太田述正コラム#14255(2024.6.5)
<皆さんとディスカッション(続x5917)>

<US>

 <部外用>スライド<(パワーポイント資料)>作りを始めました。
今回はファイルをメールで送りません。
 リンク先のファイルを皆さんで共有しようと思います。
 リンク先のファイルにアクセスできない方がいましたらご連絡ください。

 <URL省略(太田)>

 <太田さんが作成した部外用レジメ案の>『1-(3) 日本の弥生性が戦後急速に失われたのはなぜか』 で、「最初に日本には縄文性と弥生性が併存しているという話をしたが、」とありますが、1-(1)でも、1-(2) でも、縄文性と弥生性について話をしていません。1-(3) の話を始める前に、2-(3) 日本文明/プロト日本文明の話をされますか? あるいは、1-(1) の文明の話にさしかかったあたりで、2-(3) に飛びますか? はたまた原稿にないだけで、1-(1) で話すつもりでしょうか?

<太田>

 最初の方で、「これを私の言葉に置き換えれば、「縄文性も弥生性も、同じ日本像の一部なの」だ。」「日本文明は、菊ならぬ縄文性、と、刀ならぬ弥生性、という、本来は水と油の関係にある二つの属性を共存させることに成功した奇跡の文明であって、それは、人為的に形成された理念に基づいて上からの働きかけで生み出された、世界で最も普遍性のある文明である、と、言いたいのだ。」と書きましたが、足りませんかね?

<US>

 すみません、ご指摘の通りです。
 数回読んでいるはずなのに頭の中に定着していませんでした。

<太田>

 安倍問題/防衛費増。↓

 なし。

 ウクライナ問題。↓

 <慶賀の至り。↓>
 Russia’s new offensive into Ukraine’s northeastern Kharkiv region has done what months of lobbying from President Volodymyr Zelensky could not: secured Kyiv’s ability to fire advanced Western weapons at Moscow’s forces within their borders.・・・
https://www.newsweek.com/how-putin-kharkiv-gamble-backfired-ukraine-nato-1908016 Ukraine Regains Ground in Kharkiv as Dozens of Russian Troops ‘Surrender’・・・
https://www.newsweek.com/ukraine-kharkiv-russia-update-soldiers-surrender-1908029
 <こりゃ驚いた。ウクライナ特殊部隊がシリアやスーダンでロシア傭兵達をやっつけてんだね。↓>
 Kyiv’s special forces are targeting Russian mercenaries in Syria, a Ukrainian media outlet has reported.
 It comes nine months after a separate report by CNN said that Ukrainian special forces were likely behind drone strikes and a ground operation against a Russian mercenary militia in Sudan where a civil war is raging.・・・
https://www.newsweek.com/ukraine-sudan-syria-cnn-russians-1907835

 ガザ戦争。↓

 <シーア派の野蛮人達め。大昔のゲルマン人みたいだな。↓>
 ・・・There is much anger directed at Israel at this funeral. But for Hezbollah and the Shiite Muslim true believers here, there is added inspiration drawn from the legend of a historical battle 14 centuries ago, when Imam Hussein became the “Lord of the Martyrs” by fighting for a just cause despite impossible odds.
 Death in battle is cast as something to aspire to, a sacrifice worthy of celebration, not of sorrow.
 “My son Hassan, the soul of God, congratulations to you, from us – you got your wish, this rank [of martyrdom] you just achieved,” said the Hezbollah commander’s father, Yehya Naameh, repeatedly thanking God for “this great gift of martyrdom with my own son.”・・・
 “We believe the Israelis are intruders; that’s not their country. We can fight 20 wars, and win once, and consider ourselves winners,” says Jihad. “Israel can never continue this way. … They are the ones who are going to end up without a country, not us.”
https://www.csmonitor.com/World/Middle-East/2024/0604/lebanon-hezbollah-fighters-israel-gaza-war

 それでは、その他の国内記事の紹介です。↓

 日本の主要マスコミの脳死状態は、本件で被害者学的観点からの記事/報道が皆無なことからも分かる。
 ムネオちゃんも岳ちゃんも、となると、北海道民側にも、開拓使/北海道管理庁、時代に由来するところの、中央からの手厚い支援、に頼り切る体質があるんじゃないかと思うんだが・・。
 かつてはそこに安全保障上の考慮があったわけだが、戦後、そんなものは放擲されて等しいというのに、上記体質だけは残っちゃってんでは?
 こうして、ひたすら中央からむしり取ることに勤しむ、この2人のちゃんのような北海道選出国会議員達にヨイショしまくってきたことが、彼らを増長させてきたんじゃないかってね。↓

 「長谷川岳氏との面会で職員出張276回、北海道議「知事が2人いる感じ」・・・」
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20240605-OYT1T50041/

 野球やゴルフや料理の分野での日本人の活躍は大したもんだが、それ以外の分野、とりわけ、科学技術や産業の分野はアカンねえ。
 そっかー、日本の中央政府の脳死は、日本のあらゆる頭脳労働分野を脳死的にしちまうのかも。↓

 Kei Kobayashi, who earned three Michelin stars in France, has come home to build an empire.・・・
https://www.nytimes.com/2024/05/15/world/asia/japan-chef.html

 2人が会ったのはこんなに後だったのかあ。↓

 「・・・安政4年(1857)3月27日、斉彬は慶喜と初対面を果たした。一橋派を代表して、斉彬による採用の最終面接のようなイメージである。斉彬は、「実に早く西城に奉仰候御人物」(春嶽宛書簡、4月2日)と、将軍継嗣に相応しい人物と評価している。その一方で、「御慢心之処を折角御つゝしみ御座候様、被仰上候て可然と奉存候」と、慶喜の自信過剰な態度を戒める必要性を助言することも忘れなかった。
 また、斉彬は春嶽に対し、この段階で慶喜継嗣のことを申し出て、万が一不都合になった場合は、かえってそれ以降の差し障りになるだろうと考えており、伊達宗城も賛同していると付言した。さらに、斉昭の評判が芳しくないため、慶喜推薦を控えることを助言し、斉昭と距離を置くことまで勧告している。一橋派にとって、慶喜実父の斉昭の存在が大きな障害となっていたのだ。・・・」
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/80798?utm_source=editor&utm_medium=mail&utm_campaign=link&utm_content=list

 日・文カルト問題。↓

 <ウーム。↓>
 「・・・LINEヤフーの出沢剛社長は5月8日の決算会見で、システム運用を含む全般的な業務についてネイバーへの委託を終了すると述べた。翌9日にはソフトバンクの宮川潤一社長が決算会見で、LINEヤフー中間持ち株会社の株式の買い増しに向け、ネイバー側と議論していると明かした。
 ただ、いずれも実現難易度は高い。LINEヤフーは1度目の行政指導後に提出した再発防止策で、ネイバーとのシステムの完全分離の実現を2年以上先と設定。総務省の理解を得られずに2度目の行政指導を受けたが、それだけネイバーへの依存の解消が難しいことを示している。
 さらに、LINEヤフーへの影響力低下を懸念する韓国の世論にも影響され、ソフトバンク側とネイバー側の交渉も長期化が濃厚だ。・・・」
https://www.sankei.com/article/20240604-UX5TDD3YDNNLJOTBB44LQBSDFE/
 <広義の日韓交流人士モノ。↓>
 「日本初上陸の韓国人気バーガー「マムズタッチ」、渋谷店オープン40日で累計10万人…売上高10億円達成・・・」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/06/04/2024060480113.html
 <捲土重来を祈る。↓>
 「<ゴルフ>韓国、全米女子オープン「トップ10」ゼロの屈辱、優勝は日本の笹生優花・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/319505
<関心を抱くことを許す。↓>
 「取引先4万社、金額20兆円…「トヨタ不正」 日本経済への衝撃を懸念・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/319512
 <片面的日韓交流人士モノ。↓>
 「「大谷の口座から1700万ドル引き落とし」…元通訳士、法廷で容疑を認めた・・・」https://japanese.joins.com/JArticle/319523

 選挙の秋だもんだから、インドのことがあれこれ取りざたされてるねえ。↓

 In the week that the country’s election results are announced, this disturbing study of individuals imprisoned without trial illustrates Modi’s autocratic rule and the plight of minorities and dissenters・・・
 These days, India’s jails are teeming with prisoners incarcerated without trial. According to one estimate, more than 10,000 people were arrested between 2014 and 2020 under the UAPA: this includes intrepid journalists, student activists, opposition leaders, poets and scores of Muslim civilians. ・・・
https://www.theguardian.com/books/article/2024/jun/02/the-incarcerations-bk-16-and-the-search-for-democracy-in-india-by-alpa-shah-review

 目出たさも中ぐらいなり、モディおじさん。↓

 Why India’s Modi failed to win outright majority・・・
https://www.bbc.com/news/articles/c977g8gl5q2o

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <人民網より。
 通常業務にして参加者に部内者が多い行事を記事にするなどもってのほか。↓>
 在日本中国大使館は1日、6月1日の「国際子供の日」を祝うイベントを開催した。呉江浩駐日大使と丁玥夫人が第10回「大使杯」中国語朗読コンテストに参加した子どもたち、横浜山手中華学校と駐日大使館陽光学校の児童ら約200人を大使館に招待し、共に「子供の日」を祝った。施泳公使、日本華文教育協会の顔安会長、東京華僑総会の銭江麗子副会長、横浜山手中華学校の張岩松校長、日本で中国語教育に携わる人、大使館各局の責任者が出席した。・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2024/0604/c94474-20177839.html
 <ここからは、レコードチャイナより。
 ご愛顧に深謝。↓>
 「劇場版アニメ「ルックバック」が日本に先駆け上海国際映画祭で上映へ・・・中国のSNS・微博(ウェイボー)で440万人以上のフォロワーを持つアカウント・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b934742-s25-c30-d0201.html
 <自省するのはいいこと。↓>
 「日本の自動車メーカーによる不正<について>、・・・第一財経は、・・・日本メーカーが持つ高い競争力の源泉が厳しいコスト管理にあるとし、一部の業界関係者からは「熾烈な外部競争によって日本の製造業の市場シェアと利益の確保がますます難しくなる中、一部の企業は競争力維持のために偽装や不正によって市場と消費者を欺くことを選択したのだ」との見方が出ていることを伝えた。
記事は、中国の自動車市場でも現在価格競争が激化しており、コスト削減と効率の向上による利益創出が中国の自動車企業にとっても大きな課題になっていると紹介。各社がコスト削減に向けた研究を進める一方で、一部ではデータの偽装や、自動車向けでない部品の使用といった問題が取り沙汰されていると指摘。日本車メーカーの度重なる謝罪は、目下急速に発展し世界進出を進めている中国の自動車業界にとって警告作用を持つと評した。」
https://www.recordchina.co.jp/b934786-s25-c20-d0193.html

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太田述正コラム#14256(2024.6.5)
<板垣退助『立國の大本』を読む(その1)>

→非公開