太田述正コラム#13944(2023.1.1)
<映画評論108:トーマス・クラウン・アフェアー>(2024.3.28公開)

1 始めに

 今度は、「『トーマス・クラウン・アフェアー』(・・・The Thomas Crown Affair)は、1999年に製作された<米>映画<で、>1968年のスティーブ・マックイーン主演『華麗なる賭け』(原題:The Thomas Crown Affair)のリメイク」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%A2%E3%83%BC α
https://en.wikipedia.org/wiki/The_Thomas_Crown_Affair_(1999_film) β
です。

2 本題

 この映画がリメイクであることを全く知らず、従って、オリジナルの映画<(注1)>の音楽であったことを後で知ったところの、ミシェル・ルグラン作曲のThe Windmills of Your Mind が、映画の中でしばしば使われていることに怪訝な思いしていた次第。

 (注1)原題は同じThe Thomas Crown Affairだが、日本では、『華麗なる賭け』とされている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%AF%E9%BA%97%E3%81%AA%E3%82%8B%E8%B3%AD%E3%81%91

 主演男優はピアース・ブロスナン(Pierce Brendan Brosnan)<(注2)>で、主演女優はレネ・ルッソ(Rene Russo)<(注3)>です。

 (注2)1953年~。アイルランド出身の苦労人の俳優、映画プロデューサー。5代目ジェームズ・ボンドで、後に米国籍取得。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%8A%E3%83%B3
 (注3)1954年~。カリフォルニア州出身の苦労人の俳優。幼少期から双極性障害を患っていた。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%8D%E3%83%BB%E3%83%AB%E3%83%83%E3%82%BD

 ブロスナンは007シリーズを通じてよく知っていましたが、ルッソとは、私は、事実上、初めてのご対面でした。
 また、(オリジナルで主演女優だった)フェイ・ダナウェイ(Faye Dunaway。1941年~)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%83%80%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A4
が本作に出演していた(α)ことには、彼女の加齢のせいで、全く気付きませんでした。
 (ちなみに、オリジナルの主演男優は、スティーブ・マックイーン(Terence Steven “Steve” McQueen。1930~1980年)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%83%B3
です。)
 『タイムトラベラーの系譜』の2篇に挟まれた形でこの映画を鑑賞したのですが、ソ連が崩壊し、同時多発テロはまだ起こっていなかったところの、米国の最盛期、に、しかも、かなりの成功を収めたオリジナルのリメイクとして制作されたこと、から、『タイムトラベラーの系譜』同様ありえないストーリーながらも、堪能させられました。
 (この映画では、時代の変化を踏まえて随所に修正が加えられています(β)が、オリジナルの脚本を書いたのはハーヴァード大卒で’American lawyer, screenwriter, pari-mutuel operator and currency trader’ というやり手インテリであった、アラン・トラストマン(Alan Trustman。1930年~)
https://en.wikipedia.org/wiki/The_Thomas_Crown_Affair_(1968_film)
https://en.wikipedia.org/wiki/Alan_Trustman
です。)
 なお、『タイムトラベラーの系譜』2篇はロンドンが舞台であるのに対して、この映画の舞台はニューヨークであり、私は、同市を2度国連の仕事で訪れたことがあり、登場するメトロポリタン美術館こそ訪問する機会がなかったけれど、南から北まで歩いて、その広さにげんなりしつつ、突っ切ったことがあるセントラルパーク(コラム#省略)も登場し、懐かしい思いがしました。