太田述正コラム#14557(2024.11.2)
<皆さんとディスカッション(続x6065)/映画評論172:ブリキの太鼓>

<cPyBTaMX>

 評論家の西尾幹二氏が死去 「自虐史観」是正に尽力、ニーチェ研究の第一人者
https://news.yahoo.co.jp/articles/69331ddad00179bc38c44e8d9a14b1ca1dea847a
 チャンネル桜で何度か会ってたような、とはいえニーチェは思想家未満↓?というか古典文献学者そのもの?
 「なお、私は、ベンサムとニーチェに関しては、「政治を真正面から問題にして来た思想家」であるとは思っていません」(コラム#10351)

<太田>

 西尾氏の、安倍チャンに対する好意的評価や皇室に対する皮相的な批判、等、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A5%BF%E5%B0%BE%E5%B9%B9%E4%BA%8C
には、改めてがっかりさせられるが、ご冥福を祈りたい。

<太田>

 安倍問題/防衛費増。↓

 <こういう記事を電子版に載せる産経はまさにまさに国賊だよ。
 そもそも、真に深刻なのは安倍チャンが旧統一教会と癒着関係にあったなのに、触れもしやしない。↓>
 「安倍元首相に心の底から詫びてほしい 強固な政権基盤、簡単に崩壊 八木秀次・・・
 本来は大した問題でもなかった「政治とカネ」の処理を誤って大きく育ててしまったこと。そして、自分たちの拙劣さを棚に上げて政権支持率が低い原因を、安倍氏や安倍派に求めて恨んでいたこと。
 その結果、安倍氏が「この人物だけは首相にしてはならない」と公言していた石破茂氏を首相にして衆院選を戦ってしまったこと。・・・」
https://www.sankei.com/article/20241102-OWC3T4DYMVH4BGLOXMYPSLX75E/?outputType=theme_weekly-fuji

 ウクライナ問題。↓

 なし。

 ガザ戦争。↓

 なし。

 それでは、その他の国内記事の紹介です。↓

 国際ニュースに。↓

 Cyclists on phones face jail under Japan’s new laws・・・
 Unlike in many other countries, cycling on pavements is legal in Japan, and is a common practice.
https://www.bbc.com/news/articles/cpqd2e1j132o

 ウーム、そういう見方もありえるわな。↓

 ・・・The Dodgers are L.A.・・・
https://www.washingtonpost.com/nation/2024/11/01/los-angeles-dodgers-world-series-champions-parade/

 なことたって、慶喜は幼い時から、できるだけ流血が少なく幕府を崩壊させる使命を叩き込まれてきた人間なんだからなんだからさあ。↓

 「・・・ついに慶喜が政権を返上することになったのである。〔中略〕よし、慶喜が政権を返上しても、なお二条城に頑張っていて、あくまでも討幕派と対抗していたら、まさかに慶喜を京都から逐い出すこともできず、討幕派はどれほどくり死んだか知れぬ。・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%E3%81%98%E3%81%A4%E3%81%AF-%E5%BE%B3%E5%B7%9D%E6%85%B6%E5%96%9C%E3%81%AF1868%E5%B9%B4%E3%81%AB-%E5%A4%A7%E5%A4%B1%E7%AD%96-%E3%82%92%E7%8A%AF%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%9F-%E6%98%8E%E6%B2%BB%E4%BA%BA%E3%81%8C%E8%A6%8B%E3%81%9F-%E5%B9%95%E6%9C%AB-%E7%B6%AD%E6%96%B0-%E3%81%AE%E6%84%8F%E5%A4%96%E3%81%AA%E5%AE%9F%E6%85%8B/ar-AA1tm4hS?ocid=msedgntp&pc=U531&cvid=8d502a5c681c45a1a19b1e0f85ee560b&ei=21

 日・文カルト問題。↓

 <総体継受を!↓>
 「ソウル梨泰院雑踏事故の教訓、韓国よりしっかり実践する日本【長谷部健・渋谷区長インタビュー】・・・」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/11/01/2024110180043.html
 <日本への言及は不要。↓>
 「中国がビザ免除対象国を拡大、韓国人のビザなし入国を初めて許可…日本は対象外
今月8日から適用・・・」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/11/02/2024110280005.html
 <日韓交流人士モノ。↓>
 「日本被団協、ノーベル賞授賞式出席者に韓国人被害者も含める・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/325711
 <文カルト健在。↓>
 「・・・ハンギョレ新聞・・・社説は「韓日両国政府は来年の国交正常化60年を控え『韓日パートナーシップ2.0宣言』を検討しているという」と付言。「1998年の初めての宣言(金大中・小渕宣言)の基本精神が日本の平和主義と反省的歴史認識だった一方、このまま行けば、新宣言の基調は安倍路線になる可能性が高い。これでは韓日関係の未来を描くことはできない。『歴史問題に対する真の反省』だけが両国友好の持続可能な土台になりうる」と主張した。」
https://www.recordchina.co.jp/b943080-s39-c100-d0059.html

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <人民網より。
 日中交流「人」士モノ。↓>
 「日本から中国に返還されたトキ16羽が北京に到着!・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2024/1101/c94475-20236843.html
 <ここからは、レコードチャイナより。
 日中交流人士モノ。↓>
 「・・・元卓球選手の福原愛さんが36歳の誕生日を迎え、・・・ワールドテーブルテニス(WTT)の中国SNS・微博(ウェイボー)公式アカウント・・・が祝福のメッセージを投稿した。・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b943080-s39-c100-d0059.html
 <ご愛顧に深謝。↓>
 「日本の劇場アニメ「ルックバック」、北京でのプレミア上映会に押山監督からメッセージ・・・中国のポータルサイト・捜狐・・・」

https://www.recordchina.co.jp/b943098-s25-c30-d0201.html

 一人題名のない音楽会です。
 再び庄司紗矢香です。

Shostakovich: Violin Concerto No 1 in A minor(注α) 指揮:Christoph Poppen(注β) オケ:Hong Kong Sinfonietta(香港小交響樂團) 39.15分
https://www.youtube.com/watch?v=Ng0aLWqh_Z4

(注α)1948年。「曲の長さ・内容・オーケストレーションとも大規模であり、交響曲に匹敵すると言える。ショスタコーヴィチの傑作の1つである。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E5%8D%94%E5%A5%8F%E6%9B%B2%E7%AC%AC1%E7%95%AA_(%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%81)
(注β)1956年~。「ドイツ出身の指揮者、ヴァイオリン奏者。・・・ロベルト・シューマン大学デュッセルドルフ<卒>・・・。 1970年のヤロスラフ・コチアン国際ヴァイオリン・コンクールで優勝」

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%95%E3%83%BB%E3%83%9D%E3%83%83%E3%83%9A%E3%83%B3

<太田>

 –Quest 3S–

 Meta Questコントローラーのコントローラードリフトのトラブルシューティング
https://www.meta.com/ja-jp/help/quest/articles/fix-a-problem/troubleshoot-headsets-and-accessories/touch-controller-drift/
をチェックしたが、面倒くさそう。
 その間、下掲を知り、そもそも、コントローラーの電池が19時間しか持たないことが分かり、いずれにせよ、充電式の電池にとっかえることを模索。↓
https://orentame.com/review-maeckervr-direct-charge-controller-grips-for-meta-quest-3/
 結局、本日朝、下掲を発注した。
 充電式電池だけでいいんだけど、手で持つところを長くするキットも一緒についてくる。
 なお、(一度やってからやり方を忘れてしまっていたが、)JCB(だけ)カードのポイントも使用することで、1800円ちょっとで買えた。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0D2HH3QNW?tag=muneryo04-22&linkCode=osi&th=1&psc=1

 JCB連携カードは後何枚も持っているので、それぞれのポイントも使おうという気になったが、今まで、どんだけポイントを失効させて損をしてきたか、考えただけでイヤになる。

                  --映画評論172:ブリキの太鼓--

 「『ブリキの太鼓』(・・・Die Blechtrommel)は、・・・ドイツの作家ギュンター・グラス<(注a)>が1959年に発表した処女作であり長篇小説である。『猫と鼠』(1961年)、『犬の年』(1963年)と続く、いわゆる「ダンツィヒ三部作」の最初を飾る作品<が>・・・1979年にフォルカー・シュレンドルフによって映画化された<もの>。・・・1979年度カンヌ国際映画祭パルム・ドール賞、アカデミー外国語映画賞を受賞している。・・・
 <主人公の祖母は、カシューブ人(注b)。>・・・
 本作品は原作を忠実に再現したために非常に濃厚な性的描写が存在し、公開後まもなく各国で物議を巻き起こした。しかしながら問題とされる場面や判断はそれぞれの法体系や文化により異なる。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AA%E3%82%AD%E3%81%AE%E5%A4%AA%E9%BC%93

 (注a)ギュンター・グラス(Günter Grass。1927~2015年)は、「ダンツィヒで生まれた。父はドイツ人の食料品店主、母は西スラヴ系少数民族のカシューブ人。・・・1999年にノーベル文学賞受賞。・・・
 78歳を迎えた2006年8月、自叙伝『玉葱の皮を剥きながら』において、第二次世界大戦の敗色の濃い1944年11月、満17歳でもって志願の許される武装親衛隊(陸軍・海軍・空軍は義務兵役年齢に達していないと入隊できない)に入隊、基礎訓練の終了を待って1945年2月にドイツ国境に迫るソ連軍を迎撃する第10SS装甲師団に配属され、同年4月20日に負傷するまで戦車の砲手として務めた過去を数ページに亘り記述した。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%A5%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%82%B9
 (注b)「カシューブ人<は、>・・・標準ポーランド語に近く、低地ドイツ語、ポラーブ語、プロシア語から影響を受けるカシューブ語を持つ西スラヴ人の少数民族。現代は都市型の生活をしている者も多いが、伝統的な生業として漁業を営む。ポーランドの各地に住んでいた西スラヴ系住民はピャスト朝のもとで「ポーランド人」として政治的にまとまり中世から現代にかけて互いに同化していったが、カシューブ人はその政治的過程に十分に属さなかったいくつかの住民の一である。・・・
 ドイツの前首相アンゲラ・メルケル・・・元ポーランド首相で前EU大統領のドナルド・トゥスク<は、>・・・ともにカシューブ人の血を引く。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%96%E4%BA%BA

というわけだが、この映画でも、セックスシーンがいくら出てきても構わないけれど、セックスが粗野、粗暴で興ざめなこと夥しい。
 スタンフォード大留学当時に現地でハードコア映画を見てげんなりして以来、一貫して、欧米のセックスシーンには辟易させられ続けている。
 もう一点だが、夢の中という設定であればともかく、誇張や偶然ではないところの、科学的にありえない設定は、(ファンタジー作品は別だが、SFを含め、)小説だろうと映画だろうと私は好まない。
 だから、カフカ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%89%E8%BA%AB_(%E3%82%AB%E3%83%95%E3%82%AB)
や村上春樹のそういう小説は敬遠するし、この映画だって、タイトルで有名な映画だと知っていたから見たけれど、筋を知っていたら見なかっただろう。
 主人公だが、生まれる前から成人の意識を持っていた、だの、自分の意思で自分の成長を止めることができた、だの、叫び声でガラスを割ることができた、だの、勘弁してくれと言いたい。
 鑑賞した唯一の収穫は、カシューブ人なるものを知ったことくらいか。

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太田述正コラム#14558(2024.11.2)
<G・クラーク『ユニークな日本人』を読む(その22)>

→非公開