太田述正コラム#2580(2008.5.31)
<皆さんとディスカッション(続x150)>
<たろー>
コラム#2422(2008.3.14)「日本文化チャンネル桜収録記」を読み、番組を見ました。
太田さんの言ってる事は正論な気がします。
けど、二点。メディアに出る際に注意してほしいです
■怯えたような態度で喋らない事(自信もって話すだけで説得力が増す)
■(特にバラエティーでは)馬鹿にした態度を取らない。(そう見えてしまう)
オバマみたいにスピーチのトレーニングを受けられたらいいかと。太田さんが国政に関わる事を確信しています。
<アヒル>
番組をyoutubeで観ました。
前半のマスコミ批判はくだらないと思いましたが、後半、太田さんが本気を出されたところから引き込まれました。
以下、特に知識を持たない一視聴者の視点からの感想です。
特に太田さんのファンでない限り、3時間番組を最後まで観る視聴者は少ないように思います。
2時間目からでなく、最初から本気を出されたほうがいいと思います。
何か、そうできない事情(台本?)があったのかもしれませんが。
<太田>
ずっと本気のつもりでしたが????
<アヒル>
田久保さんは、太田さんとは意見の相違があるようですが、田久保さんの話し方、議論の進め方には説得力がありました。
田久保さんが「日本は独立国になれないと思っているんですか」「独立国になるためにどうしたらいんですか」と問われて、太田さんがそれにお答えになったシーンが一番良かったです。
「日本はアメリカの属国」と端的に仰るだけでは、共感を得られにくいと思います。
どうして属国なのか、どうして日本人はそれを意識していないのか、太田さんが真の独立国に変えたいと思っていること、そのためにどうしたらいいかを、短い言葉で根拠を示してご自分から主張なさってはいかがでしょうか。
太田さんが「名誉毀損裁判を起こされても、殺されてもいい覚悟」と仰ったことに、胸を突かれました。
どうか、命は大事にしてください。太田さんに賛同している人は多いはずです。
このような討論番組で、他の出演者と意見を異にして徹底的に討論されることは意義があると思います。
ただ、その場の議論に勝つことが目的ではなく、それを観ている視聴者が、どちら側につくかをお考え下さい。
<太田>
私は、議論に勝とうと思っているわけではありません。
視聴者に、自分でお考えいただくための刺激を与えようと思って発言しているつもりです。
刺激は確かに受けたけれど、どうしても私が何を示唆しているのか分からない、という場合もあろうかと思います。
その中から、私のブログを読んでみようと発心する方も出てくることでしょう。更に有料読者になられる方も・・。
ですから、議論の際には、あえて十分説明していないところがあります。
ただ、この次の「日本文化チャンネル」出演では、演題から言ってそれは許されないと思います。できるだけ説明を尽くすつもりです。
<アヒル>
失礼ながら、袖口をいじりながら話すのは、気になりました。
手遊びはなさらず、説得力のある落ち着いた口調を意識されたほうがいいと思います。 それで、かなり視聴者の印象は変わると思います
朝まで生テレビの放映が動画にアップされるのを楽しみにしています。
<太田>
色々アドバイス、ありがとうございます。
<スワン>
橋下知事の政策について、太田さんと読者の皆さんとの間で激しく討論が交わされています。
太田さんに議論を挑んでいる方は、太田さんに興味を持っているから発言なさっているんだと思います。そういう社会意識の高い方が納得して、太田さんの支持者になるような理論展開をなさったほうがいいと思います。
太田さんの口調は挑発的で、人の反感を買いやすいと思います。それが太田さんの個性なのかもしれませんし、そこが好きな読者もいらっしゃるのかもしれません。でも、普通は挑発されたらムッとすると思います。
もっと大らかに構えてはいかがでしょうか。
私は太田さんの主張は正しいと思っています。正論をお持ちなのに、斜に構えた口調では人の反発を受けやすいと思いませんか?
太田さんには、もっと賛同者を増やして、日本の世論を変えていって欲しいと願っています。
<太田>
TV出演の場合とは違い、私の読者との間では、できるだけ率直かつ噛み合った議論をするよう心がけています。
太田述正掲示板等に投稿される方は、ほぼ全員、ハンドルネームを使われるところ、そのうちたまたま私がご本人を存じ上げている場合もないわけではありませんが、ほとんど存じ上げないわけであり、その場合、私が何をどんな風に申し上げようと、それが名誉毀損に問われることはありえないことに鑑み、投稿される読者の方は、「挑発され」たり「ムッとする」ことくらいは覚悟していただかねばなりますまい。
覚悟ができないというのなら、むしろ実名で投稿されるべきでしょう。
いずれにせよ、読者が増えない最大の原因は、日本人の間で国際問題に関心を持っておられる方が少なく、安全保障問題に至ってはもっと少ないからです。
それに、私のコラムは、私の筆力不足もあるのでしょうが、こむつかしい内容のものが多く、これも読者が増えない原因でしょう。
<遠江人>
YouTube – 大阪府 大阪市 職員給料 その1
http://www.youtube.com/watch?v=lcjhD5yEVRY
YouTube – 大阪府 大阪市 職員給料 その2
http://www.youtube.com/watch?v=SD7t9IGt3Uk
この動画を見る限り、橋下さんにとって給与カットをする理由の根拠は「破産しているのだから当たり前」という理論(?)しか無いように見えます。
大阪府民の皆さんも給与カットを当然視しているようですが、率直に言って、大赤字の自治体=職員の給与カット当たり前、の間に論理的な理由が見出せませんし、それらしい説明もありませんね。中長期的に見てむしろ悪い結果に繋がるかもしれないという反対側の考えが無さ過ぎるようにも見えます。
もし私が大阪府民だったら、給与カットすること自体はむしろ構いませんが、その根拠とするところが「破産しているのだから当たり前」の一点張りであることのほうがいやですね。
・報道される大阪「市」の職員のろくでもない勤務ぶり
・府民に負担を強いるならお前らの給料も減らせ
・破産しているのだから当たり前という理論(?)
この3点セットで給与カットを支持している人が意外と多いのでは。
夕張市や北海道の給与カットという前例もあり、公務員憎しの気持ちもよく分かりますが、将来のあらゆる可能性を考えて論理的な根拠にもとづく決定を下してほしいところです。
<西麻布夢彦>
–大阪府公務員の値下げ–
公務員の給与削減に反対しつつ、増税による財政再建を主張されているようですが、これは無理筋でしょう。
もし大阪で、うかつに増税すれば、ただでさえ東京に逃げている企業が多い中、大阪に残ってくれている企業の東京移転を加速するだけでしょう。
結局、増税しても税収は増えません。
もし「有権者が反対する」財政再建を行うなら、行政サービスの質の低下で答えるしかなく、まさに、橋下知事の改革は「有権者が反対する」改革にほかありません。
ま、本当は、大阪を速やかに財政再建団体に落としてしまえば、橋下改革は完成するのですが、彼は自分のやっていることを理解していないので、「財政再建団体にならないため」と称して、財政再建団体のような行政を行っているわけです。
なんにせよ、橋下知事は、石原知事同様、口先だけのたいした政治家でもありませんから、それほど情熱を持って攻撃する必要もないでしょう。
<粘着兵庫はウザッタイ>
≫ケンスケ2さん
≫役人さんの全国平均より下の給与で生活
都道府県別県民所得
8位.大阪府 3,042,000
19位.京都府 2,839,000
30位.兵庫県 2,624,000
より下の給与で生活してるのは兵庫県民自身ですよ…
兵庫の財政が他人事じゃないことくらい判ってると思うんですが…
ほんの四ヶ月前の話なのに…橋下知事の前に怒らないと…
給与を平均8%削減 初の本給カット 兵庫県職員
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0000827608.shtml
県は〇八年度から十一年間の行革プランを策定中で、職員給与は計千六百億円の削減を表明。
西成みたいなのは東京にも神奈川にもあるのに。昼間から立ちんぼしてますが。
何より兵庫はね…。
<太田>
「県は五年間の削減を提案したが、今回の交渉では〇八年度分のみの決着となった。」というのですから、期限を設定しています。
これが、私の言う緊急避難的対応であり、これなら大阪府でもやってよいのです。
<ライサ>
>それにしても、生計費こそ全国平均よりちょっと高い程度。5月30日アクセス(以下同じ))ですが、一人当たり県民所得が全国第9位の大阪府の公務員が、それなりの給与をもらってなぜ悪いのか、私にはさっぱり分かりませんねえ。
私も「それなりの給与」には依存ありません、同感ですが、誰か「悪い」と言ってるのですか。誰だって自らの給与(収入)が下がるのを喜ぶ人はいません。屁理屈を捏ねづとも、普通の人(府?)は、財布の中にそれだけのお金(予算?)がなければ、払いたくても払えないのですから、財布に合わせた生活(行政)しかできないです。もっと給与が欲しければ、府民の収入を増やして税金を増やし収入を上げねばなりません。それには時間がかかります。今現在は何とかこの場をしのいで、収入の増加や、支出を合理的に調整するしか方法は有りません。給与カットが一番かどうかは分かりませんが、聡明で知識豊富な太田様なら何か画期的な方法をご存じでしょうから、豊富な外国の歴史の知識を動員して提案なり、アドヴァイスなどしてあげたらどうでしょうか。
<太田>
事業を削減し、そのことによって経費を削減するとともに職員の数も(採用数を減らし、勧奨退職を推進することによって徐々に)減らす。
他方、(「西麻布・・」さんじゃないけど、)企業は逃げ出せても個人は容易には逃げ出せないことから、主として個人が負担するところの、府に入る地方税を増額する。
これが筋というものでしょう。
それでも足らなきゃ、職員の給与カットですが、それは、あくまでも理屈が立つ範囲で実施すべきでしょう。
以上は一般論であり、橋下氏が私に具体的なアドバイスをお求めであれば、必要なあるゆる情報へのアクセスを認めるとともに、しかるべきコンサルタント料を申し受けることになります。
いや、これは冗談で、今そんなヒマは全くありません。
<ライサ>
>準備不足、ブレーン不足のまま知事になったってことでしょうが、見てられないねえ。
貴方の場合も自ら告白しているように同様な理由で選挙に落ちてしまったのでしょうか。そうだったら「見てられないねえ」。
>私の経験に照らせば、行政組織に関する実行可能性のある全面的改革案…
ッて、貴方は防衛庁生え抜きの方ですから防衛庁在任中の事ですか、それとも、退職後に作ったのでしょうか、在任中だったら、「潤沢な活動経費」って個人的な物でしょうか。議員に当選の暁には防衛大臣になり組織改革を計画していたのでしょうか、それともどこかの地方行政組織に対して、全面的改革案を作った経験が有るのでしょうか。教えてください。
もし、次期国政選挙に立候補なさるのなら、充分に時間があるはずですので、いや有ったはずなので、必ずやご当選なさることと確信しております。頑張ってください。
ちなみに私は大阪人では有りません。一寸頭の悪い江戸っ子です。
「朝生」今日は見させていただきます。
<太田>
私は、かねてから天下りを回避するために自主的に防衛庁を退職する機会をうかがっており、2001年の参議院選挙出馬が急遽決まったことで自主退職した次第です。
そもそも、必ず政治家になる、だから必ず当選しなければならない、と思いつめていたわけではありません。
だから、準備不足、ブレーン不足のまま選挙運動に突入しました。
(もっとも、選挙運動をやったり、議員をやったりするだけであれば、知事として都道府県大組織改革を行う場合ほどの準備やブレーンは必要ありません。)
こういうわけで、もともと当選する可能性は低いと思っていたのですが、落選しても、それほど時間をおかず、評論家業で最低限食っていけるようになるとふんでいたのです。
ところがそうは問屋がおろしませんでした。
文藝春秋の背信行為(コラム#2167)があって文藝春秋誌面で私の名前を売り出す予定がパーになり、おまけに全く予期していなかった小泉旋風が吹き荒れて民主党が惨敗してしまい、しかも、民主党の背信行為もあって、私は泡沫候補に毛が生えた適度の得票しかできず、やはり名前を売り出すことができなかったからです。
しかし、6年半もかかってしまったけれど、読者の皆さんの絶大なご支援ご協力もあり、ようやく評論家業で最低限食っていけそうになりつつあります。(依然現在進行形であることに忸怩たる思いですが・・。)
いずれにせよ、結果論ながら、私の自主退職は、少なくとも無謀な自殺行為ではなかったと言えそうです。
なお、何度も繰り返していることですが、私は二度と選挙に出る気はありません。
議員になり、特に特定の政党に所属すれば、評論の自由が失われるからです。
そうそう、私は防衛庁時代に何度も防衛庁/自衛隊の組織改革に係るプロジェクトチームを率いたり、監督したりしたことがあります。「潤沢な活動資金」が必要だというのは、自前ではできないことをコンサルタント会社に外注したり、外部の人の話を聞いたりすること等を適宜適切に実施するためです。
<びり江>
お行儀が良いと中々話せないのが朝生。
蛍大名ならぬ蛍コメンテーターって感じでした。
でも田原さんから何度も「その通り!」を頂けたのは良かったですね。
<太田>
ご覧いただいたようで、まことにお疲れ様でした。
具体的には、次のコラム(非公開)にゆずりますが、全般的に著しく散漫な議論でしたね。
これは、もう一人のパネリストの意見でもあります。
私自身は、最低限言いたいことは言えたので、それでよしとしています。
<コバ>
元経産相平沼氏が、新党を作ることを視野に入れているようです(
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080530-00000111-san-pol
)。もし平沼新党が出来たら、国民新党のような「改革」に抵抗する日本の欧州化追求勢力になるのでしょうか。
民主党への票が食われて、ますます自民党公明党の延命が続き、政権交代が遠のいていきそうです…。
<太田>
今、総選挙があったら政権交代です。
どんなに長く見積もっても後1年数ヶ月後までには総選挙です。
それまでも、官僚のチョンボ、不祥事、自民系政治家の不祥事が必ず続くことでしょう。
よほど民主党が大失態をやらかさない限りは、政権交代は実現します。
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太田述正コラム#2581(2008.5.31)
<「朝生」出演記>
→非公開
皆さんとディスカッション(続x150)
- 公開日:
>具体的には、次のコラム(非公開)にゆずりますが、全般的に著しく散漫な議論でしたね。
何年か振りで朝ナマを見た。
ポピュリズムの権化の田原がガソリン税25円の件でポピュリズム云々言うのには笑ってしまった。相変らずのようだ。
高橋洋一氏に期待していたのだが、目新しい話も無く失望した。
アメリカの属国を容認している事が今の日本の混乱の根本問題だ、という太田さんの重要な指摘はスルーされたね。
米英主導のグローバリズム戦略の意味(世界史的位置付け)とその国内経済への影響という、今の混乱の背景を無視して政界官界の有り方など語れる筈も無いのに、将にポピュリズムそのものの皮相的・迎合的議論だった。
田原は消費税引き上げに強く拘っていたが、グローバル企業の好況と国内経済の衰退という「二極化」の意味すら理解してないようだ。
資源価格高騰による物価高が始まる中で消費税引き上げなど行うと、国内経済は酷い事になる。特に低所得層に壊滅的ダメージを与える。
医療年金の財源問題は、税で保証する福祉水準を引き下げるか、高額所得者や資産家層の負担増大を計るしかないだろう。
官僚が司法立法行政を牛耳り政治家が選挙と利権漁りに奔走する現況は、早急に変える必要が有る。
官僚の腐敗と暴走は、本音と建前の溝を埋めないと止まないだろう。
衆議院の多すぎる解散も官僚支配を補強している。
国全体の利益VS地方の利益、グローバル企業VS国内産業、産業界VS消費者、富裕層VS貧困層、世代間格差などの利害相反による「二極化」解消には、政治制度改革と公務員改革を合わせた大改革が必須だろう。
長くなったのでこの辺で。
朝ナマの裏話くらいは一週間遅れでも良いからこちらにも載せて下さいよ。
消費税はインヴォイス方式にするだけで、実は財政再建に与するなんて話が小室直樹の本に出ているのですけど、太田さん、大蔵官僚出身じゃないから畑違いをムリ言って悪いのですけど、そこら辺、論点がずれても結構ですから、なにか知っていることや経験的にでも分かることがありますでしょうか?
特になければ勿論スルーで結構です。
皆さん本当に太田さんが好きなんですね。まるで身内のことのようにはらはらして番組を見ています。良い所も足りないところもひっくるめてこの正直で、でも時々意地悪な、物凄く頭が良くて読書家で勉強家のブログに毎日刺激をうけ楽しんでいます。願わくばあと少し要領がよければ良いのになあー!