太田述正コラム#10247(2018.12.12)
<2018.12.8東京オフ会次第(続)>(2019.3.3公開)

3 質疑応答(Oは私。順不同)

 (私からの超絶的知力保有者達の話とそれに対する質疑が相当部分あったのですが、事柄の性格上、割愛せざるをえません。
 そうなると、当日の私の疲労もあり、なかなか、それ以外の部分の記憶を呼び起こすのが困難です。)

O:実は、今朝から一週間、東大の「活動量調査」に協力するため、(送られてきた)万歩計のような機器を腰につけることになり、今もつけている。
 (一週間、入浴時や就寝時を除いてつけっぱなしにしてから機器を返送すると、)後日、学生時代(入学時)の活動力と現在の活動力の比較結果が個々人に送られてくる。
 それぞれの時代に、同世代の平均に比してどうだったのか、どうなのか、を教えてもらえるらしい。
 ところで、<大学入学時から現在まで47年半だが、>生まれてから現在までなら70年弱だ。
 他方、明治維新から大東亜戦争開戦時までは73年でほぼ同じだ。
 (もとより、生まれて何年かは記憶がないわけだが、物心がついてからの)私の感じで言えば、70年なんてあっという間だ。
 つまり、明治維新から大東亜戦争開戦時までだってあっという間だったはずだ、ということだ。
A:太田さんの説で未だに疑問が残っているのが、杉山らが、米軍の日本本土上陸をさせたがっていた、という部分だ。
O:要は、杉山らが狂っていたのか、それとも正常だったのか、ということだ。
 仮に狂っていたのなら、上層部だけとっても、杉山ら以外にも超絶的知力保有者を多数擁していた帝国陸軍の中から、正常な人々を中心に杉山らに反旗を翻す人々が出てきたはずなのに、最後まで、そんな動きは皆無だった。
 ということは、杉山らは正常だった、と判断せざるをえない。
 で、正常だったとすれば、彼らが本土決戦を行いたかったことには理由があったはずであり、その理由として考えられるのは、米国に確実に日本を占領させたかったから、以外にはありえない、と考えたわけだ。
 前にも指摘したことがある(コラム#省略)が、韓国から米軍が撤退して朝鮮戦争が起こったところ、目と鼻の先の日本に米軍が駐留していて駆けつけることができたおかげで韓国は北朝鮮に併呑されることを免れたけれど、同じことが、「敗戦」後、米軍が駐留していない(、しかも軍備が制限された)日本で、(原爆保有後の)ソ連が侵攻して来る形で起こったならば、(米軍が遠路駆けつけてくるかどうかも定かではなく、仮に駆けつけてくることになったとしても、その前に)日本はソ連に併呑されてしまい、それが既成事実化する可能性があった。
 こういった展開を、杉山らは危惧していた、と、私は見ているわけだ。
B:私は、太田さんの、杉山らが、日本は対米戦争に確実に負けると思いつつ開戦に踏み切ったという指摘にも、疑問を抱いている。
O:・・・・。(そちらの疑問については、杉山らが正常だったか狂っていたか、を考えるまでもなく、答えは明白だと思う。)
C:陸軍幼年学校の生徒達がとびきり優秀だったという太田さんの指摘だが、確かにそのことを裏づける様々な挿話に最近遭遇している。
 <具体的な事例紹介を乞う。(太田)>
 ところで、森嶋通夫『マルクスの経済学』
< http://www.arsvi.com/b1900/7300mm.htm >
が中共で翻訳されていて、近代経済学の用語やツールでマルクスの(資本主義分析であるところの)経済学が説明できるという点が受けているらしい。
 支那の顔をした資本主義はマルクス主義に反するものではないのだ、と。
O:私はその本を持っているが、例によって、よみこなせなかった。
C;彼の安全保障論
< http://ykdckomori.blog.jp/archives/1000672951.html >
はどう思うか。
O:箸にも棒にもかからない。

(取敢えず完)