太田述正コラム#3127(2009.3.2)
<皆さんとディスカッション(続x413)>
<少数株主>
 太田述正コラム#3123でほんの2~30行でズバリ回答いただくとは、悲しさ通りこし、笑えるわけがないのに大笑い。
<michisuzu>
≫michisuzuちゃん、「国民の方は米軍にこれ以上、お金をつぎ込むことには否定的」を裏付ける何らかの典拠をつける労をどうして惜しむの? そうすりゃいい投稿になるのに。 よっぽど勉強嫌いなんだね。≪(コラム#3123。太田)
 財務省や政治家は口を開けば必ず国家財政の危機を言いまくるのに海外へのODA援助や支援、アメリカへの思いやり予算、軍事費の増大、官僚の天下りによる随意契約、地方の利権談合による不経済には一切目を瞑る構造って一体何?
 国家財政と家庭の経済を一緒に語るのはいささか次元が違うのでしょうが、赤字の国にしてはざるのそこが少々抜けてませんかねえ?
 数年間は最低限出費を抑えるのが筋ではないのかなあ?って何時も素朴な疑問が沸沸と湧いてきます。
 なぜ大マスコミや国民からこのような素朴な疑問が出ないのか、不思議です。
<太田>
 ありゃま、「国民の方は米軍にこれ以上、お金をつぎ込むことには否定的」では必ずしもない、と前回とは180度逆のことを言い出したね。
 豹変するのはよしとしよう。
 しかし、今回も問題が多いなあ。
 ODAそのものは決して悪くはないのであって、「不経済」でない(=効果的効率的な)ODAじゃなきゃいけないというだけのことだし、日本の軍事費・・思いやり予算を除く防衛費っていう意味だろ・・は「増大」どころか目減りを続けているからだ。
 もっと自分の主張や、言葉遣いを大切にしなくっちゃ。
 michisuzuイライザちゃん、せっかく投稿頑張ってるんだから、少しずつでいいから成長しようね。
<K1>
 コラム#3040「改めて日本の主要マスコミについて思う」<を読みました。>
 今にして、このような記事を取上げる先生の真意が理解できません。
 売名記者の大西は日系でありながら、日本を貶める恥知らずでしょう。
 記事中の野中氏は、既に政界を引退した元議員です。更には、野中議員は議員辞職した故金丸信氏の一の乾分で、北朝鮮のエージェントに近い議員でしたよ。
 北に金丸氏の密使役で行ったこともある元議員ですよ。
 麻生太郎氏は、そんなことも熟知していたから、言い過ぎの発言になったとしても、言葉の真意は相対的な面からの発言であったと筆者は理解している。
 太田先生は日本をどうしようと考えているのですか?
 太田先生が支持している民主党の半分は擬似共産党ではないですか?
 民主党で日本の政治がよくなりますか?
 好くなるとお考えであるならば、どのようによくなるのかをお示しください。
 実務の民主党の政策で言えば、高速道路を無料にするという。
 その結果が、どうなるかを考え手折られますか?
 高速道路に迂回路はありません。高速道路は日常的に大渋滞となり、本来の役割を失い、テロの標的になる危険性がつきまとい、高速道路の維持管理は利用者負担の原則を損ない、国民の負担となり、管理は疎かとなり、道路網は拘束道路で時代遅れの産物となる。 フェリーなどの海運業は廃れ、造船業は衰退し、その影響は鉄鋼にも及び、日本経済は隅々までひびがはいり、技術は廃れ、失業者は増大する。
 ここまで考えなければ、政権を担当する能力はないと判断せザル(笊=サル)を得ない。
 先生のお考えをお聞かせください。
<太田>
 オオニシの提示した事実・・麻生発言・・は事実でしょう。
 彼の書く記事のかねてよりの「歪んだ」論調など、この際どうでもよいことです。
 人間には言っていいことと悪いことがあるのであり、その区別がつかない麻生は政治家以前に人間として失格です。
 野中がやってきたことに賛否があるのは当然のことです。
 しかし、少なくとも野中には一貫性があったのではありませんか。
 「ハト」派の経世会に属してたしね。
 これに比べて麻生はどうです。
 大「ハト」の河野洋平の派閥に属し、事実上、河野から禅譲を受けてこの派閥の長に収まったのが麻生ですよ。
 それでいて「タカ」派的言動を弄する麻生など、オポチュニストの最たるものではありませんか。。
 なお、日本(の中央)に政治などない、というコラム#3123での私の指摘、読んでおられないようですね。
 民主党中心の政権ができれば、少なくとも天下りは全廃され、政官業の癒着構造が根幹が解消される可能性が大です。
 そうなりゃ政治が復活する必要条件の一つがクリアされることになるでしょう。
<βηζ>(http://society6.2ch.net/test/read.cgi/mass/1196337365/l50x
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8E%E4%B8%AD%E5%BA%83%E5%8B%99#.E9.BA.BB.E7.94.9F.E5.A4.AA.E9.83.8E.E3.81.B8.E3.81.AE.E6.89.B9.E5.88.A4
 おーたん、2chというかネットでは常識だよ
 マスコミはマスゴミと蔑称されるように、ストレートニュース以外は期待してないんじゃないかな
<ηβζ>
 常識っていうのは、コピペ厨ってのが関係ないスレにコピペして拡散するので、常識化するってこと。
 「イギリスの人種差別観:人間の価値ランキング」ってのも、2chやってれば一度は目にするもんです。
http://news2plus.blog123.fc2.com/blog-entry-470.html
<太田>
 皆さんのようなネット厨の方々に私のコラム読んでいただいているとは、まことに光栄の至りです。
 後一声、有料読者になって欲しいなあ。
<WM>
≫産経を始めとして、日本の「右」のメディアのほとんどは、買弁(=反日=反米)なんですよ。これもよく頭にたたき込んでおいてね。≪(コラム#3121。太田)
とありますが,よく理解できておりません.
 解説を戴ければ有難く存じます.
 産経を買っている保守主義者というか「右寄り」の方は多い様に思うのですが.
 (因みに,私は購読していません…というより新聞止めました.)
<太田>
 朝鮮戦争勃発以来、一貫して日本に「独立」を促してきたのが米国であり、これに、いずれも吉田ドクトリン墨守勢力であるところの日本の「右」も「左」も大政翼賛会的抵抗してきたところですが、その中で最も許し難いのが、一番「独立」志向であってしかるべき「右」、とりわけその中の「タカ」派です。
 彼らは、米国の日本に対するこの最大の望みを無視し続けてきたという意味で反米であるにもかかわらず親米を装い、「独立」して日本にガバナンスを回復することより「右」内の「ハト」派と野合することで権力を維持し続けることを追求した結果、ガバナンス欠如による中央政治の不在とその論理的帰結とも言える構造的腐敗を日本にもたらしたという意味で反日であるにもかかわらず、自分達こそ真のナショナリスト(親日)であるかのように装って来た詐欺師集団なのです。
 この「右」の「タカ」派の理論的サポーター兼プロモーター役を演じてきたのが産経や読売等の「右」のメディアです。
<広瀬誠>(http://www.hirosemakoto.com/2009/02/post-72.html
 私の推奨する太田述正ブログをしらべた。
 「デスカス411」<(コラム#3121)>で、小沢氏のこの発言に限定すると肯定的で、批判した山拓、町村にきびしい。これは、直感で割り出した小生と近い判断と思われる。
さらに私の評価するブログのWind Rose 風配図 yukikazeのブログ  では全面的に小沢のこの発言を批判している。
 このブログの見解にはいつも敬服しているので珍しいことだ。
 大阪の方らしいが、私とおなじ小沢嫌いらしく、それも影響したのか。
 ただ、安全保障の変革は慎重にの意見は同意する。ともかく、この発言にかんして国民的な大議論会が展開して欲しいものだ。
<フク>
 いつもブログを興味深く拝見させていただいております。
 たかじんのそこまで言って委員会で太田様のキャラクターに興味を持ち、次に意見に興味を持ちました。
 そして、ブログにたどりついたのですが、太田様のブログはあまりに膨大で、未だ全てを読むことはできていません。
 もちろんその内容を理解できてないところも多いにあると思います。
 自分の知識を少しでも深めるべく、大いに参考にさせていただいております。
 今回メールしましたのは、残念ながら内容に関することではありません。
 言葉に関することです。
 コラム#3036「イスラエルのガザ攻撃(続x12)」におきまして、「汚名を一挙に挽回しようとしている」と書いておられました。
 汚名を返上しようとしているではないでしょうか。
 内容に関することではなく、重箱の隅をつつくような意見で申し訳ありません。
 次にメールをするときは内容に関することで送れればと思います。
 これからもご活躍を期待しております。
<太田>
 細かいところまで関心を持っていただき、恐縮です。
 「挽回」について、大辞林 第二版は、「失ったものをとりかえすこと。もとへもどすこと。回復。」の意味であるとし、用例として「劣勢を挽回する」を挙げています。
http://tool.nifty.com/oyakudachi/webapp/dictionary/search?book2=2&book3=3&book1=1&book0=0&word=%E6%8C%BD%E5%9B%9E&option=0&item=
 
 従って、「汚名を挽回する」もおかしくない表現であると思います。
 なお、エクシード和英辞典では、「汚名をすすぐ」という用例を挙げている
http://tool.nifty.com/oyakudachi/webapp/dictionary/search?book2=2&book3=3&book1=1&book0=0&word=%E6%B1%9A%E5%90%8D&option=0&page=0&item=
ところ、「汚名を挽回する」を、「汚名をすすいで<名誉を>挽回する」を縮めて表現したものと受け止めていただいてもよろしいかと思います。
 記事の紹介です。
 まだ連載が始まったばかりですが、
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20090227/187591/?top
は面白い。
 舛添要一と鳩山邦夫
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20090302AT1D2706W01032009.html
は、どちらも大学学部の同期だけど、どっちも詐欺師的ポピュリストですね。お恥ずかしい次第です。
・・・the British general Sir William Butler warned a century ago, “A nation that will insist upon drawing a broad line of demarcation between the fighting man and the thinking man is liable to find its fighting done by fools and its thinking done by cowards.”・・・
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/02/27/AR2009022702953_pf.html
(3月1日アクセス。以下同じ)
 けだし名言ですねえ。
 コラム#3109で「北朝鮮の核はもとより、中共の核に至っても、まだまだ、米国の核戦力に影響を与えるような水準には達していない、と考えるべきでしょう。」と申し上げたところですが、下掲の記事をお読みになれば、私の言わんとしたことがよくお分かりになることでしょう。
・・・While the threat of short- and medium-range missile attacks on our allies and forward-deployed troops is growing, the danger of transoceanic missile attacks on U.S. soil has decreased markedly. Last year, with U.S. assistance, Russia dismantled 82 ocean-spanning missiles, bringing the total number of missiles sent to scrap heaps since 1992 to 1,377. China is now estimated to have fewer than 30 ocean-spanning missiles (though this number will rise). Overall, the long-range missile threat to the United States has decreased by two-thirds over the past two decades, thanks to treaties negotiated by Yeltsin and George H.W. Bush.・・・
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/02/27/AR2009022703672_pf.html
 経済不況のせいもあって、EU内の東西間、有り体に言えば、後進国(新参EUメンバー)と先進国(古参EUメンバー)の対立が激化しています。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/02/27/AR2009022703659_pf.html
(3月1日アクセス)
 オバマを猿になぞらえたかのような新聞漫画が黒人からの反発を生んだところですが、黒人を猿になぞらえる人種差別的観念が現在もなお、米国人(非黒人)の間で牢固としてある、という記事が載っていました。
http://www.latimes.com/news/opinion/commentary/la-oe-goff28-2009feb28,0,2742401,print.story
(3月1日アクセス)
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太田述正コラム#3128(2009.3.2)
<イスラム・中世のイギリス・中世の欧州(その3)>
→非公開