太田述正コラム#3163(2009.3.20)
<皆さんとディスカッション(続x431)>
<γλν>(http://society6.2ch.net/test/read.cgi/mass/1196337365/l50x)
コラムのパールバックとの出会いの話にもあったけど、自分が正しいと思ったことを面と向かって相手にいうのが、太田さんのポリシーなんだよ。
子供のころから、60年間ずっとそーなんだから、そのポリシーは絶対に変わらないし、むしろそれは彼のアピールポイントだから変えてはならない。
そもそも彼の言論の核の一つは、政官業癒着体制の打破なんだから、その一部でもある大手マスコミが彼をとりあげないのは当然(彼も言っていたと思うけど)。
逆に大手マスコミに取り上げてもらおうと思ったら、言論そのものを修正しなければならない。でもそんな言論聞いて意味ある?
だからこそ、草の根の運動しか可能性はないの。
まあ、マスコミでも大手じゃなく、地方の新聞、テレビ、ラジオを中心に狙っていったら、可能性はあるかもね。ただし、地方といっても、在阪のはマスコミはたぶんだめ。
「たかじんのそこまで・・・」の讀賣テレビも地方テレビには違いないけど、あれのレギュラーのコメンテーター(三宅、宮崎、勝谷)をみてもわかるとおり、何らかの形で自民党や旧自民党系の人とコネクションのある人ばかりでしょ。
沖縄とか、米軍や自衛隊の基地があって、切実な悩みを抱えているところの小さい地方新聞を中心に売り込むのが、マーケッティング戦略としては合理的かと思う。
でも、そーゆーところへの売り込みが、彼にできるとは私は思わない。
たぶん彼には優秀な営業マンが必要。優良読者に頼んだらいいのに。
<太田>
「たった一人の反乱」での議論の一例として転載させていただきました。
ところで、『裸の王様』の童話、みんな知ってるでしょ。
子供は、先入観やしがらみにとらわれていないから、「王様は裸だ」って言えるんですよ。
私は、幸か不幸か、このような意味で、子供であり続けて現在に至っている、ということなのです。
子供に「王様は裸だ」と言われた時に、しがらみとらわれている人々(=王様にこびている人等)は、子供はKYで困ると思うだろうし、先入観にとらわれている人々は、王様が裸であることに気付いて愕然とするか、子供が言っていることは間違っていると切り捨てるかどちらかでしょう。
皆さんは、この3者のどれなのでしょうね。
自分の胸に手をあてて考えてごらん。
<おーつか>
小沢の企業団体献金全廃といい、鳩山の世襲反対といい、「お前が言うか」ながらも、民主党は勝負に出てますね。
SM党の女王様など、さぞ悔しがっているでしょう。
「・・・本来であれば、企業献金を禁止すべきであるが、100歩譲って一歩前進として、公共事業を受注する企業からは、献金を受けてはならないとしたものである。・・・」
http://mizuhofukushima.blog83.fc2.com/blog-date-20090311.html
だそうですから。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%91%E4%B8%BB%E5%85%9A_(%E6%97%A5%E6%9C%AC_1
998-)
によると、民主党の世襲政治家は51人(元職、除名、離党含む)。
江田、赤松、山花、横路、佐藤観樹(辞職・除籍)といった社会党系も結構いますね。
どう説得する気なのやら。
民主党の友人(友人の友人ではない)の話では、小沢退任でも代表選は開かれず、話し合いによる禅譲だろうとのこと。
代表代行の管か副代表の鳩山というのが順当でしょう。
<太田>
父親は参議院議員だったわけだし、おじいさんの選挙区と鳩山(兄)の選挙区は違う(典拠省略)ので、鳩山(兄)は必ずしも世襲政治家とは言えないでしょう。
<YK>
太田先生。。郷原さんの日経ビジネス記事を読まれているのを見落としていました。m(_ _)m
≫元敏腕検事とは思えないトロさですね≪(コラム#3157。太田)
数学科卒業なので、原理・原則に忠実なのではないでしょうか?
法律学科は専門ばか的w、 政治学科は、理数に疎い。。。ように思えます(政治学科卒の妄想・・・)
→法学部卒に対する私の評価くらい承知しておいて欲しいなあ。(太田)
≫あのね、警察なんて検察の手下、露払いに過ぎないの・・・≪(同上)
警察高級官僚と検察高級官僚どうしは、仲良しでしょ。
警察高級官僚から接待を受けているから・・・w
→そこまでは私も知らないけど、仮にそうだとすれば、私の手下・露払い論を補強するだけの話じゃん?(太田)
しかし公訴権を持って、捜査も出来る役所はファッショに成り易いでしょう? 公訴権だけにして、捜査権は日本版FBIを創設して移したら良いと思いますが・・・(妄想)
→irrelevantな話は止めよう!(太田)
≫証拠が集まりすぎて検察も整理に大変じゃないのかなぁ。≪(コラム#3161。太田)
お言葉ですが・・・他の地検から応援をもらって捜査しているようですから、捜査の見込みが外れたのでしょう。
また年度末を控えて、あせっているのでしょう。
→郷原の受け売りを言うなっての。(太田)
≫あのさ、検察が捜査しているのは「悪質な違反」をしている議員に決まっているじゃない ですか。≪(同上)
う~~ん。 今の状況を見ていると、そうとは思えないのですが・・・検察も警察も、手柄を立てて出世したい人物が少くなからずいますし、、、また上司に忠実な者が出世できるから・・・(推測) 特に最高権力(人事権)を持っている人には検察公務員も弱いでしょう?
太田先生は官僚生活をされているから、お分かりだと思いますが・・・
→手柄を立てたいと思うのは結構なことです。なお、検事はいつでも弁護士に転進できるから、一般のキャリア官僚ほど人事権者に弱くはないよ。(太田)
<後からすみません>
私の勉強不足だと思うのですが、お話がよく見えません。
てっきり、「集団自衛権を認める」という御主張の背景には、現行の安保条約に代わって双務的な軍事同盟を結ぶという御意見があると思ったものですから。
確かに、事前に契約を結ばず、日本独自で独立を保つというお考えでしたら、「日本が自分の判断で米国と協力して、あるいは単独で軍事力を行使するのも、また、軍事力を行使しないのも全く自由である」と思います。
<太田>
勉強不足だと思うのなら、少しは自分で調べてから投稿しましょう!!!
二国間であれ多国間であれ、仮に日本が同盟条約を結んだとしても、日本以外の締約国が武力攻撃を受けた場合を除き、そもそも条約上の義務が何ら日本には生じませんし、日本以外の締約国が武力攻撃を受けた場合といえども、ただちに日本に軍事力を用いる義務が生じるわけでもありません。
例えば、現行の日米安保条約では、第5条で、
Each Party recognizes that an armed attack against either Party in the territories under the administration of Japan would be dangerous to its own peace and safety and declares that it would act to meet the common danger in accordance with its constitutional provisions and processes.
http://www.mofa.go.jp/region/n-america/us/q&a/ref/1.html
と規定されており、締約国は、それぞれ「憲法の規定と手続きに則り」、「共通の危険に対処するために行動する」義務を負っているだけです。
議会が反対した場合には何もしないという可能性だってあるし、何かするとしても軍事力以外の「共通の危険に対処する」方法を用いるだけだっていいのですよ。
また、NATO条約においても、同じく第5条で、
・・・taking forthwith, individually and in concert with the other Parties, such action as it deems necessary, including the use of armed force・・・
http://www.nato.int/docu/basictxt/treaty.htm
とあり、「憲法の規定と手続きに則り」というくだりはないものの、各国が必要だと思う措置をとればよいだけであり、何らかの措置をとる場合においても、軍事力を用いることは選択肢の一つに過ぎないのですよ。
<YK>
太田先生。。「YAHOO!みんなの政治」の小沢一郎の「みんなの評価」を見てください。
ネットの中の国民が、小沢に期待している事が評価文を見ればヒシヒシと判ると思います。
私の下手なコメントより的確に書いています。どうか・・・ごらんになってください。 国民の声が聞けると思いますよ。
<太田>
あなた、及びあなたが言及している「国民」は、私が冒頭言及した3者のうちどの範疇に属す方々なんでしょうね。
ではまず、小沢秘書逮捕事件がらみの記事です。
「小沢一郎民主党代表の資金管理団体「陸山会」の政治資金規正法違反事件で、西松建設が小沢氏側への献金に使ったとされる2つの政治団体が、会員名簿の管理や、献金などの事務手続きを行わず、実際には西松社員が担当していた・・・政治団体に<は>全く実体がなかった・・・政治団体<は>西松のダミー<だった。>・・・」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090320/crm0903200156001-n1.htm
後は、小沢の大久保秘書等にこれら政治団体に実体がないことを知っていたことを裏付ける証拠があるかないか、また、これら献金の見返りに違法または不当な見返りを小沢側が提供していたことを裏付ける情状証拠があるかないか、ということです。
「・・・小沢氏の公設第一秘書、大久保隆規容疑者・・・が逮捕容疑を否認していることなどから・・・東京地検特捜部が小沢氏の参考人聴取を見送る方向であることが・・・分かった。」
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090320AT1G1904Q19032009.html
大久保は否認を貫いたんですね。これで小沢自身が立件される可能性はなくなったということなのでしょう。
「・・・小沢氏は「検察がどういう判断をしようと徹底して戦う。自分の身分に関して未練があるとか、そういう話ではない。検察の大変ひどいやり方に国会議員が屈したら、政権を取ったとしても同じようなことが続く」と述べ、東京地検特捜部の捜査を強く批判した。 「一番大事なのは、政権交代を実現させなければならないということだ」と・・・語った。 党内では、逮捕された小沢氏の公設第1秘書が起訴されても代表を続ける意向を示唆した発言だという受け止め方が出ている。」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090319-OYT1T01019.htm
ありえない話だけど、歴代の秘書の「犯罪」について、小沢は全く知らなかったとしましょう。
そんなに人物を見る目がない人物じゃ、首相や民主党代表どころか、国会議員にだってふさわしくありません。
大久保が起訴された時点で、小沢がトチ狂って代表を辞任しないようなら、世論調査と地方選挙で民主党に熱ーいお灸をすえようではありませんか。
それ以外の記事です。
日本初の「へり空母」、「ひゅうが」の進水式(この記事では「引渡し式」としている)を人民網がとりあげています。
http://j.peopledaily.com.cn/94474/6617651.html
なんで、日本の主要マスコミの電子版はもっと大きくとりあげないのかねえ。
青木ヶ原樹海での自殺の記事をCNNが掲げました。
http://edition.cnn.com/2009/WORLD/asiapcf/03/19/suicide.forrest.japan/index.html
ジョン・ラーベ(John Rabe)の日記を元にした南京事件の映画がドイツで完成しました。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/7907437.stm
この記事で一点気になるのは、’Germany and Japan were allies”Japanese as German allies’と何度もドイツと日本が同盟国であったことを強調していることです。
まだこの段階では日独伊三国「防共協定」であり、ドイツ語では「Antikomminternpakt」であった
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E7%8B%AC%E9%98%B2%E5%85%B1%E5%8D%94%E5%AE%9A
ことが示しているように、当時の世界共産化推進機構に対抗しようとする条約に他ならず、軍事同盟ではないのですから、alliesというのは言い過ぎでしょう。
奴隷使用者たるバージニア植民地人達が米独立革命の主要な担い手となっていることに対する英本国の有識者の割り切れない思いが、以下の引用からうかがえます。
・・・Speaking of the Virginians at the forefront of the・・・American・・・Revolution, a disbelieving・・・Samuel・・・Johnson asked, “‘Why is it that we hear the loudest yelps for liberty from the drivers of negroes?’ ”・・・
http://features.csmonitor.com/books/2009/03/19/a-tolerable-anarchy/
「女性は要素の空間関係の表現について、空間を上下、左右といった言語的カテゴリに分類して表現するカテゴリカル 関連性に基づいて「美」の判断を行っており、男性は空間を定量的な座標系で表現するコーディネート関連性によって「美」を判断している」らしいのだそうです。
http://news.livedoor.com/article/detail/4070226/
こういうニュースを報じるとは、ライブドアは、私なみに感度がいいねえ。
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太田述正コラム#3164(2009.3.20)
<ナルシストが世界不況をもたらした?(その1)>
→非公開
皆さんとディスカッション(続x431)
- 公開日:
>子供は、先入観やしがらみにとらわれていないから、「王様は裸だ」って言えるんですよ。
先入観にたっぷりとらわれて、
その結果根拠もなくありもしなかった、“創価と警察の癒着”のことで訴えられて裁判に負けたことをもう忘れたの?
間違っていても十分な対応ができない、あなたは立派に頭の固い大人ですよ。
訂正と謝罪。
>私は、幸か不幸か、このような意味で、子供であり続けて現在に至っている、ということなのです。
俺が言いたかったのは、この一文に対してね。
>後からすみませんさんへ
僭越ながら、以下参考までに。
多国間安全保障の中で、独立国家がどの程度自由かということに関しては、米国の対イラク戦を参考にするのがよさそうです。
「対イラク戦は…NATO加盟国中英国(ただし、内容不詳の英米安全保障協定加盟国でもある(コラム#105参照))は対イラク戦に参戦し、フランスやドイツは参戦しなかったこと、ANZUS加盟国中オーストラリアは参戦し、ニュージーランドは参戦しなかったこと、他方韓国は参戦を考慮中と伝えられていることは、それぞれの国が米国の要請を受け、加盟している「枠組み」とは全く無関係に、それぞれの国益に照らして対応しているということです。」
他方、日本は実質的に「集団的自衛権」行使を認めているという認識は必要だと思います。
「集団的自衛権が行使できないという憲法解釈を日本政府がとっていると称していることは事実ですが、日米防衛協力等の際の自衛隊の運用等は日本による集団的自衛権の行使を前提として行われており、建前と実態が乖離しています。(例えば、コラム#57、#58及び2参照。)」
(以上、鍵カッコ内引用は下掲太田コラムより)
http://blog.ohtan.net/archives/50955723.html(再び集団的自衛権について)
>続き
自衛隊のイラク派遣http://www2.asahi.com/special/jieitai/
は「建前と実体の乖離」の具体例と思いますが、この状況をごまかし続けているのは自民党・自民党系議員ですね。
http://blog.ohtan.net/archives/50955588.html(自民党議員・元議員の自衛隊イラク派遣反対)
http://blog.ohtan.net/archives/50955587.html(自民党議員・元議員の自衛隊イラク派遣反対(続))
イラク派遣に関しては、そもそも自衛隊が警察的組織であることの問題(イラク特措法がポジ法規であり、自衛隊法すらそうであること)も見えてきます。(下掲太田コラム参照)
http://blog.ohtan.net/archives/50955606.html(イラク派遣自衛隊をめぐる法的諸問題(その1))
横から失礼しました。
なるほど。条約自体で範囲を限定しているし、実際に行動する際にも各当事国に(限定付の)決定権があるわけですね。よく、わかりました。お手間をおかけして、申し訳ありませんでした。
条約の文言上だけでなく、現実に日本のフリーハンドが十分確保できるのであれば、集団的自衛権に反対する理由は特にないと思います。
(ところで、まったく別の話ですが、西松建設事件は、小沢氏の金権ぶりを強調しても、説得力は低いと思います。表にでている情報だけを見ると、ある程度知的で社会常識を弁えている有権者であれば、この事件はおかしい、不公平だと考えるんじゃないでしょうか。野党より与党側、特に権力中枢への利益供与の方が格段に多いと考えることが自然でしょうから。)
moshikaさん、御教示いただき、ありがとうございます。勉強になりました。
ただ、「集団的自衛権」の実態との乖離については、ひょとしたら、当事者間で文言の定義、解釈の違いがあるのかもしれません(勉強不足で申し訳ありません)。
「裸の王様」について。
織田信長は既存の権威を無条件に追従・追認せず時には強引に排除する等改革を断行しましたが、最後は己を神と称するなど甚だしく増長し家臣の諌言も聞き入れず心情も理解せず、油断し無防備だったところをあっさり討たれてしまいましたよね。
最初は「子供」としてスタートした信長も結局は成長して「王様」になってしまったわけで、勿論彼にその自覚は無かったでしょう。
>最初は「子供」としてスタートした信長も結局は成長して「王様」になってしまったわけで、勿論彼にその自覚は無かったでしょう。
「王様」を助長させるほど、この国はアホなのですか?
助長させてる国民がアホなのか、それとも助長する王様がアホなのか。この国は民主主義国家じゃっど。