太田述正コラム#2997(2008.12.26)
<皆さんとディスカッション(続x348)>
 (1.投稿等をたくさんいただいた、等の理由から、本日は、2度目の無料コラムの配信をさせていただきます。有料読者の皆さん、あしからず。
  2.長きにわたって有料読者でいらした方々の更新期が来ています。更新希望の方でまだ次期会費をお支払いいただいていない方は、早急にお支払いいただくか、メールをください。(太田))
<VincentVega>
≫予想される反論の一つとしては「世界が逆におかしいのであって(アメリカを見よ)、軍隊を必要としない平和主義(憲法9条)の精神こそ、日本のとるべき立場だ。」というものです≪(コラム#2996。moshika)
 <こういった反論に対しては、>たしかにエゴイズムと説得するのはよさそうですね。
 ただ、「憲法9条精神が正しくて世界が逆におかしい」という前提に立つ人がいるのなら、それはエゴイズム以前の問題としても変な気がします。
 「おかしい世界の代表であるアメリカ」に日本の大事なところを任せていれば安心できておかしくはないのだ、というのが現状の憲法9条精神なのでしょうから、一般的な「おかしい世界」の国々と比べても、もっとおかしい精神状態っぽく感じます。
<michisuzu>
≫・・・昭和天皇の責任は法的にも実質的にも問えません。なお、天皇制というのは、昭和の戦前においては、まさに天皇たる「権威」が内閣(ひいては国民)たる「権力」に従う、ということですから、もちろん天皇制の「責任」を問うこともできません。≪(コラム#2996。太田)
 私の言っている天皇の戦争責任とは戦争に導いた罪でなく、戦争を身をもって止めなかった責任です。
 少なくとも昭和天皇の為にと思って死んでいった数百万人の日本人がいたことだけは確かでしょう。
 法律的な責任でなく死んでいった人に対して死を持って償うべきだったと私は主張しています。
 昭和天皇が自決していたら日本のトップの不祥事に対する姿勢も何かをするときの基準がもっと崇高になったであろうことに対して残念です。
<遠江人>
 michisuzuさん、天皇が自発的に政治介入することは是とされますか?
 また、天皇が自決した場合、日本が大混乱に陥って結果として国民に泥炭の苦しみを味あわせることが予想できた場合でも自決するべきでしょうか?
<太田>
 昭和期の日本のある意味で最高の知識人であった昭和天皇が、恐らく強い決意の下、(自決どころか、)あえて退位されず、元号も維持されて、「昭和」時代を戦前戦後を通じて続かせたことの重い意味を我々はよくよく考えるべきだ、と私はスタンフォード留学の頃から思い、現在に至っているのです。
 なお、昭和天皇のためにと思って死んだ人なんてほとんどいなかったと承知しています。国体のためにと思って死んだ人はいそうだけどね。(誰か典拠を探して下さい!)
<こくぴと>
≫我々の国があの御一家を未だに頂いているというのは、日本の歴史が諸外国のそれ、特に常に殺戮と略奪の繰り返しだった支那や欧州と比べて、いかに平和なものだったかという、まさに生きた証拠な訳です。≪(コラム#2996。KY)
 コラム#2989を読み返してみましたが、うまく繋がりませんので、よくわかりません。
 典拠もなくてすみませんが、お前はアホかとか言わずに教えてください。
 江戸時代を除けば、西南戦争までは、日本にも内戦は概ねずっとありましたけど、それでも程度的にシナや欧州と比べてましだった。。ということでしょうか?
 そしてその理由は天皇制があったから、という意味ですか?
 日本が外的に侵略されたことがないのは天皇制の有無とは無関係なのは明らかだと思います。国境から外敵が容易に進入可能な欧州やシナとの地政学上の大きな違いを割り引いて考えた上でも、天皇制があったおかげで日本が相対的に平和だったとどうしていえるのでしょうか?
<hip>
 You Tubeにupされた、<太田さん出演の「桜」TVの最初の>1時間分を拝見しました。http://jp.youtube.com/watch?v=Tg7oycDDZt4
 パネルを使われ諸問題の原因と理解、そして解消の為の優先順位と方向性を分かりやすく説明されたそのスタイルに、お!?これなら太田氏の話を始めて耳にされる人も理解、整理がしやすいだろうと、啓蒙の拡がりに期待を持ちました。
 実は太田氏の主張の拡がりに、失礼ながら少々心配をしておりました。
 私を含め周りは普通の庶民なのですが、その隣近所に友人、先輩、後輩、テニスクラブの仲間にと、太田コラムを取り合えずは無料購読でもと強めに薦めてきたのですが、まぁそ歩止まりの悪いこと、その多くの理由が難しいか解りにくいとのことでした。
 チャンネル桜を視聴され太田氏への共感が盛り上がることを願っています。
<FUKO>
 文化放送出演<時の>・・・太田氏の「自衛隊は真面目に仕事をしているふりをしているだけ」という言葉に、大竹<まこと>さんがとてもびっくりしていたのが印象に残っています。
http://www.joqr.net/blog/main/
 1年程前に陸上自衛隊西部方面隊から手紙がきていたことをふと思い出しました。高校卒業見込みの生徒への入隊の勧誘の手紙でした。
 いかに自衛官とは生活が安定している職業なのかが強調されていました。
 「国を守る」なんてことは1、2箇所に書いてある程度でした。
 このご時世ですから、魅力的な言葉につられて安易に入隊しようとする者がいるのではと不安になりました。
<ばばば>(http://society6.2ch.net/test/read.cgi/mass/1196337365/l50x
太田って「右」を嫌っているけど、まぁそれはいいんだけど、「左」を持ち上げ過ぎるのはどうかと思う。
「右」はレベルが高い評論家はいないかもしれないけど、全体としてある程度の水準は保ててると思う。
それに対して「左」の底辺はホントに酷い。
性奴隷やら南京虐殺やら本気で信奉して「典拠」を悪用して喧伝し回っている奴らもいるんだぞ?
もうちょっと慎重になってほしい。
<じじじ>(同上)
>全体としてある程度の水準は保ててると思う。
水掛け論になりそうだが、そんなことはないと思われる。
<「右」は、>タモ神信奉者とか単純バカばっかりだろ。
<ししし>(同上)
南京虐殺30万人と言っている奴らとまぼろし派の奴ら、(どっちもバカだけど)わずかに「右」の方がマシだし
どちらかと言えばそっちの方にシンパシーを感じるのが日本人としては当然なのかな、と
どっちもバカだけど。
<ははは>(同上)
底辺層は色んな情念で思想に飛びつくから、思想の根底から考え抜いたりしていないわけで、批判に対して受け売りみたいな反論をするか、ドグマティックな態度に逃げ込むかになる。
思想そのものは右の方がプリミティブで、「俺たちとあいつら」「やられたらやりかえせ」という3歳児でも分かる要素、「昔からこれが当たり前」という怠惰なオッサンの態度の複合だけでだいたい説明できる。
左は「全人類」とか「人権」という、世界市民的な観点か「搾取」「階級闘争」など「労働がキツイ」系ないしルサンチマンに発する情念や概念をコアとするので、知的発達という意味では右よりは一応高度な段階に属する。
<太田>
 なかなか、傾聴に値するやりとりですねえ。
 今、「太田総理・・」を見終えました。
 私の発言、随分はしょられちゃったけど、番組の最後に私の発言を持ってきたのは好感が持てました。
 ただ、あれだけだと、いかにも唐突で舌足らずな発言に聞こえるでしょうね。
 もっと詳しく私の考えを知りたい方は、24日に放送された文化放送(上出)での私のゲストとしての発言を聞いて下さいね。
 また、安全保障問題そのものに関心を持たれた方は、昨日と本日放送された「桜」TVの番組をご覧下さい。
 現在視聴できるのは、昨日放送分だけですが・・。
 これ、
http://www.nicovideo.jp/watch/sm5657738
でも視聴できるようですよ。
<SM/KT>
 2009年の1回目のオフ会を開催します。
 詳しいことは、追ってお知らせします。
日時 :2009年1月31日(土) 9時30分~16時20分(12時に昼飯の予定)
場所 :大井第三地域センター・区民集会所・第二集会所
http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/hp/menu000003000/hpg000002945.htm
(東京~品川へ行き、横須賀線に乗り換えて、西大井駅で下車して、歩いて10分くらいの所です。
 グーグルマップ
http://maps.google.co.jp/maps
で「大井第三地域センター」でサーチするとわかりやすいです。)
人数 :25人(無理すれば、28人可)
会費 :500円
その他:昼食は、最寄りのコンビニで各自が購入して上記集会所で会食することを想定
    二次会についても検討中
 オフ会参加希望者は、メールフォームへ連絡をください。↓
http://www.ohtan.net/meeting/