太田述正コラム#14219(2024.5.18)
<皆さんとディスカッション(続x5899)>

<太田>

安倍問題/防衛費増。↓

 なし。

 ウクライナ問題。↓

 <困ったこった。↓>
 While Russia’s gains over the last several weeks have been comparatively small, analysts say they are straining Ukraine’s military over a broad geographic area.・・・
https://www.washingtonpost.com/world/2024/05/17/russia-ukraine-front-line-gains/
 <但し、困った度合いはロシア側の方がはるかに大きい。↓>
 「ロシア軍の北東部攻勢が失速 1日の死傷者は過去最悪の1700人超に・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/650b1ac2f39f9853c7f7fe0fe2bbf9406429137c

 ガザ戦争。↓

 <とにかく、ハマスは極悪非道。↓>
 Israeli forces have recovered the bodies of three hostages from Gaza, the Israel Defense Forces (IDF) say.
 The bodies were those of Shani Louk, Amit Buskila, and Itzhak Gelerenter, it said. The IDF said they had been murdered on 7 October and their remains taken back to Gaza.
 Local media reported that the bodies were found in a Hamas tunnel.・・・
https://www.bbc.com/news/articles/c97z867r2ypo
 <ノータリン小姑がわめいてるな。ま、米国内向けなんだろうが・・。↓>
 White House and U.S. intelligence officials doubt that Hamas can be fully defeated and worry the widening invasion will frustrate attempts at a peace deal.・・・
https://www.washingtonpost.com/national-security/2024/05/16/biden-rafah-intelligence-netanyahu-strategy/
 <イスラエルは、ガザ横断道路とその周辺の軍事施設を着々と整備中。↓>
 What Israel’s strategic corridor in Gaza reveals about its postwar plans–Analysts say the buildup of the Netzarim Corridor is part of a large-scale project by the Israeli military to reshape Gaza and entrench its presence there.・・・
https://www.washingtonpost.com/world/2024/05/17/gaza-israel-netzarim-corridor-war-hamas/
 <私は、イスラム過激派出現の原因はコレ、と、前から指摘してきている。ハマスを殲滅すりゃ、ISが取って代わるだろうね。↓>
 These ISIS news anchors are AI fakes. Their propaganda is real.–The Islamic State-affiliated media broadcast News Harvest shows how artificial intelligence can be used to disseminate extremist propaganda quickly and cheaply.・・・
https://www.washingtonpost.com/technology/2024/05/17/ai-isis-propaganda/
 <いや、そんな風に日本を評価しない国や社会の方がおかしいんだよ。とはいえ、これ、むしろ、イランがおかしな国だという証拠かも。↓>
 「・・・何といっても決定的だったのは、1980年代の終わりごろから日本に大挙してやって来たイラン人労働者の存在だろう。人によっては10年以上日本で働き、われわれの言語や習慣、そして文化を余すところなく吸収した。
 幸いなことに、こうしたイラン人たちの多くが、帰国するころには大の日本びいきになっていた。そして、自らの友人や家族、親戚たちにも、日本人の規律正しさや礼節を重んじる心などについて、その後何年、いや何十年にわたり、繰り返し述懐してくれたのである。
 こうして、イランにおける親日の裾野は大きく広がることになったが、今ではあまりに日本が過大評価されているので、私などは気恥ずかしい思いをすることもある。
 たとえばイラン人は、イラン社会に向けて何かを訴えたいときには、決まって「日本人はこうしているが、われわれはどうか」という論法を使う。・・・
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/80959#google_vignette

 それでは、その他の国内記事の紹介です。↓

 BBCが取り上げるのは当然。↓

 ’My ex took my children’: Hope for divorced parents as Japan to allow joint child custody・・・
https://www.bbc.com/news/world-asia-69025215

 おー、ニューズウィーク・サマがお取り上げに。↓

 Shohei Ohtani Gets His Own Day as City of Los Angeles Honors Dodgers Superstar・・・
https://www.newsweek.com/sports/mlb/shohei-ohtani-gets-his-own-day-city-los-angeles-honors-dodgers-superstar-1902108

 と、語ってる人が、語ってる内容から判断すると、教養がないんだから唖然。↓

 「・・・教養とは「市民としての基本的な知的基盤」なのではないかと思います。私たちは憲法で基本的人権を保障され、参政権も与えられるなど、近代的な概念としての市民の権利を与えられています。
 その権利の多くは生まれながらに与えられているものではありますが、民主主義社会を健全な形で維持していくために、権利を与えられている人には一定の責任が伴い、その責任をまっとうするためには、一定の知的基盤を自己で養う義務を負うものだと考えます。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/77d427746451400dcd9746145681a28eeb806f13

 日・文カルト問題。↓

 <そういうこと。↓>
 「・・・科学技術情報通信部の姜度賢(カン・ドヒョン)第2次官は10日、「韓国政府が把握したところによると、LINEヤフーの持ち株会社であるAホールディングスに対する保有株式はネイバーとソフトバンクが対等だが、取締役の構成などを見ると、LINEヤフーの経営権は既に2019年から事実上ソフトバンクのコントロール下にあった」と指摘した。
 一部にはネイバーとソフトバンクが2019年に合弁会社設立計画を発表した当時から、技術をネイバーが、経営はソフトバンクが担当することを申し合わせていたのではないかとの見方がある。Aホールディングス発足初期の2020年、ネイバーの李海珍(イ・ヘジン)グローバル投資責任者(GIO)がAホールディングスの取締役会の初代議長を務めるとみられていたにもかかわらず、ソフトバンク側の宮内謙氏が就任した。さらに、取締役会を構成する5人のうち、ネイバー側は李海珍GIOとファン・インジュンライン最高財務責任者(CFO)の2人であり、残る3人をソフトバンクが占めた。」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/05/17/2024051780130.html
 「・・・今回の事件で最も残念なのは韓国政府の対応だ。もし当初から日本に共同調査を要求していたらどうだったか。ネイバーには「韓国政府が迅速に調査を行い、経緯と原因を通知する」と提案したとすればどうだったか。名分は十分にあった。ネイバークラウドで情報流出があれば、被害者が日本人だけにとどまる保障があるのか。韓国の民間企業はもちろん、政府機関もクラウド市場の顧客だ。韓国が先制的な調査に取り組んだならば、事態の主導権だけでなく、韓日間の協議のメカニズム強化も可能だったかもしれない。
 LINEヤフーとソフトバンクが総務省の行政指導に従うという立場を明らかにした以上、ボールはネイバー側にある。「韓国が開発したメッセンジャー」という考え方は長期的にはメリットよりデメリットが大きい。ネイバーはこの10年間、LINEが日本企業だと強調してきた。韓国人はLINEよりカカオトークをたくさん使うことは、日本人も知っている。今になって突然「LINEは韓国のものだ」と言いだせば、日本との協力の窓口を狭くする愚を犯すことになりかねない。ネイバーの賢明な判断を期待したい。」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/05/14/2024051480202.html
 <陰謀論は脳死日本政府には当てはまるワケないよ。ソフトバンク(孫氏)に関しては知らんけど。それにしても、パリ特派員がお出ましとは。↓>
 「・・・ 一部では「今回の事態は最初から計画されていたのでは」という見方もある。振り返れば2019年当時、ソフトバンクの孫正義会長は業績悪化に苦しんでいたため、何か突破口が必要だった。孫氏は同年7月に突然韓国を訪問し、文大統領とネイバー創業者のイ・ヘジン氏と会った。LINEとヤフージャパンはその後2カ月後に統合を宣言した。そのようにして生まれた「日本企業」のLINEヤフーは2021年と23年に立て続けに個人情報流出事件を起こし、その2回のいずれも対応に問題があったため、日本政府の介入を招いた。それが単なるミスだったのか、あるいは別の事情があったのかは分からない。」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/05/15/2024051580060.html
<儀式。ま、それくらいしか、もはや脳死日本の外交官の仕事なし。↓>
 「韓国外交部の姜仁仙(カン・インソン)第2次官は17日、在韓日本大使館の實生泰介総括公使(大使代理)と面会し、日本の総務省が通信アプリLINE(ライン)運営会社のLINEヤフーに対し大株主の韓国インターネットサービス大手・NAVER(ネイバー)との資本関係の見直しなどを求める行政指導をしたことに対する政府の立場を説明し、日本政府に対し関心を寄せるよう要請した。姜氏は面会で「日本で経済活動を行うわが国の企業に不当な差別的措置があってはならない」とする政府の立場を改めて強調した。・・・」
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20240517001600882?section=japan-relationship/index
 「・・・この記事を見た韓国のネットユーザーからは「今まで何をしていたのか。いまさら騒ぎ立てるふり?」「問題解決にふさわしい職位の面会なの?」「LINEヤフーの韓国人取締役はすでに追い出された。後の祭りだよ」「韓国より日本で好かれる韓国の大統領」「親日政権は信じられない。見せかけだけのショーはやめてほしい」「裏と表で言っていることが違うのだろう」など、政府への厳しい声が上がっている。」
https://www.recordchina.co.jp/b933791-s39-c100-d0191.html
「氷河期世代」はなぜ日本を長年悩ませてきたのか―中国メディア

 <日本への言及を許す。↓>
 「日本「100年安心年金」、韓国はなぜできないのか・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/318776

 ニューカレドニアの原住民の皆さん、暴動を起こすよか、子作りに励み、人口比を半分以上に増やそうぜ。↓

 Anger over France’s plan to impose new voting rules swelled in the archipelago of 270,000 people. The plan would expand the right of French residents living in New Caledonia to vote provincial elections, which some fear would dilute the indigenous Kanak vote. Kanaks make up about 40% of the population.・・・
https://www.theguardian.com/world/article/2024/may/18/we-will-fight-until-kanaky-is-free-how-new-caledonia-caught-fire

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <人民網より。
 饅頭怖いの延長線上の記事なんだろうが、日本じゃ役人は辞めたらただの一民間人よ。↓>
 「・・・垂秀夫・前日本駐中国大使<の>・・・台湾への「畸情」 歪んだ執念が手放せない日本・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2024/0517/c94474-20171244.html
 <ここからは、レコードチャイナより。
 応援を謝す。↓>
 「日本サッカー協会会長「日本はW杯優勝に向かっている」に中国ネットユーザーが反応・・・中国メディア直播●<(口偏に巴)>・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b933808-s25-c50-d0193.html
 <記事への反応をのっけろー。↓>
 「・・・環球時報は、日本で「氷河期世代」と呼ばれる世代が日本を長きにわたり悩ませていると題した評論記事を掲載した。・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b933476-s25-c30-d0193.html
 <クシュン。↓>
 「かつては日本が独占、量子コンピューターのコア部品を中国が完全国産化・・・香港メディア・香港01・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b933747-s25-c20-d0193.html
 <ヒッヒッヒッ。↓>
 「・・・中国メディアの新浪財経は日本の今年1〜3月期のGDPがマイナス成長となったことを報じた。・・・
 この件について、中国のネットユーザーは「米国に吸い取られたのだろう」「もはやマイナス成長は通常運転」「 為替レートが輸出に有利な状況なのに、輸出まで減少するとは」「観光業は日本を救えないのか?」といった感想を残した。
 一方で、「ふと思ったけど、日本ってすごいよな。リアルな数字を出す勇気があるんだから」とのコメントもあった。「日本の統計局は駄目だ」との意見も見られたが、これは「国の政策に沿った見栄えのする数字に粉飾しない」という点で「駄目」だと指摘しているようだ。」

https://www.recordchina.co.jp/b933749-s25-c20-d0193.html

 一人題名のない音楽会です。
 ブラームス(Johannes Brahms)の落穂拾い特集の2回目です。

Eight Piano Pieces Op. 76(注α) ピアノ:Dmitri Alexeev(注β) 27.43分
https://www.youtube.com/watch?v=8NZ3mZLSO0s

(注α)8つの小品。「交響曲第2番の作曲から1年後、1878年の夏頃に、ヴェルター湖畔の避暑地ペルチャッハで作曲された。なお、第1曲の初稿のみ1871年に書かれている。・・・
 和声が晦渋になり作品が内向的になっていく、ブラームスの「後期」への入口にあたる作品とも言われる。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/8%E3%81%A4%E3%81%AE%E5%B0%8F%E5%93%81_(%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%82%B9)
(注β)ドミトリー・アレクセーエフ(1947年~)。ロシア人ピアニスト。モスクワ音楽院で学ぶ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%9F%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%82%A8%E3%83%95

Intermezzo in A major, Op. 118 No. 2(注γ) ピアノ:Stephen Kovacevich(注Δ)  5.10分
https://www.youtube.com/watch?v=20Gb0JcviRA

(注γ)’Brahms’s Six Pieces for Piano, Op. 118, were completed in 1893 and published with a dedication to Clara Schumann. The set was the penultimate of Brahms’s published works. It was also his penultimate work for piano solo.
 The pieces are frequently performed. Like Brahms’s other late keyboard works, Op. 118 is more introspective than his earlier piano pieces, which tend to be more virtuosic in character.’
https://en.wikipedia.org/wiki/Six_Pieces_for_Piano,Op._118(Brahms)
(注Δ)スティーヴン・コヴァセヴィチ(1940年~)。米国出身のイギリスのピアニスト。マルタ・アルゲリッチの3人目の夫。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%BB%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%81

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太田述正コラム#14220(2024.5.18)

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