太田述正コラム#3215(2009.4.15)
<皆さんとディスカッション(続x457)>
<びり江>
<コラム#2838>「ロアルド・ダールの半生(その1)」<について>。
ほう……まさかここでダールについて読むことになろうとは。
ところで、訳書の表記ではフォースターではなくフォレスターとなっていますね。
http://www.google.co.jp/gwt/n?u=http%3A%2F%2Fwww.amazon.co.jp%2Fc%25E3%2583%25BBs%25E3%2583%25BB%25E3%2583%2595%25E3%2582%25A9%25E3%2583%25AC%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25BF%25E3%2583%25BC%2Fs%3Fie%3DUTF8%26keywords%3DC%25E3%2583%25BBS%25E3%2583%25BB%25E3%2583%2595%25E3%2582%25A9%25E3%2583%25AC%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25BF%25E3%2583%25BC%2520%26rh%3Di%253Aaps%252Ck%253AC%25E3%2583%25BBS%25E3%2583%25BB%25E3%2583%2595%25E3%2582%25A9%25E3%2583%25AC%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25BF%25E3%2583%25BC%2520%26page%3D1&_gwt_noimg=1&hl=ja&source=m
<太田>
ご教示ありがとうございます。
私がホーンボロワーシリーズ、(少なくとも日本語では)読んでいないのがバレちゃいましたね。
なお、お示しの典拠はウィルスバスターによってブロックされてしまいました。
ブロックを解除するのが面倒なので、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA
で確かめましたよ。
<globalyst>
–技術的な解説を加えているコラム(コラム#3213から)–
ネットで米海軍が海賊を射殺して船長を救助したしたとの記事
http://www.asahi.com/international/update/0413/TKY200904130002.html
を読んだときに、「揺れる海上で狙撃したんだ」と、ちょっと感動していたので、このコラムとても面白かったです。
特に、狙撃術に「trapping」と「tracking」があるなんて知りませんでした。
(この次アクション映画を見るときに注意して見たい)
また、このコラムの最後の「Sniper teams generally count down from five and fire in unison on the T in “two”.」は「トリビアの泉」ですよね。
日本だったら「サン」「ニ」「イチ」ドン(発砲)かな。
タイミング的には同じようになるように思いますが、「on the T in “two”」というのが緻密ですね。
「Sniper teams generally」って言っていますので米国では普通なんですかね。
<太田>
いずれにせよ、これでオバマ大統領の株が大いにあがったようですね。
・・・the result — a dramatic and successful rescue operation by U.S. Special Operations forces — left Obama with an early victory that could help build confidence in his ability to direct military actions abroad. ・・・
・・・it may help to quell criticism leveled at Obama that he came to office as a Democratic antiwar candidate who could prove unwilling or unable to harness military might when necessary. ・・・
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/04/12/AR2009041203002_pf.html
(4月14日アクセス)
<雅>
–やっぱり非自民かな–
私は、URLの文章の通りが適切な見方と思いますね。
えらい長いですがご了承を(抜粋文)
「・・・これらの状況はあくまでも憶測にすぎない。しかし、今回の騒ぎの背景にさまざまな因果関係が絡み合っているのは確かであろう。政権与党及びそれに加担するものが捜査を指示したかしなかったかは分からないが、総選挙は秋までには必ずあるのであって、やれるべきことは何でもやるというのは、政権与党にしてみればごく自然な姿勢であろう。そして、それを国策捜査だと批判することで、自己防衛に向かうのも次期政権を狙う野党第一党としては当然な反応である。また、政権の外でも政権交代によって利権を失う者、新たに得る者もいるわけであって、そういった人たちの意思も暗に働いた、自然の結果と現象であるというのが今回の件についての私の考えである。」
http://www.cyzo.com/2009/04/post_1817.html
景気刺激策を打つといい、同時期に主要大臣たる与謝野馨氏が将来の増税をにおわせる発言をしているようです。
(消費の刺激と抑制を同時におこなっているように見えます、、、)
そんな、感覚しか持ち得ない人を主要大臣をしている現状の自民党を支持する気にはなれませんね。
「与謝野氏、消費税引き上げに強い意欲」
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090412/stt0904121833000-n1.htm
しかも、まだ兼任が解消されていないでしょう、、、
これによる機会損失がいかばかりのものか!
ちなみに与謝野氏の役職は財務、金融担当特命、内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策担当)です。
<太田>
お気持ちは共有しますが、「国策捜査だと批判することで、自己防衛に向かうのも次期政権を狙う野党第一党としては当然な反応である」とは私は全く思いませんし、一昔前の大蔵大臣と経済企画庁長官の兼務をしているに過ぎない与謝野が大変だなどとも全く思いません。
前段については、そもそも(指揮権発動という形での「非」国策捜査はありえても、積極的な)国策捜査なんてありえないからですし、後段については、単にイスにすわっているか、(国内外の会議出席、国会答弁、面談、演説、視察等の)行事で官僚の振り付け通りの言動を行うことが大変なわけないからです。
なお、三つの中で最も「重い」財務大臣は、あの額賀ですら務まったポストですよ。
<γααα>(「たった一人の反乱」より)
また小沢秘書逮捕事件についてかよ・・
自民党議員の汚職についてはスルーか?
何が「民主党に投票しましょう」だよw まだ党首は小沢だぞ?
<太田>
記事の紹介だもんね。
その日、記事が出てなきゃ紹介しようがないわさ。
私は総選挙までに小沢は代表を辞任すると思ってるわけだけど、万が一辞任してなかったとしても、(政官業癒着構造や米国の属国であることをよしとしないのであれば、)皆さん、もちろん民主党候補に投票しなくっちゃ。
<Kiken Yochi>
–民主党の安全保障政策–
太田述正様、コラム#3213で「いずれにせよ、次の選挙では民主党に投票しましょう!」とのご意見でした。
自民党は政官業プラス「メディア」、プラス公明党との癒着構造で著しく国益を損なってきました。さらに保守を売り物にした「親中派、すなわち河野洋平、加藤紘一、野中広務(伊藤貫著「中国の「核」が世界を制す。2006年3月、PHP研究所刊より。)の各氏以外にも多数が親中派で同様に国益に反した行動をしてきています。
一方、民主党の岡田克也、野田佳彦、枝野幸男、馬渕澄夫、長妻昭各氏のホームページには「安全保障政策」についての記載がありません。
小沢一郎党首は国益と矛盾する可能性のある「国連中心主義」、鳩山由紀夫氏は「アジア太平洋地域での恒久的な安全保障の枠作り」とのホームページでの見解です。
長島昭久氏はソマリア沖海賊対策として海上自衛隊の派遣提案を昨年10月に麻生総理にしています。彼のWeBLOG「翔ぶが如く」の最新版に「どうやら民主党の平均的見解は、海上保安庁で対処できると考えているようだ。」とのことです。
前原誠司氏は4月12日朝のフジテレビのコメントで、「北朝鮮を攻撃できる抑止力が必要だ。」と明快でした。
民主党の「外交、安全保障政策」が見えてきません。
当方の小選挙区は民主党公認の政治素人の若手が立候補していますが、家庭に配布されているパンフレットには生活重視の政策のみで、安全保障については触れられていません。
本当に、民主党に投票して大丈夫かと悩んでいます。
とにかく一度変えようということでしょうね。
<太田>
私が2001年に民主党から立候補した時と全く変わってないですねえ。
そこが民主党の魅力(?!)なんです。
自民党(や当時の自由党、そして社民党、更には共産党まで)は吉田ドクトリン墨守政党であるのに対し、民主党には党としての安全保障政策がない・・少なくとも吉田ドクトリン墨守政党とは言えない・・からこそ、私は民主党を選んだんですよ。
政官業癒着構造粉砕を標榜している民主党が中心となった政権が樹立されれば、この癒着構造が実際に粉砕されることが期待できます。
その暁には、否応なしにこの新政権は、官僚達ではなく、自分達が「政治」を行わなければならなくなる。
そしてその瞬間、新政権は、日本が米国の属国であるがゆえに、自分達は政治の基本には携わることができない、という痛切な事実を直視させられるはずなのです。
その結果新政権は、私が繰り返し述べているように、米国に吸収合併されることを追求するのか、米国から「独立」することを追求するか、のどちらか、恐らくは後者、を選択せざるをえなくなるはずなのです。
ですから、「一度変えようということ」ではなく、論理の問題として、皆さんに民主党に投票していただきたいのです。
<αγαα>(同上)
小沢相手に裁判すれば?とかいわれて「裁判で負けたらどうするんですか。お金とかかかるし大変なんですよ」とか言うくせに麻生首相の差別発言なんかは名誉毀損裁判起こしてないから推定有罪とか言ってるんだよね。
<太田>
小沢に関しては、私が負けた名誉毀損裁判例に照らせば、小沢が訴えてきたら私が負けるよ。にもかかわらず、私は、実名で小沢糾弾をやってるの。
話は全く逆なんだな。
麻生に関しては、裁判起こすかどうかはともかく、せめてニューヨークタイムスに抗議すべきだったって言ってるんだよ。
抗議ならタダだぜ。
それすらやらなきゃ、記事が本当だと認めたと言われてもしょうがないよって言ってるんだ。
キミ、自分が何書いてるのかも分かってないようだな。
こんなじゃ便所の落書きのレベルにすら達してないぜ。
しっかりしてくれ!
記事の紹介です。
「父親を亡くした母子家庭に育つ高校3年生の約3割が就職を希望し、うち4割が生活苦を理由に進学を断念している・・・調査は昨年12月、同会の奨学金を受けている当時の高校3年生にアンケート形式で実施した・・・。就職希望者は27.8%(162人)で、同じ時期に文部科学省が調査した高校3年生全体の平均(19.3%)を上回っている。・・・
父親を亡くした母子家庭の母親の勤労所得は07年に約134万円。98年と比べ3割以上下がり、一般世帯の約3割にしかならない・・・」
http://mainichi.jp/life/edu/news/20090414dde041020002000c.html
「首都圏の私立大・短大生の1カ月の仕送り額平均(08年6月)は前年度比200円減の9万5700円だったことが、東京地区私立大学教職員組合連合の調査で分かった。85年度の調査開始以来最低。仕送りから家賃を引いた生活費も、3万6000円(前年度比700円減)と過去最低を更新・・・
調査は昨年5~6月、関東1都4県にある16大学・短大に通う1年生約4800人の保護者を対象に実施。新生活や教材などの出費がかさむ5月ではなく6月の仕送り額を調べたところ、ピークだった94年度(12万4900円)に比べ約23%も減っていた。生活費はピークだった90年度(7万3800円)の半分以下。家賃の平均は5万9700円で、仕送り額に占める割合(62.4%)は過去最高だった。・・・」
http://mainichi.jp/life/edu/news/20090407k0000m040059000c.html
ひどい状況ですね。
胸が痛みます。
私は、宗教団体が政府を構えているというカトリック教会の矛盾をかねてより指摘してきたところですが、米オバマ新政権と法王庁との間で心理戦が始まっているようです。
The Vatican has vetoed three of Barack Obama’s potential nominees as US ambassador amid a growing dispute between the White House and the Roman Catholic church over the new administration’s support for abortion rights and the lifting of a ban on stem cell research.
Vatican sources told Italy’s Il Giornale newspaper that among those rejected were Caroline Kennedy and two other Roman Catholics who were unacceptable to the pope because they have publicly stood against church dogma.・・・
また、
・・・America’s principal Catholic university, Notre Dame, invited the president to give an address and receive an honorary degree next month.
についても、米国内のカトリック関係者からノートルダム大学が批判を受けています。
http://www.guardian.co.uk/world/2009/apr/14/vatican-vetoes-obama-nominees-abortion
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太田述正コラム#3216(2009.4.15)
<キリスト教・合理論哲学・全体主義(続)(その2)>
→非公開
皆さんとディスカッション(続x457)
- 公開日:
コラム#3213(2009.4.14)ですが、
「小沢が執念を燃やしているのは、(それが「風車」であるにもかかわらず、)ただただ(検察を含む)官僚達を打倒することだけであり、そのためであれば、彼は、説明することのできないカネ集めでも何でもやり、かつついでに自分の懐も潤す、ということなのに、・・・」
御説に従うと、上の御意見も、「典拠が示されていなければ、そもそも検証することができないので、個人の妄想と同義」ということになりますか(私は御説には100%の賛成はいたしませんが)。
閑話休題。
「英国安全保障調整機関(には)・・・英国初の本格的な広告会社をつくることになるデーヴィッド・オグリヴィー(David Ogilvy)らがいて」というお話は興味深いですね。
日本の電通もそうかもしれませんが(これは典拠が必要と思いますが、時間がないので省略)、プロパガンダ技術も軍事技術の民間転用の一つなんでしょうね。