太田述正コラム#14505(2024.10.7)
<皆さんとディスカッション(続x6040)/映画評論146:さよなら、ベルリン またはファビアンの選択について>
<太田>
安倍問題/防衛費増。↓
<石破の勧進帳。↓>
「「変節」批判受け首相判断 裏金議員非公認、歓迎と反発 衆院選・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/efcc7ca33c2c2c0807304ba95c9d93605f7b48e9
<旧統一教会がらみでの非公認はないのが全てを象徴。↓>
「「え?非公認?」 萩生田、平沢両氏の支援者から驚き 冷めた声も・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/527b32dcc5b335ad172d6b5830d17236f77d4b39
<甘い甘い。↓>
「自民、非公認議員に「刺客」は立てず 再選できれば「みそぎ」認める・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/dc21c54d386430cdc5290457956f4d0971c1d33f
<バッカバカしい、岸カルト内のごっこ。↓>
「石破下ろしが始まった…年内持つのか?ベテラン秘書「転げ始めたら早いだろう」今度は自分が背中を撃たれる番・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/251822c22ddaf700c7f652f2a7c92133d725c159
ウクライナ問題。↓
なし。↓
ガザ戦争。↓
<やられっぱなしのイラン/ヒズボラ。↓>
「10月6日、レバノンを訪問していたイラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のカーニ司令官がイスラエルによる先週のベイルート空爆以降、消息を絶っている・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/9d1af96fb501e3ef5f030c45f9e359f64634639d
<ネタニヤフが泣いて喜んでるだろな。↓>
「パレスチナ自治区ガザでイスラエル軍と戦闘を続けるイスラム組織ハマスの政治部門幹部2人が6日までに、拠点を置くカタールの首都ドーハで共同通信の取材にそれぞれ応じた。いずれも停戦交渉での譲歩を拒否し、戦闘はゲリラ戦を中心とした「長期消耗戦に入った」と表明、徹底抗戦を続ける構えを示した。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/e90b5901df6494ccfeba88806c31e55ec9ed0d67
<連中ができるのはこれくらいのもの。↓>
「イスラエル南部で銃乱射、警官1人死亡 容疑者射殺、テロ事件か・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A8%E3%83%AB%E5%8D%97%E9%83%A8%E3%81%A7%E9%8A%83%E4%B9%B1%E5%B0%84-%E8%AD%A6%E5%AE%981%E4%BA%BA%E6%AD%BB%E4%BA%A1-%E5%AE%B9%E7%96%91%E8%80%85%E5%B0%84%E6%AE%BA-%E3%83%86%E3%83%AD%E4%BA%8B%E4%BB%B6%E3%81%8B/ar-AA1rNuwh?ocid=msedgntp&pc=U531&cvid=19e9056b00fb4e3f9764f3ced808e5a7&ei=149
それでは、その他の国内記事の紹介です。↓
・・・。↓
「台湾メディアの転角国際は、人気漫画「呪術廻戦」と日本の宗教や民俗の関係について紹介した記事を掲載した。・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%E5%91%AA%E8%A1%93%E5%BB%BB%E6%88%A6-%E3%81%AB%E8%A6%8B%E3%82%8B%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E5%AE%97%E6%95%99%E3%81%A8%E6%B0%91%E4%BF%97-%E7%84%A1%E9%87%8F%E7%A9%BA%E5%87%A6-%E3%81%AE%E5%85%83%E3%83%8D%E3%82%BF%E3%81%A8%E3%81%AF-%E5%8F%B0%E6%B9%BE%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2/ar-AA1rMti7?ocid=msedgntp&pc=U531&cvid=d4a09bf86c404fdd823dba1ad9d33c76&ei=10
武士創出プロジェクトを怠った者と精進した者との差だよ。↓
「・・・伊周の嫡男の道雅は、荒くれて子孫も残さなかったのに対し、隆家の家系は大臣こそ出さなかったが、明治維新まで続いた。・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%E8%97%A4%E5%8E%9F%E9%81%93%E9%95%B7%E3%81%B8%E3%81%AE%E5%91%AA%E8%A9%9B%E3%81%8C%E9%80%86%E3%81%AB%E4%BC%8A%E5%91%A8%E3%81%A8%E3%81%9D%E3%81%AE%E5%AD%90%E5%AD%AB%E3%82%92%E5%91%AA%E3%81%A3%E3%81%9F-nhk%E5%A4%A7%E6%B2%B3%E3%81%A7%E3%81%AF%E6%8F%8F%E3%81%8B%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E4%BC%8A%E5%91%A8%E3%81%AE%E5%AD%90%E4%BE%9B%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%8C%E8%BE%BF%E3%81%A3%E3%81%9F%E6%84%8F%E5%A4%96%E3%81%AA%E4%BA%BA%E7%94%9F/ar-AA1rLG9s?ocid=msedgntp&pc=U531&cvid=19e9056b00fb4e3f9764f3ced808e5a7&ei=96
いや、そもそも、当時の朝廷がやったことの殆ど全てが武士の創出を目的としていたのー。↓
「・・・元来の国司は守・介(すけ)・掾(じょう)・目(さかん)の4等官からなり、中央から派遣された任期6年の4人が現地での徴税と中央への納税に関して連帯責任を負った。
これが9世紀末から10世紀初頭の改革により、中央から派遣されるのは国守のみで、徴税と納税義務を負うのも国守のみに限定された。その任期は4年に短縮され、介・掾・目は守が現地の有力者を採用する形となった。歴史上、これをもって受領の誕生とする。
従来、人を単位に課せられた租税も土地単位に代わり、税率も従来の何分の1レベルまで下げられた。国守にはあらかじめ中央に納めるべき数値を提示して、それを満額満たせば、残りは私物化できるようにしたのである。これにより受領は俄然目の色を変えた。日本中世史を専門とする伊藤俊一(名城大学教授)はその変化の様を著書『荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで』(中公新書)の中で、〈摂関期の受領は、任国の専制君主として自由に手腕を振るい、莫大な収入が得られるやりいがいのある官職になった〉と説明している。
受領が美味しいポストとなれば、誰もがなりたがるのは自然の流れだが、候補に名を連ねるには公卿からの推薦が不可欠だった。
日本古代史と唐代を専門とする大津透(東京大学教授)は著書『道長と宮廷社会 日本の歴史06』(講談社学術文庫)の中で、〈天皇や摂関・一上(最高位の貴族)に最終的任命権はあるが、けっして恣意的に決められたわけではなかった〉、〈道長に気に入られるだけでは受領になることはできなかった〉はずとしながら、〈受領の間でも多くの受領を歴任するには権力者の意を迎えることは不可欠だった〉、〈除目(官職任命の儀式)の場合、任命権者の意思が入ってくるのは、旧吏の中でだれを受領に任ずるとか(とくに臨時欠を埋める場合)、特定の人をどこの受領にするかという選択である〉、〈近江国のような実入りのよい国の受領には摂関家家司が連続して任命されるという形で、権力者の意向が人事にあらわれる〉と、権門勢家(摂関家や有力寺社)による恣意の入る余地があったことを認めている。・・・
ここに出た「家司」とは、官位が三位以上の公卿の家で家政を司った職員のことなので、摂関家の家司はすべて道長の家来と見て間違いない。道長は摂関家家司が受領、それも大国の受領になれるよう最大限の後押しをしたのだろう。
受領を拝命した家司は任国で得た馬や特産物の定期的な献上に加え、道長が新たに私邸や寺院を建設するとなれば、労働力と資金を提供した。仏事など摂関家の私的な行事がある際にも同様の奉仕を怠らない。彼ら摂関家家司による無償の奉仕こそ、摂関家の台所を支える最大の柱でもあった。道長による人事への介入を投資とするなら、摂関家家司による無償の奉仕はそれへのリターンと見なすことができる。
道長に奉仕をしたのは摂関家家司だけではない。受領を拝命した貴族は赴任に先立ち、天皇のもとへ挨拶に伺うのが決まりで、「罷申(まかりもうし)」と呼ばれた。天皇への罷申が終われば、次は摂関・左右の大臣・その他の公卿にも罷申をしなければならず、その際に道長は自身の家司か否かに関係なく、餞別として馬を贈るのを倣いとした。餞別に馬を贈ったのが道長だけではないが、同じく馬であっても、受け手の感情は同じではなく、道長との関係を深めるに絶好の機会として、何らかの奉仕を志願する者が何人か出てくれば、道長としては、それだけでもしめたものだったと考えられる。・・・
受領による課税・徴税対象は国有地である公領だけでなく、私領の集合体である「荘園」も含まれ、官物(地税と人頭税)の納税義務を免れなかった。ただし、受領には個々の荘園の課税額を決める権限も委譲されており、権門からの圧力、あるいは権門への忖度から、受領は荘園に対して税の減免措置を取ることが少なくなかった。
これとは別に「寄人(よりうど)」の存在も受領にとって悩みの種だった。寄人は荘園に居住しながら、荘園領主でなく権門に仕える農民で、伊藤前掲書は、〈寄人の仕事には見返りがあった。権門は国家を担う一翼だから、その活動は公務に準じるものとみなされ、そこに仕える寄人は税の減免を要求できた〉としている。
荘園からの徴税をめぐっては、公=国司と私=権門のいわば二重権力が存在しており、〈権門も寄人を増やすために国司に圧力をかけたり、国司のほうから権門に忖度して寄人の要求を認めることもあった〉という。摂津・和泉・近江三国の農民からなる大番舎人という摂関家の寄人が交代で上京し、宿直など摂関家の雑務を務める見返りとして(公的な税負担である)臨時雑役を免除された例や、柑橘類を納める摂津国橘御園の寄人が摂関家の私的な行事に奉仕する見返りとして、臨時雑役を免除されていた例を挙げている。・・・
開発領主に対して腰が引ける受領たち。このような動向が地方豪族の成長および武士の誕生へとつながるのだった。・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E8%97%A4%E5%8E%9F%E9%81%93%E9%95%B7%E3%81%A8%E8%8D%98%E5%9C%92-%E5%AE%9F%E5%85%A5%E3%82%8A%E3%81%AE%E3%82%88%E3%81%84%E5%9B%BD%E3%81%AE%E5%8F%97%E9%A0%98-%E3%81%AB%E5%AE%B6%E6%9D%A5%E3%82%92%E6%B4%BE%E9%81%A3%E3%81%97%E3%81%A6%E6%89%8B%E3%81%AB%E5%85%A5%E3%82%8C%E3%81%9F-%E5%9C%B0%E6%96%B9%E3%81%AE%E6%A8%A9%E5%8A%9B%E5%9F%BA%E7%9B%A4-%E3%81%9D%E3%81%93%E3%81%AB%E3%81%AF%E6%94%BF%E6%B2%BB%E5%8A%9B-%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E6%A8%A9-%E8%B2%A1%E5%8A%9B%E3%81%AE%E5%BE%AA%E7%92%B0%E3%81%8C%E6%AC%A0%E3%81%8B%E3%81%9B%E3%81%AA%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F-%E6%8A%95%E8%B3%87%E3%81%AE%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8F%B2/ar-AA1rLO2m?ocid=msedgntp&pc=U531&cvid=5821649113f94277a59c3dad5f2b399c&ei=33
日・文カルト問題。↓
<片面的日韓交流人士モノ?↓>
「はさみ・スプーン・包丁…日本の理科教科書の執筆委員2人が「台所の中の科学」を探る・・・」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/10/01/2024100180049.html
<これぞ、鉄板の日韓交流人士モノ。↓>
「<大リーグ>大谷、初のポストシーズン試合で3ラン・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/324581
エッ、今頃そんな議論をしてるの?↓
As America’s Marijuana Use Grows, So Do the Harms–The drug, legal in much of the country, is widely seen as nonaddictive and safe. For some users, these assumptions are dangerously wrong.・・・
https://www.nytimes.com/2024/10/04/us/cannabis-marijuana-risks-addiction.html
中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
<平和だねー。↓>
「中国のSNS・微博(ウェイボー)に・・・「食」という字におにぎりが隠されていることを日本人が発見したとする投稿があった。
投稿主が紹介したのは、「食」という字の上の「人」の部分(ひとやね)と下の「良」の間の空間が、のりを底の部分からはさむように巻いた三角おにぎりに見えるというX(旧ツイッター)への日本語の投稿。・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b941358-s25-c30-d0192.html
<総体継受の一端がよっく分かるわあ。↓>
「・・・中国メディアの今日頭条は、世界屈指の健康寿命を記録し続ける日本が長寿の国と呼ばれる秘訣について、6つの点から分析を加えた。・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b941556-s25-c30-d0197.html
<太田>
–パソコン部屋/寝室用空気清浄機–
ホコリとニオイの両ランプがしきりに点灯し、いかにも仕事をしてくれているという印象。
心なしか、就寝中の鼻腔の腫れも殆どなくなった。
--さよなら、ベルリン またはファビアンの選択について--
2時間58分の長編の「『さよなら、ベルリン またはファビアンの選択について』(・・・原題:Fabian oder Der Gang vor die Hunde)は、2021年公開のドイツ映画。児童文学作家エーリヒ・ケストナー<(注)>が1931年に発表した大人向け長編小説『ファビアン あるモラリストの物語』の映画化」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%95%E3%82%88%E3%81%AA%E3%82%89%E3%80%81%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%AA%E3%83%B3_%E3%81%BE%E3%81%9F%E3%81%AF%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%93%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%81%AE%E9%81%B8%E6%8A%9E%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6 (筋は下掲参照。)
https://de.wikipedia.org/wiki/Fabian_oder_Der_Gang_vor_die_Hunde
だが、戦後ドイツ映画にしては秀作だと言えよう。
(注)1899~1974年。「自由主義・民主主義を擁護し、ファシズムを非難していたため、ナチスが政権を取ると、政府によって詩・小説、ついで児童文学の執筆を禁じられた。ケストナーは父方を通じてユダヤ人の血を引いていたが、「自分はドイツ人である」という誇りから、亡命を拒み続けて偽名で脚本などを書き続け、スイスの出版社から出版した。ナチス政権によって自分の著作が焚書の対象となった際にはわざわざ自分の著書が焼かれるところを見物しにいったという大胆なエピソードがある。ナチスもケストナーを苦々しく思っていたが、拘束などの強硬な手段を取るにはケストナーに人気があり過ぎ、逆に民衆の反発を買う恐れがあったため、ケストナーの著書を焚書にした際、子供たちに配慮して児童文学だけは見逃したり、変名でケストナーが脚本を書いた映画『ほら男爵の冒険』を制作したりしている。一方でベンヤミンを含む、マルキシズムの立場からは、政治的に立脚点が無く、その理想は、プチブルジョアのための慰めでしかない、という批判を受ける。戦後は初代西ドイツペンクラブ会長としてドイツ文壇の中心的人物になった。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%92%E3%83%BB%E3%82%B1%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%BC
但し、原作は戦前の小説なのだから、戦前の遺産の竹馬に乗ったおかげで秀作たりえた、という言い方もできそうだ。
なお、準主役の女優であるサスキア・ローセンダール(Saskia Rosendahl。1993年)
https://de.wikipedia.org/wiki/Saskia_Rosendahl
はなかなか魅力的。
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太田述正コラム#14506(2024.10.7)
<中田力『日本古代史を科学する』を読む(その8)>
→非公開