太田述正コラム#14679(2025.1.3)
<皆さんとディスカッション(続x6126)/映画評論233:バルカン・クライシス>
<s8LBQijH>
≫そんなチャーチルだが、杉山元らにより、彼らが望んだ日本による対英米開戦ができるように仕向けさせられた当時はまだ心身ともに「健常」であったと思われるところ、思い込みが激しい人物であったのは同じで、そこに付け込まれたわけであるところ、彼がチェンバレンに代わって英首相に任命されたことはまことにもってツイていたと言わざるをえない。もっとも、チャーチルの登場すらも、杉山元らが、マジ、ずっと早い時点から読み切っていた可能性すら、排除はできないが・・。≪(コラム#14677。太田)
過去コラムでも指摘がありましたが当時の首脳陣で最もまとも?そうだったハリファックスですら英語Wikipediaでは「Halifax could not pronounce his “r”s.ハリファックスは彼の「r」を発音できませんでした 」との記述からはジョージ6世同様に発達障害の可能性があり、またルーズベルト同様身体的障害もあったようで
「He was born with an atrophied left arm and no left hand, which did not stop him from enjoying riding, hunting and shooting. He had an artificial left hand with a spring-operated thumb, with which he could hold reins or open gates.」
そもそもメンタルにも問題もあったようにかんじます。英国が戦争行為そのものに関わりあいになりたくないと思ってたのかも。↓
「In his diary entry for 9 May, written up the following morning, Halifax later wrote:
I had no doubt at all in my own mind that for me to succeed him would create a quite impossible situation. Apart altogether from Churchill’s qualities as compared with my own at this particular juncture, what would in fact be my position? Churchill would be running Defence, and in this connexion one could not but remember the relationship between Asquith and Lloyd George had broken down in the first war… I should speedily become a more or less honorary Prime Minister, living in a kind of twilight just outside the things that really mattered.
私自身、彼の後を継ぐことは全く不可能な状況になるとは全く思っていませんでした。この特定の時期に、チャーチルの資質と私自身の資質を比べると、私の立場は実際にはどうなるのだろうか。チャーチルは防衛省を運営することになり、この関連では、アスキスとロイド・ジョージの関係が第一次戦争で破綻したことを思い出さずにはいられなかった。私はすぐに多かれ少なかれ名誉首相になり、本当に重要なことのすぐ外側にある一種の黄昏に生きるべきです。」
https://en.wikipedia.org/wiki/Edward_Wood,_1st_Earl_of_Halifax
<太田>
情報提供、ありがとうございます。
ジョージ6世の吃音が発達障害であると言える
https://kitsuonkaizen.com/hattatusyougai/
とは知りませんでしたが、ハリファックスのSpeech sound disorder(会話音声障害)
https://en.wikipedia.org/wiki/Speech_sound_disorder
も発達障害であると言えるのかどうかまでは調べがつきませんでした。
蛇足ながら、AI翻訳だったのかもしれませんが、最後の「私はすぐに多かれ少なかれ名誉首相になり、本当に重要なことのすぐ外側にある一種の黄昏に生きるべきです。」は、「私はすぐに多かれ少なかれ名誉首相になり、本当に重要なことのすぐ外側にある一種の黄昏に生きることになるでしょう。」でしょう。
<太田>
安倍問題/防衛費増。↓
なし。
ウクライナ問題。↓
なし。
ガザ戦争。↓
<アッと驚くため五郎。↓>
Palestinian Authority suspends Al Jazeera TV channel in West Bank・・・
https://www.bbc.com/news/articles/cvgmxzyrmn8o
それでは、その他の国内記事の紹介です。↓
川上弘美の英訳小説の書評だ。↓
Under the Eye of the Big Bird by Hiromi Kawakami review – humanity’s future–The spectre of extinction hangs over the Japanese writer’s brilliantly strange and unsettling vision of evolution・・・
https://www.theguardian.com/books/2025/jan/02/under-the-eye-of-the-big-bird-by-hiromi-kawakami-review-when-humans-dont-come-first
日・文カルト問題。↓
<まあそんなところか。↓>
「滑走路先の「コンクリート構造物」は業者の設計ミス…韓国空港公社がそのまま認可・・・」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2025/01/03/2025010380039.html
<昨日の記事の続。↓>
「誕生から40年、孫悟空のパワーは相変わらず…世界を揺さぶり続ける「ドラゴンボール」(後編)・・・」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/12/31/2024123180009.html
<かたじけなさに涙こぼるる。このコラムにどうしてディスクレイマーが付くのよ?↓>
「政治危機でも必要な韓日関係の再構築・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/328136
<さすがに記事にする価値なし。↓>
「駐韓日本大使が新年あいさつ「日韓関係の重要性変わらない」・・・」
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20250102000900882?section=japan-relationship/index
<いらはい、いらはい。↓>
「韓国人が2025年に行きたい海外旅行先、1位は日本=韓国ネット「コスパ最強」「何度行っても飽きない」・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b946453-s39-c30-d0191.html
中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
<ご愛顧に深謝。↓>
「・・・日本のアニメ情報サイト「アニメ!アニメ!」で「初詣に一緒に行きたいキャラは?(男性キャラ編)」との読者アンケートの結果が発表され、中国のSNSで話題になっている。・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b946593-s25-c30-d0201.html
<腹話術やな。↓>
「岩屋外相の初訪中、「関係を着実に改善しようとする日本側の切実な願い」と中国・・・網・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b946589-s25-c100-d0059.html
<引き続き総体継受を!↓>
「・・・中国のSNS・小紅書(RED)にこのほど、「今回日本で出会った中で最も狂暴で最も礼儀がなかったのは…」と題する投稿があり、大きな反響を呼んでいる。
投稿者はタイトルに続く本文で「…みんな中国人だった」と打ち明けた。・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b946468-s25-c30-d0052.html
<太田>
一 メール仕分け設定
今朝、表記(コラム#10308)を行った。
他のパソコン群のThunderbirdの方については、プロファイルのコピペ方式ではなく、設定手動入力方式でやるつもりだが、考えただけで気が重くなる。
で、今頃気付いたのだが、昨年だけ、「24 受信 gmail」「24 受信 ohtan.net」「24 送信 ohtan.net」という。2023以前にも、2025にもないサブフォルダが存在していた!
どうやら、昨年の設定時にやらかしていたようだ。
二 全自動洗濯機
表記を使う前に乾燥フィルターの掃除をやったのに警告ランプが付き、殆ど残っていなかった埃を懸命に取り除いたらランプが消えたが、そもそも、今まで大騒ぎになったのは、警告ランプが付かないのに十分な乾燥ができなくなったからだ。
よって、問題は、日立の、取説の記述が不親切かつ不十分な上に、警告ランプの出来が極めて悪いからだ、と、言わざるをえない。
--映画評論233:バルカン・クライシス--
今回の、バルカン・クライシス(The Balkan Line)は、2019年のロシア・セルビア合作映画で、「コソボ紛争下で起きたセルビア系住民の虐殺事件とロシア特殊部隊による空港制圧作戦を題材に描いた戦争アクション。」
https://eiga.com/movie/92319/
https://en.wikipedia.org/wiki/The_Balkan_Line
であり、筋は、’In 1999, during the bombing of Yugoslavia and the Kosovo War, Slatina airfield is taken over by a UÇK battalion led by an Albanian warlord, Smuk. Afterwards, an operation to capture the airfield from them is conducted by GRU agents. The separatists engage in organ harvesting, robberies, assassinations, and ethnic cleansing.
GRU officer Aslan-Bek Evkhoev and former paratrooper-turned-mercenary Andrey Shatalov head a small detachment tasked with the dangerous mission to stop the Albanians, recapture the airfield held from them, and hold it until Russian Airborne Troops reinforcements stationed in Bosnia arrive ahead of NATO forces, which the team will leave beforehand, as well as rescue Shatalov’s love interest Jasna Blagojević, who was captured to be harvested for organs, along with several ethnic Serb prisoners.’(上掲)というもの。
この筋を読んだだけでもお分かりのように、ロシア/セルビアの観点からNATO/コソボ側を悪の権化として描いた、ロシアの一種の国策映画であり、鑑賞しているとアタマがおかしくなる。
それにしても、コソボ側=イスラム過激派、としたに等しい設定は、多数のイスラム教徒を抱えるロシアとして無神経の極みのように思うのだが、イスラム教徒に対する宗教的批判は命をかけることになる一方、政治的批判は全然かまわない、ということなのかもしれない。
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太田述正コラム#14680(2025.1.3)
<木村敏『人と人との間』を読む(その7)>
→非公開