太田述正コラム#9820(2018.5.13)
<皆さんとディスカッション(続x3706)>

<太田>(ツイッターより)

 イスラエル歌手が歌う、ミーツー運動賛歌が今年のユーロヴィジョン優勝。
 イスラエルの優勝は20年ぶりで、来年はイスラエルでこの大会が行われる。
http://www.bbc.com/news/entertainment-arts-44096900
 嫌いな人は無茶苦茶、この歌、いやみたいね。
https://www.youtube.com/watch?v=NTjmX1JPoSA
 アジアで、こういう大会が実現する時代は来るんだろうか。

<太田>

 「関連」記事だ。

 (優勝した曲は違うが、)出場曲中の英語歌詞のものが減りつつあるとさ。↓

 ・・・In 2017, 86 percent of performances were in English. This year, only 70 percent of competing nations will offer songs with English lyrics. ・・・
https://www.csmonitor.com/World/Europe/2018/0511/Europe-s-top-song-contest-gets-a-little-more-European-sounding
 <カンヌでもミーツー。↓>
 Cannes 2018: Female stars protest on red carpet for equal rights・・・
http://www.bbc.com/news/entertainment-arts-44095914

<太田>

 昨日の「ディスカッション」、globalystさんの指摘だけで、5か所の誤字脱字類があったのですが、(体裁めいたものが多かったけれど、)自分で気付いたものを入れれば、10数か所に達しました。
 最近じゃあ、例を見ない多さです。
 (ブログは訂正してあります。)
 原因は、次回のオフ会の「講演」関係作業とディスカッション作業とを交互に行ったために、アタマが疲れて、注意力が散漫になったからだと思います。
 「島津斉彬コンセンサス」(仮称)をテーマにした「講演」になるところ、詰め切れてない部分が残っており、ぶっちゃけ、パイオニアってのは大変です。
 ついでに言うと、(今に始まったことではありませんが、)なんで、こんなことについてまで、私がパイオニアを務めなければならないのか、と憮然とした気持ちでいます。

 話は変りますが、本日、NHKで放映されたNHK杯(将棋)で、珍しくも女流(の加藤女王)が男性プロ(六段)に勝利しました。
 (両対局者とも失着の連続でしたが・・。)
 考えてみると、プロの世界で女性が男性と同じ土俵で一番活躍しているのはクラシック音楽の演奏部門すね。
 (作曲の方はからっきしダメですが。)
 結構、演奏するのに筋力や体格が必要な楽器も多いだけに、不思議な気がします。

<太田>

 それでは、その他の記事の紹介です。

 ポップス歌手の少なからざる部分は、自分がやってることなんぞ、一生の仕事とは思えてないんだろな。
 音楽関係で転身した人物と言えば、クラシックじゃあ、大賀典雄くらいしか、すぐ思い浮かばないが、彼の場合はどうだったんだろ。↓

 「ジェロさん(36)が・・・芸能活動の無期限休止・・・した。
 ジェロさんは、コンピューターを研究していた米ボストン大学大学院を今春修了。日本国内の外資系企業に就職したという。
 ジェロさんは2008年に「海雪」でデビュー。日本レコード大賞最優秀新人賞に輝き、・・・紅白歌合戦にも出場した。」
http://www.yomiuri.co.jp/culture/20180512-OYT1T50092.html?from=ytop_ymag

 人種主義新聞社NYタイムスが、めずらしく、日本に関する「客観」記事を載せた。↓

 Japan Moves to Ease Aging Drivers Out of Their Cars・・・
https://www.nytimes.com/2018/05/12/world/asia/japan-aging-drivers-dementia.html?rref=collection%2Fsectioncollection%2Fworld&action=click&contentCollection=world&region=rank&module=package&version=highlights&contentPlacement=2&pgtype=sectionfront

 書いたあなたと書かせた朝鮮日報の気持ちはよっく分かるが、小説家にしちゃ、想像力がチョイ不足してるね。↓

 「・・・「ジャパン・パッシング(Japan passing=日本外し)」を防止しなければならない・・・。この70年間、韓国は米国・日本と三角同盟を形成、歴史上最高の繁栄を謳歌(おうか)してきた。自由主義・民主主義・資本主義の理念を共有するこの3カ国は、体制が全く異なるロシア・中国・北朝鮮の手荒い挑戦を阻み、平和と繁栄を守ってきた。韓国経済の成長を深く観察すると、米国に負けず劣らず日本の寄与もあったことが分かる。
 韓国で戦争が発生した時、共に戦ってくれるのも米国と日本だ。韓国は今、新たな一歩を踏み出したが、必ず成功するという保障はないし、もし成功したとしても予期せぬ危険が常に存在するため、在韓米軍と韓米日同盟をむやみに解体してはならない。だから、現在のように日本に事後説明するやり方は正しくない。何か事があるたび米国に事前に相談するのと同様、日本も参加させて北朝鮮を抱え込む新たな秩序を韓米日が共に構築すべきだ。・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/05/11/2018051101251.html

 マハティール復活に伴い、初の漢人系財務相就任。↓

 Ethnic Chinese named Malaysia’s new finance minister・・・
https://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/ethnic-chinese-named-malaysias-new-finance-minister/2018/05/12/88c156d0-5644-11e8-a6d4-ca1d035642ce_story.html?noredirect=on&utm_term=.79510f46d3fa
 <どちらも、かつて、マハティールの部下であったところの、前首相は出国停止に、アンワル元副首相は釈放へ。↓>
 Mahathir bars predecessor from leaving Malaysia amid probe・・・
https://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/mahathir-bars-predecessor-from-leaving-malaysia-amid-probe/2018/05/12/378ac5a4-564d-11e8-a6d4-ca1d035642ce_story.html?utm_term=.3802e026919f

 中共初の国産空母、試運転開始。↓

 China’s first home-built aircraft carrier begins sea trials・・・
https://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/chinas-first-home-built-aircraft-carrier-begins-sea-trials/2018/05/12/01db4338-564e-11e8-a6d4-ca1d035642ce_story.html?utm_term=.b4d259844879

 Isis、フランス(パリ郊外)で再びテロ攻撃。↓

 A knife-wielding assailant killed a 29-year-old man and injured four others in a lively neighborhood near Paris’ famed Opera Garnier before he was killed by police Saturday night. The Islamic State group claimed the attacker as one of its “soldiers.”・・・
https://www.washingtonpost.com/world/europe/paris-stabbings-investigated-as-terror-attack-claimed-by-is/2018/05/12/d32494b8-564d-11e8-a6d4-ca1d035642ce_story.html?noredirect=on&utm_term=.56e329d34031

 6世紀のビザンツ帝国でのペスト禍は、フン族の西漸によることが分かったとさ。↓

 The Justinian Plague, which struck in 541 AD, may have killed as many as 25 million.
 Now, scientists say the outbreak probably originated in Asia, not Egypt as contemporary and more recent chroniclers had thought.・・・
http://www.bbc.com/news/science-environment-44046031

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <人民網より。
 日中交流人士モノ。↓>
 「李克強総理 中日知事省長フォーラムであいさつ・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2018/0512/c94474-9459392.html
 「李克強総理 トヨタ自動車北海道など視察・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2018/0512/c94474-9459393.html
 「李克強総理が自民党幹事長・公明党代表と会見・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2018/0511/c94474-9459275.html
 「日本の名シェフ井桁良樹さん 四川料理の師匠に学ぶ・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2018/0512/c94638-9459478.html
 <ここからは、サーチナより。
 日本の神社が継受された唯一の事例?↓>
 「・・・今日頭条は・・・台湾で見ることができる日本らしい建築物を10カ所紹介する記事を掲載した。
 記事は、「台湾はかつて日本の植民地となったことで、多くの日本的建築物が残されており、レトロな雰囲気ともに異国情緒を醸しだしている」としたうえで、主に日本統治時代に建てられた建築物を10カ所紹介している。
 前半の5つは、台北にある日本式銭湯の「滝乃湯」、新北にある「一滴水記念館」、新竹にある「張学良旧居」、苗栗にある「通宵神社」、南投にある「車テイ駅」だ。「一滴水記念館」以外の4カ所はいずれも日本統治時代に建設されたもの。昔懐かしい木造建築の車テイ駅は1999年の大地震で損壊したが、日月潭国家風景区管理処により原木を用いて修復された。
 「一滴水記念館」も99年の大地震にまつわる建物だ。地震の被災者支援で現地と交流を持つようになった福井県御蔵社地区の市民団体が、日台友好の象徴として同地区の古民家を移設するプロジェクトを立ち上げた。移築には5年の歳月がかかったとのことである。
 後半の5つは、嘉義の「桧意森活村」、屏東の「高士神社」、宜蘭の「宜蘭文学館」、花蓮の「吉安慶修院」、台東の「鹿野神社」だ。こちらはいずれも日本統治時代に建てられたもので、「桧意森活村」は日本人職員の宿舎・官舎、「宜蘭文学館」は農業学校校長の宿舎、「吉安慶修院」は日本語学習、医療機関、葬祭などの機能を持つ施設だったという。
 この中で近ごろ話題となったのが、「高士神社」だ。同神社は終戦後に荒廃していたのを2015年に日本の神職者が再興したもので、今月5日に行われた今年の例大祭では初の台湾人神主が祭祀を主宰して注目を集めた。」
http://news.searchina.net/id/1659207?page=1
 <深読みし過ぎだが・・。↓>
 「・・・今日頭条はこのほど、お辞儀をする国民性の日本では奈良公園にいる鹿までもが「礼儀正しく、お辞儀をする」と紹介する記事を掲載した。
 国の天然記念物に指定されている鹿が生息する奈良公園は多くの観光客で賑わう観光地でもあるが、奈良公園を訪れた英国人男性が公園内で「お辞儀をする鹿」に出会ったのだという。
 記事は、英国人男性と鹿がお互いにお辞儀をしている写真や、鹿がお辞儀の後に餌をねだっているようなそぶりを見せている写真を掲載し、「奈良公園の鹿は餌をねだって、お辞儀をしている」と伝え、その様は非常に可愛らしいと好意的に伝えた。さらに、こうしたお辞儀をする鹿はお辞儀をする国民性の日本ならではと伝えつつ、「さすが日本では鹿まで礼儀正しい」と報じている。」
http://news.searchina.net/id/1659208?page=1
 <客観記事。↓>
 「・・・今日頭条は・・・「中国式の接待と日本式の接待」という題で記事を掲載し、日中の接待の仕方がどのように異なっているのか紹介している。
 中国では日常の挨拶として、「ご飯を食べましたか?」と相手に尋ねるほど、日常で「食」が重要な要素とされているが、記事は「中国人は食へのこだわりが強く、一度の食事で解決できないことはない」と主張し、接待の場でビジネスの話も決まると指摘。
 また、中国では接待の規模が盛大であればあるほど「大切な客」であるということを示すため、ホスト側のメンツにもかかわるため、テーブルに乗り切らないほど大量の料理が用意されると紹介した。
 一方で記事は、日本の接待は料理の量や豪華さではなく、「美しさ」にこだわると紹介。食べきれないほど大量の料理を用意することはなく、逆にそのような対応をすることは粗相に当たる可能性があることを強調した。」
http://news.searchina.net/id/1659213?page=1
 <ここからは、今日頭条記事以外の引用。
 日本へ行けキャンペーンもここまで来たか。↓>
 「・・・中国メディアの捜狐は・・・「我々の日本人の生活に対する理解は間違っていた」とする記事を掲載した。
 記事によれば、中国では日本に対する理解を深めるためのセミナーまで行われているようだ。多くの中国人は日本のアニメや音楽、ドラマに夢中になったことがあるだろうと紹介する一方、こうした情報だけでは本当の日本人の生活を知ったとは言えないと指摘した。
 では、日本への理解を深めたい中国人は、どんなことを知りたいと思っているのだろうか。記事は、日本を良く知る中国人が聞かれる質問としては、「日本人の普段の生活」や、「もし、日本に行くならどんなことに注意したら良いか」などがあり、日本の交通機関やテーマパークでの注意点、買い物のコツ、日本人らしい化粧やヘアスタイル、着物の着かた、そして、日本人との人間関係などを紹介するセミナーが中国で開催されていることを紹介した。」
http://news.searchina.net/id/1659210?page=1
 <これ、会社により打撃を与える争議行為だが、違法では?↓>
 「・・・中国メディアの好奇心日報は・・・岡山県のバス会社の労働組合がこのほど「乗客から運賃を取らない」という形のストライキを行ったことを紹介しつつ、このストライキは世界各国で広く報じられたと紹介した。
 報道によれば、世界で注目を集めたストライキを行ったのは岡山県でバス事業などを展開する両備ホールディングスの「両備バス労働組合」だ。記事は、両備バス労働組合が4月26日と27日の2日間にわたって運賃を徴収せずにバスの運行を行ったことを紹介し、バスの運賃箱には白い布がかけられ、同時に運賃を徴収しないことを書いた紙も貼られたと紹介した。
 こうしたストライキは「集改札ストライキ」と呼ばれるもので、両備バス労働組合は競合に対して新しいバス路線の運行が認可されたことに対してストを行ったが、バスの運行を放棄すれば市民の足が奪われるとの懸念から集改札ストライキに変更したという。
 記事は、両備バス労働組合が行った集改札ストライキは世界で注目を集め、さまざまな意見が寄せられたと紹介。フランスでは鉄道会社でストライキが行われ、人びとに大きな影響が出るケースが少なくないため、「職務を放棄しないと同時に、運賃も取らない」というストライキに変更したことを評価する声が上がったと紹介している。」
http://news.searchina.net/id/1659211?page=1
 <客観記事。日本の餃子が満州国建国の副産物だったとは。↓>
 「・・・日本に中華料理である餃子が広まった背後には、日本が中国東北部を占領した際に送り込まれた満蒙開拓団の日本人が日本に引き上げた際に中国から餃子という料理も一緒に日本に持ち帰ったという事情があると紹介。それゆえ終戦前の日本には餃子を提供する店などほとんどなかったが、餃子は作るのも簡単で店を開業するのも容易であったため、餃子専門店が続々と開業した・・・日本人ってもしかして「中国人より餃子が好きなんじゃ・・・」・・・中国メディアの網易・・・」
http://news.searchina.net/id/1659212?page=1
 <ホントかいな?↓>
 「中国メディアの捜狐は・・・「中国では日本人に対する蔑称がいつから倭寇から日本鬼子に変わったのか」について紹介する記事を掲載した。
 記事は、中国沿岸部はかつて「倭寇」の襲撃を受けため、日本からの侵略者を「倭寇」と呼んでいたと指摘。しかし、いつの間にか「鬼子」になったのだという。その由来について記事は、清の代表李鴻章が日清戦争前に行った、日本との会談後の合同記者会見が由来だと紹介。日本側が唐突に「漢詩の上の句を作ったが、下の句が思いつかないので漢字の国である中国にぜひとも教えを請いたい」と言い出したのだという。
 この時の上の句とは「騎奇馬 張長弓 琴瑟琵琶 八大王 併肩居頭上 単戈独戦」というもので、簡単に言えば、自国の武力を誇り、中国など簡単に平定できるという意味で「文化面から中国を侮辱してきた」と記事は分析した。
 これに対し李鴻章は、下の句として「倭人委 襲竜衣 魑魅魍魎 四小鬼 屈膝跪身旁 合手擒拏」と回答。要するに、倭寇は倭寇で、清から盗みを働いており、八大王を四小鬼に、琴瑟琵琶を魑魅魍魎と変え、見事に日本を侮辱する反論をしたという。そして、これをきっかけに、中国を侵略する日本人を指す言葉が「倭寇」から「日本鬼子」に変わったとしている。」
http://news.searchina.net/id/1659209?page=1
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太田述正コラム#9821(2018.5.13)
<眞壁仁『徳川後期の学問と政治』を読む(その66)>

→非公開