのだ」とし、「匠の精神」が抱える問題点を3つ列挙した。それは「匠の精神は商業的戦略思考が苦手」、「匠の精神を持つ者は、往々にしてレスポンスが遅い」、「匠の精神は常識を覆すようなイノベーション性に欠けている」というものだ。
記事は「一生かけて1つの物作りに専念し、その道を究めて国宝級の人物になることは賞賛に値するものだ。しかし、有る企業が、特に大企業が過去の輝きに執着し、自分の得意とする分野や製品にすがり付き、自らに革命を起こそうとしないのであれば、早晩世の中をひっくり返すような革新にひっくり返されることになるのだ」と伝えた。」
http://news.searchina.net/id/1635238?page=1
<客観記事的だが、日本人の米にかける情熱に敬意。↓>
「・・・今日頭条は・・・「どうして日本のお米は世界をリードするレベルの美味しさなのか」とする記事を掲載した。
記事は「日本人は白いご飯をあたかも大変なごちそうのように食する。これは中国人にはほとんどない体験であり、食に困ることのなくなった現代において、白米を食べることに何の楽しみも感じない」と紹介した。
また、中国は7000年あまりの栽培の歴史を持つ稲作大国であり、各地にさまざまなお米の品種が存在する一方で、「日本に行って白米を買って帰ってくるわが国の観光客が増えている」と指摘。「そこには『外国の月は丸く見える』という心理が働いているのか、はたまた日本のお米がわが国のものより本当に美味しいからなのか」と疑問を提起している。
記事はそのうえで、疑問の回答を得るヒントを示している。「中国人もお米は欠かさないが、日本人のお米に対する情の深さにはかなわない。日本人は肉を食べない日があっても、お米を食べない日はないのだ。そして、中国では米飯は常に食卓の脇役だが、日本は米飯自体が主役になりうるのだ」と説明した。
また日本人は米飯の質にうるさく、レストランの人気もおかずだけではなく、お米の良し悪しで決まると紹介。「お米を愛し、お米に精通している人ならば、日本のお米を食べるとそのうまみが忘れられなくなるのだ」と伝えた。
そして「日本人がこれほどお米を熱愛する要因は当然、お米自身にある」とし、日本には400品種あまりのお米が存在し、農家が各地の土壌や気候に基づいて改良を続けていることを紹介している。」
http://news.searchina.net/id/1635215?page=1
<ガス抜き気味だが、やらせ人民達の協力で日本の剣道称賛へ。↓>
「・・・今日頭条は・・・「日本の剣道は世界的に多くの愛好者がおり、今の中国でも若い人が剣道の稽古に熱をあげている。しかし、日本の剣道が中国を横行している状況に対してすこぶる納得がいかない」と説明。そのうえで、中国にも「短兵」と呼ばれる独自の剣術の武道があり、こちらを伝承し広めていくべきであるとした。・・・
中国のネットユーザーからは「日本の武道にはしっかりした段位の昇格システムや各種大会など、学ぶべき点が多い」、「中国のものは型を見せる要素が強いが、日本はより実戦を重んじる」、「日本の剣道着のほうが古代の味わいがあるな」といったコメントが寄せられた。」
http://news.searchina.net/id/1635259?page=1
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太田述正コラム#9083(2017.5.9)
<赤毛のアンを巡って(その2)>
→非公開
皆さんとディスカッション(続x3337)
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