太田述正コラム#2908(2008.11.12)
<皆さんとディスカッション(続x304)>
<VincentVega>
コラム#2907「オバマ・黒人差別・米国・欧州」(未公開)を読みました。
白人ではありませんが、以前太田さんとテレビで共演していたライターの勝谷誠彦氏も11月5日のTBSラジオの生放送で、オバマはヒトラーにそっくりだと批判のコメントを語っていました。
↓番組ホームページ
http://www.tbsradio.jp/st/column/
↓音声(冒頭1分~9分くらいで)
http://podcast.tbsradio.jp/st/files/st20081105.mp3
<太田>
聴かせていただきましたが、これはひどいですね。
TBSはもちろん、悪のりした番組キャスターともども、勝谷氏の同番組内での一連の発言を、放送倫理委員会(ってのあったっけ)が問題にすべきです。
オバマの社会運動家としての実績も、イリノイ州議会議員の時の実績も、上院議員になってからの実績も勝谷さんは知らないのでしょう。
また、米国が黒人差別を克服しつつあることの、日本、そして世界にとっての意義も全く分かっていないのでしょう。
なさけないったりゃありゃしない。
<michisuzu>
太田様今朝方TVで拝見しました。
内容は良かったと思いますが、自宅(多分そうだと)での取材でも背広か何か着られた方が素敵ですよ。
襟がくにゃっとしていて折角の男ぶりが台無しです^^
<太田>
確かに、これなら典拠いらないや。
アドバイス、どうもありがとうございます。
私自身は、「めざましテレビ」、見損ねました。
<FUKO>
朝5時半から「めざましテレビ」見ましたが、残念ながら放送されず。
代わりに、あるジャーナリスト(名前失念)が「騒ぎになったことで田母神氏は自らの考えを広めることができた。田母神氏は満足なのではないか。また、今回の騒ぎで、(再び国家公務員が騒ぎを起こしたことで、)損をしたのが自民党。」という趣旨のことを言ったのが放送されました。
田母神氏の歴史認識ってぱっと見ネトウヨっぽいと思うのは私だけでしょうか。
<太田>
一体私のインタビュー(の一部)、放送されたのか放送されなかったのか?!
michisuzuさん、あなたが視聴した番組名とTV局系列は?
<ABC>
昨日、車を運転しながらなので、TV音声だけですが、田母神さんの国会での参考人質疑のニュースを聞きました。 「田母神さんは相当、不満を持っている。あなたは、集団的自衛権も行使し、あるいは武器も堂々と使用したいというのが本音ですね」にひるむことなく、「ええ、私はそうするべきだと思います」と述べている姿を見て、田母神氏よりと思われるパネリストの皆さんは、意気軒昂していることと思います。
その中で、太田さまがどのように自説を展開するのか、番組配信をとても楽しみにしております。
なお、音声だけですが、今日の質疑応答は、質問者の議員の方がまったくよくないと思いました。新聞、TVですでに指摘されている内容を箇条書きにしたものをそのまま棒読みしているって感じでした。 質問に対し、こう答えが返ってきたら、次はこう質問するだろうって思うのですが、相手がどう答えようと、新聞、TVがすでに指摘してきていることを順番に聞いているだけ。深堀りもなし。あぁ、これとこれを聞いたから、次は、退職金のこと聞くんだろうなって思ったら本当に退職金のことを聞いたので、国会議員さんたちって、本当に、新聞、TVからしか情報を得ないで、自力では何一つ調べず、こういうところに臨んでいるのかしらと思ってしまいました。
<太田>
私は今日午前中、参議院サイトのバックナンバーにアクセスして質疑応答を聴きました。
思わず耳を疑ったのは、田母神氏が、自分の「論文」が村山談話
http://www.mofa.go.jp/MOFAJ/press/danwa/07/dmu_0815.html
に抵触しない、という趣旨の答弁をした箇所です。
「・・・私たちは過去のあやまちを2度と繰り返すことのないよう、戦争の悲惨さを若い世代に語り伝えていかなければなりません。・・・わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。私は、未来に誤ち無からしめんとするが故に、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、・・・」
という村山談話のくだりと、田母神「論文」
http://www.apa.co.jp/book_report/images/2008jyusyou_saiyuusyu.pdf
とを、皆さんも比べて見てください。
<なべやき>
些細なことですが「KY」という言葉は死語と化している言葉なので、あまり多様しないほうがいいと思います。桜の収録で連発されないかが心配です…。
http://aromablack5310.blog77.fc2.com/blog-entry-2548.html
<太田>
本日の「桜」TVでの収録で、ジャーナリストの西村幸祐氏が、KYという言葉の語源論を展開・・朝日新聞のサンゴについての記事がどうしたこうしたと言ってました・・して、私にこの言葉を使うなと発言しました。
(そのあたりのことも、なべやきさん引用の上記典拠中に出てきます。)
語源なんてどうでもいいし、仮に死語になっているのだとしても、私が使うことでまた復活したっていいじゃないですか。
とにかく、田母神氏に余りにぴったりな言葉なので、使わなくっちゃ。
今日収録した番組、案の定、私1対他のパネリスト5の「対決」になりました。いや、実は司会者を入れると、私1対6の「対決」になりました。
インターネットTVだとなかなか敷居が高いかもしれないけれど、できるだけ多くの方々に視聴していただきたいですね。
ご覧になった方のご感想をお待ちしています。
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太田述正コラム#2909(2008.11.12)
<「桜」TVでの田母神問題収録記>
→非公開
皆さんとディスカッション(続x304)
- 公開日:
本日朝のフジテレビ「とくダネ!」で太田さんのインタビュー放送してましたよ! 出演者はみな「シビリアンコントロール」「文民統制」の視点から田母神論文を問題視してた気がします(起きたすぐ後でぼーっとしてたので記憶があいまいですが)。朝日新聞も天声人語で軍隊を文官の指揮下に置く仕組みは民主国家の原則とされると書いていたのですが、防衛庁再生宣言に書いてあるように、退場しつつある概念の「シビリアンコントロール」(すると民主国家は世界でただ日本だけ?)がこんなに引っ張りだことなっている日本って、本当に奇妙な愚者の楽園なんでしょうね。日本をこんなにした原因の一つと思われる宮沢氏が、マッカーサーがトルーマンに解任されたときに驚愕したエピソードとともに天声人語に載っていたので、朝日新聞も大蔵省吉田ドクトリン勢力のイデオローグかと思い、残念です。田母神批判にしても、太田さんとは違った方向を向いて批判しているものばかりなのでしょうし…。
訂正です。「文官」じゃなくて「文民政治家」でした…。
不遡及の原則でしたでしょうか?事後法では以前の事象を裁けないという原則は。東京裁判がこの原則に反するという主張はたぶん正しい。それを留保して申し上げるのですが、第二次大戦における天皇の責任を不問に付したツケが結果してる気がするのです。田母神事案も。遠因としては。 数日前の日経新聞コラムに「大戦終結が天皇の決断でなされたことは、開始も天皇の意思によると見なし得る。」(うろ覚え)という主張があったと記さていました。
歴史事実云々と同樣に天皇の責任も俎上乗せるべきだと思うのです。この種のスキャンダルを目にする度に。勿論、田母神の制服組幹部のありよう云々とは離れて。 親指が疲れ・・・