太田述正コラム#10541(2019.5.8)
<皆さんとディスカッション(続x4066)>
<太田>(ツイッターより)
「…「自動運転システム」と呼ばれる<に値する>クルマが登場するのは、もう間近…数年単位…に迫っている…」
https://www.msn.com/ja-jp/autos/news/%E5%AE%9F%E7%94%A8%E5%8C%96%E3%81%AB%E8%87%B3%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E8%87%AA%E5%8B%95%E9%81%8B%E8%BB%A2-%E3%83%AC%E3%83%99%E3%83%AB3%E3%81%AE%E9%9B%A3%E3%81%97%E3%81%95%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%93%E3%81%AB%E3%81%82%E3%82%8B%EF%BC%9F/ar-AAAZRcD?li=AA8sbc&ocid=spartanntp#page=2
「高齢者」になったので車を再び買う気がなくなっていたけれど、自動運転車が登場した暁には買おうと決めた。
死ぬまでに確実に登場する確率が100%近いとふんだ。
<R9QUUajo>
現在の日本国憲法に規範性はないって事ですが、裁判所による<違>憲合憲判断は結局のところパフォーマンスでしかないという事にな<る>のでしょうか?
<太田>
日本では、裁判所(裁判官)に他の先進諸国に比べてより大きな裁量権が与えられています。
その一環ですが、日本では、他の先進国とは違って、確定判決(判例部分)に拘束力がありません。
たとえそれが最高裁によるものであっても、下級審はそれを尊重はするけれど、それに拘束されることはありません。
だからといって、確定判決が「パフォーマンスでしかない」というわけではありません。
裁判当事者・・原告と被告・・はその判決に拘束されますし、上述したように、その判決は(程度の差こそあれ)全裁判官によって尊重されるからです。
ちなみに、日本では、裁判所にだけではなく、行政官庁にも他の先進諸国に比べてより大きな裁量権が与えられています。
話を(憲法を含む)法律解釈に限定しますが、法律も税法等を除き、大綱的な内容を規定するにとどめられるのが通例です。
そして、行政官庁が、政令、省令、行政規則、行政指導を通じて広範な行政立法を行うことを「委任」されています。
この背景には、日本における、行政府に対する信頼感があります。
国民が行政府に、憲法解釈に係る無制限に近い裁量権を与えているのもその一環です。
さて、裁判所にこのように大きな裁量権を与えている、というか、裁判所がこのような大きな裁量権を行使できている、背景には、日本における紛争の(人口当たりの)少なさがあります。
裁判所は、この大きな裁量権を、個別紛争の具体的事情に応じた最適な落としどころを見極める形で行使しているのです。
(通常の先進国では、仕事量が増え過ぎてしまうので、どれだけ裁判官の数を増やしても、そんなことを行うのは不可能でしょうね。)
で、日本の裁判所は、行政府における裁量権行使の結果としての憲法解釈や行政立法、を「無視」する判決を下すこともあるわけです。
憲法解釈がらみの判決を下す際にも同様である、ということです。
但し、憲法解釈がらみの判決を下す際には、それが高度な政治的判断に基づくものであればあるほど、行政府の憲法解釈をより尊重する傾向があります。
(「日本における、行政府に対する信頼感」を尊重しているのでしょうね。
最高裁裁判官は行政府任命で、最高裁(事務局)が全下級裁判官の人事を行っていること、つまりは、日本は三権分立ではない、ということも想起すべきですが・・。)
以上申し上げたことの、憲法解釈に係る部分を、一言で、「日本の憲法には規範性がない」、と私は表現しているのです。
ちなみに、いかに裁判所に大きな裁量権が与えられているか、家事審判に係る決定ですが、ホットニュースをどうぞ。↓
「夫と別居後、子供が引き渡されることを拒絶した場合でも、家事審判で子供を育てる「監護者」に指定された大阪府吹田市の女性が、夫に長男の引き渡しを求めた裁判の決定で、最高裁第3小法廷(宮崎裕子裁判長)は「子供が引き渡しの意思を拒絶している場合は、子供の心身に有害な影響を及ぼさないよう配慮して引き渡すのは困難だ」との判断を示した。・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/16424207/
<太田>
それでは、その他の記事の紹介です。
朝日、新天皇が「平和」主義者だとでも誤解してやせんかい?↓
「陛下を「外」に連れ出した学友 小料理屋おかみびっくり・・・」
https://digital.asahi.com/articles/ASM573D4RM57UTIL00L.html?rm=519
仕事姿が美しい!↓
Meet Japan’s first female commercial airline captain・・・
https://edition.cnn.com/travel/article/japan-female-airline-captain/index.html
ほう。↓
「毎日1杯のジュースで脳卒中のリスク25%低下
http://j.people.com.cn/n3/2019/0507/c94476-9575640.html
そうだよな。↓
「中国メディア・東方網・・・記事は・・・100歳まで生きるお年寄りがそれぞれ異なる生活習慣を持つ一方で、概ねある共通点を持っていると説明。それはよく笑うことでポジティブな心を保っていることだとした。そして「実際、良好な心の状態が最も有効な長寿への道なのである」と伝えている。
そのうえで、日本で行われた多くの研究により、たくさん笑うことは有酸素運動につながり、腹筋をはじめとする体の様々な筋肉を動かすことで消費カロリーが高まり、健康に対して様々なメリットを持っていることが明らかになっていると説明。その例として、2万人の65歳以上の高齢者を対象にした研究では、常に笑わない人は常に笑う人に比べて脳卒中のリスクが1.6倍、心筋梗塞のリスクが1.2倍になるという研究結果を挙げた。
記事は、笑うという動作は健康長寿のための伝家の宝刀とも言えるものであるにもかかわらず、特にアジア地域では大っぴらに笑うことを好まない傾向にあり、場合によってはだらしない行為と認識されがちであると紹介。「人間が生きるうえで一番大切なのは、楽しく生きること」であるとし、健康長寿のためにもたくさん笑うことを勧めている。」
http://news.searchina.net/id/1678537?page=1
ロシアもユダヤ人も欧州じゃ鼻つまみ的存在だが、前者の方がはるかに「危険」ってことよ。↓
A monument to a Lithuanian hero in the US city of Chicago has prompted a row over World War Two after criticism from Russia and the Simon Wiesenthal Center.
Adolfas Ramanauskas-Vanagas commanded Lithuania’s resistance to Soviet occupation after World War Two.
But the Simon Wiesenthal Center, which researches the Holocaust, says he also led a vigilante gang that persecuted Jews after the 1941 Nazi invasion.
Lithuania has accused Russia of making false statements.
The foreign ministry said on Tuesday it had summoned the Russian embassy representative in Vilnius in protest and called on Moscow to stop spreading disinformation about Ramanauskas’s “impeccable reputation”.
It has also accused the Simon Wiesenthal Center of making false accusations.・・・
https://www.bbc.com/news/world-europe-48186346
ほっこりするが、そんなことより、早く、福島産品の輸入解禁をしなさい!↓
やきもきする朝鮮日報。↓
「韓米電話会談は日米より1日遅れ、韓国大統領府の弁明は–「北朝鮮の発射体、綿密な分析に時間が必要だった」・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/05/07/2019050780220.html
「安倍首相「北の非核化は米中ロと協力」、韓国には言及もせず–トランプ大統領との電話会談の説明会見で–「北の飛翔体、米・日で協力して分析」・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/05/07/2019050780218.html
「ミサイルで脅されたのは韓国なのに先に日本と対応を協議する米国・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/05/08/2019050880019.html
「【社説】ミサイル発射で韓国を挑発する北、韓国抜きで対応を協議する米日・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/05/08/2019050880048.html
欧米的な物の見方に完全に立ってる中共の教授も健在なんだな。↓
「五四運動と中国の100年 歴史学者・袁偉時さんに聞く・・・
「義和団事件(1900年)で北京入りした8カ国連合での日本軍は厳しく規律を守ったと評価された。しかし日中戦争では実に残酷だった。文明は前進と後退がある。ハンチントンは『文明の衝突』と言ったが、実は世界各地で起きている矛盾や対立は文明同士の衝突というより、近現代文明と古い伝統との衝突とみるべきだ」・・・
「個人の自由、法治、民主制、市場経済。基本的な要請はどこでも同じだ。問題は到達までどれだけ時間がかかるかだ」・・・」
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14004907.html?_requesturl=articles%2FDA3S14004907.html&rm=150
香港にこういう見方をする記者・・日本の大学の先生でもある・・がいるのは当たり前だが・・。↓
Xi Jinping Wanted Global Dominance. He Overshot.・・・
https://www.nytimes.com/2019/05/07/opinion/xi-trump-trade-war-china-leadership.html
中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
<人民網より。
やきもきしてる習ちゃん。↓>
「日本で消費税増税をめぐる論争再び・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2019/0507/c94476-9575640.html
<ここからは、サーチナより。
記者の認識違いでは?↓>
「・・・中国メディアの快資訊は・・・「日本人が受け入れられないと感じる中華料理」という主題の記事を掲載し、「食べてから判断して欲しい」と伝えた。・・・
まず、記事は「豚の脂身の煮込み(トンポーロー)」を紹介し、日本料理の味付けは非常に薄味であるため、日本人にとってトンポーローは非常に脂っこい料理で「くどい」と感じられるようだと主張した。また、「臭豆腐」は豆腐が発酵した独特の臭気がするため、日本人を含めた多くの外国人に受け入れられない料理であると指摘した。
続けて、四川省で食べられている料理である「豚の脳の煮込み」を挙げた。口当たりは非常に滑らかで美味だとしながらも、日本人どころか中国人であっても受け入れられない人がいる料理であるのは事実と紹介した。」
http://news.searchina.net/id/1678516?page=1
<少し前の記事の使いまわし。↓>
「喫煙不可の中国高速鉄道、新幹線の方が「すべての利用者を尊重している」・・・香港メディアの鳳凰網・・・」
http://news.searchina.net/id/1678517?page=1
<同じく。↓>
「抗日ドラマと違い、現実の日本人は「馬鹿野郎」とはほとんど言わない・・・中国メディアの快資訊・・・」
http://news.searchina.net/id/1678524?page=1
<これもまた同じく。↓>
「日本のインスタントラーメンは高額だが、「それだけの価値がある」・・・今日頭条・・・」
http://news.searchina.net/id/1678533?page=1
<これもまたまた同じく。↓>
「「安全第一」の日本の建設現場に感心せざるを得ない!・・・今日頭条・・・」
http://news.searchina.net/id/1678534?page=1
<これもまたx3同じく。↓>
「日本の紙幣をじっくり見れば、日本が強国になった理由が見えてくる・・・今日頭条・・・」
http://news.searchina.net/id/1678550?page=1
<これは、ほぼ、同じく。↓>
「反日感情が存在する中国で、なぜ「福原愛」さんだけは特別なのか・・・」
http://news.searchina.net/id/1678520?page=1
<同上だが、読ませる。↓>
「中国メディア・東方網は・・・「どうして中国人男性観光客には日本旅行が好きな人が多いのか」とする記事を掲載した。
記事は、中国において日本が人気の観光目的地となっており、ますます多くの観光客が日本を訪れているとしたうえで、特に中国人男性の間で日本旅行を好む傾向が強いと紹介。その理由について、実際に日本を訪れ、日本に好感を抱いて帰ってきたという中国人男性観光客の話を伝えた。
この男性観光客は「日本の女性ガイドがとても親切だったので、日本が好きになった」と語ったという。ほかの場所を旅行した際にはガイドは往々にして観光客のリクエストに応えることがなばかりか、逆に観光客に買い物を強要するケースが往々にしてある一方で、日本の女性ガイドはそんなことはなく、しかも非常にかわいらしいので目の保養になるとのことである。
記事はまた、日本の女性ガイド以外にも、多くの若い中国人男性が小さい頃に日本のアニメに親しんでいたため、日本の二次元文化が非常に大きな魅力になっていると説明。日本のアニメ作品に出てくる場面もみな日本国内の景色を題材にしていることから、そのロケーションを求めて日本にやってくる人も少なくないとしている。
このほかにも、日本には歴史的、現代的両方のスポットや風光明媚な場所が多いこと、日本ならではのグルメが多いことも日本旅行の魅力になっており、「帰国する際に、多くの中国人観光客が次もまた日本に来ようと思う」と伝えた。」
http://news.searchina.net/id/1678536?page=1
<またも同上。↓>
「・・・今日頭条はこのほど、中国人のベテランガイドの目に映る日本の姿を紹介する記事を掲載した。
記事が紹介しているベテランガイドは、仕事で日本各地を訪れ、日本人の生活などにも深い知見を持つようだ。記事はまず、日本人の生活について「一言で言えば、抑圧されている」と伝え、日本企業では何事も規則が定められているが、それによって創造性を発揮する余地が奪われていると指摘。また、公共の場では、たとえ赤ちゃんであっても泣き喚いて他人に迷惑をかけることは許されない雰囲気があると紹介し、これらは抑圧という表現がぴったりだと論じた。
さらに、日本人の性格については「親切で、細かいところまで気を使う人が多い」と指摘する一方、なぜか近寄り難く感じられ、「永遠の距離感」があると主張。日本人は基本的に自分に関係すること以外は「比較的冷たく、他人にも無関心」であるとし、距離感を無視して他人に踏み込むことはしないと紹介。確かに中国人は初対面であっても年収の話をしたり、結婚の有無を聞いて、恋人がいなかったら紹介したりと、積極的に他人の世話を焼く人が多く、日本人同士よりも距離感が近いのは間違いない。
また、日本人同士では親しくない場合は気を使う必要があり、たとえ親しい間柄でも相手のプライバシーや考えを尊重する必要があると考えるとし、人間関係における価値観は中国人と大きく異なっているため、「中国人が日本人と仲良くなるのは簡単ではない」と強調した。
続けて記事は、日本という国全体については「先進国である日本の発展ぶりを否定することはできない」と伝え、工業や科学技術力、医療水準などは「中国のはるか先を行っている」と主張。特に医療の分野では中国の水準を大きく上回っており、誰でも優れた医療を受けることができる環境が整備されていると指摘、日本では高齢化が問題となっているが、見方を変えれば「高齢化は日本国民がそれだけ長生きできる良好な環境で暮らせていることを示すものだ」と伝えている。」
http://news.searchina.net/id/1678562?page=1
<表現はともかくとして、定番。↓>
「日本の食材市場は清潔で整然としていた「日本人は重度の強迫症なのか?」・・・中国メディアの捜狐・・・」
http://news.searchina.net/id/1678521?page=1
<概ね、定番。↓> 「
日本の市場と中国の市場の違い・・・中国には店側・客側のどちらにも相手へのリスペクトがない・・・」
http://news.searchina.net/id/1678522?page=1
<定番。↓>
「日本は子どもだけで登下校させるが「中国で真似すれば取り返しのつかない結果になるかも」・・・今日頭条・・・」
http://news.searchina.net/id/1678541?page=1
<一応新しいハナシ。↓>
「柴犬と秋田犬だけではない、日本には天然記念物のイヌが6種類もいる・・・中国メディア・東方網・・・」
http://news.searchina.net/id/1678555?page=1
<後一歩なんだが・・。↓>
「日本でディープな体験旅行をするようになった中国人、マナー改善も課題は残る・・・中国メディア・環球網・・・」
http://news.searchina.net/id/1678561?page=1
<習ちゃんによる事実上の韓国への警告。↓>
「日韓関係の悪化が経済に波及 「経済悪化の始まりに過ぎないかも」・・・中国メディアの参考消息・・・」
http://news.searchina.net/id/1678532?page=1
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<LiveSmart Support>(本日午前)
・・・なかなか解決できずに大変申し訳ございません。
≫「ルールの変更」から始まる頁が開き、お手上げになりました。≪
「ルールの変更」のページが出ましたら、ルール一覧が表示されます。
当てはまるルールをタップしていただくと「名前の追加クイック」というページが開きます。
そのページの1番下の「デバイス設定」欄の「デバイス」をタップしていただくと、太田様が登録したルールが参照できます。
もちろんそのページで編集や設定したルールの削除もできます。
お手数ですが再度確認していただき、どのようなルールを登録したのかご確認いただけますでしょうか。
何卒引き続きよろしくお願い致します。
<太田>
「ルールの変更」じゃなく「ルールを変更」でしたね。
で、「ルールを変更」の画面に「TV」だけが表示されている状況であるところ、「TV」をタップすると、「TV」から始まり、その下が「クイックルールタイプ」の画面が開き、更にその下の「ノーマル」が青枠で囲まれています。
更にその下の「ルール名」の右側に「TV」、同じく「アイコン」のところはその右側に恐らくデフォルトのアイコンが表示されていて、更にその下の「通知」のところは右側の「選択」をタップすると、電球が上下に3つ並んでいる画面に切り替わりますが、いずれもオフの状況です。
元の画面に戻り、上記の更に下の「デバイス」のところは「2」と表示されており、「2」のところをタップすると、「STB」と「TV」(それぞれの左に赤丸がついている)が上下に並んでいる画面に切り替わります。
両者の間には「2秒」という表示があります。
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太田述正コラム#10542(2019.5.8)
<三谷太一郎『日本の近代とは何であったか』を読む(その16)>
→非公開