太田述正コラム#14065(2024.3.2)
<皆さんとディスカッション(続x5822)>
<K6hNUxRA>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
台湾有事の時に核によって軍艦を攻撃するというのは潜水艦から弾道ミサイルを発射して攻撃するという感じですか?
アメリカ海軍は潜水艦の弾道ミサイル以外の核攻撃の手段は存在しないというけど、
https://www.youtube.com/watch?v=k-CzfvzdvcA&t=6s
この核ミサイルを使うとして相互確証破壊でアメリカ本土が報復核攻撃される可能性もあるのに使える手段なのですか?
報復は着弾後というわけでもないだろうし。
⇒(海兵隊を含めた)米海軍じゃなく米空軍の話。
「<米>軍部などは、フランス軍が危機に陥ったディエンビエンフーの戦いや台湾海峡の金門島危機で核使用を進言したが、・・・アイゼンハワー大統領が拒否。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%A6%E8%A1%93%E6%A0%B8%E5%85%B5%E5%99%A8
と、台湾海峡がらみの紛争の際に核使用が検討されたことがあるわけだが、米国は、現在でもB61核爆弾の改良・生産を続けて、ステルス爆撃機であるB-2を含む、米空軍の広範な爆撃機、戦闘機、攻撃機、がB61を運用可能だ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/B61_(%E6%A0%B8%E7%88%86%E5%BC%BE)
中共は空母や強襲揚陸艦を保有・建造しているが、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%81%AE%E7%A9%BA%E6%AF%8D%E5%BB%BA%E9%80%A0%E8%A8%88%E7%94%BB
https://ja.wikipedia.org/wiki/075%E5%9E%8B%E5%BC%B7%E8%A5%B2%E6%8F%9A%E9%99%B8%E8%89%A6
これらを中核艦とする渡海台湾侵攻作戦を発動した場合に、最強の通常爆弾であるMOAB
https://ja.wikipedia.org/wiki/Massive_Ordnance_Air_Blast_bomb
でさえ、「衝撃の範囲は半径150メートル」
https://www.afpbb.com/articles/-/3125209
しかないので、仮に命中したとしても、随伴艦群は全く無力化できないし、現在、非核弾頭だけになっているトマホーク
https://www.naval-technology.com/news/what-is-the-maritime-strike-tomahawk-cruise-missile/
https://www.globalsecurity.org/military/systems/munitions/bgm-109-mst.htm
に至っては、威力以前に、巡航ミサイルなので、迎撃されてしまう可能性がある、ことから、近傍の随伴艦群を含めて無力化できるB61が最も有効だと考えられ、中共もそう考えている筈で、中共当局は、台湾侵攻など、全く念頭にはない・・土台、そもそも全く念頭になんてないと私は主張しているわけだが・・、と見ている。
このことは、西太平洋での海軍力バランスが米国から中共に傾きつつある現在(
Shifting deck chairs to the Titanic’s Taiwan side–Nothing in the American arsenal can defend US military assets against massed barrages of Chinese missiles in a Taiwan war・・・
https://asiatimes.com/2024/03/shifting-deck-chairs-to-the-titanics-taiwan-side/ )
でも変わりはない、とも。
(核兵器は、イスラエルや北朝鮮といった「弱者」にとっての方が効用が大きいことをお忘れなく。)
後半の質問については、陸上に比して海上におけるエスカレーションの閾値が高いこと、あらかじめ警告する形での使用が考えられること、的なことを、かねてから私は指摘しているところだ。(コラム#省略)(太田)
<太田>
安倍問題/防衛費増。↓
なし。
ウクライナ問題。↓
<はようはよう。↓>
「ウクライナ軍がSu-34爆撃機をさらに3機撃墜 ロシア空軍「崩壊」の瀬戸際に・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/c8f42c649e085a23ecd904ed9831bbd82ecdffc6
ガザ戦争。↓
なし。
それでは、その他の国内記事の紹介です。↓
めでたい。↓
「島田麻央 日本勢初連覇 大技2本フリーで逆転 世界ジュニア女子フリー・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/sports/other/%E5%B3%B6%E7%94%B0%E9%BA%BB%E5%A4%AE-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8B%A2%E5%88%9D%E9%80%A3%E8%A6%87-%E5%A4%A7%E6%8A%802%E6%9C%AC%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%81%A7%E9%80%86%E8%BB%A2-%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%8B%E3%82%A2%E5%A5%B3%E5%AD%90%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC/ar-BB1jbI9g?ocid=msedgntp&pc=U531&cvid=fa5200cbb76b480baf0d6dabe8c3f027&ei=24
「北米でジブリファン〝増殖〟中 「君たちはどう生きるか」田舎町でも上映・・・」
https://www.sankei.com/article/20240115-AOREA4V6WFJXDF3SDRWRPNN5VQ/?dicbo=v2-kCSqqmr
既に、司法的に、それ、なされとるがな。↓
脳死日本、肉体消滅へまっしぐら。↓
「・・・18~29歳の未婚男女400人のうち「将来、子どもをほしくない」と回答した割合は55.2%に上った。この設問を開始して以来上昇が続き、4年目となる今回初めて半数を超えた。ただ、子どもを望まない人で「授かれる可能性を残しておきたい」とする回答も一定数あった。
調査は23年12月に4日間、インターネット上で実施した。男女別では、男性が59.0%で6割に迫り、女性は51.1%だった。初回の20年度調査で子どもがほしくないと回答した男女の割合は44.0%だったが、ここ3年で11ポイント超上昇した。」
https://news.livedoor.com/article/detail/25969539/
日・文カルト問題。↓
<よろしい。↓>
「日本メディアが尹大統領の三一節演説に注目…「強制徴用などに言及せず」・・・」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/03/02/2024030280007.html
<・・・。↓>
「「竹島をただで韓国にあげよう」と言う日本の学生を見て・・・」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/02/27/2024022780127.html
「ENHYPEN日本人メンバーのニキ、三一節の休日に「うらやましい」発言謝罪・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/315666
<とにかく、文カルト健在。↓>
「三一節連休に日本に行くのは非常識? 韓国の成人1500人の回答は–独立運動記念日に日本へ旅行することの是非…成人1500人が回答–63%「望ましくない」・・・」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/03/02/2024030280025.html
<片面的日韓交流人士モノ。↓>
「大谷の妻は美貌のバスケット選手?…日本メディアが挙げた有力候補・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/315683
<金王朝によるご愛顧に感謝。↓>
「金正恩氏を守っているのは米国と日本? 警護のためフォード・レクサスを使用・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/315676
<本件で日本に言及することを許す。↓>
「米国・日本の株価上昇…ナスダック最高値に日経平均4万円に迫る・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/315682
面白ーい。
(とにかく、時代の変化が加速してるよ。)↓
「・・・現状は必ずしも、アイルランド統合に向けた動きを意味することにはならない。その理由の1つは、奇妙なことだが、北アイルランドの伝統的プロテスタントたちから、現在のアイルランド共和国が、怪しいほどにリベラルだと思われていることだ(例えば同性愛者の権利擁護などの点で)。一方でアイルランド共和国の人々は、建前上は大多数が統合を望んでいるものの、統合に伴う財政的負担について問われると、かなり及び腰になる。
現在、イギリスは北アイルランドに多額の補助金を拠出している。これは、イギリス全体の経済規模が大きいからできることだ。大雑把に言えば、6500万人の英本土の人々が北アイルランドの200万人のために少し余分に支出するのは大した負担ではない。
対するアイルランド共和国は、1人当たりGDPはイギリスより大きいものの、人口はたったの500万だ。だから北アイルランドを吸収することは、かつてドイツ統一によって旧西ドイツの市民が長期的な負担をこうむったのに匹敵するくらいの、大変なコストになるだろう。
1998年の包括的和平合意によれば、再統合は北アイルランドとアイルランド共和国双方の有権者が合意した場合にのみ可能になる。両者の思惑が一致する必要があるのだ。
かつては考えられなかったことだが、今となってはいつの日か、北アイルランドの人々が投票で統合を選んだのに、アイルランド共和国の人々が統合反対を選ぶ、という事態もあり得ない話ではない。」
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%82%80%E3%81%97%E3%82%8D%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E5%85%B1%E5%92%8C%E5%9B%BD%E5%81%B4%E3%81%8C%E7%B5%B1%E5%90%88%E3%82%92%E6%8B%92%E5%90%A6%E3%81%99%E3%82%8B%E6%97%A5-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E3%81%AE%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E5%8C%97%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E3%81%AE%E7%9C%9F%E5%AE%9F-%E3%81%9D%E3%81%AE%EF%BC%92/ar-BB1j9ZZh?ocid=msedgntp&pc=U531&cvid=1c4a586311fc4d3896cea30226a02e8d&ei=55
中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
<慰安婦と同じで、支那じゃ、違法強制徴用してるからなあ。↓>
「外交部「日本は労働者強制徴用被害者への尊重を実際の行動で示すべき」・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2024/0301/c94474-20139474.html
<ここからは、レコードチャイナより。
言われなくても・・。↓>
「日本の貿易データが示す中国市場の重要性・・・人民網・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b929284-s6-c20-d0189.html
一人題名のない音楽会です。
私にとって、死はそこの街角を曲がったところで待っているってくらいに身近な存在になりつつあるところ、今回は、葬送行進曲小特集をお送りすることにしました。
ショパンのは、毎週、ほぼ弾いてます。
Händel Funeral March from Saul Oratorio HWV53(注a)(1738年) 指揮:Howard Arman オケ:Hallenser Madrigalisten Orchester 3.34分
https://www.youtube.com/watch?v=22BdaFiInrc
(注a)’Saul (HWV 53) is a dramatic oratorio in three acts written by George Frideric Handel with a libretto by Charles Jennens. Taken from the First Book of Samuel, the story of Saul focuses on the first king of Israel’s relationship with his eventual successor, David—one which turns from admiration to envy and hatred, ultimately leading to the downfall of the eponymous monarch. The work, which Handel composed in 1738, includes the famous “Dead March”, a funeral anthem for Saul and his son Jonathan following their deaths in the Battle of Mount Gilboa at the hands of the Philistines<.>’
https://en.wikipedia.org/wiki/Saul_(Handel)
Beethoven Leonore Prohaska No.4 Funeral March(注b)(1815年) 指揮:? オケ:The Band of the Corps of Royal Engineers 4.14分
https://www.youtube.com/watch?v=FsbtXXD8BKQ
(注b)「ベートーベン<の>ピアノソナタ第12番<の>・・・全曲の核となるのが圧巻の第3楽章「ある英雄の死を悼む葬送行進曲」である。本作の中でも特に評価が高く、パウル・ベッカーは他の楽章を重要視しない一方でこの楽章を「偉大な作品」と称賛している。・・・ショパンはベートーベンの曲中でもこのソナタだけをとくに好んでおり、レパートリーに取り入れ公の場で演奏することもあった。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%BD%E3%83%8A%E3%82%BF%E7%AC%AC12%E7%95%AA_(%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%B3)
この葬送行進曲部分を作曲者自身が管弦楽用編曲を行ったもの。
Mendelssohn Funeral March(注c)(1841~44年) 指揮:Désiré Dondeyne オケ:Musique des Gardiens de la paix de Paris 8.17分
https://www.youtube.com/watch?v=I2RTVHWsA6g
(注c)Song Without Words Op.62 No.3
https://musescore.com/user/27128728/scores/5557476
Chopin (orchestrated by Elgar) Funeral March from Piano Sonata No. 2(注d)(1837~1839年) 指揮:? オケ:Paradise Symphony 8.11分
https://www.youtube.com/watch?v=BN2DRfz03gQ
(注d)’Chopin completed the work while living in George Sand’s manor in Nohant, some 250 km (160 mi) south of Paris, a year before it was published in 1840. The first of the composer’s three mature sonatas (the others being the Piano Sonata No. 3 in B minor, Op. 58 and the Sonata for Piano and Cello in G minor, Op. 65), the work is considered to be one of the greatest piano sonatas of the literature.
The third movement of the Piano Sonata No. 2 is Chopin’s famous funeral march (French: Marche funèbre; Polish: Marsz żałobny) which was composed at least two years before the remainder of the work and has remained, by itself, one of Chopin’s most popular compositions. The Piano Sonata No. 2 carries allusions and reminiscences of music by J. S. Bach and by Ludwig van Beethoven; Beethoven’s Piano Sonata No. 12 also has a funeral march as its third movement. ‘
https://en.wikipedia.org/wiki/Piano_Sonata_No.2(Chopin)
Wagner Götterdämmerung: Siegfried’s Funeral March(注e)(1876年) 指揮:Klaus Tennstedt オケ:London Philharmonic 9.57分
https://www.youtube.com/watch?v=wXh5JprKqiU
(注e)’Twilight of the Gods),[1] WWV 86D, is the last in Richard Wagner’s cycle of four epic music dramas titled Der Ring des Nibelungen (The Ring of the Nibelung, or The Ring Cycle or The Ring for short). It received its premiere at the Bayreuth Festspielhaus on 17 August 1876, as part of the first complete performance of the whole work.
The title is a translation into German of the Old Norse phrase Ragnarök, which in Norse mythology refers to a prophesied war among various beings and gods that ultimately results in the burning, immersion in water, and renewal of the world. As with the rest of the Ring, however, Wagner’s account diverges significantly from these Old Norse sources.’
https://en.wikipedia.org/wiki/G%C3%B6tterd%C3%A4mmerung
<太田>
ゲップ。↓
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太田述正コラム#14066(2024.3.2)
<岡本隆司『物語 江南の歴史–もうひとつの中国史』を読む(その15)>
→非公開