太田述正コラム#10234(2018.12.6)
<皆さんとディスカッション(続x3913)>
<太田>(ツイッターより)
「…山手線、新駅名は…高輪ゲートウェイ…」
https://mainichi.jp/articles/20181205/ddm/041/020/119000c
「新駅は「虎ノ門ヒルズ」に…東京メトロ…」
https://mainichi.jp/articles/20181205/k00/00m/040/150000c
英語使用で日本の米属国化が一層進展している感あり。
そのうち、駅名が(これも宗主国由来の)命名権売却
<https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%91%BD%E5%90%8D%E6%A8%A9>
で決められる日が来るか?
「…韓国政府は世界の趨勢を分析して日本への対応を工夫し、攻勢に出ている。…」
https://www.sankei.com/life/news/181206/lif1812060004-n1.html
土地勘のない地域や時代に関して軽々に発言してはならないということすら分かってない歴史学者がいるとはね。
改めて教育研究における京大の東大に対する優位に思いを致す。
(コラム#10222参照)
<豊丘時竹>(2018.12.5)http://toyotoki11.hatenablog.com/entry/2018/12/05/155039
–日本は男性差別社会である–
「男性差別社会」。このように表現していたと思うが、この言葉は太田述正さんの造語である。意味するところは、男が女性より不利に扱われているということである。今の日本の社会通念とは逆だから戸惑われるかもしれないが、わけはこれから説明していこうと思う。しかしうまく説明できるかどうか。
私の父は物心ついたころ一時電気屋をやってへいたが、私が小学校上がるころはサラリーマンであった。そしてそれ以後サラリーマンを通しサラリーマンで定年を迎えたから、私が知っている父はほとんどサラリーマンであった。父はその間サラリーマンの語源ともなっているサラリーつまり給料を、給料袋ごと母に手渡していた。昔は給料袋だったのである。私もかなりの期間給料袋で現金の給料を受け取っていた。父は手渡した給料から小遣いをもらっていたようだ。
私も就職し給料を受け取るようになり、やがて所帯を持つと、袋ごとかみさんに渡すのが当たり前だと考えていて、そうやって今に至っている。今は年金暮らしで、年金はすべて銀行振り込みされていて、管理一切はかみさんに任せっきりである。
何で見たかとっくに忘れているが、日本では給料はかみさんが受け取り、亭主は小遣いをもらう、というのを知ったアメリカの女性が、「うらやましい」と言ったという。アメリカでは亭主が家計費をかみさんに渡すそうだ。だから小遣いはかみさんが亭主からもらうのである。これではかみさんだって働きたくなろうというものである。
日本では、専業主婦という言葉があるが、その場合、給料は全額かみさんに渡されてそれで切り盛りせよと言われるのを前提にしている。私はそう考えている。そしてそれは給料が安くても二人分をうまくまかなえるからだと、私たちは言われてきたような気がする。
一人ぶちは食えぬが二人ぶちは食える、などという戯れ言があるくらいである。年功序列賃金体系では、とくに若いころは給料が安いから、安い給料をかみさんに我慢させる方便として、かみさんに全額渡していたのだろう。かみさんは渡された給料から自分で自分の小遣いを捻出するのは、そんな給料では可能なはずはないのだが、不可能ではないと思い込むことはできる。つまりは自分が働く意欲はアメリカの夫人ほどではなかろう。
一九七六年年に、わが家族は国から支給を受けて一年間アメリカで暮らした。研究職公務員として、いわゆる一年の留学の機会を与えられた。その時は、滞在費は国から銀行振り込みで送られてきた。女房は、小学校に上がる前の子供二人の世話で手一杯で、車の運転免許を取ることもなく、また銀行の手続きやお金を下ろす作業にも手が回らず、すべて私が手配していた。一週間分の必要経費を吟行から下ろしては、私が手渡していた。スーパーなどの買い物では、小切手を私が振り出して払っていた。女房は自由になるお金が全くなくて、「あのころは不満だったわ」と後年言ったのだが、今はそんなことを言ったのは覚えてない。
大方のサラリーマンがかみさんに給料を全額渡していると思っていたが、知り合いには複数人そうでない人がいた。ある方はかみさんが自分の小遣いが必要でパートをしていた。しかしこれらの例はまれだ、と私は考えていて、日本では大方の家庭では亭主の稼ぎもかみさんのもの、というのが、男性差別社会の証拠の一つである。
離婚した場合、アメリカのテレビドラマでは、親権は男親がもっている例が多い。そのようなテレビ番組が多かったように思う。どんなテレビ番組だったかと問われても、正直なところ答えられない。しかし日本ではほとんど女親がとる。これなども男性差別の証拠になるだろう。太田さんは、男性差別社会の結果そうなっていると述べておられたと思うが、私は証拠の一つだと考えている。
東京医大の女子受験者の点数を割り引いて合格者を決めていたのも、男性差別社会の現れである、とこれも太田さんの説だった。
病院では男の医師は、女性の医師と比較してきつい作業が多いようだ。病院勤務の女性医師を少なくしてくれという現場からの男医者の悲鳴が、このような結果になったのだという。女医がつきたがる専門診療科目の給料を減らせと太田さんは述べていた。
上に述べてきたことがらで、日本が男性差別社会であるという主張に十分耐えると考えるが、不十分だという人もいよう。
例えば、結婚するとたいていは男性の姓を踏襲するではないか。墓守りは男性が受け持つではないか。こんな反論がありそうだ。これらこそ女性蔑視だと言われそうである。
逆である。男を表に立たせ、実権は女が握るには、これが都合がいいのである。
<太田>
私が、日本が男性差別社会であることに気付いたのも遅く、日本が先の大戦に勝利したことに「気付いた」時のわずか数年前です。
とにかく、日本を理解するのは至難の業ですよ。
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4Kの番組が見られるようになって、(2Kとの違いは微妙なんだが、)このところ、4K放送の皇居の盆栽なんていう番組などを時々鑑賞するようになった。
なお、4K対応のパソコン用ディスプレイが本日11:00前に届いた。
2階まで、(階段が曲がっている所が一番大変だったが、)段ボールの横についている穴に手を突っ込んで、片手で原則一段ずつ引っ張り上げることに成功。
引き続き、コラム#6958掲載のK.K手順を参照しつつ設定までやってやろうかと一瞬考えたが、無理は禁物、と止めておいた。
<太田>
それでは、その他の記事の紹介です。
とにかく姑息なゴーンさん。↓
「日産のオランダ子会社は連結外、監査逃れ目的か・・・」
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181206-OYT1T50006.html?from=ytop_main2
<バッカもんガイジンによるコラム。↓>
「拘置所に入った「ゴーン」が過ごす異常な日常 まだ有罪ではないのに話すことも許されない・・・」
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e6%8b%98%e7%bd%ae%e6%89%80%e3%81%ab%e5%85%a5%e3%81%a3%e3%81%9f%ef%bd%a2%e3%82%b4%e3%83%bc%e3%83%b3%ef%bd%a3%e3%81%8c%e9%81%8e%e3%81%94%e3%81%99%e7%95%b0%e5%b8%b8%e3%81%aa%e6%97%a5%e5%b8%b8-%e3%81%be%e3%81%a0%e6%9c%89%e7%bd%aa%e3%81%a7%e3%81%af%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%ae%e3%81%ab%e8%a9%b1%e3%81%99%e3%81%93%e3%81%a8%e3%82%82%e8%a8%b1%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%aa%e3%81%84/ar-BBQy5YA?ocid=ientp#page=2
<ゴーン自身は、不満言ってなさそ。↓>
Arrested Ghosn wants thrillers: Brazilian consul–GOOD HEALTH:The Brazilian consul said he believes that the former Nissan chairman would ‘fight this out properly. He doesn’t look worried’・・・
http://www.taipeitimes.com/News/world/archives/2018/12/06/2003705611
突然、連載を始めたアジアタイムス。ま、大変結構なことですが・・。↓
JapanNorth Korean abduction: Part 1–Megumi: The girl who never came home–Four decades ago, a Japanese girl disappeared. Only after a terrorist confessed, would a stunned world learn that she had been kidnapped by North Korea・・・
http://www.atimes.com/article/megumi-the-girl-who-never-came-home/
山口さん、私がそうじゃない、と気付いてから3分の1世紀も経ってるのに、まだそんなことを・・。↓
「・・・海兵隊が沖縄に駐留していることは、日本の防衛にとって重要だというのが私の考えです。朝鮮半島の安定のためには、在日米軍の抑止力が欠かせません。・・・」
https://digital.asahi.com/articles/ASLD555LDLD5UTIL02Q.html?_requesturl=articles%2FASLD555LDLD5UTIL02Q.html&rm=245
素晴らしい。はやり歌ってそんなもんだろ。それにしても、どうやってそんな方法を見出したんだろうね。↓
「「あざとすぎて震える」西野カナが明かした“作詞方法”への批判が止まらない・・・」
https://news.infoseek.co.jp/article/asajo_63231/
イギリスじゃあ「12の段」までなのに、そこだけは、独立後、変えたんかしら?↓
「【当世インド事情】「インド人=理数系に強い」は本当か・・・
率直にいえば、その指摘は神話だろう・・・
<もっとも、>インド教育の特色としてしばしば指摘されるのが、九九が「220の段」まで存在するということだ。・・・」
https://www.sankei.com/premium/news/181206/prm1812060006-n1.html
米国の見苦しいあがきが続く。↓
「ファーウェイ副会長 カナダで逮捕 米、身柄送還求める–イランへ違法輸出か・・・」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO38602770W8A201C1EAF000/?nf=1
中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
<人民網より。
日本「独立」戦略にとっての最後の聖域はこれなのね。↓>
「外交部、いわゆる東中国海「日中中間線」を中国は承認せず・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2018/1204/c94474-9525264.html
<ここからは、サーチナより。
そうして欲しいと呼ばわる習ちゃん。↓>
「日本を意識し続けよ! 日本はその気になれば原子力空母だって造れるはずだ・・・中国メディアの一点資訊・・・」
http://news.searchina.net/id/1672507
<定番。↓>
「中国が直面する外資撤退という大問題、「日系企業は中国にとどまるべき」・・・中国メディアの網易・・・」
http://news.searchina.net/id/1672478
<これもだ。↓>
「日本の高級長距離バスは「飛行機のファーストクラスのよう」、中国との差は歴然・・・中国メディアの快資迅・・・」
http://news.searchina.net/id/1672548
<これもまたそう。↓>
「たくさんの漢字があふれている日本、だから中国人は「安心感」を抱く・・・中国メディアの一点資訊・・・」
http://news.searchina.net/id/1672556
<アンタも好きねー。ユズルに代わって習ちゃんに御礼。↓>
「・・・今日頭条は・・・羽生結弦選手を「歩く日本円」だと紹介する記事を掲載した。「歩く日本円」とはあまり品の良い表現ではないが、お金に敏感な中国人らしい表現で羽生選手がもたらす経済効果の高さを称賛しただけのようだ。
羽生選手の平昌五輪での快挙は日本中に感動を与えてくれた。この祝賀パレードは、約1.1キロのコースを40分かけて行われ、10万8000万人もの人が集まった。このパレードの運営費に充てる為に販売する記念グッズについても、用意した8万枚の記念Tシャツはすぐに売り切れ、ネット上では倍近くの高値で転売されるほど人気だったと伝えた。
さらに、人気ぶりを示しているのが、仙台市のホテルはすべて満室となり、羽生選手が通うレストランも満員となり、東京ー仙台間の新幹線は臨時列車が運行されたほどだと紹介。これらの経済効果は18億5000万円にも上ったという。記事は、いくら人気とはいえ一流のアイドル並みの人気で、この「巨大なエネルギーには驚きを禁じ得ない」とすっかり感心している。
それにしても、なぜ日本で羽生選手はこれほど人気なのだろうか。記事は、最大の理由はフィギュアスケートで次々と記録を打ち出して「結果を出している」からだと指摘。そこにルックスも加わり、そのうえ「寵愛を一身に集めているのに、終始感謝の心と謙虚さを保っている」ことを称賛した。
記事は、凱旋パレードに限らず、羽生選手は映画や広告、写真集でも人気を集め、日本経済に大きく貢献し、「一流のアイドル並みに」稼ぎながらフィギュアスケートの普及のために寄付もしていて好感度が高く、「嫌いになることは難しい」とも紹介した。」
http://news.searchina.net/id/1672500
<これぞ、あんたも好きねー。↓>
「乃木坂46が上海でライブ、「ありがとう」のプラカード掲げる中国人ファン・・・中国メディアの快資訊・・・」
http://news.searchina.net/id/1672524
<半信半疑。↓>
「どうして日本人の蔑称が「倭寇」から「鬼子」になったのか・・・中国メディア・東方網・・・」
http://news.searchina.net/id/1672501
<今度は只見線で日本へ行けキャンペーン。↓>
「中国メディア・東方網は・・・「日本で最も美しい鉄道路線に、中国人観光客も吸い寄せられている」とする記事を掲載した。中国人の間でも人気が高まっている日本の鉄道路線として紹介されたのは、福島県と新潟県を結ぶ只見線だ。
記事は「日本はグローバル化の流れにおいて、現代設備と伝統文化や自然の景観とを巧みに融合させている」としたうえで、その例が日本のメディアから「紅葉が美しい10大鉄道路線」の1つに数えられる只見線であると紹介。1942年に開通した全長100キロメートル余りの只見線は福島県の会津若松と新潟県魚沼市の小出を結び、秋は美しい紅葉の景色を、冬は豪雪地帯ならではの雪深い景色を楽しむことができると説明した。
そして、実際に只見線の車窓から見える美しい紅葉の写真を示すとともに「日本の鉄道はすでに純粋な交通手段という用途を離れ、観光用の乗り物という機能を備えている。只見線をはじめとする多くの路線が、交通と観光の目的を兼ねているのだ。鉄道は都市と都市を結びつけるだけでなく、農村のローカル線の発達により沿線の経済を刺激するのだ」と解説している。・・・
記事は、「只見線のような路線は、自然を心ゆくまで楽しめると同時に、鉄道という現代化の便利さを味わうこともできる。自然の原風景は中国の北西地方の車窓でも見られ、もっとスケールの大きい景色を楽しめる。しかし、インフラや地方の実力などの問題で、まだまだごくわずかの人しか知らない秘密の景色に留まっているのだ。その点、日本全国の観光業は非常に充実していて、どこの観光コースも利便性が確保されているのである」と評している。」
http://news.searchina.net/id/1672537
<ま、そんなもの。↓>
「中国人が日本でゴミだらけの場所を撮影していると「日本人が怒ってるらしい」・・・中国メディアの快資迅・・・」
http://news.searchina.net/id/1672546
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太田述正コラム#10235(2018.12.6)
<人間主義再考(その3)>
→非公開