太田述正コラム#10703(2019.7.28)
<皆さんとディスカッション(続x4147)>
<太田>(ツイッターより)
EU内での話し合いが進捗しないのに業を煮やし、仏が米国の(仏で税金を殆ど払っていない)グーグル等を念頭に置き、消費税的なものを課税することにしたのに対し、トランプが、自分は酒を飲まないがワインは仏製より米製の方が見た目で好みだとし、仏ワインに報復関税をかけるのを検討、と言明。
https://www.bbc.com/news/world-us-canada-49131301?intlink_from_url=https://www.bbc.com/news/world/europe&link_location=live-reporting-story
モノを売ってるアマゾンについては議論になっているが、情報を売ってるグーグル等については、税金の問題が日本では余りこれまで議論になってないのはどうしてなんだろね。
それにしても、トランプ、軋轢を高める名人だな。
とにかく、日韓問題だけには関わらないでいて欲しい。
<太田>
それでは、その他の記事の紹介です。
日韓問題から。↓
<長文記事だが、竹島問題。とことん、輸出規制問題は無視、が米英主要メディア。↓>
Why Russia and China are wading into a centuries’ old dispute over a tiny island cluster・・・
https://edition.cnn.com/2019/07/26/asia/south-korea-russia-japan-china-warplanes-analysis-intl-hnk/index.html
<次に日本のメディア。
週末のリクリエーションだな。↓>
「日本製品不買、週末ロウソク集会呼び掛け 自制求める声も 韓国・ソウル ・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%A3%BD%E5%93%81%E4%B8%8D%E8%B2%B7%E3%80%81%E9%80%B1%E6%9C%AB%E3%83%AD%E3%82%A6%E3%82%BD%E3%82%AF%E9%9B%86%E4%BC%9A%E5%91%BC%E3%81%B3%E6%8E%9B%E3%81%91-%E8%87%AA%E5%88%B6%E6%B1%82%E3%82%81%E3%82%8B%E5%A3%B0%E3%82%82-%E9%9F%93%E5%9B%BD%E3%83%BB%E3%82%BD%E3%82%A6%E3%83%AB/ar-AAEWsRt?li=BBfTvMA&ocid=spartanntp
<ここからは、韓国主要メディアより。
同じハナシ。↓>
「ソウル・光化門広場に5000人が集まり安倍首相糾弾するろうそく集会・・・」
https://japanese.joins.com/article/981/255981.html?servcode=A00§code=A10&cloc=jp|main|breakingnews
<笑っちゃうね。↓>
「不買運動で日本ビールの売り上げ低迷 勢い付く他国産=韓国・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/07/28/2019072880001.html
<なーるほどね。日本政府は、旧日本帝国内の朝鮮を冷遇し台湾を優遇したってことか。↓>
「・・・当初半導体業界は日本の輸出規制が韓国の主力であるDRAMを狙ったものだと受け止めていた。しかし、実際にはDRAMやNAND型フラッシュメモリーなどメモリー半導体の生産に必要なフォトレジストの供給は正常で、ファウンドリーで使われるEUV用フォトレジストの供給がストップした。・・・
半導体業界関係者は「サムスン電子のEUV工程を通じたファウンドリー事業の成長は韓国の半導体の未来だ。日本は現在の韓国の半導体事業ではなく、未来の半導体事業を狙ってきた」と指摘した。・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/07/26/2019072680127.html
<引き続き、冷たく静観する習ちゃん。↓>
「日韓貿易紛争の戦火がWTOに広がる・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2019/0727/c94476-9600960.html
<韓国を突き放す習ちゃん。北朝鮮が抜けてるぞー。↓>
「韓国は今、「日本と中国、ロシアから同時に恨みを買っている」・・・」
http://news.searchina.net/id/1681087?page=1
<日韓問題とは直接関係ないが・・。↓>
「韓国での親善試合にC・ロナ欠場、サイン会や取材も拒否で「韓国が嫌いなのか?」・・・今日頭条・・・」
http://news.searchina.net/id/1681088?page=1
<日本を賛美しつつ・・。↓>
「日本が韓国の首根っこを押さえて明らかになった「日本の技術力の高さ」・・・中国メディアの環球時報・・・」
http://news.searchina.net/id/1681085?page=1
以下、それ以外のものだ。
日本の刺し子
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%BA%E3%81%97%E5%AD%90
の詳細な紹介記事。↓
A Needle Pulling Thread–Sashiko is the perfect simple, low-cost hobby to get you off your phone.・・・
https://slate.com/human-interest/2019/07/sashiko-perfect-cheap-hobby-break-phone-addiction.html
「致命的な判断ミス」も何も、全て、陸相の杉山元(~1938年6月)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%B8%E8%BB%8D%E5%A4%A7%E8%87%A3
の差し金であり、彼が、多田参謀次長をつんぼ桟敷に置いたか、言い含めて演技をさせたか、どっちかなんだわ。
とにかく、首相の近衛は杉山の無能なロボット、外相の廣田は杉山の有能なロボット、だったんだから・・。↓
「・・・参謀本部では日中戦争の始まる前、中国に展開できる兵力は最大で11個師団と考えていたが、すでに限界を上回る13個師団を投入しており、<昭和>13<(1938)>年1月時点で日本に残っている常設師団は北海道の第7師団と近衛師団しかなかった・・・
近衛は御前会議後、致命的な判断ミスを犯す。1月14日に中国がドイツを通じ、「日本側の条件は漠然としているので具体的に明示してほしい」と照会してきたとき、誠意がみられないとして、蒋介石政権との交渉打ち切りを閣議決定してしまうのだ。
驚いたのは、参謀次長の多田駿である。多田も、蒋介石政権の対応次第では「期待せず…」と決めた御前会議に出席したが、その3日後に交渉を打ち切るとは思ってもみなかった。このとき多田が憂慮したのは、戦争長期化による軍事力の消耗だ。すでに陸軍の戦争遂行能力は限界点を超えており、当面の戦争相手である蒋介石と、可能な限り和平努力を続けなければならない。
翌15日の大本営政府連絡会議で、多田は懸命に交渉継続を訴えた。それを外相の広田弘毅が突き放す。
「中国側に和平解決の誠意がないことは明らかです。参謀次長は外務大臣を信用できませんか」
海相の米内光政も多田に冷たかった。
「統帥部が外務大臣を信用しないなら、政府不信任である。内閣総辞職になってもいいのか」
多田は、唇をかんだ。・・・」
https://special.sankei.com/f/society/article/20190727/0001.html
だっからー、そんなことどうでもいいんであって、日本の同年末における参戦こそ、先の大戦の結末を決定したんだよ。↓
・・・“1941” turns out to be a book about how wrong a dictator can be when planning and making war. “A campaign against the Soviet Union is, after all, tantamount to suicide,” wrote Maisky, but Hitler convinced himself otherwise.・・・
https://www.washingtonpost.com/outlook/a-nazi-victory-seemed-inevitable-then-came-1941/2019/07/26/ab2e2e0c-969c-11e9-830a-21b9b36b64ad_story.html?utm_term=.659cf7fa34f5
コイツはでっかいわー。↓
World’s largest piano strikes chord in Latvia・・・
http://www.taipeitimes.com/News/world/archives/2019/07/28/2003719501
だそうです。↓
・・・<For women,> an orgasm can often feel like death — not the joyous “la petite mort” of the French but instead what Lina experiences as “an acute, carving pain” that makes her feel both “thrilled” and “lobotomized.” (The portrayal evokes the iconic scene in D.H. Lawrence’s “Lady Chatterley’s Lover” in which she bemoans an orgasm as “how cruel, for she was all open to him and helpless!”)
But it is this desire, however painful, that saves the women — even if it also derails them. Desire breaks up the mundanity of・・・life with her husband, gives <her> a shape to her amorphous identity, and delivers <her> from the muddy browns and grays of <her husband>, albeit just for a little while.・・・
https://www.washingtonpost.com/outlook/women-and-desire-its-about-so-much-more-than-sex/2019/07/26/c767a6b0-9143-11e9-b58a-a6a9afaa0e3e_story.html?utm_term=.e399c25e6de0
中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
<人民網より。
杉山元に代わって、私から遺憾の意を表しときます。↓>
「南京大虐殺生存者がまた一人死去 生存者は82人に・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2019/0727/c94475-9600970.html
<日中交流人士モノ。↓>
「滝田洋二郎監督の新作「聞煙」8月30日公開決定 愛と継承を描く・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2019/0727/c206603-9600945.html
「滴滴出行 トヨタから6億ドルの出資を確保・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2019/0726/c94476-9600773.html
<ここからは、サーチナより。
定番だが、詳細なのと、新視点も盛り込まれているので・・。↓>
「中国メディア・東方網・・・記事が、「日本の飲食文化における一大特色」としてまず挙げたのは「生」と「鮮」というキーワードだ。日本人は新鮮なものほど栄養が豊富であり、食べ物に宿っている生命力が最も旺盛であると考えていると紹介。また、素材の味を生かすことが重んじられていることから特に生食を好み、野菜をはじめとする各種植物のほかにも魚介類や肉、卵を生食する習慣を持つと説明した。
続いては、味覚だけではなく見た目に対しても精緻さを追求する点を挙げた。記事は、「食べ物が人に与える第一印象は味ではなく見た目だ」としたうえで、日本の飲食は芸術性と優雅さを大切にすると説明。刺身の盛り付けにもその考え方が反映されており、異なる色彩の刺身を順序よく盛りつけたうえに、緑色の紫蘇などを添えることで、色味と造形両方をまるで美しい芸術作品のように仕立て上げるとしたほか、盛り付けとともに器選びまでしっかりと計算されているのだと伝えている。
そして、3番めの特徴として言及したのが「雑食」の文化だ。雑食は人類の大部分が持つ食習慣であって日本人ならではのものではないが、日本人の雑食ぶりは「世界第一」と称すべきものであり、その飲食の構成は探究に値すると紹介。動物、植物、さらには菌類など、あらゆる食べ物にこだわり、グルメとして食卓に並べるほか、雑食のなかで陰陽のバランスをしっかり取っているとし、日本人の雑食文化の中に日本人の精神や社会の構造、物事への認識方法、日本の文化的特色が垣間見えるのだと論じた。」
http://news.searchina.net/id/1681084?page=1
<同じく。↓>
「・・・日本人は中国人に比べて7年ほど長く生きられるようだが、中国メディアの今日頭条は・・・日本人長寿の原因を「日本の海鮮市場」で見つけたとする記事を掲載した。
記事は日本の海鮮市場で見つけた日本人長寿の原因について、海に囲まれた日本では魚の値段が比較的安いこともあり、魚介類を食べる食習慣が形成されていると説明、この食習慣が「身体にとって非常に良いのだ」と論じた。
さらに日本人が長寿であるのには日本の高齢者たちの「心が若い」という原因もあると指摘、日本の海鮮市場では多くの高齢者が働いているのを見かけるうえに、体力を要するきつい作業であっても日本の高齢者たちの働き方は「若者たちよりもきびきびしていた」と絶賛した。
また、海鮮市場以外でも、日本の高齢者たちは退職後に何らかの仕事をしたり、新聞を読むなどして「脳と身体のトレーニングを継続している」と説明、心身ともに健康的な状態をキープするということが日本人の長寿に大きく貢献しているとした。
中国の60歳以上の高齢者約1万人を対象にした調査によれば、中国の高齢者の4割が何らかの形の介護を必要としている。」
http://news.searchina.net/id/1681086?page=1
<太田>
やはり、映画評コラムには仕立てないことにしたが、『第三の男』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%B8%89%E3%81%AE%E7%94%B7 ☆
https://en.wikipedia.org/wiki/The_Third_Man ★
について、一言だけ。
この映画は、ベルリン封鎖(1948年6月~1949年5月)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%AA%E3%83%B3%E5%B0%81%E9%8E%96
直後の10月に撮影開始された(☆)ところ、米国人2人が対決する筋の、そして、米国人のグレアム・グリーンが脚本を書いた、英国人監督による英国映画だというのに、米英仏ソ分割占領下のウィーンでこの4か国共同で治安維持がされている(★)中で、英軍警察とソ連軍警察との間で頻繁にやり取りがなされるけれど、その関係が一貫して友好的なものとして描かれている(映画そのもの)ことが興味深かった。
米英とソ連の関係が決定的に悪化する契機となったのは朝鮮戦争(1950年6月)、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E6%88%A6%E4%BA%89
という感を深くした。
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太田述正コラム#10704(2019.7.28)
<三谷太一郎『日本の近代とは何であったか』を読む(その89)>
→非公開