太田述正コラム#12462(2021.12.21)
<2021.12.18東京オフ会次第(続x3)>(2022.3.15公開)

E:太田さんの40年前の「「日本型」経済体制論」論文も、ある意味、民主主義論なのではないか。
O:それは面白い指摘だ。考えてみたい。
 その民主主義論なのだが、大きな組織では機能しないからこそ、政府以外の大きな組織ではリーダーを選挙でなど選ばないわけだ。
D:私も500人ほどの労組で選挙でリーダーに選ばれたことがあるが、概ね、互いに人柄を知っている人ばかりだった。
 でも連合会以上のレベルになると、リーダーは組合間の話し合いで選ばれる。
O:それに、そもそも、労組の場合、やってることって単純明快だから、知らない人ばっかりでも何とかなりそうではある。
 で、何度か書いているけど、政府の場合、民主主義≒普通選挙、とすれば、相対的には圧倒的多数であるところの、非選良、の意思が当該政府の意思になるわけだから、悲惨なことになる。
 これは、リーダーに選出される人間が選良であったとしても同じことだ。
 彼が、間違っていると思っていることだって、それが、彼を選出してくれた非選良達(衆愚)が望んでいることであれば、それをやらなきゃ、次の選挙で落選するからね。
 もっとも、米国の場合、その民主主義は更に末期症状であり、トランプのような非選良を選出してしまい、次の大統領もまたそのトランプになりそうだ、と来ている。
 それにしても、米国に同調して、対中民主主義攻勢をかけている(民主主義が本来大嫌いの)英国の偽善性はひどい。
B:その英国だが、やはり、文明を異にする欧州諸国とEU内で一緒にやってゆくことができなかったわけだ。
O:私はそのことに残念な思いもある。
異なる文明を乗り超えた政治統合を果たす試みを是非やって欲しかったからだ。
 一つでも成功例が出ない限り、世界政府の実現など、いつまで経っても夢のままだろう。
 話を戻すが、江戸時代は約250年だったけれど、私が生きてきた感覚から言うと、70年なんてあっと言う間だ。
 それを3~4回繰り返すだけだから、大して長くない。
 そういう感覚で、日本の例えば江戸時代を眺めて欲しいし、ひいてはヤマト王権成立以降の日本史全体を眺めて欲しい。
 以下、雑談だ。
 金曜日の夜、翌日のオフ会でビールを提供しなければならないので、ビールをケースで売っていることから、サミットに自転車で行った。
 1ケースをぶらさげて急坂を上り下りするのはキツイので自転車にした次第だ。
 出発前に、今日こそは、たまったサミットのポイントを使って、不足分は電子マネーで支払おうと思い、ここで早くも耄碌で、電子マネーのつもりで、みずほのJ:COINにチャージしてしまっていた。
 で、いざ、サミットで、(セルフレジが設けられていることに気付き、気になりつつも、通常のレジで)支払いをしようとして、J:COINは電子マネーではないことをようやく思い出し、慌ててPayPayで全額支払った後、みずほWalletだったら電子マネーとして支払えたのかをレジの店員に聞いてみたところ、サミットではみずほWalletは使えない、使えるのはEdy等だけだ、と言われた。
 外に出たら、強風と小雨の天気に一変していて、私の自転車は横倒しになっていた。
 帽子を二度も飛ばされながら、やっとこさ自転車を引き起こし、乗って帰途についたのだが、強風に飛ばされそうに何度もなったし、何かが吹き飛ばされてきて頭にあたったら死ぬかも、と、恐ろしくなった。
 やがて、前方の籠に入れてあったビールのケースが帆のように向かい風を受け始めて、自転車が前に進まなくなり、止むなく途中から自転車を下りて、自転車を転がしながら帰宅した。
 地球温暖化でこういう異常気象がどんどん増えつつあるな、それにしても、念のために天気予報をチェックすべきだったな、と、ここでも、自分の耄碌に気付かされた。
 そして、オフ会当日の朝になった。
 今度は、電気ポット2台のうち片方(タイガー製品)のランプが点滅しており、故障だと思い込んで、電気のソケットやらケーブルやらを弄り回して何とかしようとしたけれどダメなので諦め、オフ会には間に合わないが必需品なので、新品を発注しようとしたのだが、「電気ポット」という製品名が思い出せない。
 仕方なく、ネットで検索をかけたところ、適当な言葉を次々に入れてもうまくいかず、諦めて「象印」で検索をかけ、同社の全製品を眺め回してようやく、「電気ポット」を発見。
 引き続き、ヨドバシとAmazonで製品選びを行い、より安く、より早く届くAmazonで発注したところ、突然、前夜、タイガーの電気ポットのお湯残量がゼロに近くなっているのに気付き、翌朝、必ず水を入れることにしたのを思い出し、チェックしたらその通りだったので、あわてて、Amazonでの発注を取り消した。
 と言う次第で、本件だけで、耄碌事象が2つも発生。
 こんな調子なのだが、私のコラムもおかしくなってきてはいないだろうか?
 その時点でまだ読者で、どうもおかしいと思ったら、「太田さん、そろそろコラムを店じまいした方が・・。」と教えていただきたい。
D:本日配信されたディスカッション(の「講演」原稿以外の部分)も、いつもに増して冴えてるなと思いながら読んだばかりだ。
 太田さんは日常生活に関することじゃあ耄碌していても、正常な部分を全てコラム執筆に使って対処しているようだから、まだまだ大丈夫だ。

 (私を示すO以外の特定のアルファベットが同じ出席者を指しているとは限らない。)