太田述正コラム#14421(2024.8.26)
<皆さんとディスカッション(続x5999)/映画評論116:ムーラン・ルージュ>

<太田>

 少し前の旭日旗に係る私の問いかけに対する答えは、一昨日のディスカッション・コラムに「旭日旗」で検索をかけてもらえば、得られますが、簡単に言えば、日章旗は国旗として幕府が制定し旭日旗は軍旗として維新政府が制定したので、韓国の旭日旗排斥論に対抗するためには、日蓮主義/島津斉彬コンセンサス、的なものの意義を説明するところから始める以外にない・・丸山/司馬史観的なもので説明しようとしても舌を噛んでしまう・・ということになるけれど、それを仮にやったとしても、その途端に、毛沢東/中共が旭日旗模様が大好きであることから、中共当局を窮地に立たせてしまうってことが、うすうす分かっているからこそ、日本の政府もジャーナリストも学者等も、(私一人を除いて)誰も韓国の旭日旗排斥論に対して正面から反論しようとしない、です。
 ところで、昨日、たまたま、生れて初めて(!)太田ブログで皆さんが見ている画面を見る機会があったところ、「——-」が表示されていないし、行換えもなされていない、極めて読みにくい代物であることが分かり、びっくりするやら残念やら。
 この太田ブログに関してはともかくとして、私に残された時間で、できるだけ、私の史観を、他の人々に的確かつ分かり易い形で届けられるようにすることができればいいな、と、思っています。
 (ぶっちゃけ、私自身は、なんでそんなことまで私が心配しなきゃいけないんだ、という気が、若干ならずありますが・・。)
 さて、今回の八幡市での二回の講義用の原稿は、私のこれまでの到達点であることはもとより、総決算であると言えるのであって、もはや、私にとって日本史に関して残されている懸案は731部隊の陵虐行為の説明くらい・・邪馬台国論争なんてのはどうでもいい話です・・であって、その他のあらゆる懸案の説明がついた以上は、後は、中身の充実と細かい誤りの訂正くらいしかやることはない、と言えそうです。
 また、私の現時点での日本史観の、基本・・先の大戦に日本は予定していた通りに勝利した、その背後には、厩戸皇子から杉山元に至る、日本の武士創出、次いで武士活用、プラン、があった、また、戦後日本を作ったのは昭和天皇であり、その背後には光格天皇家の家論があった、等、を、史料不足においてはともかくとして、論理において、論駁することは、未来永劫不可能であろう、と、自負しています。
 これは、とりわけここ数年の私の取り組みが指数関数曲線的に成果を上げることにつながったからだ、と、勝手に自負していますが、この曲線は、今回の講義準備の過程でも垂直に近い形で続いたところ、それを可能にしたのが、USさんを中心とするスライド作成支援グループの皆さんから作業の途中で寄せられたコメント群であり、スライド作成そのものと共に、この際、かかる皆さんのお力添えに対し、心から御礼申し上げます。
 (文十郎さん、TKさんの八幡市講義への2回の参加、そして、文十郎さんによる私の京都駅から会場への都合二回の「ライドシェア」、お疲れ様でした。)
 また、こういった機会を与えていただいた、八幡市の前市長と現市長、及び、ロジを担当された同市職員の皆さん、にも謝意を表したいと存じます。

 安倍問題/防衛費増。↓

 なし。

 ウクライナ問題。↓

 <ま、うまくいくでしょ。↓>
 「ウクライナ軍のクルスク奇襲作戦は見事、ただし次の一手が極めて重要に–ロシア軍に激戦地から部隊転用の兆しなく、セイム川攻防が今後の焦点・・・」
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/82822?utm_source=editor&utm_medium=mail&utm_campaign=link&utm_content=top#goog_rewarded
 <なるほど。↓>
 「・・・クルスク州やその隣のベルゴロド州に対しては今年の春以降、ウ軍傘下の『自由ロシア軍団』がたびたび越境攻撃を行なっていました。今にして思えば、あれは単なる陽動ではなく、進軍できる経路の選定や露側の対応など、さまざまな情報を収集する威力偵察だったのです。 実際、ウ軍のクルスク侵攻ルートには地雷原も対戦車壕もなく、基礎訓練を受けただけの士気の低い露軍兵しかいませんでした。そこにウ軍は戦車、歩兵戦闘車の機甲戦力を投入し、精鋭旅団が組織的に攻撃したわけです・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/7f5e4907989435d438cb10db6af644f1e46ed06f

 ガザ戦争。↓

 <ネタニヤフの思惑通りに進んでるな。↓>
 「ハマス、米の新調停案を「拒否」 ガザ停戦、早期妥結は困難に・・・」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/349745
 <北方「戦線」は、どうやらこれで終わりらしいし・・。↓>
 Israel and Hezbollah exchange heavy fire in major escalation・・・
https://www.bbc.com/news/articles/cq6rzvyz9p6o

それでは、その他の国内記事の紹介です。↓

 いい傾向。↓

 「イスラム土葬墓地建設「断固反対」の安部氏が初当選 大分・日出町長選「将来リスクある」・・・」
https://www.sankei.com/article/20240825-CH6UIE7GRBBZ3K6B5CQ7VULCSI/

 日・文カルト問題。↓

 <東電も中央日報もご苦労なこった。↓>
 「汚染水放流1年…日本、来年から「汚染水タンク」本格解体へ・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/322874
 <頑張れ中央日報。↓>
 「「福島汚染水、7カ月後に襲う」と言っていた韓国野党、今は「4~5年かかる」・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/322862
 「福島汚染水放流1年…洪準杓大邱市長「野党、怪談政治で扇動」・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/322850
 <ご協賛を謝す。↓>
 「「電気自動車? まだエンジン車」…世界1位のトヨタが正しい・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/322872
 <日韓交流人士モノ。↓>
 「韓国と日本の北陸3県が経済交流会議 6年ぶり再開・・・」
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20240826000300882?section=japan-relationship/index

 そりゃ、人種差別で決まりだよ。↓

 Why Nippon Steel’s $15 Billion Takeover of U.S. Steel Is in Peril–The proposed merger of Japanese and American industrial giants, which proponents say would benefit both countries, is ensnared by political and labor opposition.・・・
https://www.nytimes.com/2024/08/26/business/nippon-steel-us-steel.html

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <人民網より。
 へへへ。↓>
 「外交部「日本含む各国企業が中国の発展による利益を共有することを歓迎」・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2024/0823/c94474-20209791.html
 <ここからは、レコードチャイナより。
 ご愛顧に深謝。↓>
 「劇場版「名探偵コナン 100万ドルの五稜星」、中国人の感想は?・・・「名探偵コナン」劇場版シリーズの中国SNS・微博公式アカウント・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b939222-s25-c30-d0201.html
 <日本文明総体継受戦略が功を奏してるってことね。↓>
 「「醜い中国人」「最愛の国は日本」大学の副科長が過去の不適切投稿で停職処分・・・中国メディアの観察者網・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b939373-s25-c30-d0192.html
 <分かってる人民も多そう。↓>
 「尖閣めぐり問題発言、NHKの対策に・・・中国メディアの観察者網・・・
 中国のネットユーザーからは「日本人は本当のことを言われて慌てふためいている」「本当のことも言わせないテレビ局など潰れてしまえばいい」「発言を阻止しても同胞の愛国心を阻止することはできない」「彼はその後大丈夫なのか。非常に心配だ」「日本って自由な国ではなかったのか?」「22年も(日本で)仕事をしたのだから、そろそろ勇退していいよ」といった声が上がった。
 また、中国の「治安管理処罰法」(改正案)で「中華民族の感情を傷つける行為」が処罰対象に含まれるとの報道があったことと関連して、「『日本人民の感情を著しく傷つけた』から処罰されたのだな」「どこかの国と似てるな」「(日本は)われわれの国に学んだのだろう」などのコメントも少なくなかった。」

https://www.recordchina.co.jp/b939381-s25-c100-d0052.html

       –映画評論116:ムーラン・ルージュ–

 関西「遠征」疲れで頭がしびれた状態なので、Amazon Primeで『ムーラン・ルージュ』(Moulin Rouge!)・・2001年の豪・米合作映画
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A0%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A5_(%E6%98%A0%E7%94%BB)
・・を鑑賞。
 もちろん、世紀末のパリが舞台だが、セリフは全て英語。
 ミュージカル映画だと分かったが別の映画を選び直すのも面倒でそのまま視聴を続けたら、案の定、鉄板の死が絡んだ悲恋物語だったが、最後、涙が出てしまったのは私の年齢のせいか。
 まあ、暇つぶしには最適な映画の一つかもしれない。
 それにしても、主演2人のうちの1人であるニコール・キッドマンは美しいし、地声での歌唱もダンスも結構はじけていた。
 「劇中の主人公2人とその恋物語は『椿姫』や『ラ・ボエーム』などを元に創作されたが、ハロルド・ジドラーやアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック、エリック・サティ、キャバレー唯一の黒人男性ル・ショコラ、空中足のニニなどは実在した人物である。」(上掲)については、引用冒頭分を除き、不覚なことに、視聴中には全く気が付かなかった。
 キッドマンが、「映画の撮影では、スタントマンや替え玉を使うことを徹底的に拒否し、映画のアクションシーンや歌うシーンなどは全てキッドマン本人が行っている。しかしスタントマンを使わないことが仇となり、映画『ムーラン・ルージュ』の撮影中に怪我を負<った」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%AD%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%9E%E3%83%B3
とか、「IQ132」(上掲)とか、を知って恐れ入った、というか、彼女についても、私は殆ど無知だったことを自覚させられた、という次第だ。

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太田述正コラム#14422(2024.8.26)
<ミニ京都観光(続)>

→非公開