太田述正コラム#2700(2008.7.31)
<皆さんとディスカッション(続x208)>
<スワン>
中国のインターネット検閲システム「金盾」Great firewall(
http://en.wikipedia.org/wiki/Great_firewall
)が完成したそうです。
7月30日のフランス国営テレビのニュースで報道されていました。
http://jt.france2.fr/20h/
Le figaro誌にも記事がありました。
http://www.lefigaro.fr/international/2008/07/30/01003-20080730ARTFIG00253-jo-les-medias-vont-gouter-au-web-allege-a-la-chinoise-.php
日本の主要メディアは、中国のインターネット検閲について報道しているのでしょうか。
もし報道を自主規制しているのだとしたら、日本のメディアは間接的に中国の情報統制下にあるのではないか、と悲観的になります・・・。
<太田>
「中共のネチズン達の戦い」シリーズ(コラム#1091、1092、1093)で、中共のインターネット検閲システムをとりあげたところです。
確かに、日本の主要メディアはほとんど本件をとりあげませんね。
同システムの第二段階が完成した(上記ウィキペディア)話は知りませんでした。
ご教示ありがとうございます。
<ケンスケ2>
コラム#2317「世界帝国とその寛容性・包摂性(その1)」に関してです。
原因と結果が逆のように思いますね。
興隆期にある民族は,他民族に寛容でも主導権を失わず,衰退期の民族は,主導権を維持するために,寛容たり得ないと言うことでは。
寛容であったから発展したのではないような。
ただいまの日本は,生き残るためだけでも寛容足らざるを得ないかも知れませんが。
しかしレバノン化することも考えられますね。
<雅>
水豊ダム
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E8%B1%8A%E3%83%80%E3%83%A0
特にこの部分
「湛水面積は日本の琵琶湖のほぼ半分に相当し、総工費は約5億円である。なお、この金額は同時代に構想されていた「東京・下関間新幹線」に匹敵する巨額であり、その費用は当時朝鮮半島でも一大重化学企業であった朝鮮窒素肥料(朝鮮窒素)(現在のチッソ)が負担したという。太平洋戦争の泥沼化の中、1944年 3月、水豊水力発電所(発電能力:60万kW)と共に竣工した。この発電規模は当時の世界最大級であり1940年当時の日本国内の水力発電規模が280万 kWと比較してもその大きさは容易に比較できる。」
どれだけ日本が朝鮮に設備投資していたかが解りますね。しかも戦況が悪い1944年3月に、、、、竣工した日本人の意地と親切心が現れていますね。
<海驢>
ご提示の水豊ダムをはじめ、朝鮮の水力開発に大きく貢献し、「朝鮮産業革命の祖」「朝鮮人の恩人」と称される、野口遵氏に関して、以下のような情報があります。ご参考まで。
※参考:Wing(1109) 「朝鮮産業革命の祖」野口遵
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257Enippon/jogdb_h18/wing1109.html
<安保>
コラム#2698を読み、以下を記す。
太田氏曰く↓
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
だから、チュアの言っていることを紹介した部分は、必ずしも私の見解と同じではない、って申し上げているでしょう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
↑チュアかデッキか知りませんが、貴方はチャネル桜の討論会で以下のようなことを言われました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
○『同一民族国家を安閑と続けるより、例え多人種共生による文化、宗教などの摩擦があっても、それこそ新たな発展へのエネルギーとなる』
・・・・・・・・・・・・・・・・・
一言一句を覚えていませんが、私はそのように記憶しています。そうではなかったですか?
これがチュアの見解と何処が違うのでしょうか?
私には総論賛成としか思えませんが・・・。
国家百年の大計を論じるのに最大の要は根本思想です。
各論は、技術論でもあり国家の根幹に係わることでもなく大した問題ではないからです。
<太田>
チュアの全般的見解と私の見解とはほぼ同じです。
ただし、チュアがナチスと戦前の日本を同一視している点については見解を異にします、と申し上げているのです。ただし、この点が技術論に過ぎないとは全く思いませんねえ。
<安保>
吉田茂の「歪んだ軍隊嫌い?」が吉田ドクトリンなるものを生み出し、今日の無様な醜態を日本が晒し続ける結果となっています。
防衛大学の学生を私邸に呼び機嫌よく訓話をした吉田です。軍隊、軍人に対して中途半端な屈折した心情があった者が、戦後の日本の第一人者であり、日本を長く牽引した強力なるリーダーであったことが・・・「経済大国日本になった」が、反面「失ったものが大き過ぎる」、私に言わせれば無様な属国日本になってしまったのです。
今の自衛隊の中途半端な存在こそが吉田の歪んだ軍隊・軍人に対しての根本思想のまさに成れの果てです。
肝心要は根本思想です。
国家百年千年の大計に照らして、私は移民には絶対反対です。
理由は述べてきた通りです。
<太田>
吉田茂に対する評価は私とほとんど同じでいらっしゃる。
しかし、それと「肝心要は根本思想です」以下がつながりませんねえ。
<安保>
太田氏曰く↓
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私自身、ホロコーストと、日本軍が戦前支那で犯した国際法違反事例とは同列に論じることは全くできないと考えているところです。(多すぎるのでコラム番号は挙げない。)
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↑もし、そうであるなら
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ナチスドイツは、世界史において最もばかげた自傷行為を行ったのだ。
このように、宗教的正統性や人種的純粋性に固執することは帝国の形成ないし維持を不可能にするものなのだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
↑この文章の後に太田氏曰く↓
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同じ過ちを犯したのが戦前の日本帝国であると言えよう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
↑この言葉は日本の評論家、言論人として語るに落ちる言葉であり、何ら根拠なく感情的で、過去現在未来の日本国、日本民族を辱める許しがたい言辞です。
<太田>
既に何度もお答えしました。
あなたの読み違えです。
<Emmanuel Chanel> 。
太田さんは,大日本帝国は,台湾・朝鮮・満州・南洋諸島の優れた人材を登用せずにどぶに捨て去ったと言いたいのではないですか?朝鮮人の議員や中将ならいましたけど,教科書に載った大日本帝国の重要人物の中では確かに見た記憶がありませんし…幾ら総合的な悪質さでは軍国日本はナチスの足元に及ばないとしても,人材の利用という点での罪では,ホロコーストと同列に並べられるという限定つきの話なのでしょう.
私はすんなり読みましたけど,太田さんは軍国日本は民主国家とさえ言っています.
それは,日本はナチスと同罪だと言う歴史観を持っていなくても極論,持っていれば問題外…ってな感じになるのではないでしょうか?
(以下参照)
# 太田述正コラム#915(2005.10.19) <ガーディアンの靖国神社ブログ(その1)> より
>いずれにせよ、客観的に申し上げれば、計画的かつ組織的な民間人の殺戮は、米国に比べて日本ははるかに少ししか行っていません。<米国は、> 1945年3月の東京の戦略爆撃で10万人の民間人を殺害し、広島と長崎には原爆を投下した、という例を挙げるだけで十分でしょう。
>
>もっとも日本も米国も、ナチスドイツがユダヤ人に対して行ったようなジェノサイドは行っていないという点は救いです。
(中略)
>米国はファシスト(でかつ腐敗していた)中国国民党、中国共産党、そして共産主義のソ連とぐるになって民主日本に勝利したわけですが、その結果と言えば、米国はそれまで日本がやってきたこと、すなわち、北東アジアにおいて、中国国民党を相手にせず、中国共産党や共産主義のソ連と対決するということ、をそのまま続ける羽目に陥ったのですから。
>
>となると米国は、毛沢東の下での数百万人の農民の死、朝鮮戦争による荒廃、そして金王朝下の北朝鮮の人々の悲惨な毎日、について責任がある、ということになるのではないでしょうか。
cf.
# コラム #918(2005.10.22)ガーディアンの靖国神社ブログ(その2)
cf.
# コラム #0047(2002.7.13) 先の大戦中の日本の民主主義
# コラム #0048(2002.7.15) 先の大戦中の日本の民主主義(続き)
<安保>
私は太田氏のコラムを通読している訳ではありません。
興味のあるものだけをチラチラ読み勉強させてもらっています。
Emmanuel Chanelさん曰く↓
>太田さんは,大日本帝国は,台湾・朝鮮・満州・南洋諸島の優れた人材を登用せず・・(中略)・・問題外…ってな感じになるのではないでしょうか?
そうでしょうか?私は全く貴方とは反対の意見です。
台湾は、日本併合時代の教育が実を結び、小さな島国台湾ながらアジアでも有数の豊かな国になったではありませんか。
台湾には李登輝氏に代表されるように立派な方たちが育ち、蒋介石亡き後の最近まで、親日の国として共に大陸中国と一線を画してきた同志のような存在の国になったと思います。今後は分かりませんが・・・。
蒋介石も日本の陸士出身ですね。その独裁政治には負も多くありますが、蒋介石の存在あればこそ大陸に吸収されなかったという事実もあります。
朝鮮半島しかりです。
北朝鮮は金親子の独裁強健政治により李王朝時代より酷い国とは言えないものになりましたが・・・。きっと日本併合時代に教育を受けた多才な人材がいたはずです。今の北朝鮮は日本の責任ではないです。
韓国はいうまでもなく・・・です。
戦後、日本からの経済支援を受け、朝鮮の歴史始まって以来の国家として今の世界に存在しているのではないですか?
それは日本の「金」ではなく、人材を育成したからだと思っています。日本の文化文明に濃密に触れ彼らの意識に変化があったからだと思います。
日本の併合は白人帝国主義国家の植民地政策とは異次元です。
ましてドイツのユダヤ人排斥、ゲルマン民族優位の思考などと冗談にも並列に書き記すことは父祖に対する侮辱以外の何ものでもありません。
戦後の韓国人からノーベル賞出ていますか?金大中の似非平和賞だけですよ。
台湾もしかりです。
貴方が知る世界的な著名人は何人いますか?
日本が併合する以前の朝鮮半島や台湾の現実を貴方はどれくらい知っていますか?
当時の先進国としての日本と肩を並べる水準でしたか?
日本帝国臣民になってもいきなり重要人物になれる確率を考えれば誰しも分かるはずです。
Emmanuel Chanelさん曰く↓
>幾ら総合的な悪質さでは軍国日本はナチスの足元に及ばないとしても,人材の利用という点での罪では,ホロコーストと同列に並べられるという限定つきの話なのでしょう.
併合時代の人材育成や登用が悪質、罪などいう論には怒りというより無念です。
朝鮮名のままの中将がおり、選挙権、被選挙権を与えた当時の日本帝国です
白人覇権国家全盛の時代を想像して下さい。アジアの国々がほとんど植民地であった時代を・・・。
貴方も今の情けない日本人や日本を棚に上げ父祖の業績を不当に評価しているとしか思えません。
最後に貴方が書き記した「典拠?」は読む気がしないので全く見ていません。
その上でのこの投稿です。
<権兵衛>
戦後、日本の官界・政界・教育界など、国内の至る所で外国からの工作を受けている。
情報戦略 「ニッポンと国際インテリジェンス戦争」1-6
http://jp.youtube.com/watch?v=BOFvIK9OZe4
情報戦略 「ニッポンと国際インテリジェンス戦争」 2-6 ~ 6-6
http://jp.youtube.com/results?search_query=%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB%E6%A1%9C&search_sort=video_date_uploaded
太田氏も朝鮮半島方面から工作を受けているのかな?
ブログからもプロパガンダ臭が漂ってるような・・・、気のせいか?
<太田>
気のせいです。
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太田述正コラム#2701(2008.7.31)
<インド文明とセックス>
→非公開
皆さんとディスカッション(続x208)
- 公開日:
>↑この文章の後に太田氏曰く↓
>
>・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>同じ過ちを犯したのが戦前の日本帝国であると言えよう。
>・・・・・・・・・・・・・・・・・・
↑安保さんは物凄く問題視しているみたいですけど
「本の概要」なんだから敢えてその部分を省略するのもどうかと