太田述正コラム#13914(2023.12.17)
<映画評論96:シックス・センス>(2024.3.12公開)

1 始めに

 「『シックス・センス』(The Sixth Sense)は、1999年の<米国>のミステリー映画」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%B9 α
であり、脚本・監督はM・ナイト・シャマランで、「アカデミー賞で・・・作品賞、監督賞、脚本賞、助演男優賞、助演女優賞にノミネートされた」(α)ところです。
 シャマラン(M. Night Shyamalan。1970年~)は、「インド系<米国>人の映画監督・脚本家・映画プロデューサー<で、>・・・インドのポンディシェリ連邦直轄領マーヒでヒンドゥー教徒の家庭に生まれ<、>母親は産婦人科医であった<が、>生後6週間でペンシルベニア州フィラデルフィア郊外に移<り、>カトリック系の中学、高校に通い、1988年にニューヨーク大学の奨学金を手にし<て、同>大学の芸術学部で学び、1992年に卒業した」
https://ja.wikipedia.org/wiki/M%E3%83%BB%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%9E%E3%83%A9%E3%83%B3
という人物です。

2 本題

 一回見ただけでは、一体誰と誰が幽霊だったのか、さっぱり分からずじまいだった私なのですが、下掲の回答者・・一回見ただけではないと思いたいところです・・の観察力には舌を巻きました。↓
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1439167999
 さて、これは自分が幽霊であることを自覚していない「人物」を主人公とする映画であり、私は、鑑賞したことがあって強烈な印象を残したところの、『アザーズ』・・「2001年の<米・西・仏>のスリラー映画。監督・脚本はアレハンドロ・アメナーバル、出演はニコール・キッドマンとフィオヌラ・フラナガンなど。1945年のイギリス海峡のジャージー島にある大邸宅<が>舞台」・・、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%82%BA β
にヒントを得ているな、と思ったのですが、ホラー映画の『恐怖の足跡』(Carnival of Souls)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%81%90%E6%80%96%E3%81%AE%E8%B6%B3%E8%B7%A1
にヒントを得たのであろうとする説もある(α)んですね。
 この説も、ヒントをどんどん遡っていくことができるようですが、私の『アザーズ』説でも、同じことができることを発見しました。
 すなわち、『アザーズ』は、「ヘンリー・ジェイムズが書いた1898年の小説『ねじの回転』(The Turn of the Screw)からインスピレーションを得た」説があり(β)、この『ねじの回転』は、シャルロッテ・ブロンテ(Charlotte Brontë)の1847年の小説『ジェーン・エア』(Jane Eyre)、と、アン・ラドクリフ(Ann Radcliffe)の1794年のゴシック小説(注)の影響を受けている、とするのが通説のようです。
https://en.wikipedia.org/wiki/The_Turn_of_the_Screw

 (注)「一八世紀中頃から一九世紀初めにかけてイギリスで流行した一群の恐怖小説をいう。主に中世ゴシック風の古城、館などを背景に、幽霊などの超自然的な怪奇をあつかい、読者の好奇心にうったえたもの。代表作にホーレス=ウォルポールの「オトラントの城」、アン=ラドクリフの「ユードルフォの怪奇」<(The Mysteries of Udolpho)>があり、<米国>のポーなどに影響を与えた。」
https://kotobank.jp/word/%E3%82%B4%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF%E5%B0%8F%E8%AA%AC-64714

 私は、『ねじの回転』は聞いたことがあるけれど、小説を読んだ記憶も、このTV映画
https://en.wikipedia.org/wiki/The_Turn_of_the_Screw_(2009_film)
を鑑賞した記憶もないので、一体どこで聞いたのか定かではありませんし、ブロンテ姉妹の一方のエミリー・ブロンテによる1847年の『嵐が丘』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B5%90%E3%81%8C%E4%B8%98
は小説も読んだし1939年の映画も鑑賞したけれど、『ジェーン・エア』
https://en.wikipedia.org/wiki/Jane_Eyre
の方は未読です。
 既に74年強生きてきた私にとっても、人生は余りにも短いようです。