太田述正コラム#9962(2018.7.23)
<皆さんとディスカッション(続x3777)>
<太田>(ツイッターより)
「内閣支持率45%、7ポイント下落…<日経>」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33263910S8A720C1MM8000/?nf=1
「共同…安倍内閣の支持率は43.4%で、6月16、17両日の前回調査から1.5ポイント減となった。
不支持は41.8%となった。…」
http://news.livedoor.com/article/detail/15048304/
「岸・安倍家三代の凋落記」シリーズ公開の賜物ということに勝手にさせてくれー。
<太田>
関連記事だ。
安倍チャンを無理やり褒めないでよ。↓
「日本はこうやって不況を脱出した–安倍政権の親企業・観光立国政策・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/07/20/2018072001344.html
<太田>(ツイッターより)
「…<文科省前局長の息子の件は論外だが、>入学後しか寄付は要求でき<ず>、払わなくなった学生が多くなっているの…が<入試成績水増しの>原因の一つ<故、>…<医師>国家試験<が控えている以上、それは>…私立医大であれば推薦入学の拡大解釈として<可>…」
http://blogos.com/article/312724/
同意。
<太田>
関連記事だ。↓
「文科省汚職–「裏口入学ある」伝達 東京医大前理事長・・・」
https://mainichi.jp/articles/20180723/k00/00m/040/137000c
<pOS73ra6>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
韓国人「イスラエルの出生率がずば抜けて高い理由とは」
http://blog.livedoor.jp/kaikaihanno/archives/53830985.html
これは素晴らしい。
適齢期に子供を産まない女性は男性と同等に扱いということですね。
⇒残念ながら、引用サイトで「イスラエルは、18~26歳の独身女性に21ヵ月の兵役義務が課せられる。しかし、この期間に子供を産めば、徴集対象から除外される。」の箇所の典拠が付いてないですねえ。(太田)
<y/iyDpiE>(同上)
「城の床板にこっそり、大工が書いた19世紀フランス農村の赤裸々な秘密・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/15034409/
BBCの記者はニタニタ笑いをこらえながら書いたんだろうな。
⇒セックスの重要性から逃げない太田コラム。ウェッヘン!(太田)
<L7YshWin>
≫それにしても、日本人作家よ、杉山元を取り上げなさい!≪(コラム#9960。太田)
一般的に杉山元が無能扱いされてますから作家も需要がないと思っているのでしょう。↓
『・・・この人がいまいちパッとしないのは、軍人らしからぬ運動音痴、名を挙げるほどの実戦指揮をまるきりやってない、軍政面でなんか卓抜した功績を挙げた訳でもない、個人として果断だったりしたエピソード も特に無いというどうにも加点部分を探しにくいパーソナリティにもあるでしょう。
宇垣一成(大正期の陸軍のボス)に評価されて陸軍中枢に入るものの、その後の皇道派・統制派の争いには手をこまねいて見ているばかり。
結局勝者となった統制派によって「無能だがその分無害で扱いやすい」としてかつがれて陸軍の重鎮という立場に置かれ、三長官を歴任して大将となり元帥称号を得た……というその経歴からは、軍人らしい要素よりも「なんか派閥争いの中でぷかっと浮かび上がってしまったサラリーマン重役」のようなうら悲しさがにじみ出てきます。
その行きつく先が有名な「帝国国策遂行要領」策定時の昭和帝との会話でしょう。
自分自身の思考は停止させたまま自分を担ぎあげる政治集団の言いなりになって威勢のよい場当たり的な発言を続ける、これが陸軍の制度上の最高首脳の姿だというのが笑い話ならどれほど良かったことでしょう。
その自決という最期も率直に言えば「そんなとこだけ潔くて、何の意味があるの?」という気もしなくはありません。』
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11154947051?__ysp=5p2J5bGx5YWD44Gv5pys5b2T44Gr54Sh6IO944GL
とは言え評論家たちの評価の仕方もこれまた非道い。評論ですらない。
結局は何故その地位まで行けたのかわからないとは・・・↓
『例えば、昭和陸海軍を語る「文芸春秋」上の座談会で、保坂正康は「どうして杉山がそこまで偉くなったのか分からない」(黒野他 2007, p.100)と述べています。
また黒野耐は「単に時どきの主流派にくっついて泳いで偉くなっていっただけの人に見え」る(黒野他 2007, pp.101-2)とし、座談会は、杉山とは「権限がどんどん下の人間に移ってしまった」ために求められた、飾りとしての「能力のない人」ではないかと分析しています(黒野他 2007, p.104)。』
https://twishort.com/R5Ubc
→結局評論家たちは天皇が杉山をどう見ていたかだけ取ったり、組織の中でどういう役割や思想で軍を引っ張ったかなど全然評してないんですね。
秦氏はグズ元なんて言ってますが切れ者の東條がそんな人間の元に付くわけないでしょうし、しかも戦間期を<通>して東條のバックアップしていた訳でインパール作戦では東條以上に積極的だった。
要は軍のコンセンサスに合えば無条件で部下を全面的に支援する人物ではないかと。
『秦: 切れ者なんです、東條は。
当時は陸軍大臣が杉山ぐず元でしょ、海軍のトップはぐったり大将こと、永野修身。
要領を得ないので天皇はイライラする。
東條は明快で打てば響く。
東條の口癖は何事も中間報告が大事じゃ、と言う。
杉山なんか、会議で天皇に問われて立ち往生する。
杉山は帰りに、今日も天ちゃんにやられたよ~と愚痴った。
一晩寝ればなんてことないと、天皇をないがしろにしていた。
御前会議
大日本帝国憲法下で 天皇出席のもと 重要国策を決めた最高会議 太平洋戦争開戦に際し 昭和16年7月から12月にかけて 4度の会議が設けられた
島田: 7月30日の実録、昭和天皇と参謀総長とのやりとり
参謀総長に対し、関東軍の動員が各国に悪影響を与えることなきや、殊に極東ソ聯軍の西送が実施されない原因が 我が軍の動員によるものにあらざるやと指摘され、動員の中止をご提案になる。
参謀総長より動員続行の必要性につき詳細な奉答あり。
又天皇は、南部仏印進駐の結果、経済的圧迫を受けるに至りしことを御指摘になる。
参謀総長より予期していたところにして 当然と思う旨の奉答を受けられたため、予期しながら事前に奏上なきことを叱責される(昭和16年7月30日)
秦: 7月2日の御前会議で日本の国策方針が一応決まった。
中身は、機会があれば北へも行く、満州から攻める対ソ戦争。南の南方の資源地帯にも進出していくという。
議論しても収まらないから、両方やるという感じになった。
関東軍特殊演習という形で満州に大軍を送り込んだ。
6月22日にドイツがソ連に攻め込んだ。
三国同盟を結んでいるので挟み撃ちにしようとドイツが言ってきた。
そこで出たのが青柿論と熟柿論。
青柿が熟するまで待つ方が楽だとする論で、タイミングを見ていた。
極東ソ連軍の方が関東軍の兵力よりも多い、ヨーロッパ戦線に極東ソ連軍が動員されるときがタイミングだと見ていた。
どのくらい”西送”されるかを見ていた。
ところが、昭和天皇は元々シベリアに出るのは反対。
でも陸軍はどんどん兵を関東軍に送り込んでいた。
秦: 7月2日に南部仏印に行くことは決まっていた。
7月末に石油をストップされた。
当時8割の石油をアメリカから輸入していた。
それをストップされてどういうことだと問い詰めたら、杉山が予期していたという。
そういう覚悟をして南部仏印に行くと言ってないじゃないかと怒った。
秦: 海軍の中でも対米戦争積極派がいて、石川信吾大佐なんかがそうだが、アメリカに石油をストップしてもらえれば、ぐらぐらしている海軍の上層部の覚悟が決まると思っていた。
積極派は石油はストップされないと上申していた。
杉山が予期していたと言うが、本当かどうか判らない。
山内: 杉山参謀総長のいい加減さ、これで戦争に入っていく。
覚悟もなければ準備もない。
大局観、戦略もない。
山内: 帝国国策遂行要領という文書、外交で行くか、いけなければ戦争で解決するか、それを決めるプロセス。
9月6日に帝国国策遂行要領が可決される。
陸軍もそうだが、海軍も主観的な都合の良い楽観的な解釈しかしていない。
天皇ご自身の方が国際的な感覚が鋭い。
島田: 昭和天皇自身は知ってらっしゃって質問したのか
山内: そうだけども、良識ある合理主義的な発想をする人間であれば国際関係をリアリズムで見ることが出来る。
しかし、当時の陸海軍、特に陸軍は主観的にしか見られなかった。
参謀本部には作戦部と情報部があって情報部が集めた情報を作戦部は全然使わない。
机上でたててる都合の良い作戦ばかりで、国際関係やドイツの謀略を言っても耳を傾けない。
これと同じことが天皇との間でも行われていた。』
http://blog.livedoor.jp/doorkaz/archives/1017270435.html
<太田>
次回のオフ会「講演」で、前回の「講演」の補足もやるつもりですが、その時に(別の角度からですが)すぐ上の座談会も取り上げます。
いずれにせよ、どうして、杉山、というより、帝国陸軍、と、その他の政府関係者達、との間で意思疎通ができなくなったのか、についての私見を述べる予定です。
<八幡市担当者>
ご連絡ありがとうございました。
大変暑い日が続いております。京都では連続8日間の猛暑日が続き、まだまだ続く見込みです。太田先生もお体には十分注意し、ご自愛ください。
さて、八幡市での講演の件ですが、太田先生のご指摘のとおり、「明治維新150年を文明論的観点から考える」に変更したいと思います。
「生涯学習センターだより9月号」で予告記事の掲載を行います。初稿があがりましたらメールで送信したいと考えています。
なお、各回のテーマは紙面の都合で掲載できないかもしれません。・・・
<太田>
それでは、その他の記事の紹介です。
Youtube上で眼にするのは、圧倒的にスタンウェイ(スタインウェイ)、後は、ベーゼンドルファー、ヤマハ、それに稀にカワイだが、私の言いたいのは、ウチのセミグランド・ピアノがブリュトナー(ブリュッツナー)ってこと。
(で、電子ピアノはヤマハ。)↓
「ベーゼンドルファーのピアノは何が違うのか ヤマハ傘下の世界3大ピアノメーカーの今・・・
「世界3大ピアノ・ブランド」という言葉がある。その内訳は、スタインウェイ(アメリカ/ドイツ)、ベヒシュタイン(ドイツ)、そしてベーゼンドルファー(オーストリア)の3ブランドを指すのが一般的だ。
そこにブリュトナー(ドイツ)を加えて「4大ピアノ・ブランド」という見方もあるようだ・・・」
http://www.msn.com/ja-jp/news/money/%e3%83%99%e3%83%bc%e3%82%bc%e3%83%b3%e3%83%89%e3%83%ab%e3%83%95%e3%82%a1%e3%83%bc%e3%81%ae%e3%83%94%e3%82%a2%e3%83%8e%e3%81%af%e4%bd%95%e3%81%8c%e9%81%95%e3%81%86%e3%81%ae%e3%81%8b-%e3%83%a4%e3%83%9e%e3%83%8f%e5%82%98%e4%b8%8b%e3%81%ae%e4%b8%96%e7%95%8c3%e5%a4%a7%e3%83%94%e3%82%a2%e3%83%8e%e3%83%a1%e3%83%bc%e3%82%ab%e3%83%bc%e3%81%ae%e4%bb%8a/ar-BBKUPbf?ocid=iehp#page=2
あんまし科学的じゃあないが、言わんとするところに、共鳴する部分が多い。
(天才、秀才、凡才、を戦前の日本の選良の人間模様に当てはめてみるのも面白い。)↓
「凡人が、天才を殺すことがある理由。―どう社会から「天才」を守るか?–「大企業がイノベーションを起こせない理由」はここにあった・・・」
https://diamond.jp/articles/-/174113?utm_source=daily&utm_medium=email&utm_campaign=doleditor
と、杉山元の代弁をしたわけだ。↓
「東条首相、開戦前夜「勝った」…対面の高官メモ・・・」
https://www.yomiuri.co.jp/national/20180722-OYT1T50129.html?from=ytop_main1
中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
<こいつは新しい。でも、どこの記事?↓>
「記事は、厚生労働省が国際的な基準をもとに設定した貧困ラインが、世帯年収180万円となっていることを紹介。「年収が180万円に満たなければ貧困者となるのだが、180万円もあれば十分ではないのか、中国なら十分やっていける、と思う人がいるかもしれない。しかし、物価レベルの高い日本ではこの金額では全然足らないのだ」とした。
そのうえで「日本の貧困者には主に2つの層がある」と指摘。1つめはひとり親家庭、特に母子家庭であるとし「結婚して子を産み、家庭に入った主婦が、離婚などによってひとり親になることで、仕事をせざるを得なくなる。子の面倒も見る必要があるため、商店の店員などのパートタイムでしか働くことができず、月収が10万円前後となってしまうのだ」と説明している。
また、2つめの層はホームレスであるとし、その大部分が男性であると紹介。「日本では仕事を得るには固定の住所や電話番号、銀行口座が必要になるため、住所不定のホームレスが職に就くのは難しい。日雇いや各種資源の回収、駅などで雑誌を拾って売るといった行為により微々たる収入を得るのがやっとだ」と伝えた。
記事は一方で「特筆すべきは、日本では貧困支援のボランティア精神に満ちていることだ。年末になると、ボランティア組織がホームレスの集まる駅や公園に赴き、炊き出しを行って一緒に新年を迎えるのだ。また、ホームレスへの支援だけではなく、支援サイトを立ち上げて貧困世帯に物資を送る活動をしている団体もある」と紹介している。
そして、「日本は団結力のある国だと言わざるを得ない。彼らは自分たちの行動によって温かい社会を構築しているのだ。この点については、賞賛に値する」と評した。」
http://news.searchina.net/id/1663709?page=1
<笑い話。例外的に、サーチナの所見部分も転載する。↓>
「・・・中国メディア快資訊は・・・「日本人は洗車できなくても、タイヤだけは拭いてきれいにしている」と紹介する記事を掲載した。
記事の主張によると、日本の道路が中国と比較してこれほどきれいに保たれている理由は、「日本人は車のタイヤを拭いてきれいにしているからだ」と述べた。これは暗黙のルールとなっており、ドライバーは皆運転する前の5分程度で掃除をすることが習慣になっていると説明した。
こうした習慣を持つ日本人はいるかもしれないが、決して一般的な習慣ではない。以前日本の高速道路のサービスエリアで、大型バスのドライバーがタイヤを拭きホイールを磨き上げている姿の写真がメディアで報じられて中国人に衝撃を与えたが、もしかするとここから派生した独自の主張なのかもしれない。
また、中国では道路の整備が進められているが僻地では舗装されていない道も多く、悪路を走って汚れた車を多く見かける。しかし、日本では車体だけでなくタイヤやホイールまでが新車の様な状態で走っているのを見て「日本の道路のきれいさの秘密はここにある」と間違った結論を下したのかもしれない。
「中国では大量の道路清掃員によってある程度の清潔さを保っているのに、清掃員の姿は見られない日本では個々の意識によってごみ1つない状態が保たれている」という事実は、中国人からすれば不可能に思えるだけに、このような間違った主張の記事も登場してしまうのかもしれない。」
http://news.searchina.net/id/1663703?page=1
<定番。↓>
「中国だったらまだ抱っこされてる年齢だぞ! 日本の子はもう自分の足で<通学>・・・中国メディアの快資訊・・・」
http://news.searchina.net/id/1663704?page=1
<中共官民の審美眼が、日本文明継受を通じて向上中。↓>
「中国メディア・東方網は・・・「日本に行って必ずやるべきこと」とする記事を掲載した。記事によれば、それはグルメでもショッピングでもなく、庭園に花を見に行くことなのだという。
記事は、「日本旅行に行ったら必ず何をするか。ショッピング、グルメ、それとも居酒屋だろうか。もちろんそれもいいが、ガーデニングの愛好者としては、日本でシンプルながらも美しく清々しい庭園を見に行くべきだと思う」とした。
そのうえで、日本の庭園で撮影した写真を紹介。「決して派手さはないのだが、われわれがガーデニングをやるうえで学ぶに値する部分がたくさんあるのだ。花をテーマと庭園では、高低のコントラストや高低の明確さ、調和の取れた配色を感じさせる」と説明している。
そして、日本の庭園の美しさについて「まず、配色だ。ピンクや紫を基調として、その間に黄色を差し込むことにより、優雅さとともに活力を表現している。次には、ユリやショウブ、ハナシノブといった丈の高い花を用いることで、庭園の立体感を高めている。そして最後は、合理的な空白の存在だ。中国のように土が全く見えなくなるほど植物で埋め尽くすのではなく、空白部分を残すことにより、庭園全体が生き生きとするのだ」と解説した。
記事はさらに、芝生が存在する花壇の写真を紹介し、そのレイアウトについても言及。「その特徴は、線状、塊状に植えられた灌木、色彩がはっきり分けられた草花だ。芝生の空間の広さを損なわない一方で、芝と木による単調さを解消している」とし、様々な工夫が凝らされていることを伝えた。」
http://news.searchina.net/id/1663705?page=1
<認識の深まりってやつだなあ。↓>
「・・・中国メディアの網易・・・記事によると、中国などの発展途上国が、インターネットが普及する頃に社会が発展してきたことと関係があるという。ネットでは商品の価格が一目瞭然で、比較しやすく、より安い商品を購入できることが国民に受けたようだ。逆に先進国では、正しくて豊富な情報が簡単に手に入り、物資も余っていると指摘。つまり価格が安定しているため、ネットで価格を比較する必要性があまりないのだと分析した。
そのため、日本人などは価格にあまり敏感ではなく、むしろリアル店舗での質の高いサービスやショッピングという余暇を楽しむ傾向にあると紹介。」
http://news.searchina.net/id/1663708?page=1
<定番だが、客観的でよろしい。↓>
「中国高速鉄道と新幹線、果たしてどちらが優れているのか・・・中国メディアの捜狐・・・」
http://news.searchina.net/id/1663713?page=1
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太田述正コラム#9963(2018.7.23)
<松本直樹『神話で読みとく古代日本–古事記・日本書紀・風土記』を読む(その34)/私の現在の事情(続X117)>
→非公開