太田述正コラム#2968(2008.12.12)
<皆さんとディスカッション(続x333)>
<michisuzu>
≫それからmichisuzuさん、分かっておられるとは思うけれど2点申し上げておきます。核兵器だけ持っても抑止力としては、まさに張り子の虎ですよ。核兵器を持った場合、(当然日本は「独立」しているでしょうが、)なおさら、強力な通常兵力を持つ必要が出てきます。≪(コラム#2966。太田)
張子の虎と言われますが、そこまで行った歴史的事実は未だありませんよね?
核兵器自体広島、長崎以降使用されていないのに?
一体何を根拠に断定的に言えるのでしょうか?
核兵器は常に張子の虎で良いのです。
張子の虎である核兵器が一番素晴らしい矛になると私は思うのです。
<太田>
日本が「独立」していた場合、仮に(双務化された)日米安保が維持されていても、そして、私が思い描いている、米空母機動部隊だけの日本駐留が維持されていたとしても、例えば中共によって尖閣諸島が占領されたとして、米軍が積極的に動くとは考えられません。
しかし、現在のような「盾だけの」自衛隊、そして核装備で「代替」した結果、縮小した自衛隊ならなおさら、でもってこれを奪還することは困難です。結局、その時点で早くも核兵器を行使するかどうかの究極的判断を日本政府は強いられることになります。
行使すれば、中共は核報復を行う可能性が高い。日本人が何百万人も死ぬ。当然、びびらざるをえない。今度は沖縄本島以南の琉球諸島が次々に占領される。平行して台湾侵攻が行われる。それでも核報復を行うのは躊躇せざるをえない。
次には中東アジア方面からの海上交通路が遮断される、といったことが続いて、核兵器を使う機会を逸したまま、最終的に日本は中共の保護国と化する、ということになりかねません。
このような場合、日本の核兵器は張り子の虎になってしまう、と私は言っているのです。
<michisuzu>
≫また、冷戦が終わった現在、軍事力の最大の役割は、中央政府がない世界における法(国際法)の執行です。国際平和維持活動と言い換えてもいいですが・・。この活動は、ほとんど100%、通常兵力が担っています。自衛隊が活躍を期待されるのは、もっぱら後者の分野である、と私は言い続けてきているわけです。≪(同上)
だからある程度の自衛隊の能力は必要だと思いますよ、私も。
<太田>
繰り返しますが、通常兵力を核兵器で代替はできない、ということをぜひ分かってね。
<michisuzu>
コラム#2890「米国民の知的劣化(その1)」を読みました。
決してアメリカ人の知的劣化を笑えません、日本の首相はいまやブッシュ以下の様相です。
<太田>
これじゃ質問としても生煮えですよ。
女にからきし弱かったけどクリントンはアタマよかったし、オバマは人間としても知性においても傑出してます!
<コバ>
コラム#2878「人間は戦争が大好きだ(その2)」を読みました。
戦後の教育を受けてきた身としては、戦争はいけないものだと思っていますが…(やはり根拠なき思い込み?)。
日本が人間性の本質や、創造と文化の源を取り戻すには、日本は戦争をする国に戻らないといけないのでしょうか?
拡大版NATOや国際連合平和維持活動へ参加することで足り得るものでしょうか?
<カチハヤ>(http://blogs.dion.ne.jp/kachihaya/archives/7895330.html)
戦争に関して書かれた本を紹介しているコラムで面白いものがあったので紹介したいと思います。
『 防衛省OB太田述正アングロサクソン文明と軍事研究ブログ 』から、「人間は戦争が大好きだ(その1)」と「人間は戦争が大好きだ(その2)」
<太田>
いい子には、ちょっと刺激が強かったですかねえ。
戦争が大嫌いだと思い込んでいる日本人が、戦争が大好きなアメチャンを用心棒に雇ってるつもりになっている・・確か、そのたぐいの中曽根康弘発言がありましたね・・わけですが、笑止千万というか思い上がりというか・・。
<ケケケ>(http://72.14.235.132/search?q=cache:TYERM4YFn_kJ:namidame.2ch.net/test/read.cgi/seiji/1221399163/52n-+%E5%A4%AA%E7%94%B0%E8%BF%B0%E6%AD%A3&hl=ja&ct=clnk&cd=310&gl=jp)
元防衛庁局長の太田述正氏が、小沢一郎がアメリカに脅されている、と書いています。
「米国があんた(小沢一郎)の数々の超弩級醜聞を独自に調べ上げ、あんたを脅迫した可能性が大だと思っている。これに加えて山田洋行の話もあったということだろう。これはたまらんと恐惶を来したあんたは自民党に泣きついて大連立話を持ちかけ、給油反対を取り下げる名分を得た上で、民主党代表の地位にとどまる、という一縷の可能性にかけた、と私はふんでいるんだ。どこまで行っても、小汚い野郎だ。」 (コラム#2159、2891、2893)
<ヘヘヘ>(同上)
民主党の長妻がもっと早く元厚生次官を証人喚問して、年金基金のヤクザへの流出が明らかになっていれば、あるいは元次官は口封じのための暗殺をされずに済んだかもしれない。
民主党の追及の甘さが犠牲者を生んだ。
今回の事件で、官僚たちも、真実を隠していれば、生命を保証されるどころか、逆に口封じで殺されてしまう可能性もある事を思い知っただろう。
悪い事は言わない、官僚たちよ、生命を守る最良の手段は、包み隠さず話してしまうことだ。
<nhatnhan625>(http://nhatnhan625.iza.ne.jp/blog)
「中共のある風刺小説をめぐって」
blog.ohtan.net/archives/51292859.html
・・・太田述正氏のコラムにチウゴクの作家の紹介があった。
「中国の超ベストセラー『狼図騰』を訳して」
japanese.10thnpc.org.cn/jp/txt/2008-09/05/content_16396674.htm
日本語にも訳されていて、訳者の唐亜明が書いたものもよんでみた。
(邦題『神なるオオカミ』講談社)
なかなか面白そうだったので、論文かきおわったら読もうとおもって、ふと、本棚をみると、原書がおいてあるではないか。
びびった。ずいぶん前に学生にもらっていたようだ。
どうやら学生はわたしの趣味を的確にみぬいている?
<靖 国子>(http://6425.teacup.com/goodferow/bbs/t3/15-25)
–ファンタジィ、そこんとこ大事よ!–
あの<たかじん>委員会で記憶に残るのは、あと防衛省OBの太田述正のデビュー戦はかなりインパクトありましたなぁ、2回目以降は面白さが半減しましたけど。
それに最近テレビで放送も始まったチームバチスタの栄光の著者で、本名不明の解剖医の海堂尊もなかなか。
<胸いっぱいの名無しさん>
–たかじん委員会の歴代ゲスト番付–
しかし誰が得すんねんこの番付…
~神~
櫻井よし子
…………越えられない壁………………………………………
~四天王~
元キャリ太田
ファンタジー北芝
一水会邦男
橋下知事
~天然文化財~
ペマギャルポ
国外逃亡中の中国人ジャーナリスト
元総連のメガネ
~まあまあ~
リアル飛松
バチスタの作者
~いまいち~
20代の左翼ゴボウ男
パクイル
…………越えられない壁……………………………
~何で出てるの?~
やたら原色な後ろのセット
若い弁護士
田嶋陽子
<太田>
四天王だって!(涙
上は、女性の櫻井さんだってことは、私は男性で一番ってわけね。
<NT>
それにしても、有料読者の数が少ないですね、無料含めて読者の数が5,000位ほしいですね!
(その位では日本人の意識改革には、不十分ですが。)
もっと、もっと太田述正ブログを認識させなくては。
それはそうと、
いよいよ、政権交代の可能性大。しかし民主党で大丈夫か、と心配です。
幹部のあの顔ぶれ、小沢、鳩山、管、山岡、興石・・・・どれも欲望色ばかり。
コラム#29??「民主には、天下り廃止と政官業癒着・・・」までとは、それで民主が収まるとは思えないです。もとの木阿弥では、と懸念します。
しかし、現状の自民では、これまた心配。とにかく一度混沌状態になれば、改革の芽が萌えあがるのかも?
<太田>
私が有料読者のメーリングリストへの登録を忘れていて、その一方で引き続きまぐまぐで配信を受けていたため、そのことに半年間お気づきにならなかったNTさん。
大変失礼いたしました。
一人でやっておりますので、不行き届きのところが多々あります。
読者の方々の方でも、目を光らせていただければありがたいです。
さて、記事の紹介です。
本日は、たまたま日経ビジネスばかりになりました。
「・・・中国の大学ランキング上位20校の学生たちにとって、日本の大学は留学先としてほとんど考慮の対象外である。多くは米国へ向かい、次は欧州連合(EU)だ。 ・・・
文部科学省の「留学生政策」は根本的に見直すことが必要だろう。奨学金を与えたり、生活費の面倒を見たり、特別枠を設けたりすれば、つまり入り口を広げさえすれば、優秀な学生が来ると思っているような施策は改めねばならない。・・・
留学生の“数を増やすこと”が外務省と文部科学省の政策になっているのでは国家としての戦略性がない。・・・」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/tech/20081209/179546/
属国に戦略性あるわきゃないでしょが。
そもそも、日本の大学のレベルが低すぎるんです。
佐々井秀嶺氏(コラム#2632、2639、2642、2648)の本が出たのですね。
改めて、ガンジー(コラム#176、1992、2301、2303)ってダメ人間だったと思います。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20081209/179698/
注意欠陥障害(ADD=Attention deficit Disorder)あるいは注意欠陥多動性障害(ADHD)って心の病もあるんですね。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20081210/179784/
最後にお知らせです。
12月24日に、AM1134文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ!」(13時00分~15時30分 生放送)中の「大竹メインディッシュ」(14時25分頃~14時50分頃)にゲストとして出演します。テーマは『実名告発 防衛省』です。
12月26日(金)19時より20時54分の日本テレビ「太田総理・・」の年末スペシャルバージョンの居酒屋タクシーのところに出演します。
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太田述正コラム#2969(2008.12.12)
<ムンバイでのテロ(続x3)>
→非公開
皆さんとディスカッション(続x333)
- 公開日:
あ~、太田さんの名前を書いていると、ここにさらされるかなっておもっていたんですが、一日のアクセス、100~200程度のブログなんで大丈夫かなって油断していました(笑)
日本の大学、確かにレベルが低いのだろうけど、
中国の大学、もっとひどいですよ。
うちの学科なんて、院卒の教師いないです。助教と講師しかいません。他の大学から、名義だけかりてるんです。
日本が「独立」していた場合、仮に(双務化された)日米安保が維持されていても、そして、私が思い描いている、米空母機動部隊だけの日本駐留が維持されていたとしても、例えば中共によって尖閣諸島が占領されたとして、米軍が積極的に動くとは考えられません。
しかし、現在のような「盾だけの」自衛隊、そして核装備で「代替」した結果、縮小した自衛隊ならなおさら、でもってこれを奪還することは困難です。結局、その時点で早くも核兵器を行使するかどうかの究極的判断を日本政府は強いられることになります。
行使すれば、中共は核報復を行う可能性が高い。日本人が何百万人も死ぬ。当然、びびらざるをえない。今度は沖縄本島以南の琉球諸島が次々に占領される。平行して台湾侵攻が行われる。それでも核報復を行うのは躊躇せざるをえない。
次には中東アジア方面からの海上交通路が遮断される、といったことが続いて、核兵器を使う機会を逸したまま、最終的に日本は中共の保護国と化する、ということになりかねません。
このような場合、日本の核兵器は張り子の虎になってしまう、と私は言っているのです。
<michisuzu>
≫また、冷戦が終わった現在、軍事力の最大の役割は、中央政府がない世界における法(国際法)の執行です。国際平和維持活動と言い換えてもいいですが・・。この活動は、ほとんど100%、通常兵力が担っています。自衛隊が活躍を期待されるのは、もっぱら後者の分野である、と私は言い続けてきているわけです。≪(同上)
だからある程度の自衛隊の能力は必要だと思いますよ、私も。
<太田>
繰り返しますが、通常兵力を核兵器で代替はできない、ということをぜひ分かってね。
↑上の2件よくわかりました。
「人間は戦争が大好き」かどうかは別にして、戦争(暴力)を統御するシステムは文化です。結果、戦争を文化の源とすることにさほど違和感を感じません。 人は生育過程で「衝動」を抑圧し統御する術を身につける。(らしい)
身の回りには、いわば変形され統御しうるシステムとしての暴力(戦争)がありふれていると思うのですが・・・。国家もその一つです。
アアまたアクセスしてしまった。
日本が先の大戦で敗北していなければ、私も戦争が大好き、と考える人間になっていたのかもしれません。テレビや映画、TVゲームや漫画、アニメでは戦争ものを抵抗なく非常に楽しんでいるので、そういった娯楽が自分の持つ闘争本能(あまりないですが)のはけ口となっているのか…。パチンコとか競馬とかのギャンブルゲームでもアドレナリンが出まくってる人たちが多いかも。