太田述正コラム#14393(2024.8.12)
<皆さんとディスカッション(続x5985)>

<PROEfCf2>(「たった一人の反乱(避難所)」より)

 旭日旗否定≒日蓮主義(≒日本帝国主義)否定だとして、旭日旗を正当化するには日蓮主義を肯定するしか無いってこと?

⇒もちろん間違ってはいないんだが、後二ひねりしないと正解とは言えないなあ。もうチョイ調べた上で考えて欲しい。(太田)

<Kra5xMwQ>(同上)

 旭日旗は新聞社からビールまで使われている普遍的なデザインであると同時に、旧軍と現在の自衛隊でも軍旗として使われている。一般人は旭日旗を単なる応援旗として使用していて、旭日旗を日章旗と同等と見なして旭日旗のどこが悪いねんと思っている。でも、スポーツの応援に軍旗を使う国なんてないのよ。ユニオン・ジャックも星条旗も軍旗ではない。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%81%AE%E6%97%97%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7 ☆
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E8%BB%8D%E3%81%AE%E6%97%97 ★
 だから、朝鮮カルトにお前の歴史観はどうなっとるとツッコまれると厄介なんよ。

⇒ウソコケ。
 英国の場合は、軍旗はユニオンジャックを含んでる(☆)し、米国の場合は、軍旗は大統領旗と同じワシだ(★)し、ついでに言えば、フランス三色旗は「フランス三色旗はラファイエット(ないしはバイイ)により大革命期の1789年7月に発案され、7月に創設されたばかりのパリ市民軍の標章「青・赤」にラファイエット(バイイ)がさらに「白」を加え誕生したとするのが通説」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%9B%BD%E6%97%97
だぞー。(太田)

<Cfq/xYgw>(同上)

 文カルトが日章旗を許容する一方で旭日旗をタブー化しようと必死なのは、日章旗を掲げる縄文人(戦後の脳死日本)はOKだが旭日旗を掲げる弥生人的縄文人(人間主義に基づき世界のために主体的に乗り出そうとする日蓮主義者の日本)が今度復活しないようそのシンボルを歴史「修正」でもって徹底的に汚し、レッテル貼りしてタブーにしちゃおうという意味なんよ。

⇒文カルトに「日蓮主義」なんて観念があるワケないし、教えたとて拒絶反応を示してそんなものの存在を否定するに決まってんだろ。
 まず、この「問題」を解決せにゃ。
 なお、この解決がなされたとしても、なお、もう一つの極め付きにやっかいな「問題」を解決せにゃアカンのよね。
 日本で本件を検討したところの少しはまともなブンヤや文系ガクシャ・・そんな絶滅危惧種がまだ日本でホントに生き残っていたとしてだが・・は、恐らくそこんとこで、け躓づいたに違いないな。(太田)

 <PROEfCf2クン、>論理学の教科書を読もう
 <Kra5xMwQクン、>通常の自由主義国家であれば誰もが自由に掲げていいような旗にまで、他人が自分たちの(修正)歴史観に沿ってないとして「ツッコむ」のがナンセンスであり異常なの厄介なのはそうした無理筋の「ツッコミ」を忌避するあまりにタブー化を受け入れる脳死的反応のほうね。

<PROEfCf2>(同上)

 「これ、実は、日本にとって相当やっかいなハナシなんだ」
 ↑文脈から文カルトの言い分には一定の説得力(論理性)があることを示唆していると解釈。
 ↓旭日旗を掲げると言うのは、日蓮主義を掲げるのと同義であると解釈。
 コラム#14163とコラム#14214の補足
https://www.ohtan.net/blog/archives/33508
 従って、文カルトへ論駁するには、論理的には日蓮主義を肯定するしか無いってことかと思ったんだけどな。

<LmYFPQu.>(同上)

 戦後の日本は、軍を忌避し続けたために、旭日旗を軍旗として使用しているにもかかわらず、旭日旗を軍旗として自覚していないし、旭日旗を継続して使用していることにも罪悪感がない。
 だからと言って、保守派?にもまともな反論は出来ないのだから、やられて当然だと思う。
 慰安婦にもまともに反論出来ないのだから、アジアを解放しましたとか言える訳ない。

<tnFZA53g>(同上)

 なにが「日本にとって相当やっかいなハナシ」なのか、本筋とズレた回答が多い気がして未だにスッキリしない。
 みんなちゃんとわかってるの?
 こうだと言う答えに確信が持ててないの俺だけ?

⇒その通り。
 ぜひ、正解者になってくれたまえ。(太田)

<HH>

 杉山構想の実現にあたり太田説でしっくりこないものの一つに歴代陸軍次官にこの構想が明かされ引き継がれたもの、ということがあります。
 これは太田さんの役所時代の経験からとのことですが、杉山構想という政策の広がりからどうにも秘密が現在にも漏れずに伝わっているというのが信じられないのです。
 現在の役所は外務省と法務省を除けば基本的には次官は上がりでその後はあまり機微に接する仕事にもつかないでしょうが、軍の場合は実働部隊や省部のトップにつく可能性もありますし、そこで接する関係者の数は延べでは膨大になる、そこでこの構想の推進者は昭和天皇ではなく貞明皇太后です、とか(私はまだ納得していませんが)アメリカに負けることで対ソ連防衛を彼らに肩代わりしてもらうつもりです、といったことが納得され誰にも漏らされることなく引き継がれていったとは想像できないのです。
 現にその歴代次官の一人で杉山の同期でもある小磯國昭の首相在任時に行った繆斌工作のドタバタぶりを見るとそう思ってしまいます。
 しかし、ではどのようにして杉山構想を人的に実現したかの組み合わせが見つからず、そのままになっていました。
 しかし昨日、少林寺拳法の開祖のことを知り、彼が戦時中に特務機関員だったことに興味を覚え、その直後、太田さんの<部外者用レジメ中の>帝国陸軍と中共との提携論考を読んで思いついた仮説、この提携の実質的な指揮者は誰か、それは土肥原賢二ではないか、です。
 彼の事績と刑罰のバランスが昔からどうにも引っ掛かっていた(特務機関と言ってもナチス的な民族浄化をしたわけではなく官僚的に政務のトップとして粛々と仕事をこなしただけで死刑は量刑不当ではないか)のですが、彼の極刑は蒋介石が強く望んだことの背景として、この帝国陸軍工作が蒋介石の念頭にあったと考えれば納得できるものがありますし、なぜ土肥原がこれを推進したのかを考えると杉山構想に行き着く、当然、彼には明かされていたと考えるのが自然ではないでしょうか。
 そう思って彼の軍歴を見ると陸士は16期、杉山は12期で離れていますが杉山の盟友であり間違いなく構想が明かされていたであろう梅津美治郎は1期上の15期で陸大も同じく1期違い、おそらくその縁と土肥原の能力を買った梅津経由で杉山構想を主導していった人間になったものと思われます(最後は杉山の後任で第一総軍司令官にもなっています。
 これは杉山構想の後始末を託したためと考えるのはどうでしょう)。
 そして彼の同期には板垣征四郎と岡村寧次がいます。彼らには全ては明かさないが部分的に明かすことで陸軍内部で協力を仰いだと考えるのはどうでしょうか。
 なお他に東條英機と阿南惟幾に明かされていたと考えることについては同意ですが、なんとも言えないのが畑俊六というのが現時点での杉山構想の主導者と考えてますがいかがでしょうか。

<太田>

 土肥原は対米英戦開戦直前まで、陸軍中央での勤務経歴がありません
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%9F%E8%82%A5%E5%8E%9F%E8%B3%A2%E4%BA%8C
し、「Aクラス絞首刑の判決いい渡し<の際、>・・・いちばん可哀そうなのは土肥原〔賢二〕だった。顔いろがまっ青になっていた。・・・土肥原が退廷したときMPが五、六人で外套を幕のようにひいてかぶせたまま土肥原をひきずるか、ひっぱるようにしていった、と橋本欣五郎がいってますね。・・・そういう気質の人だ、病気ではなかった」、
https://blog.goo.ne.jp/514303/e/f3cee5c934ed7f8b2e4effc7d15462cf
という小物です。
 そんな彼に杉山構想を明かされていた、とは私は思わないですね。
 どうして、蒋介石が土肥原を目の敵にしたか、は、貴兄の推察に近いですが、彼が、杉山元らの毛沢東との提携の伝令役を、(その真意が分からないままだったはずですが、)務めていたからでしょう。
 杉山が次官を辞めた後、陸士同期(12期)の小磯が次官になり、半年で同じく同期の柳川が次官になっていますが、この異例の人事は、歴代次官による杉山構想継承システムを確立させるために、杉山が、恐らくは閑院宮参謀総長の協力を得て仕組んだことではないかと考えているところ、小磯の首相当時のドタバタぶりは、繆斌工作
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B9%86%E6%96%8C%E5%B7%A5%E4%BD%9C
が真正なもの・・米国から見放されつつあることに気付いた蒋介石がわらをもつかむ思いで行ったもの・・だったからこそでしょう。
 杉山元らが外務省に手を回してこの工作を葬り去ることに成功するまでの時間稼ぎのため、小磯は自らピエロ役を演じたのだろう、ということです。
 それよりも、気になるのは、対ソ防衛を米国に肩代わりさせる、ということが杉山構想の一環だったことに、貴兄がいまだに納得されていないことです。
 ソ連が最終的に対日参戦し軍事的に日本が敗北して終戦となる、と、杉山元らが当初から見通していたことは認めるのですよね?
 また、杉山元らが陸海軍全体を道連れにする集団自殺願望等の症状を呈する精神障害集団だったということは、いくらなんでもありえないですよね。
 ならば、ソ連の対日参戦がどうして日本が戦争目的を達成することにつながるのか、に答えなければならなくなるけれど、貴兄はどのような答えを用意されておられます?

<太田>

 安倍問題/防衛費増。↓

 なし。

 ウクライナ問題。↓

<まだまだよ。↓>
 Ukrainian troops now up to 30km inside Russia, Moscow says・・・
https://www.bbc.com/news/articles/crkm08rv5m0o

 ガザ戦争。↓

 なし。

 それでは、その他の国内記事の紹介です。↓

 パリ五輪。↓

 「日本は金メダル20個で3位! 松山英樹が日本男子ゴルフ初の銅を獲得 パリ五輪が閉幕・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/84e1b47bfafe45498b8b8b5910e6bf4e2cb68df1

 頑張ったのねえ。↓

 「・・・東條が戦局を変えることができず、天皇からの信頼も失って権力の座から去ったのは、昭和19年7月18日である。
 その頃、陸軍兵器行政本部第8技術研究所の技術少佐・山本洋一(のちに日本大学教授)は、兵器行政本部長の菅晴次中将から「ウラン10キログラムを大至急集めよ」と命じられた。東京帝大理学部鉱物学科卒業の山本は、その意味を即座に理解した。「いよいよウラン爆弾を作るのか」。
 当時、山本は理研のニ号研究を知らなかったが、菅に確かめたところ、東條が「とにかくウランを集めろ」と、せっつくようにして菅に命じてきたというのだ。東條がウラン爆弾に最後の望みをかけていたことがよくわかる。
 山本は昭和50年代後半に、半身不随の身をおして、私の取材に丁寧に答えてくれた。
「サイパンを失うと、急にウランの話が持ち上がってきた。何が何でもウランを探せという。日本の原爆投下目標はサイパンだと、我々技術将校も上層部も知っていた。サイパンを原爆で吹っ飛ばしてしまえば、本土爆撃は避けられる。だから一刻も早くせよ、ということでした。陸軍の上層部は、そんなことが簡単にできると思っていたんだよ」・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%91%E3%83%B3%E3%82%92%E5%8E%9F%E7%88%86%E3%81%A7%E5%90%B9%E3%81%A3%E9%A3%9B%E3%81%B0%E3%81%9B%E3%81%B0-%E6%9C%AC%E5%9C%9F%E7%88%86%E6%92%83%E3%81%AF%E9%81%BF%E3%81%91%E3%82%89%E3%82%8C%E3%82%8B-%E5%8E%9F%E7%88%86%E9%96%8B%E7%99%BA%E3%81%AB%E7%84%A6%E3%82%8B%E6%9D%B1%E6%A2%9D%E8%8B%B1%E6%A9%9F%E3%81%AF%E7%A7%91%E5%AD%A6%E8%80%85%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%82%92%E6%81%AB%E5%96%9D%E3%81%97%E3%81%9F/ar-AA1oCqvK?ocid=msedgntp&pc=U531&cvid=a2c521657e9a4bb785744c8cde8912a1&ei=9

 日・文カルト問題。↓

 <結構なことやんか。↓>
 「・・・ 2004年の韓国政府による日本文化全面開放措置以降も、なかなか開かれなかった日本の歌に対する門戸が今、開かれつつある。かつては「倭色(日本風の文化・生活などの様式)」だという理由により、韓国で日本の歌が禁止曲になっていた時期もあったが、今は日本の歌が日本語の歌詞のまま、番組で放送される時代になった。専門家らは「倭色の実質的な解禁」だと解釈している。韓国文化が世界的トレンドとして急浮上しているのに伴い、特定の文化に対する警戒心はいらなくなった、という見方だ。大衆文化評論家のイ・ムンウォン氏は「韓国のコンテンツの競争力が強くなり、日本文化に対する拒否現象はほとんど消えた。その背景には、韓国の1人当りの国民所得が初めて日本を上回るなど、経済的な自信がある」と語った。」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/08/05/2024080580068.html
 「「ひとり酒場で 飲む酒は~♪」 韓国のテレビ番組で日本語の歌、「タブーの壁」が崩れた・・・」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/08/05/2024080580069.html
 <当然のこと。↓>
 「日本、韓国側の独島海洋調査に「事前同意なかった…強く抗議」・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/322277
 <おめでとう。↓>
 「韓国が歴代最多タイの金13個 メダルランキング8位=パリ五輪・・・」
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20240812000700882?section=entertainment-sports/index
 <健闘を称える。↓>
 「・・・韓国メディア・毎日経済は「光半導体メーカーのソウル半導体が、世界のバックライト用LED市場で初の1位を達成した」と伝えた。・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b938572-s39-c20-d0195.html

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <英語媒体より。
 実にめでたい。↓>
 China made history in Paris as the only country, other than the United States and the former Soviet Union, to top the Summer Games gold medal chart away from its home soil.・・・
https://www.newsweek.com/olympic-medal-count-show-china-making-history-team-usa-cant-stop-them-1937541
 <ここからは、レコードチャイナより。↓>
 「・・・大会閉幕後、中国のSNS・微博(ウェイボー)には、「中国が金メダル数ランキングで1位タイ」とのハッシュタグが出現し、中国のウェイボー利用者からは「(最後のメダルがかかった女子バスケットボールで)米国に追いつかれてしまったが、中国は海外で開かれた五輪で初めて金メダル数で米国に劣らなかった」「中国チームおめでとう」「パリの空に何度も(中華人民共和国の国旗)五星紅旗がはためき、(中華人民共和国の国歌)義勇軍進行曲が鳴り響いた」「体操男子団体総合の(鉄棒での2度の)落下がなければ単独トップだった」などのコメントが寄せられた。
中国は、2021年東京五輪では38個の金メダルを獲得し、国・地域別の金メダル数ランキングで米国の39個に次ぐ2位だった。」
https://www.recordchina.co.jp/b938638-s25-c50-d0192.html
 <ドンマイ、若者よ、次へ行こう。↓>
 「張本智和のプロフから「世界ランク2位」削除、中国ネットユーザーの間で議論に・・・」

https://www.recordchina.co.jp/b938640-s25-c50-d0193.html

 一人題名のない音楽会です。
 この前亡くなった園まりの活躍時期、私が日本に適応できなくて、これまでで一番精神的不安定だったところの、私の中学校時代から大学卒業直後、くらいだったんですね。
 ほんの一部しか彼女の歌の記憶がありません。
 折に触れて、彼女を取り上げていくつもりですが、その第一回目です。

アルバムA面 恋の宴は果てしなく 1969年 22.14分
00:00 1.いとなみ  作詞:川内康範、作曲編曲:宮川泰
03:05 2.これが愛なのね  作詞:川内康範、作曲:猪俣公章、編曲:森岡賢一郎
07:02 3.恋の太陽  作詞:川内康範、作曲編曲:宮川泰
09:29 4.吹きだまり  作詞:川内康範、作曲:猪俣公章、編曲:森岡賢一郎
13:42 5.おそばにいたい  作詞:川内康範、作曲:城美好、編曲:森岡賢一郎
17:38 6.わが恋の旅路  作詞:川内康範、作曲:猪俣公章、編曲:森岡賢一郎
https://www.youtube.com/watch?v=FaYNn5xNtfg
アルバムB面 恋の宴は果てしなく 1969年 22.25分
00:00 1.黒髪  作詞:川内康範、作曲:城美好、編曲:森岡賢一郎 ←名作
04:37 2.くちづけ  作詞:川内康範、作曲編曲:宮川泰
07:15 3.約束  作詞:川内康範、作曲:猪俣公章、編曲:森岡賢一郎
10:13 4.気にかかる  作詞:川内康範、作曲:猪俣公章、編曲:森岡賢一郎
13:52 5.泣きました  作詞:川内康範、作曲:城美好、編曲:森岡賢一郎
19:03 6.ただひとりのあなた 作詞:川内康範、作曲編曲:宮川泰
https://www.youtube.com/watch?v=1unm98rQFkY

——————————————

太田述正コラム#14394(2024.8.12)
<杉浦重剛/白鳥庫吉/松宮春一郎『國體真義』を読む(その10)>

→非公開