太田述正コラム#14823(2025.3.16)
<皆さんとディスカッション(続x6197)/映画評論288:サベージ・ウォリアー ヴァイキングVSクランプス>

<太田>

 安倍問題/防衛費増。↓

 <(出戻りってだけは取り柄かもしれないが、安倍チャンらと大同小異の)自民党2世議員の典型であることが確認されちまった石破首相。↓>
 「石破茂首相が代表の自民党鳥取県第1選挙区支部(鳥取市)が2021年に受けた個人献金のうち14件計132万円分について、政治資金収支報告書の寄付者の住所欄にその人物が代表などを務める企業や団体の所在地を記載していたことが・・・分かった。同様の記載は首相と石破内閣の閣僚計14人の政治団体であり、総数は370件計1472万2千円分に上った。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/02b877081201e5568fb913ab82a08cc27cd940cb

ウクライナ問題/ガザ戦争。↓

 <ルーマニア情勢もセルビア情勢も、ウクライナ問題に連動。↓>
 「・・・セルビアの首都ベオグラードで15日、大規模な反政府デモが行われ、当局は約10万7000人が参加したと推定した。  昨年11月に北部ノビサド駅の屋根が改修直後に崩落し15人が死亡した事故の責任を追及する動きが、権威主義的だと指摘されるブチッチ大統領統治下の政治腐敗を批判する抗議活動に拡大している。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/2eddaa37889a605c85c047663485833537fa57c5
 <キリスト教原理主義者が岩盤支持層のトランプ(下出)は親イスラエル。だから、反イラン/フーシ派。↓>
 「米軍がイエメンのフーシ派を空爆 トランプ氏「地獄が降り注ぐ」・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/f5efeab8c772d98d7d346505fc64ed467c9260ac

 妄想瘋癲老人米国。↓

 <そもそも、できそこないのアングロサクソンたる野蛮人っちゅう地が、斜陽の米国において、ありのままに露見したってだけのこと。↓>
 Republican Russophilia: how Trump Putin-ised a party of cold war hawks–The idea of Moscow as a paragon of Christian nationalism has penetrated the party of Reagan – and the lurch in US policy has huge implications for the global order・・・
 ・・・the struggle is no longer capitalism against communism but rather woke against unwoke.・・・
 
 ・・・this is a war against Christianity. The Ukrainian government is attacking Christians; the Ukrainian government is executing priests. Russia is not doing that; they’re not attacking Christianity. As a matter of fact, they seem to be protecting it.・・・
 Let’s make it real American tangible,” he said. “Russia is a red state and France and England and Nato – they’re blue states.・・・
https://www.theguardian.com/us-news/2025/mar/15/republicans-russia-putin-trump

 それでは、その他の国内記事の紹介です。↓

 組織人候補者の選抜方法としては、日本の状況こそ正常。
 問題は、それだけじゃあ、組織の成長、ひいては経済成長、が実現しないところにある。↓

 「・・・OECD(経済開発協力機構)が発表した国際成人力調査(PIAAC)で、調査対象の23の参加国・地域のうち、仕事に必要な学歴よりも自分の学歴のほうが高いという回答が最多だったのだ。日本はその回答が31.1%で、OECD平均の21.4%を大きく上回って1位だった。なおドイツは23.2%、韓国は21.2%、アメリカは19.7%だった。 この調査結果は、回答者が自分の主観で答えたものである。これでは、大学院の進学率は高まらない。また大学生が学業に励んだり、語学を習得したり、留学に行くといった行動も期待できないだろう。・・・
 <ところが、>日本は、1980年代までは相対的に高学歴な国だったが、現在では相対的に低学歴な国になりつつある。 その最大の理由は、日本では「どの大学の入試に通過したか」は重視されても、「大学で何を学んだか」が評価されにくいことである。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/ea139f213187830963ee0485010ddbdf93733963

 なんちゅうことはない。すべては人間主義ってことさ。↓

 「仏教的諦念が中世日本では無常観に変奏され、『方丈記』や『徒然草』に見られる独特の感想になります。長明は冒頭に、こう綴った。「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。
 <「人」そのものが、人間関係の中でどんどんかわっていくってこと。↓>
 世の中にある人と棲と、又かくの如し」。うたかたは水面を動く「泡沫」です。世の中も人の世もそのようなものだ、常ならぬものだというのです。
 <惻隠の情=人間主義!↓>
 無常観はやがて「惻隠の情」と結びつきます。この言葉は『孟子』公孫丑に出てくる四端説から採られたもので、「惻隠の心は仁の端なり」にもとづいています。 孟子は人間には「惻隠」「羞悪」「辞譲」「是非」という四端(4つの心の端緒)がそなわっていて、それゆえ他人を思いやる気持ち(惻隠)、恥を知る心(羞悪)、傲らずへりくだる勇気(辞譲)、言動の是非を感じる能力(是非)が動くものだとみなし、この四端から仁・義・礼・智が確立してくると説いたのです。 なかで、日本人は「惻隠」と「辞譲」をたいせつにする傾向をもったのだろうと思います。とくに何らかのいきさつで不都合や不首尾におわった者たちを不憫に思う心を、私たちは忘れないようにしてきた。 『方丈記』には地震や辻風で倒壊した家や変わりはてた風景の話が出てくるのですが、長明はこれを不憫なものとして綴っています。そして、そのような気持ちをもつことの前提に無常観があったのです。」
https://news.yahoo.co.jp/articles/cee5cf049bbb861fff6efb98ab1665b4a1c393ad

 日・文カルト問題。↓

 <そもそも、漱石理解がおかしい。↓>
 「・・・日本で近代文豪の夏目漱石について勉強した。彼を通じて民族主義が帝国主義に変化する過程を研究し韓日関係にも関心を持つようなった。・・・
 <だから、以下の認識もおかしいことは不思議ではない。↓>
 19世紀後半に日本が海外進出しながら九州地域の貧しい女性が斡旋業者によって売春婦(からゆきさん)としてたくさん売られていった。その後の朝鮮人女性たちも同じだった。朝鮮人斡旋業者もいた。当時日本が帝国に領土を拡張し下部で女性たちが動員された方式を示したかった・・・
 極限の厳しい状況に追いやられれば結局体も売って血も売ることになる。だから強制的に連れて行かれようとそうでなかろうと、だれもが日本が作った帝国の被害者だった。日本の植民地でなかったならそんなことが起きただろうか。私たちが責任をしっかりと問うためには問題自体を正しく理解しなければならない。過去の挺身隊対策協のように『強制連行』ばかり主張すれば多くの日本人はこの問題を認めようとしない。日本でいわゆる良心的な人々10%が受け入れて良く考えたとしよう。残りの70~80%が釈然としない感情を持ったとすれば、果たしてまともに責任を取ったもので、私たちは満足できるだろうか。私はそうではないと考えた・・・」
 <でも、そんな彼女に、韓国人の著作としては比較的まともなものが書けたのは不思議だ。とまれ、改めて、彼女に敬意を表明しておこう。>
https://japanese.joins.com/JArticle/331209

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 なし。

<太田>

 ウチの近くの坂道で毎日、外出時にやっとるだー。↓

 「なんと、上りと下りでは、効果が違った…! じつは、山を登るのは「有酸素運動の最高峰」だった、という「じつに、納得の理由」・・・」

https://www.msn.com/ja-jp/health/other/%E3%81%AA%E3%82%93%E3%81%A8-%E4%B8%8A%E3%82%8A%E3%81%A8%E4%B8%8B%E3%82%8A%E3%81%A7%E3%81%AF-%E5%8A%B9%E6%9E%9C%E3%81%8C%E9%81%95%E3%81%A3%E3%81%9F-%E3%81%98%E3%81%A4%E3%81%AF-%E5%B1%B1%E3%82%92%E7%99%BB%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%AF-%E6%9C%89%E9%85%B8%E7%B4%A0%E9%81%8B%E5%8B%95%E3%81%AE%E6%9C%80%E9%AB%98%E5%B3%B0-%E3%81%A0%E3%81%A3%E3%81%9F-%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86-%E3%81%98%E3%81%A4%E3%81%AB-%E7%B4%8D%E5%BE%97%E3%81%AE%E7%90%86%E7%94%B1/ar-AA1uwfop?ocid=msedgntp&pc=U531&cvid=c90b0dbf2efa40b880f7de91f10ff7e6&ei=141

--映画評論288:サベージ・ウォリアー ヴァイキングVSクランプス--

 今回の『サベージ・ウォリアー ヴァイキングVSクランプス』(Pagan Warrior)は、歴史ファンタジーモンスターアクション映画で、アングロサクソン諸王国の一つのサセックスとバイキングとの「戦争」に魔女や悪魔をからませたドタバタ劇
https://www.gokkan-chinsaku.com/2022/05/pagan-warrior.html
で、ただただ呆れ返るほかない駄作。
 (上掲に見事な映画評が載っている。)
 これほどひどいのに遭遇したのは初めてだが、そもそも、いい映画って殆どない、ということがようやく身に染みて分かり始めている私だ。
 監督のルイーザ・ウォーレン(Louisa Warren。1986年~)の紹介には、イギリス生まれの俳優でプロデューサーと出てきて監督でもあることはこっそり出てくるという、写真を見ると吹き出しそうになるふくよか過ぎる女性
https://www.imdb.com/name/nm3456466/
https://eiga.com/person/340793/
だが、「ルイーザ・ウォーレン監督作は非常に低予算であるため、クオリティ面から日本で公開されることは少ない。ただ、ルイーザの作品は並々ならぬ熱意が感じられるものばかり。」
https://www.banger.jp/movie/125510/
だそうだが、彼女の監督作品群の中でも今回のは、とりわけひどいんではなかろうか。

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太田述正コラム#14824(2025.3.16)
<遠藤誉『毛沢東–日本軍と共謀した男』を読む(その13)>

→非公開