太田述正コラム#3675(2009.11.29)
<皆さんとディスカッション(続x672)>
<太田>
 昨日出た宗教の話に関連しますが、ガーディアンが仏教と茶道の宣伝をしてますね。
http://www.guardian.co.uk/lifeandstyle/video/2009/nov/27/tea-lady-cheese-buddhist-nun
 日本の天台、真言、臨済、曹洞等の各宗、日本の茶道と提携して、もっと海外進出を図るべきでは?
 正直言って、上記ビデオ中に登場するチベット仏教の、けばけばしい色彩・造形世界の中で瞑想するより、日本的な色彩・造形世界の中で瞑想した方が、ずっと効率がいいって思うんだけどねえ。
 恐らく、日本の仏教界や茶道界、人材が枯渇してるんだろうが、海外からの「留学生」の飛躍的増加を図ったらどうだろう。
 問題はカネだけど・・。 
 ところで、本日公開したコラム#3614中のフランシス・フクヤマのインタビュー記事、リンクを貼り忘れていることに気づきました。
http://www.csmonitor.com/2009/1021/p09s07-coop.html
(10月22日アクセス)です。
<べじたん>
≫在沖海兵隊の海外移転が最も望ましい策であるとの見解はゆるぎません≪(コラム#3657。太田)
≫在日米海兵隊の航空部隊中、沖縄の人口密集地に所在する普天間基地に配備されている分は、沖縄内の過疎地に移転させるのではなく、以前から在日米海兵隊の残りの航空部隊が配備されてきた岩国基地に移転させることとする。三と併せれば、沖縄県への米軍の集中状況は大幅に緩和されよう。≪(コラム#1129。在日米軍再編太田私案2006年3月)
 2006年3月では「普天間基地の海兵隊航空団」のみを岩国基地に移転という見解のようでしたが、現在は全ての「在沖海兵隊の海外移転」という見解でしょうか?
 普天間基地の海兵隊航空団⊂在沖海兵隊⊂在沖米軍、ですよね?
 在沖米軍海外移転(http://tinyurl.com/yhznwmb)じゃないですよね?
<太田>
 太田FAQのヌシのべじたんさんにはかなわんねえ。
 最近の、米空軍の三沢基地からの全面的、嘉手納基地からの部分的、な戦闘機部隊の撤退の動きも踏まえ、在沖と在岩国の海兵隊航空部隊についても、海外移転させるところまで踏み込んだ、とご理解ください。
 海兵隊のヘリコプターは、それに海兵の兵士と装備を載せて着陸作戦を行うためのものであり、戦闘機は海兵地上部隊の着上陸作戦を掩護するためのものですが、いずれも空中給油により、グアム島から、揚陸強襲艦のある日本列島に数時間で持ってこれますよ。
<べじたん>
≫普天間基地問題で、対米強硬論・・私に言わせれば正論だが≪(コラム#3655。太田)
≫基地移転をふくむ駐留米軍再編は14年までとなっていますが、大幅に遅れるでしょう。基地移転のきっかけは普天間問題でしたが、それさえまったく進んでいないのです。この際、遅れついでに全部パーにしてしまえばいいのです。≪(コラム#2340。太田)
 在日米軍再編合意を全部パーにするという対米強硬論とは、国家間の合意を一旦破棄して、新たに合意しなおすということでしょうか? 「合意→破棄」は国際慣習的にアリなのですか?
<太田>
 私の頭の中にあるのは、当然のことながら、破棄ではなく、日米合意の上での改訂ないし廃棄です。
 日本は在日米軍の思いやり経費を負担しているところ、その大部分は裁量的経費であり、米側が上記改訂ないし廃棄に応じないのなら、思いやり経費を削減する、という取引材料があります。
 ま、これは後ろ向きの取引材料ですが、私なら、当然、集団的自衛権行使に踏み切ることを確約する等の前向きの取引材料も使いますがね・・。
<べじたん>
≫マラリアの感染予防は・・・四国地方の大学や、4大学の研究者が設立したバイオ系のベンチャー企業は、米軍傘下の研究機関と協力した。≪(コラム#3671。太田)
 四国地方の大学とは鳥居本美さんでしょうね。
http://www.m.ehime-u.ac.jp/school/parasitology/index.html
≫半導体センサーを研究している西日本の国立大学教授・・・危険な化学物質の検出に高感度なセンサー≪(コラム#3671。太田)
 バイオセンサーでしょうが、誰かなあ? これは知らないです。
≫ リハビリテーションなどを支援するロボットを研究している関東地域の大学教授のもとには、米国から航空券が届いた。研究内容を聞きたいという話だったが、現地を訪れてみると軍関係者から研究支援を提案された。米国では軍の研究費がロボット研究に投じられることは普通だが、日本ではあり得ない。自身の研究理念にも反すると、同教授は丁重に断り、無事帰国した。≪(コラム#3671)
≫ (→日本の安全保障をも担うことになっている米国に、ロボットじゃなく、生身の人間で常に奉仕せよ、とアンタは言い放つわけ?(太田)・・・≪(コラム#3671。太田)
 これは、山海嘉之さんですね。
http://sanlab.kz.tsukuba.ac.jp/
 『山海教授はロボット工学や脳神経科学、情報科学などを融合させた「サイバニクス」の第一人者だ。当時、歩いたり、物を持ち上げたりする人間の動作を補助するロボットスーツ「HAL」の開発に取り組んでいた。身体障害者や高齢者、介護者の役に立ちたいという思いからの研究だった。・・・
 「なぜ研究内容を知っているんだろう」。山海教授は驚いたが、「私の技術は人間を助けるためのものだ。軍事利用に興味はない」と断り、電話を切った。似たような接触は、今でもときどきあるという。・・・
 米国は軍や国防総省が積極的にロボット研究に乗り出している。米カーネギーメロン大ロボット研究所の金出武雄教授(62)は「『軍関係のカネはもらわない』という研究者もいるが、少数派だ。軍事というより国防という意味で、社会からの要請がある。一番の目的は人的被害を減らすことだ」と説明する。・・・
 金出教授は「あらゆる技術はもろ刃の剣だ。研究者には一市民以上の責任があり、いち早く危険性を指摘したり、悪用されないよう手を尽くさなければならない。だが、技術をどう使うか、何が『悪用』なのかは結局、社会が決める。20年以上米国に住んでいるが、米社会にはその判断力があると感じている」と言う。』
http://mainichi.jp/select/science/rikei/archive/news/2007/20071104ddm016040074000c.html
<太田>
 それぞれの人を特定しちゃうと、私も本名不詳のべじたんさんも、名誉毀損に問われる恐れがありまっせ。
 皆さん科学者だから、そこまではなさらないと思いたいですが・・。
 ところで、金出教授の最後の言、少し前までの米国、すなわち、原爆を投下した第二次世界大戦(枯れ葉剤を空中から大量散布したベトナム戦争も?)の時までの米国にはあてはまらないんじゃないですかね。
 
<べじたん>
 『<ロボット技術に米の触手 日本企業軍事に抵抗感 朝日新聞(2004年7月18日)>
 アメリカは冷戦後、軍事費を大幅に削減した。米軍は民間との共同研究を増やし、効率良く研究開発に取り組む分業を進めつつある。米国防総省は日本のロボット技術に関心を寄せている。アメリカはベトナム戦争後、犠牲者が出る戦争に慎重になった。人が戦う限り犠牲者は避けられない。人の代わりにロボットが爆弾を処理したり攻撃したりする――そんなアイデアが具体化に向けて動いている。
 しかし、軍事技術の開発・生産でも協力体制を築こうとする日米両政府の動きに最先端の研究者の思いは複雑だ。筑波大の山海教授は高齢者支援用に開発したパワードスーツの共同研究を申し込まれたが、学生の『軍事はやめましょう』の言葉で『我に返り』申し入れを断った。
 90年代半ば、シャープは戦闘機や軍事施設のモニタに使う液晶の共同研究を持ちかけられたが、当時の首脳陣は『非軍事の民生で生きていきたい』と断った。
 ホンダも『軍事には手を出さない』という。多くの日本企業は戦後、民生分野で業容を拡大してきただけに軍事への関与は抵抗感が残る。日米政府の思惑は企業や研究者の思いとかみ合わないまま膨らんでいる。』
http://www.ne.jp/asahi/hp/syow-yow/note0036.html
 アシモフのロボット工学三原則の解釈を日・英米ウィキペディアで比較すると、日本語版は文学的解釈、英米語版は現実的解釈で、ニュアンスが違いますね。
 『山海嘉之教授など、多くの現実のロボット工学者が、三原則に則したロボットの実現を研究の指針とし、第一条を理由に研究の軍事転用を拒むなど、三原則を倫理上の拠り所としているのもまた事実である。』
http://tinyurl.com/yldwc49
 『Modern roboticists and specialists in robotics agree that, as of 2006, Asimov’s Laws are perfect for plotting stories, but useless in real life.』
http://en.wikipedia.org/wiki/Three_Laws_of_Robotics#Applications_to_future_technology
≫日本では、成績優秀者達がmilitaryの分野に全くと言っていいほど就職せず、・・・≪(コラム#3661。太田)
 そもそも、日本では軍需産業の需要が無いに等しいわけですし、
http://tinyurl.com/yzeuaor
防衛省の紐付き競争的研究資金や研究機関を米国のように作らないと、日本の大学での軍事的研究は成長できないんじゃないでしょうか?
『・2-3ページ
 リンカーン研究所を除くMITの2006年研究費(全額587.5百万ドル。内、国防総省は15%)
 ・2-17ページ
 リンカーン研究所の研究費(1951年にマサチューセッツ工科大学とアメリカ国防総省の出資で設立した研究所 http://tinyurl.com/yj3wdk4
 2006年連邦政府補助金(全額625.7百万ドル)の内訳
 Air Force 37% ・・空軍
 Army 7% ・・陸軍
 DARPA 10% ・・国防高等研究計画局
 MDA 12% ・・ミサイル防衛局
 NAVY 5% ・・海軍
 OSD Line 4% ・・国防長官府
 Other DoD 7% ・・国防総省(その他)
 Special 12%
 Non-DoD 6%』
http://web.mit.edu/dc/briefbook/MIT_Briefing_Book_2007.pdf
『図3 日米の政府研究開発投資の負担比率
 防衛庁(2004年) 1,855億円
 国防総省(2003年)58,296百万ドル』
http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/issue/0555.pdf
<太田>
 諜報機関すらない、属国日本が、一般大学に軍事に係る研究開発をやらせるなんて夢のまた夢ですよ。
 まず、「独立」しなきゃ、お話になりません。
<べじたん>
≫トヨタ、米国でのリコール問題、もっと根が深い、とロサンゼルスタイムスが追求してます。≪(コラム#3673。太田)
 大広告主には及び腰になるというヘタレ日本メディア、といったところでしょうかね。
http://www.j-cast.com/2008/11/13030308.html
http://www.mynewsjapan.com/reports/410
http://www.mynewsjapan.com/reports/420
<太田>
 リコールすら必要ないとまで示唆して、トヨタをかばった、(村上龍のメルメガの常連寄稿者の)在米の日本の学者サンがいましたねえ。
<ΔΔββ>(「たった一人の反乱」より)
 <「「自分」は存在するのか」シリーズに関連してだが、>いずれにせよ優れた文学者なり芸術家なりは学者がいろいろ調査して得る結論を直観力で得ることができる場合があるといえそうだ。
 あと、学者では縦割りで細分化・専門化した学問をクリエイターが横断することで面白い発想が生まれるんだよね。
 星野之宣氏の宗像教授シリーズや諸星大二郎氏の作品は本来、歴史学・考古学・民俗学なんかに分かれて裁断されていることを1つに結び付けて独創的な発想をしているから評価されていると思う。
 現実の学問の世界じゃあ歴史学で聖徳太子の実在を否定してる間に考古学で当の聖徳太子の住宅跡を掘っていたりするもんなあ。
<太田>
 ポリティカル・コレクトネスの観点から、立場上、また、お国柄から絶対言えないことを、小説の形を借りて指摘することもできるもんね。
 また、こういう話を記事にする朝鮮日報もニクイねえ。↓
 「・・・韓国と日本が独島(日本名:竹島)をめぐり裁判をすることになったら、どういうことが起こるか。国際法を専攻している現職判事が、その答えを探す過程を小説にまとめた。・・・
 チョン・ジェミン判事(32)は、「独島問題は、結局は訴訟で終わりを迎えるのではないか。もちろん、今のままであることを望むが…」と笑った。・・・
 実際に訴訟となった場合、予想される結果を尋ねたところ、チョン判事は「両国とも決定的証拠を持っていないが、これまでに多くの準備を行い、国際法の専門家をうまく管理していることから、現在のところは日本が有利とみられる」と語った。・・・
 「山のようなうその中から真実を見つけ出す判事、虚構をもって真実を語る小説家、どちらも人の世の真実を探す仕事で、本当によく似ている」・・・
http://www.chosunonline.com/news/20091129000006
http://www.chosunonline.com/news/20091129000007
 なお、どうでもいいけど、最後のくだりで言及されてる裁判事情、韓国と日本、そっくりだねえ。
<ΔβΔβ>(同上)
 確固たる「自分」が存在していなくても、「軸」とも言うべき人格はあって、そこから派生した人格が時と場合に応じて表に出てくるってことだろ?
 一方で、多重人格者はその「軸」が複数ある、と。
<太田>
 分かんないよ。
 「「軸」とも言うべき人格」を演じてる、或いは社会的規範により、演じさせられてるのかもよ。
<鯨馬>
 最近読んで興味深かったことです。
1 大塚久雄は、共同体から離れて存在できない日本人と、個々人が自立した欧米人との対比として、鬼界ヶ島に流されたまま悲嘆にくれるばかりだった俊寛と、ロビンソンクルーソーを挙げているそうです。(岩井克人「資本主義を語る」より。典拠未確認)
2 米国民の先祖は、英国の中産階級(独立自営農民ら)ではなく、英国で生活できなくなった下層の「くず」であった。一次資料を検討したところ、年季奉公人の職業欄の統計から、中流とみなされる職業を記入した者が貧民のそれに比べ二倍ほどだったことから、前者の説が有力だったが、実は、職業欄に未記入の者のプロファイリングを念入りに行うと、後者の説に至るのだとか。一般に英国は、犯罪者(予備軍)や孤児を植民地に送っていたそうです。(川北稔「ヨーロッパと近代世界」)シャーロック・ホウムズに「グロリア・スコット号」というのがあって、まさにそんな話を背景にしてました。
<太田>
 一つだけ確かなのは、米国民の先祖は高リスク選好者が多かったに違いないということです。
 これは良く言えば進取の気性に富んでいるということであり、悪く言えば博徒的であるということです。
<MS/KT>
場所 品川区 大井第三地域センター 第二集会室 
http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/hp/menu000007300/hpg000007215.htm
日時 12月5日(土) 9時30分
会費 500円 ※途中参加大歓迎
プログラム
9:00 集会所到着、準備
9:30 オフ会開始の挨拶
9:35 「米帝国主義について(随想)」(太田)
 全般的質疑応答
11:05 参加者自己紹介
11:30 「最近読んだエスノグラフィーについて(仮題)」(SY)
12:00 昼飯休憩(この時に参加費の支払いをお願いします)
13:00 太田コラムマニアッククイズコーナー(KT、景品あり)
13:30 「太田コラムの感想・・自由とは何か?」(KT)
14:00 「ニールセン/二宮「理論」と太田コラム」(MS)
14:30 休憩
14:45 「次の太田さんの著書について」(Chase)
16:30 一次会終了、二次会へ移動
二次会 いつもの所「品川駅東口居酒屋天狗」
予算 2500円程度
申込、問い合わせ:http://www.ohtan.net/meeting/
 (11月30日まで。それ以降は、新フォームに移行します。)
<太田>
 今度のオフ会、集まりが極端に悪いですねえ。
 何か、とんでもないことでも、世の中に起こってるのかなあ。
 その他の記事の紹介です。
 駐日米大使への言及がないのは、彼は、大使ではなく、日本総督だからかしらん?↓
 ・・・Britain’s new US ambassador is Louis Susman, who raised more than $500,000 for Obama. The new ambassador to France is Charles Rivkin, a former TV executive who helped raise $800,000, while Germany is getting Philip Murphy, an ex-finance chairman of the Democratic National Committee who has donated $1.9m to the party since 1989.
 Other political appointees have been aimed at less important countries・・・
http://www.guardian.co.uk/world/2009/nov/29/barack-obama-ambassadors-role-accusation
 この上もない容赦なき批判が、サラ・ペイリンに対し、ガーディアンによって投げかけられています。↓
 Sarah Palin’s snug, snowbound view of the world is that of someone from a very small place. ・・・
http://www.guardian.co.uk/books/2009/nov/29/going-rogue-sarah-palin
 ・・・she’s the first political female train wreck, the Paris Hilton or Lindsay Lohan of the Republican Party.・・・
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/cifamerica/2009/nov/28/sarah-palin
 英米関係の歴史が簡潔にまとめられています。 
 戦間期における米国の対カナダ(英)レッド作戦計画への言及がないのが物足らないけど、この記事は、1932年のワシントン条約が、英米間の軍縮条約でもあったことを我々に教えてくれます。↓
 ・・・the “special relationship”・・・between Britain and the United States・・・ of the second half of the 20th Century and since has been something of a departure from what at times has been an antagonistic one. ・・・
 Dean Acheson, President Truman’s secretary of state, is well-known for saying that Britain had lost an empire and not found a role and that the special relationship had “about played out”.
But he also had this perspective: “Of course a unique relationship existed between Britain and America. But unique did not mean affectionate.
“We had fought England as an enemy as often as we had fought by her side as a friend.”
 After all, the relationship began in war in the 18th Century and continued in war at the beginning of the 19th. The “War of 1812” actually went on until 1815.
 Perhaps it is confined in its title to one year out of politeness by both sides. ・・・
 Before World War I there was no question that the isolationist US should intervene to help Britain, and it was not until 1917 that the US entered the war – then only because of the German policy of unrestricted U-boat warfare.
 And the Irish question could always have its impact. ・・・
 Between the wars there was naval rivalry, ended by the Washington Treaty of 1932, which incidentally had the unfortunate consequence of disarming those who would later face Hitler.・・・
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/politics/8382384.stm
 こういう話、アイルランド経済が絶好調だった時に書いてくれよな。↓
 ・・・How Stupidity and Corruption Sank the Celtic Tiger ・・・
 Ireland made Icarus look boringly stable.” It had moved from being the poster child of free-market globalisation to one of the great economic basket cases of modern history.
 All this has been accompanied by a culture of corruption so shameless and spectacular that it makes Dublin look like Kabul. The former prime minister Charles Haughey stole ?250,000 from a fund set up to pay for a liver transplant for one of his closest friends. Last year, the chairman of Anglo Irish Bank resigned when it emerged that he had ?84m in loans from his own bank, a sum concealed by an annual (apparently legal) cooking of the books. ・・・bribery, tax evasion and false evidence under oath have not simply gone unpunished; the very idea of penalising the culprits is viewed by the governing elite as unsporting or even unpatriotic.
 This is partly because Ireland, having ・・・”imported” its modernity from elsewhere, is in some ways a country with a first-world economy and a third-world political system.・・・
http://www.guardian.co.uk/books/2009/nov/28/ireland-fintan-otoole-book-review
 ムッソリーニの反ユダヤ主義↓は、当時の全欧を代表するものでしょうね。
 ・・・Mussolini’s mistress, Clara Petacci, recorded intimate details of her affair with Il Duce in her journal.・・・
 Mussolini was as obsessed with sex as he was with his own power. Until the day of his removal from power, July 25, 1943, he had “a woman brought to him every day, every afternoon,” ・・・. The women were recorded in the guest book as “fascist visitors.”・・・
 Petacci’s notes from their love nest leave little doubt that Mussolini was anti-Semitic through and through. “I have been a racist since 1921,” Mussolini confided to Petacci in August 1938. “I don’t know how they can believe that I am merely imitating Hitler・・・
  “These disgusting Jews, they should all be destroyed,” he said. “I will create a bloodbath the way the Turks once did. I will isolate them and imprison them. They will come to know the steel fist of Mussolini. It is time that the Italians realize that can no longer exploited by these snakes.”
 Five weeks later, he had pushed through a new race law that declared “mixed marriages” invalid. When Pope Pius XI objected, he became enraged. “Never before has a pope done so much harm to religion as this one. He has already lost almost the entire world.” And, he continued, “he does dishonorable things. How can he say that we are the same as the Semites? We have fought with them for hundreds of years, and we hate them.”・・・
http://www.spiegel.de/international/europe/0,1518,663384,00.html
 メンデルスゾーンの続きです。
 気分を新たに、「エチュード(Etude in a minorOp. 104b No.3)」と行きましょう。
 ピアノ(ラフマニノフ)
http://www.youtube.com/watch?v=R2o2qQ49Jjw&feature=related
 同 (ホロヴィッツ(ユダヤ系))
http://www.youtube.com/watch?v=Q-F7UIun9Bk&feature=related
 次は、「真夏の夜の夢」から「スケルツォ(Scherzo)」です。
 オケ
http://www.youtube.com/watch?v=lcY0Gh3mPBc&feature=related
 ピアノ(ラフマニノフ)
http://www.youtube.com/watch?v=K9fkT-Q9dW4&feature=related
 フルート四重奏
http://www.youtube.com/watch?v=HIeiW_NWR0A&feature=related
 今度は、「無言歌集」より「ヴェニスの舟歌」です。
 歌唱(アイルランド人詩人作の英語詩のドイツ語訳) Peter Schreier(前出)↓
http://www.youtube.com/watch?v=llGDxDvAzIs&feature=related
 もう一つの「ヴェニスの舟歌」です。今度のはピアノ独奏。これほどアマチュアピアニストがユーチューブにたくさんアップしている曲を他に知りません。しかも、見事に弾きこなしているケースが多いのが驚きです。↓
http://www.youtube.com/watch?v=Fes5a_vgLP0&feature=related
 そして、「無言歌集」より作品62第1番(OP.62 No. 1 )です。
 バイオリン(ギンゴールド(Josef Gingold))(クライスラー編曲)
http://www.youtube.com/watch?v=IPSGW7HI3Ow&feature=related
 最期に、ヘブリデス諸島(フィンガルの洞窟)(The Hebrides (Fingal’s Cave) )から序曲(Overture)です。↓
http://www.youtube.com/watch?v=a3MiETaBSnc&feature=related
(メンデルスゾーンの項、終わり)
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太田述正コラム#3676(2009.11.29)
<政治的宗教について(その1)>
→非公開