太田述正コラム#11281(2020.5.11)
<皆さんとディスカッション(続x4435)>
<太田>(ツイッターより)
「…『高学歴ワーキングプア』全文公開…第1章…」
https://shinsho.kobunsha.com/n/n1ceb3dea9095?scrollpos=comment
長いが読むに値する。例えば、官僚養成所たる東大法が、その汚辱に塗れた特権的な歴史に、再び大きな、しかも今度こそ取り返しのつかない新たな章を加えたことを知ることができる。
滅亡に向って進行中の日本の姿がここにも。
<太田>
コロナウィルス問題。↓
<ほっ。さあ、いつ、ゼロになるか。↓>
「・・・死者 633人(+9人)・・・」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55811680Z10C20A2I00000/
<日本のコロナ禍が抑えられてる理由の、BCG仮説に匹敵する強力な新説登場? (欧米と日本だけが説明できたってダメよ。)↓>
「・・・京都大学大学院医学研究科の上久保靖彦特定教授と、吉備国際大学(岡山県)の高橋淳教授らの研究グループが「日本ではすでに新型コロナウイルスに対する集団免疫が確立されている」という仮説を発表して注目されている。感染力や毒性の異なる3つの型のウイルス(S型とK型、G型)の拡散時期が重症化に影響したといい、日本は入国制限が遅れたことが結果的に奏功したというのだ。・・・
<こ>の研究チームは、新型コロナウイルスに感染した場合、インフルエンザに感染しないという「ウイルス干渉」に着目。インフルエンザの流行カーブの分析で、通常では感知されない「S型」と「K型」の新型コロナウイルス感染の検出に成功した。・・・S型やK型は感知されないまま世界に拡大した。S型は昨年10~12月の時点で広がり、K型が日本に侵入したピークは今年1月13日の週・・・だ・・・。やや遅れて中国・武漢発の「G型」と、上海で変異して欧米に広がったG型が拡散した。
集団感染が最初に深刻化した武漢市が封鎖されたのは1月23日。その後の各国の対応が命運を分けた。イタリアは2月1日、中国との直行便を停止。米国は同2日、14日以内に中国に滞在した外国人の入国を認めない措置を実施した。
これに対し、日本が発行済み査証(ビザ)の効力を停止し、全面的な入国制限を強化したのは3月9日だった。旧正月「春節」を含む昨年11月~今年2月末の間に184万人以上の中国人が来日したとの推計もある。
ここで集団免疫獲得に大きな役割を果たしたのがK型だった。・・・
・・・日本では3月9日までの期間にK型が広がり、集団免疫を獲得することができた。一方、早い段階で入国制限を実施した欧米ではK型の流行を防いでしまった・・・
欧米では、中国との往来が多いイタリアなどで入国制限前にS型が広まっていたところに、感染力や毒性が強いG型が入ってきた・・・。
・・・S型へのTリンパ球の細胞性免疫にはウイルス感染を予防する能力がないが、K型への細胞性免疫には感染予防能力があ<り>、「S型やK型に対する抗体にはウイルスを中和し消失させる作用がなく、逆に細胞への侵入を助長する働き(ADE=抗体依存性増強)がある・・・。
・・・結論として・・・S型に対する抗体によるADE・・・と、・・・K型へのTリンパ球細胞性免疫による感染予防が起こらなかったこと・・・の組み合わせで欧米では重症化が進んだという。
日本で4月に入って感染者数が急増したことについても説明がつく・・・。・・・3月20~22日の3連休などで油断した時期に欧米からG型が侵入し、4月上旬までの第2波を生んだと考えられる・・・
現状の日本の感染者数は減少傾向だが、課題も残る。・・・病院内で隔離されている患者には集団免疫が成立していないため、院内感染の懸念がある。また、高齢者や妊婦などは、K型に感染しても感染予防免疫ができにくい場合がある・・・
さらに「無症候性の多い新型コロナウイルス感染症では、間違ったカットオフ値(陰性と陽性を分ける境)で開発された免疫抗体キットでは正しい結果が出ない・・・。」
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/200509/dom2005090005-n1.html
<英国がひどい状況に陥った原因はワッカリマーセンだとさ。↓>
100 days later: How did Britain fail so badly in dealing with Covid-19?–Since the UK confirmed its first case, its response has proved one of the least effective・・・
Taking lessons from past mistakes and from the examples of other nations will be crucial if Britain is to hope to extricate itself from the medical crisis it now faces, say epidemiologists.・・・
https://www.theguardian.com/world/2020/may/10/100-days-later-how-did-britain-fail-so-badly-in-dealing-with-covid-19
<英米を束にして原因を勇敢(無謀)にも指摘してるが、正否はともかく、出来は悪くない。
NYタイムスやワシントンポストのコラムニストには、こんな程度のことも書けやしない。
ま、英国の高級紙は、腐っても鯛ではある。↓>
It’s no accident Britain and America are the world’s biggest coronavirus losers–Even before the pandemic hit, both nations had been stripped of the people and systems required to respond effectively・・・
Two nations that prided themselves on their extraordinary economic, historical and political status have been brought to their knees. Their fall from grace is the outcome of a damaged political culture and distinct form of Anglo-American capitalism.
Over the past four years, reckless political decisions were justified by subordinating reality to rhetoric. The cost of leaving the EU would be “virtually nil”, with a free trade agreement that would be one of the “easiest in human history”. Imaginary enemies were erected and fake fights confected as both countries pugnaciously went about severing their ties with other nations and international institutions.・・・
When the business of government becomes limited to populist set pieces, its ranks are purged of doers and populated instead with cheerleaders. ・・・
Anglo-American capitalism, pursued by both right and centre-left parties, rooted in small government and powered by exceptionalism, had dismantled the state.・・・
The City caught up with Wall Street.・・・
Hollow triumphalism about making America great again and Britain taking back control becomes more and more likely in such a system. Trump and the Tories alighted on this formula not entirely out of mendacity or ideology. Without radically challenging Anglo-American capitalism, they have nothing else to offer their voters. And so they must separate economic suffering from politics, and attempt to blame it on immigrants and outsiders. They must blame other countries and international institutions – the EU, WHO, Nato – for the feelings of helplessness experienced by their own citizens. The swagger is a facade. Behind it hides a rotting national landscape.・・・
https://www.theguardian.com/commentisfree/2020/may/10/anglo-american-coronavirus-crisis
<大失敗の例にスウェーデンを入れてもよさそうだ。↓>
Sweden unlikely to feel economic benefit of no-lockdown approach・・・
https://www.ft.com/content/93105160-dcb4-4721-9e58-a7b262cd4b6e
その他の記事の紹介です。
そもそも、一度ならず、二度までも、首相になろう、自分にだって首相が務まる、と、安倍チャンが思ったってこと自体が、到底、私には理解不能。↓
「安倍首相 コロナ以降の失態続きで国を救う気概や自信喪失か・・・」
https://news.livedoor.com/article/detail/18241448/
ま、全ては、まだこんだけ支持を寄せている、日本国民が悪いんだけどね。↓
「・・・安倍内閣の支持率は前回4月調査より1.3ポイント増の41.7%で、ほぼ横ばい。不支持は43.0%で支持を上回った。」
https://news.livedoor.com/article/detail/18239587/
これ、要するに、安倍チャンに対する嫌悪感の噴出なんだよな。↓
「#検察庁法改正案に抗議します 投稿470万件・・・」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202005/CK2020051102000117.html
<だから、反対論をぶつのは筋違い。↓>
「社説 検察官の定年延長法案 何のために成立急ぐのか・・・」
https://mainichi.jp/articles/20200511/ddm/005/070/017000c
<こういう賛成論をぶつのはもっと筋違い。↓>
「「#検察庁法改正案に抗議します」 理解した上での行動ですか・・・」
https://blogos.com/article/456522/
各国比較をして欲しいなあ。↓
「・・・大人になったらなりたい職業の調査によると、男の子は2年連続で「サッカー選手」が、女の子は23年連続で「食べ物屋さん」が1位になった。
男の子の2位は僅差で「野球選手」だった。3位の「警察官・刑事」は前年の4位から一つ順位を上げた。2019年に各地で災害が多かったことから、命を守る仕事に注目が集まったようだ。
女の子の2位は「保育園・幼稚園の先生」で、食べ物屋さんや先生など、子どもにとって身近な存在が人気職業となっている。・・・」
https://news.livedoor.com/article/detail/18239863/
主人公が杉山元の大河も、厩戸皇子や桓武天皇の大河も、タブー抵触で作れないかもしれないが、島津斉彬の大河が作られるのを期待。↓
日・文カルト問題。↓
<どうでもいいだろー。日本に憑りつかれてる己を直視しな!↓>
「金融アプリのダウンロード件数1位はインド、韓国9位、日本は?・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/05/10/2020051080050.html
<同じく。↓>
「日本製漫画破り米サイトで1位、Kウェブトゥーンが巣ごもり族を魅了・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/05/08/2020050880179.html
<これもそう。↓>
「日本だけが生産していた「10倍高い」レンズ素材、これからは韓国でも生産・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/265774
<これもまたそう。↓>
「日本の有権者58%「安倍政権のコロナ対応を評価しない」・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/265773
<いつまで、くだらん内ゲバの報道を続けるのさ。↓>
「「慰安婦支援金1憶ウォンを受け取ろうとすると、慰安婦団体前代表が受け取らないように勧めた」・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/265770
<同じく。↓>
「慰安婦被害女性ら、日本からの支援金受け取ると「裏切り者」の烙印・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/265771
<これもそう。↓>
「慰安婦団体前代表「合意前日、記者にばら撒いた内容で一方的に通知された」釈明はうそ・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/265775
<OB・現役朝日記者の質の低下が痛ましい。(トータルとしての)日本のコロナ対策が失敗だった、と、いかなる根拠で決めつけてるんだよ? しかも、日韓関係悪化に「貢献」するとは。↓>
「急なのに規定一辺倒、アベノマスクも空回り…もどかしい日本の新型コロナ対応・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/265766
<まだ、コロナ禍は終わってないんだけど・・。↓>
「・・・ブルームバーグ傘下経済研究所・ブルームバーグ・エコノミックが最近発刊した報告書によると、今年の韓国の国内総生産(GDP)基準の経済成長率はマイナス0.1%と予想された。これは、この機関が新型コロナウイルス事態の前に出した予測値(2.3%)に比べて2.4%ポイント下方修正した数値だ。
韓国の経済成長率の予測値はマイナスに調整されたものの、この機関が予測値を出した31カ国のうち、1.6%ポイント下方修正された香港(-0.4%→-2.0%)を除けば、下方修正の幅が最も小さかった。米国(2.0%→-6.4%%)やユーロ圏(0.9%→-8.1%)などに比べると相対的に善戦したといえる。韓国の経済成長率の見通しも中国(2%)、インドネシア(0.8%)に次いで3番目に高かった。
これに先立って、国際通貨基金(IMF)は、先月発刊した主要20カ国(G20)の経済予測の報告書で、韓国の今年の経済成長率の予測をマイナス1.2%と予想した。これはG20国家のうち4番目に高いものであり、1月に提示した予測値に比べて下落幅は3.4%ポイントと最も小さかった。
韓国が他の国よりも早く新型コロナウイルスの抑制に成果を出していることが反映されたと解釈される。・・・」
http://www.donga.com/jp/home/article/all/20200511/2059819/1/%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B0%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80%E3%80%8C%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%81%A7%E5%96%84%E6%88%A6%E3%81%AE%E9%9F%93%E5%9B%BD%E3%81%AE%E6%88%90%E9%95%B7%E7%8E%87%E3%81%AF%EF%BC%8D%EF%BC%90%EF%BC%8E%EF%BC%91%EF%BC%85%E3%80%8D
<だってさあ、不吉な兆候が・・。↓>
As South Korea Eases Limits, Virus Cluster Prompts Seoul to Close Bars–With no vaccine in sight, the country is urging people to reclaim more of their daily lives, while bracing for new waves that are all but inevitable.・・・
https://www.nytimes.com/2020/05/09/world/asia/coronavirus-south-korea-second-wave.html
<でも、依然、韓国の大勝利。↓>
「韓国の新規コロナ患者 2日連続30人台=クラブでの集団感染拡散・・・
<しかし、>死亡者は4日連続で発生せず、計256人となっている。」
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200511001800882?section=society-culture/index
ゴーンの祖国、コロナ禍でますますピンチに。↓
Lebanon’s Economic Crisis Explodes, Threatening Decades of Prosperity–Bad planning, corruption and the sudden shock of a pandemic have caused the Lebanese currency to crash and consumer prices to jump. Hunger looms.・・・
https://www.nytimes.com/2020/05/10/world/middleeast/lebanon-economic-crisis.html
イギリスとスコットランドに共通のフロンティアがあったのね。面白ーい。↓
The tiny ‘country’ between England and Scotland–For 300 years, the Debatable Lands flourished as an anarchic no-man’s land; not independent, but too dangerous for either Scotland or England to be able – or want – to take control of.・・・
http://www.bbc.com/travel/story/20200504-the-tiny-country-between-england-and-scotland
中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
<日中交流人士モノ。↓>
「日本の「生卵の父」の助けを借り、中国初の生食用鶏卵規格が誕生・・・中国メディア・東方網・・・」
http://news.searchina.net/id/1689249?page=1
<取材力!↓>
「日本の<近畿>大学が紹介した<マグロ>マスク、「自然と他人が社会的距離取りそう」と話題に・・・中国メディア・海外網・・・」
http://news.searchina.net/id/1689244?page=1
<同じく。↓>
「これはすごいぞ! 日本で将来有望な子どもたちとサッカークラブを繋ぐ、スカウトサイトが誕生・・・中国メディア・東方網・・・」
http://news.searchina.net/id/1689245?page=1
<だから、コロナ後はおいでを。↓>
「日本の街で見かけるお店の看板や店構えは、あまりに「魅力的すぎる」・・・今日頭条・・・」
http://news.searchina.net/id/1689246?page=1
<同じく。↓>
「日本の農村はまさに理想・・・どうやって桃源郷を作ったのか・・・
今日頭条・・・では日本はどのように、「美しい桃源郷」に様変わりしたのだろうか。記事は、岐阜県にある「飛騨古川」の例を紹介。飛騨古川の瀬戸川は錦鯉が有名だが、川を掃除してきれいにしてから錦鯉を放流することを繰り返し、川がどんどんきれいになっていったことでも知られると紹介した。
さらに、この川沿いには500メートルにわたって出格子の家屋や白壁の土蔵が立ち並んでいるが、これも伝統的な建物を保存しようとする意識的な努力のおかげであることを指摘。記事は、美観を守るために、ある酒造は安くすませられるコンクリート造りの代わりに費用をかけて伝統的な工法で建物を建てたと紹介。そのかいあって、今ではこの建物は国の登録有形文化財に指定されている。こうした努力の結果、この町も日本の伝統を残す場所として観光客に人気の「桃源郷」になったと強調した。」
http://news.searchina.net/id/1689258?page=1
<定番。(日本の初等中等教育は素晴らしいのだ。)↓>
「日本人の教育は本当にすごい「教育のためなら何でもする!」・・・中国メディアの百度・・・」
http://news.searchina.net/id/1689253
<しばらくぶりだが、概ね定番。↓>
「さすがだ・・・日本は「し尿処理もこんなに先進的だった」・・・中国メディアの百家号・・・」
http://news.searchina.net/id/1689247
<恥ずかし。↓>
「あれだけ騒がれた「アベノマスク」、なんとまだ大半の家庭に届ていなかった!・・・中国メディア・海外網・・・」
http://news.searchina.net/id/1689250?page=1
<漢語版、まだ出回ってないのかなあ。↓>
「・・・人民網は・・・営業を再開した東京の大型書店で、ゲームソフトの攻略本を求める市民による長蛇の列ができたと報じた。・・・」
http://news.searchina.net/id/1689260?page=1
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太田述正コラム#11282(2020.5.11)
<末木文美士『日本思想史』を読む(その17)>
→非公開