太田述正コラム#2678(2008.7.20)
<皆さんとディスカッション(続x198)>
<太田>
 前々回のコラムは、連番も、日付も、タイトル中の連番も間違っていました。しかも、「MS」さんと「一読者」さんの投稿を全部「MS」さんの投稿として表示してしまっていました。
 すべて訂正したものをブログに再掲載してあります。
<VincentVega>
 チャンネル桜みました。
地上波の討論番組だと、誰かが発言している途中でも他の人が割り込んで話をさえぎってしまいがちですが、チャンネル桜の討論はそれが殆ど無いので各々の主張を落ち着いて聞けるところがイイですね。
 でも、いつも最後に時間が足りなくてバタバタしちゃってますね。
 安保さんは「日本人は謙虚で大人しい」とおっしゃってますが、日本からの海外旅行ツアーに参加すると、旅先の現地の人たちを見下した横柄な態度を取って、恥を振りまいているようなタイプの日本人のオッサンもわりと目にします。
<MS>
チャンネル桜の映像を、近しい人と見ました。
私がフリップを作ったことを黙っていたところ、『フリップが見にくい』といわれました。
今度はもう少し改善しようと思います。これに懲りずまた使ってくださると幸いです。
一枚目に加えていただいた、きめ台詞、『世界帝国に限らず、寛容性と包摂性は繁栄の必要条件である。』ですが、 いまいち受けが悪かった感じがしたのですが、現場での印象はどうですか?
この数学の公理のような台詞からスタートして、 日本の繁栄のため、『寛容性と包摂性』 をいかに戦略的に確保するかという議論がなされると期待していたのですが、
本筋ではなく場当たり的なことをおっしゃる方が多く議論が発散しているように見えました。
討論は一対一か、一対複数でやらないと議論が発散してしまうということもあるかもしれません。
もしくは移民受け入れ自体が(英国などにくらべれば0に等しい)架空の話だということに、原因があるのかもしれません。
いずれにしろ、西尾さんと太田さんのデスマッチを一度見てみたい気がしました。
<774>
 チャンネル桜の放送拝見しました。
 今、大学生なのですが、大学にはものすごく優秀な外国人留学生がたくさんいます。とりわけ、発展途上国から来ている留学生たちは、100倍ほどの倍率の中、日本政府の奨学金を得て日本に留学に来ているために、超のつく優秀さを持っています。個人的には日本人だけで凝り固まっていたら、もっと大学生が勉強しないと日本の将来はないなと痛感しつつ、彼らと楽しく勉強しています。
 少し疑問に思ったのは、インテリ層にどんどん日本に来てもらうという点(西尾指摘部分)においては、覇権国の「寛容性」、「包摂性」(正確に覚えていません、すいません)は無理なくできると思うのですが、外国人単純労働者階級においても「寛容性」と「包摂性」は達成することができるのでしょうか?
 外国人単純労働者受入れ反対論者の方は、とてもそんなことできないと考えているような印象を受けました。だから、(1)社会不和を生む因子として、(2)犯罪を犯す因子として(3)その結果、日本社会を脅かす存在として外国人を見ているとおもいます。この点(「寛容性」と「包摂性」を維持・達成する制度の具体的あり方)をクリアしないといけないと思うのですが、太田先生はどのようにお考えですか?
 (私見ですが、議論の中で出てきた、日下公人さんの海外に日本学校を作ろうという提案はとても魅力的に感じました。)
<太田>
 番組中で申し上げたように、「上澄み」だけ入れて「下積み」は入れないということは事実上不可能だというのが第一点です。
 それにそもそも、「上澄み」が呼び寄せる家族が全員「上澄み」とは限りませんし、「上澄み」が日本でつくる子孫だって同様です。
 もとより、逆もまた真です。
 第二点は、「下積み」の方が当面、むしろ日本の存続に不可欠だということです。
 日本の看護、介護、保育(ベビーシッター業を含む)、農林水産、建設土木、清掃・整備、ゴミ回収、自衛隊、等の分野は、このままでは維持できなくなることは必至だからです。
<安保>
 移民導入政策には絶対反対だ。No2
 私は本能的に移民を恐れる。
 何故?自分が生物学的に弱いからなのか?
 たった50万人ほどの在日韓国朝鮮人の横暴を歯噛みしながら、未だに在日特権を与え1億2600万人の日本人はその傍若無人を押さえることも出来ずストレスを溜めるだけだ。それだけではなく在日の手引きによって同胞を拉致されながらも手引きした在日とその団体が抜け抜けと今尚存在している。
 長野の聖火リレーでは中国人留学生たちによる占拠と日本人に対しての暴行があったにも係わらず、日本国内で日本の警察がその場に警戒にあたっていながら中国との摩擦を避けたいがため暴行した中国人の逮捕すら出来なかった。
 日本は島国であり、日本という国が皇室を中心とする国家として形作られた時から、世界に類まれのない国の形を手にした。私は日本人としての誇りは?という問に迷いなく「皇室の存在、男系継承による万世一系天皇陛下の存在があること」と答える。無論どんなものにも長所短所はあるが、日本の国の形、国体の長所は限りなく大である。
 しかし短所もある。
 国家建国以来、この国体のお蔭で庶民は奴隷になることもなく、虐殺されることもなく、武力によっての権力闘争の渦中にも巻き込まれることは少なく、世界の歴史から見れば奇跡とも言える幸福を手にしながら、それが当たり前のこととなってしまった。故に、国家百年の大計などという「特段に政治的」なことには関心を示せず、考える思考能力もなく、「お上に任せる」ことに疑問を持たない国民が多い。
 しかしその「お上」が戦後の米国の属国体制の中で、政治家の資質は劣化の一途を辿り、外交能力を失うと同時に気概もなくした。それ故に少子高齢化社会を迎え日本国の崩壊に繋がる移民導入などを安易に計画する羽目になっている。
 日本は国体が特殊だ。故に民族としてもその是非は別にして特殊だ。そんな国に外国人をいれることは、特に近隣三ヶ国反日国人の流入は、日本人に苦痛を与え、子々孫々の代になって重荷を背負わせ、やがては、今の日本国は今と異質な名前だけ同じの国になる。
 一番分かりやすい例えは、日本に入ってくる外来種を思えば良い。
 ブラックバスしかり・・・たとえ雌雄一組でも入れれば、在来種の鮒を駆逐し勢力を拡大する。鮒が劣等でブラックバスが優秀なのではない、しかしブラックバスに駆逐されフナは片隅に追いやられやがては希少種となる。
 セイタカアワダチソウが、いつの間にかススキを駆逐し、日本的な情緒は見れなくなった。
 差別でもなく選民意識でもないが、人間は何処の国の人間でも基本的に同じ人間だと思ってはダメだ。
 悠久の歴史を経て、それぞれの民族が今を生きている。そのDNAには違いが有り過ぎる。
 日本人には外来種を内に迎えて、その外来種を抑えてコントロールする強さもノウハウもない。
 根が(長所)優し過ぎる、(短所)弱過ぎる。
 私は子々孫々の為に、移民導入には絶対反対だ。
 最後に・・・。
 例え日本が現行憲法の無効宣言をし、大日本帝国憲法の改正をし、軍隊を保持し自分の国は自分で守る真の独立国になったとしても移民導入には反対する。朝鮮半島を併合し、あれだけ日本の税金を投入してもこの体たらくだ。日本人にはそもそも他国人をコントロールする資質はない。
 自分の分際を弁え、自らを律し、他国と世界の中で競合しながら日本は独自の道を進むことが最善の道だ。
 それには国民の強い意志と団結が必須だ。
 移民は、自分の生まれた「国を捨てる」或いは「逃避する」ということにも繋がる。
 世界中の国の民が、自分が生まれた国で、自国の為に貢献しようという世界のほうが健全なはずだ。
 日本はその為に日本の持てる力を提供し万全を期すことが、今後の日本の成すべきことだ。
<太田>
 南北アメリカ大陸に渡った人類ほどではなくても、ユーラシア大陸の果てまでやってきた縄文人、そして支那の江南地方等を「捨て」或いは「逃避」して日本列島にやってきた弥生人のDNAを日本人は受け継いでいることは忘れてはいけません。
 また、大和朝廷が積極的に帰化人を受け入れたことや、明治維新後、日本が大陸経営に乗り出し、台湾や朝鮮半島の人々を積極的に受け入れたこともご存じですよね。
<kujo>
コラム#2642に、「日本が自分だけ勝手に軍隊を排止したため、日本は米国の属国となり、日本のガバナンスが失われた結果、その政治や行政がひどいことになっている、というのが私の持論です。」と書かれています。
 「排止」には廃止とは異なる意味があるのでしょうか?
 普通の軍隊(欧米のような軍隊)を保持すると、政治や行政が今よりましになるのでしょうか?
 例えば社会保険庁の年金管理に見られるようなずさんな管理が無くなるのでしょうか?
<太田>
 「排止」は単なる「廃止」のミスプリです。
 また、「昔、法学部時代にとった科目に(戦前からあった)「社会政策」がありました。今で言う厚生労働省の所掌をカバーする学問ですが、社会政策という呼称は、戦前、この行政分野を内務省が所管し、治安維持の観点から推進していた名残です。更に遡れば、これは帝政ドイツで、鉄血宰相ビスマルクが、いわゆる「飴と鞭」政策として、社会主義運動弾圧と平行して推進した行政分野なのですよ。」(コラム#2522)
 つまり、年金政策を含む社会政策は、本来、安全保障政策の一環なのです。
 
<JK>
 サブタイトル『おーたんの、今日も元気にひき笑い』
 軽めの感じを演出して読者層の拡大を狙う。
<katsu>
 コラム#2674拝見しました。
 自分は現在熊本在住なのですが、太田さんの蒲島知事に対する評価はいかがものでしょうか。
 熊本県の厳しい財政状況も踏まえ、知事報酬の減額等、積極的な取り組みをされているような気もしますが・・・。
<太田>
 コラム#2447と2489で断片的ではありますが、樺島氏を批判的にとりあげています。
 知事報酬の減額「等」とおっしゃいますが、「等」の中身を具体的にご教示いただけませんか。
 話は変わりますが、コラム#2652でスワンさんが紹介されたパリのゴスロリの話が日経の電子版に載ってましたよ。
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20080720AT3K1900P19072008.html
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太田述正コラム#2679(2008.7.20)
<シークレット・サンシャイン鑑賞記(その2)>
→非公開