太田述正コラム#2676(2008.7.19)
<皆さんとディスカッション(続x197)>
<MS>
ブログのタイトルですが、『太田述正の日本開国論』はどうでしょう?
<安保>
–チャネル桜を見て–
■移民受け入れには絶対反対
昨日、今日とチャネル桜の討論番組は移民問題だった。
全部は見ていないが、私は移民の受け入れ条件を万全に整備しても絶対反対だ。
移民の受け入れに肯定的な意見を述べる者が言うには・・・↓○
○『移民を受け入れるにしても、将来問題が起きないように万全に法律を整備して優秀な人材だけを受け入れる。』
移民というのは他国人であり、文化思想歴史が全く違うのだから、日本人が考えての問題が起きないような体制というのは、そもそも全く欺瞞であり不可能だ。日本人には相手が何を考え、どう思っているのか心底分かる道理がない。移民は日本人と違う!
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○『同一民族国家を安閑と続けるより、例え多人種共生による文化、宗教などの摩擦があっても、それこそ新たな発展へのエネルギーとなる』
こんなものも欺瞞でしかない。犬でも雑種よりも純血種の方が賢く優秀な犬が多い。それに村単位の族ではなく一億人以上もの人間がいる日本だ。他から学び自分たちの種を切磋琢磨して磨けばよい。
今、日本に入る外国人を見れば、誰しも分かる。隣近所がそうなっても構わないのか? 自分の隣が、向かいが、外国人が住む。それも近隣三ヶ国の人間がひしめき合ってもそれが嬉しいと思う日本人だけが移民賛成を言う資格がある。
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○『日本人が海外へ出るのに、日本が受け入れを拒否すれば世界で孤立する』
今、日本人が海外に出るのはほとんどが駐在やロングステーといった者で、他国に移民する者は多くはない。それに決定的なのは日本人は謙虚で大人しい。そし て日本は外国人の日本滞在や留学、駐在、交流を制限などしない。移民を入れないだけだ。それを他国はエゴだといい、孤立するのではという心配など無用だ。 他国は根っから羨ましいだけだ。ヒガミから来る反発はあるが、それはヒガミだ。
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○『少子高齢化社会を迎えて今の生活水準、経済水準を維持出来ず、国力は衰退する』
こんなのも嘘八百だ。まず根本は生活水準の高低・経済水準の高低がイコール幸福の基準ではない。危機を迎えてこそ国民一丸知恵を出し合い老人も若者も危 機?を乗り越えようと目を輝かせる。日本人老若男女にとって、こんな愉快な今後の50年間はないぞ!それを卑怯にもイヤイヤ外国人移民を受け入れ働かそう なんて根性こそ腐っており移民も日本人も不幸を招くだけだ。
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最後に・・・。
・・・・・・・
太田さんが述べられた、日本が米国の属国であり徴兵制を憲法でも認めていない特殊な国であり、そんな国がそもそも移民を入れるということはおかしい
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↑このようなことを言われましたが、米国の属国であり、まずは真の独立国になることが全ての大前提だと私も思います。
<一読者>
移民問題では、太田さんよりも、先に投稿されている安保さんにまったく賛成です。
特にここ↓
>それを卑怯にもイヤイヤ外国人移民を受け入れ働かそうなんて根性こそ腐っており移民も日本人も不幸を招くだけだ。
現在滞在中のフランスでみたところ、移民ではなく不法就労者を奴隷のように酷使しています。
奴隷との違いは、本人が自らすすんでやってくるという点ですね。
不法就労者は奴隷同様保障なしで働き、移民はあんまり働かないので無駄飯食いですが、生存ぎりぎりの保障だけで済むので安上がり、国民は移民との労賃安売り競争でへとへと、といった感じでしょうか。
不法就労者も移民も国民も誰も幸せになれない。幸せなのは雇用者だけ・・・。
でも長い目でみると雇用者だって、治安の悪化や国民の購買力の低下で悩まされてるんですが・・・。
移民問題では意見を異にしますが、太田さんを応援しているのも確かです。
9条を守りたいという人、核に反対する人にこそ読んでもらいたいので、タイトルでそういう人たちを追い払ってしまわないよう、ブログのタイトルはあいまいな方がいいと思います。
大学の講義タイトルみたいに「・・・論」というタイトルだと、中立的でまじめな感じがするのではないかと、私もひとつ↓考えてみました。
「国の行方-9条、安保を考える、元防衛官僚による国際関係論」
これからもがんばってください!
<太田>
私が従来の「左」でも「右」でもないからこそ、お二人のように、私の移民受入論に反対するような「右」の方々に私のコラムを読んでいただけるのでしょうね。
逆に、反自衛隊の「左」の方々にも私のコラムを読んでいただいているわけです。
ただし、これらすべての方々に申し上げておきますが、私の基本的な主張をつまみぐいすることは、論理的に不可能なはずですよ。
2chの「日本文化チャンネル桜 9」(
http://tv11.2ch.net/test/read.cgi/skyp/1210051132/297n-
)に、私が今回出演した番組を見た人の投稿が寄せられていますが、私に係るもの(投稿A~D)をご紹介しておきましょう。
<投稿A>(2008/07/17)
<番組前半>見たけど桜井さんも村田さんもおとなしいな。
太田くんはいつものごとく。
<太田>
村田さんについては、私のファンでらっしゃるからですよ(コラム#2671(未公開)参照)。
桜井さんは、村田さんを始めとするパネリスト全員の雰囲気がいつもと違うことに気づかれたんじゃないでしょうか。
<投稿B>(2008/07/19)
太田述正は移民受け入れに賛成してた様だが、その根拠が今一判らんかった・・・。
・・・
<投稿C>(2008/07/19)
ようやくわかったが、あいつは自分の頭に構築した世界から一歩も出てこない。
自分の頭の中では整合性が取れているのだが、頭の中の世界から出ず、現実を一切考慮しようとしないからいらいらする。話が通じない頑固親父に多いタイプ。
今回もそうだろ。帝国は移民を受け入れたから日本も移民を受け入れろとか、意味不明なことで頭がいっぱいいっぱい。日本の現状なんて考えてもいないし、自分の頭の中の世界と理論だけで変な結論出している。それをそのまま喋っているから他の人はまったくついていけない。
<太田>
幕末の志士達は、「現実」というものは創り出されるものであることを自覚していました。
現在の日本の悲劇は、エリート層を含め、「現実」を所与のもの、変更不可能なものと受け止めている人々ばかりだというところにあります。
<投稿D>(2008/07/19)
早い話視野が狭いんだよな。
日本の国柄や国民性や社会や道徳、文化、宗教、価値観等、肝心の部分は殆ど無視。
こいつが防衛庁審議官だったなんて恐ろしい話だ。
<太田>
日本を含む世界の「国柄や国民性や社会や道徳、文化、宗教、価値観等、肝心の部分」を殆ど知らない「視野が狭い」諸君が、私の主張に接して「恐ろしい話だ」と受け止め、不安感に苛まれるのは当然です。
まさにそれがねらいで私は発信を続けているのです。
<コバ>
台湾の民進党、主席が女性になってたんですね(
http://sankei.jp.msn.com/world/china/080718/chn0807181817003-n1.htm
)。
日本は置いてきぼりで、世界はどんどん先に進んでいく。
政党はどうあれ、土井たか子さんあたりが政権交代起こして自民党をぶっ壊しておけば、今の日本もだいぶ違った日本になっていたのでしょうか。
<太田>
その通り。
日本ではまだ女性の政治家の方が男性よりマシ(コラム#15)ですからね。
それにしても、女性キャリア官僚のふがいなさは犯罪ものだ(コラム#2455)改めてと思います。
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太田述正コラム#2677(2008.7.19)
<シークレット・サンシャイン鑑賞記(その1)>
→非公開
皆さんとディスカッション(続x197)
- 公開日:
チャンネル桜の放送拝見しました。
今、大学生なのですが、大学にはものすごく優秀な外国人留学生がたくさんいます。とりわけ、発展途上国から来ている留学生たちは、100倍ほどの倍率の中、日本政府の奨学金を得て日本に留学に来ているために、超のつく優秀さを持っています。個人的には日本人だけで凝り固まっていたら、もっと大学生が勉強しないと日本の将来はないなと痛感しつつ、彼らと楽しく勉強しています。
少し疑問に思ったのは、インテリ層にどんどん日本に来てもらうという点(西尾指摘部分)においては、覇権国の「寛容性」、「包摂性」(正確に覚えていません、すいません)は無理なくできると思うのですが、外国人単純労働者階級においても「寛容性」と「包摂性」は達成することができるのでしょうか?
外国人単純労働者受入れ反対論者の方は、とてもそんなことできないと考えているような印象を受けました。だから、(1)社会不和を生む因子として、(2)犯罪を犯す因子として(3)その結果、日本社会を脅かす存在として外国人を見ているとおもいます。この点(「寛容性」と「包摂性」を維持・達成する制度の具体的あり方)をクリアしないといけないと思うのですが、太田先生はどのようにお考えですか?
私見ですが、議論の中で出てきた、日下公人さんの海外に日本学校を作ろうという提案はとても魅力的に感じました。