太田述正コラム#9886(2018.6.15)
<皆さんとディスカッション(続x3739)>

<太田>(ツイッターより)

 「<リンちゃん事件>被告、事件当日「釣りの下見」…女児殺害認めず…」
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180614-OYT1T50078.html?from=ytop_ylist
 「袴田事件再審開始の根拠とされた“本田鑑定”と「STAP細胞」との共通性…」
http://blogos.com/article/304296/
 警察が証拠を偽造したと弁護側が主張してる2事件だが、政治家/官僚が嘘平気でつく時代故こんな主張が?

 「「在韓米軍撤退すれば日本が最前線」 安保パニックに陥った日本…」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/06/14/2018061404001.html
 欧米植民地群が独立した後、ソ連が崩壊してロシアの脅威が消滅した時点で、日本の最前線はグアム/ハワイ(だけ)になった。そのことを、日本は忘れてるが、トランプは気付き、米軍全面撤退に着手したのさ。

<太田>

 トランプは、WTOからの脱退を意図しているかも、だとさ。↓

 ・・・Trump is laying the groundwork for a U.S. decision to withdraw from the World Trade Organization, the 164-nation body that adopts and enforces global rules of trade and provides dispute settlement mechanisms when conflicts between nations arise.・・・
https://www.washingtonpost.com/opinions/what-is-trump-trying-to-hide-by-blaming-canada-the-answer-may-be-frightening/2018/06/14/35d4a40c-6f4b-11e8-afd5-778aca903bbe_story.html?utm_term=.2721212e7449

 トランプの対外政策は、オバマのような、国際主義から孤立主義への回帰ではなく、利己主義だとさ。
 (言えてる。植民地時代への回帰ってことね。英国のゴロツキ、異端、が流れてきたのが出発点だもんね。(太田))

 Since the end of the Cold War, it has widely been assumed that U.S. foreign policy would follow one of two courses: Either the United States would continue as primary defender of the international order it created after World War II, or it would pull back from overseas commitments, shed global responsibilities, turn inward and begin transitioning to a post- ¬American world. The second approach was where U.S. foreign policy seemed headed under President Barack Obama, and most saw the election of Donald Trump as another step toward withdrawal.
It turns out there was a third option: the United States as rogue superpower, neither isolationist nor internationalist, neither withdrawing nor in decline, but active, powerful and entirely out for itself.・・・
https://www.washingtonpost.com/opinions/donald-trumps-america-the-rogue-superpower/2018/06/14/c01bb540-6ff7-11e8-afd5-778aca903bbe_story.html?utm_term=.e58b4caf0d20

 まことにお目出度い(かけ言葉)。↓

 「米国民、半数がトランプ氏評価 米朝会談受け世論調査・・・」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31799210V10C18A6000000/
 <いくら、米国のリベラルキリスト教徒達が怒り狂おうと、屁の河童だぜ。
 トランプを罵倒してるヒマがあったら、トランプ支持者達と一緒の国民であることを恥じて、自殺するか、逃げ出してくれや。(太田)>
 Trump is often depressing. This week, he was sickening.・・・
https://www.washingtonpost.com/opinions/trumps-comments-on-kim-represent-a-nauseating-betrayal-of-american-values/2018/06/14/d2b9afe0-6ffc-11e8-afd5-778aca903bbe_story.html?utm_term=.2eac34af2ea4

⇒トランプの米国って、欧米植民地解放は、独立させることにしてたフィリピンのことに目つぶりゃ、英国を名実ともに世界覇権国の地位から引きずり下ろすために日本と協力して勝ち取った成果だから手はつけないが、自由貿易体制と対露抑止は、「敗戦」によって日本から押し付けられた代物だから、いい加減、日本の奴隷であり続けるのは止めてご破算にするってことね。(太田)

<太田>

 それでは、その他の記事の紹介です。

 ますます、映画のシナリオが充実。↓

 「日大「田中・内田体制」産みの親である元総長を直撃・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/14866840/

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <ほぼ全部ウソやねん。でも、劉基
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%89%E5%9F%BA
って面白い人物ね。↓>
 「今日頭条は・・・「日本はこれまで度々中国に攻め込んできたが、どうして中国はこれまで日本に攻め込んでこなかったのか」とする記事を掲載した。
 記事は、「古くよりわが国と日本は少なからぬ接触があった。古代の日本はわが国の付属国であったが、それにもかかわらず恩を忘れてしばしばわが国に攻め込んできた。抗日戦争だけではなく、唐の時代の白村江の戦い、明の時代の朝鮮出兵などがある。戦争の結果はいずれもわが国の勝利に終わり、日本人を退けることに成功するのだが、どうしてかつて国力が充実していた時に、日本を手中に収めようとしなかったのか」とした。
 そのうえで、「理由は、今から600年以上前の明朝初期に活躍した政治家・劉基が語った話の中にあった。明朝初期、皇帝の朱元璋は数々の苦難の上についにモンゴル人を撃退した。強かったモンゴル人を倒したことでいささか奢っていた朱元璋は、この勢いで日本の倭寇もやっつけようとした。そこで、自らの参謀であった劉基を呼び寄せてそのプランを打ち明けたのだが、劉基は『いけません。征服しても無益です』と諌めたのだ」と説明している。
 さらに劉基が、日本は小さいものの海の戦いに優れていること、明朝が成立したばかりで民の心も軍事力も安定していないことに加え、「日本は手に入れられても、日本人の心を手に入れることができない」こと、さらに「資源に乏しい日本はどんなに発展しても、中国を倒すことはできないので、焦る必要はない」ことなどを理由に挙げたと伝えた。 
 記事は、「劉基は、中国の水軍が強くなればおのずと何でも手に入るようになると考えていた。それは理屈も根拠もある話であり、歴史の発展もそのすべてを物語っているのだ」としている。」
http://news.searchina.net/id/1661325
 <材料群は概ね定番。↓>
 「こういう設備は、気配りの日本人だからこそ作れるのだと思う!・・・今日頭条・・・」
http://news.searchina.net/id/1661339?page=1
 <定番。↓>
 「日本で運転免許を取得するのは中国の「熟練ドライバー」であっても簡単じゃない・・・中国メディアの易車・・・」
http://news.searchina.net/id/1661345?page=1
 <客観記事の定番だが、日本に倣え記事にしたのは初めて?↓>
 「日本の割り勘文化は「ケチ」くさいわけじゃなかった! むしろ中国の方が「おかしな話」・・・中国メディアの捜狐・・・」
http://news.searchina.net/id/1661368?page=1
 <日本に倣えの定番。↓>
 「日本のコンビニはやっぱりすごかった! 「中国が近づけたのは外見だけ」・・・中国メディアの捜狐・・・」
http://news.searchina.net/id/1661369?page=1
 <使いまわし記事。↓>
 「旧日本兵の「ダサくて奇抜」な戦闘帽、まさか「あんな効果」があったなんて・・・中国メディアの快資訊網・・・」
http://news.searchina.net/id/1661371?page=1
 <文明の違いを忘れてるぞー。↓>
 「中国メディア・東方網は・・・「日本は大国になったのに、どうしてマレーシアやフィリピン、インドネシアはいまだ途上国の段階にとどまっているのか」とする記事を掲載した。
 記事は、「マレーシア、インドネシア、フィリピンなどのASEAN諸国は、日本より優れた自然環境を持っているように見える。樹木には果実がたわわに実り、海や川には魚がたくさん泳ぎ、さらには、工業生産に利用できる資源も日本より多い。それなのに、どうして日本は先進国に成長し、これらの国はなおも発展途上なのか」と疑問を提起した。
 その答えとしてまず、制度的な問題を挙げた。「黒船の衝撃を受けた日本は明治に入ると近代政治体制の雛型を急ピッチで作り上げた。あらゆる制度を西洋諸国から学んだのだ。一方で東南アジア諸国は欧米列強の植民地に甘んじていた。列強は植民地のエリート階層を使って現地人を管理し、厳しい制度により人びとの政治に対する感覚を麻痺させていった。かたや主権国、かたや植民地という差は非常に大きかった。日本は戦争によって焦土と化すが、すでに近代国家の概念を持ち、教育と工業に力を入れていたため、復興も発展も非常に早かった」と論じている。
 また、気候面でも東南アジア地域は日本よりも不利な状況にあると指摘。「東南アジアの自然条件は総じて日本よりもいいのだが、何しろ暑すぎる。特に雨季後のサウナのような気候では生産効率は上がらない。それに、もう1つ大きな要素がある。それは東南アジア地域を毎年十数回は襲うハリケーンだ。こういった極端な気象状況は工業や農業の生産活動、さらには社会に巨大な災難をもたらすのである」と解説した。」
http://news.searchina.net/id/1661373?page=1
 <サーチナよ、タイトルは、「日本」じゃくって「独米日」だろー!↓>
 「高速鉄道だけでなく、道路も整備して欲しい・・・日本と比べると差は一目瞭然・・・中国メディアの快資訊・・・」
http://news.searchina.net/id/1661390?page=1
 <ナンセンス。「ように見える」をカットすりゃいいの。↓>
 「外国人が議論・・・どうして中華料理は、日本料理のような精緻さに欠けているように見えるのか・・・中国メディア・東方網・・・」
http://news.searchina.net/id/1661400?page=1
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太田述正コラム#9887(2018.6.15)
<『岡正雄論文集 異人その他 他十二篇』を読む(その3)>

→非公開