太田述正コラム#3695(2009.12.9)
<皆さんとディスカッション(続x679)>
<KT>
「普天間移設、混迷の一因は利権と守屋元次官・・・
(守屋元次官は)利権について「与野党を問わず有力政治家が土砂の需要を見込んで山を買っているという情報が、地元ではまことしやかにうわさされている」と強調した。
また、「沖縄の多くの県民の本音は国の責任でやってくれということだと思う」との見方を示している。・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091209-OYT1T00049.htm
山を先に買って、その山を使うように政策がうごくというのも、政官業癒着の一端ですね。
<太田>
「・・・守屋元次官は、・・・沖縄県の仲井真弘多知事らが現行案に対し、埋め立て面積が拡大する沖合移動の修正を求めていることを「問題の先延ばしを図っているようにしかみえない」と批判。・・・」という箇所も引用した方がよかったですね。
知事も利権がらみで動いている、とあてこすってるわけだ。
要するに、守屋も私と同じように、沖縄県民は、役割分担して、マッチポンプをやっている、ないしは二重取りをやっている、と思ってるってこと。
しかし、利権にまみれていた守屋が、あたかも高みに立っているかのように、そんな物言いをしちゃいけませんねえ。
しかも、うわさや、推測でそんなこと言うなんて、まだ、額賀に関して国会で偽証して大恥かいたことを反省してないな。
守屋、今はひたすら謹慎しているべきだぜ。
ま、しかし、こんな私の忠告が分かるような人物なら、あれほど時代錯誤チックに派手に饗応を受けて汚名を被ることもなかったろうけどな。
<べじたん>
≫また、ラムルのデモサイドなる概念、「正規」の交戦による戦死が入ってないんじゃなですか。≪(コラム#3689。太田)
そうです。
≫米軍による戦死者数もカウントに入れて下さいね。≪(コラム#3689。太田)
「人種主義的帝国主義なるイデオロギーの権化というおぞましい存在」→負のイメージ
「正規の交戦による戦死者数」→正でも負でもないイメージ
「非正規の戦死者数、いわゆる虐殺」→負のイメージ
という感じなので、ラムルの本は典拠としていいかなと思ったんですよね。
ラムルの本は太平洋戦争に関しては、日本の軍人と民間人の総死者数を検討しているだけですので、対米戦死者数の検討には使えない本です。
≫次著案の関連コラム≪(コラム#3691。太田)
分かる範囲でしたらご協力しますよ。でも、例えば「傍観する日本」「傍観を続ける日本」の関連コラム、と言われましても、見当がつかなく、難しいですね。
では、コラム#3689で書いたものは無かったことにして、仕切りなおします。
≪米比戦争≫
結論的には、比軍人・比民間人死者数の推計は極めて困難なようですね。
「Indeed, the Philippine War seems to have dropped into a memory hole (it is rarely even recognized as a colonial or imperial war–American war-deaths in the Philippines are usually classified under the Spanish-American War). 」
http://www.hawaii.edu/powerkills/SOD.CHAP13.HTM
どんな感じか書き下します。
1.Paul Kramer著(元ジョンズホプキンス大学准教授)、The Blood of Governmentより
「比軍人死者:1.2万人と推計
比民間人死者:25万人と推計」
http://www.jhu.edu/~gazette/2006/10apr06/10paul.html
2.Matthew Smallman-Raynor(ノッティンガム大学教授) and Andrew D Cliff(ケンブリッジ大学教授)、論文より
「比軍人死者:2万人と推計(1.6万人は確定数(actually counted))
比民間人死者:25~100万人と推計
#ただし、戦死者、栄養失調死者、コレラ死者の合計である」
http://en.wikipedia.org/wiki/Philippine-American_War#cite_ref-Smallman-Raynor_6-1
(原論文 http://dx.doi.org/10.1006/jhge.1997.0077)
3.R.J.ラムル著(ハワイ大学名誉教授)、Statistics of Democideより
「比軍人・比民間人死者数51万人と推計(最小で25万人~最大で97.3万人)」
http://www.hawaii.edu/powerkills/SOD.CHAP13.HTM
http://www.hawaii.edu/powerkills/SOD.TAB13.1.GIF(83行目)
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≪太平洋戦争≫
[日本政府見解(その1)]
「なお、海外地域では、軍人軍属戦没者約210万人の他、戦火に巻き込まれて他界された一般邦人約30万人があり、海外での戦没者は約240万人と言われています。また、本土における戦災等で亡くなられた方々約70万人をあわせると、この大戦間の戦没者総数は310万人の多きに達しております。」
http://www.boen.or.jp/boen01.htm
http://www.boen.or.jp/boen01.files/org.pict.104.JPG
この軍人軍属・一般邦人・本土民間人の死者数を合算した地図から、対米戦日本人死者数は恐らく約180万人、と推計できます。
日本本土 700000
沖縄 186500
硫黄島 21900
フィリピン 518000
中部太平洋諸島 247000
ソロモン諸島等 118700
計 1793200
[日本政府見解(その2)]
(その1)とは違い、邦人と本土民間人を含めない「太平洋戦争における主要地域別陸海軍人・軍属戦没者数一覧表(旧厚生省調べ)・・合計213万5561人」というのもあります。
http://www.max.hi-ho.ne.jp/nvcc/TR7.HTM
合計213万5561人のうち、対米戦陸海軍人・軍属死者数は恐らく約110万人。
約110万人に、海外邦人30万人(このうち対米戦分は不明)と本土民間人70万人(ほとんどが対米戦のはず)を足し合わせると、約180万人~210万人となります。
日 本 本 土 103,900
沖 縄 89,400
台 湾 39,400
小 笠 原 15,200
南 鳥 島 857
硫 黄 島 20,000
中部太平洋諸島 197,600
フ ィ リ ピ ン 498,600
ビスマルク諸島 30,500
ソロモン 諸 島 88,600
マーシャル諸島 7,790
ギルバート諸島 5,214
計 1,097,061
[英ウィキペディア【Japan: Military deaths 2,120,000; Civilian deaths 580,000】の内訳
http://en.wikipedia.org/wiki/World_War_II_casualties#ref_Japan]
対米戦に相当する●を足し合わせると、対米戦日本人死者は、(海軍戦死者すべてが対米戦ではないはずなので)最大で153万5053人となります。
ジョン・ダワーMIT教授のWar Without Mercy(容赦なき戦争)より
「軍人死者【ア+イ、212万2045人】
ア)日本政府報告、1937~45年の軍人戦死者は174万955人
・内、1941~45年のは155万5308人
・海軍戦死者 41万4879人(内訳の詳述無し)●
・陸軍戦死者 114万429人
・対米 48万5717人●
・対英蘭 20万8026人
・中国 20万2958人
・対豪 19万9511人
・仏印 2803人
・対ソ 7483人
・その他海外 2万3388人
・Japan proper 1万543人
イ)降伏後の死者 38万1090人
・連合国(non-Soviet)から日本へ送還待ち 8万1090人●
・ソ連での捕虜 30万人
民間人死者【ウ~カ、58万367人】
ウ)米軍の戦略的爆撃・原爆 39万3367人●
エ)沖縄 15万0000人●
オ)サイパン 1万人●
カ)日本の商船 2万7000人…この数字だけMichael Clodfelterというベトナム退役軍人の本から引用
http://en.wikipedia.org/wiki/World_War_II_casualties#endnote_Japan
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上の数字から、検討されてください。
あとは、朝鮮戦争とベトナム戦争ですね。それぞれの北側(対米側)のアジア人の死者数を見積もれば、いいんですよね?
<太田>
そうです。
まことにありがとうございました。
あのー、米側の死者・・どんな死に方をしようと、おおむね軍人だけが対象なので比較的簡単・・の方もお願いできませんか。
その上、厚かましい限りですが、下掲のレジメの関連コラムをあげていただく件もよろしくお願いします。
あげることができない箇所も明示していただけると助かります。
(べじたんさん、私にだけ、アイデンティティーを若干なりともご開示いただけませんか。
すぐに名誉有料読者にさせていただくんですがね・・。)
記
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新著『日本「独立」論(仮称)』の構成(案2)
前書き・・米国の属国日本*
米国論
米国的キリスト教原理主義(旧約・モーゼ)
米国流人種主義的帝国主義
(19世紀末から、アテネ的/非実利的な新たなフェーズへ)
戦前日本論・・ロシアの脅威をめぐって・・*
出発点としての横井小楠コンセンサス
日本流帝国主義のイデオローグたる福澤諭吉
(安全保障目的による殖産興業/自由民主主義の普及)
日米のアジア進出
日本の台湾/朝鮮半島領有と米国のフィリピン領有
(日米両帝国主義への評価を含む)
日米の勢力圏の取り決め
ロシアへの日米共同対処
日露戦争
シベリア出兵※
日米の支那への介入と世界大恐慌
日本の支那への介入(21箇条要求)
米国の支那への介入(日英同盟解消・マクマレーが批判した米国の不作為)
米国発の世界大恐慌
日本の緊急避難的対応
高橋財政による景気刺激・兼軍備増強
日本型経済体制の構築
経済高度成長を実現した日本型経済体制*
超先進的な大政翼賛会*
アキレス腱の軍事システム*
対支戦争
中国国民党論*
中国共産党論*
ファシズム(国民党)/自由民主主義(日本+親日派)/共産主義(共産党)の三つど
もえの内戦※
単独での対露戦争※
(ノモンハン事件等・終戦直前)
愚行としての日米戦争
米国による人種主義的対日戦争※
ジェノサイドとしての原爆投下
米国単独での対露戦争
本来必要がなかった対露熱戦
朝鮮戦争
ベトナム戦争
傍観する日本
吉田ドクトリン
(付論:フィリピンからの米軍追い出し)
属国日本の米国による経済的・軍事的「収奪」
日米によるアジア人「虐殺」比較*
第二次日支戦争における日本軍によるもの*
19世紀末から20世紀中頃に至る米国によるもの*
米国によるアジア人虐殺*
毛沢東による支那国民虐殺も米国に責任*
ロシアの「脅威」の消滅*
ロシア圏からの支那の離脱
ロシア圏崩壊に伴うロシアの脅威の消滅
その後
支那の大変容
傍観を続ける日本
対テロ戦争に引きずり込まれた米国
中東イスラム諸国の米国への憎悪*
もう少しでファシスト国家になるところだった米国*
日米それぞれにおける政権交代
オバマ政権の誕生
鳩山政権の誕生
後書き・・日本の「独立」を!*
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それでは、記事の紹介です。
ロシアの約束など、何の意味もないって日本の明治人にとっては常識だったのさ。
恐れ多くも、当時の米大統領のセオドア・ローズベルトだって、全く同じロシア観を持っていた(コラム#3692。未公開)。
時間があったら、この記事の前後も読んで欲しいが、この記事書いた記者、甘ちゃんもいいところだぞ。↓
「・・・和田名誉教授はロシア国立歴史文書館で、皇帝から信頼された主戦派政治家、ベゾブラーゾフの署名がある1904年1月10日付の同盟案全文を発見した。
同盟案は「ロシアが遼東半島を越えて、朝鮮半島、中国深部に拡大することはまったく不必要であるばかりか、ロシアを弱化させるだけだろう」と分析、「ロシアと日本はそれぞれ満州と朝鮮に国策開発会社をつくり、ロシアは満州、日本は朝鮮の天然資源を開発する」と提案していた。
ベゾブラーゾフが日露同盟案を準備していることを駐露公使が日本に最初に打電したのは同月1日。12日には詳細に報告していた。当時の小村寿太郎外相はこの情報を得ながら、同月8日、桂太郎首相らと協議して開戦の方針を固め、2月にロシアに宣戦布告した。・・・」
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/091209/acd0912090806006-n1.htm
ね、分かるでしょ。
予算編成過程をオープンにすると、「政治」が見えてくることが。
亀井をカネと票で支えている土木建設業界にカネを流し・・どうしてそう言えるのかは各自考えてね・・、国民新党が次の選挙で有利になるようにしたいってだけなんよ。↓
「・・・副総理・国家戦略担当相の菅直人だった。緊急経済対策規模を1千億円上積みし7・2兆円にしたにもかかわらず、なお納得しようとしない郵政改革・金融相の亀井静香に詰め寄った・・・出席者の一人は「最高権力者同士の会議のはずが、まるで幼稚園児のケンカだった」と漏らした・・・」
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091209/stt0912090750001-n1.htm
鳩山禁治産者兄弟よ、いいかげんにしろ。
即刻、そろって議員バッジをはずし、余生は、それぞれの財産を、恵まれない人々のために散財しなさい!↓
「自民党の鳩山邦夫元総務相は・・・実母からの資金・・・提供を受けた経緯については「母の善意で関係の方が借りてくれた」と説明。いくら提供を受けたかは「分からない」とした上で・・・、計算して最大限の金額に対し贈与税を払う。供託してでも払う」と強調した。・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009120902000098.html
「自民党の鳩山邦夫・元総務相は8日、・・・「新しい旗を掲げて堂々と戦う。旗が自民党の枠を大きく飛び出し、さらに多くの同志を糾合することもあり得る。1年たったら行動する」と述べた。」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091208-OYT1T01192.htm
韓国人、というか、朝鮮日報については、その正しい国際認識に脱帽するほかありません。↓
「・・・中国はこれまで韓国が対してきた米国、日本などの大国とは性格が異なる国だ。世界を見る目、価値の基準からして異なる。・・・
中国は国際紛争を国際法ではなく、力で解決する傾向を見せてきた。・・・
韓国の外交官は「米国と対立すれば、法律に訴えたり、懇願することもできるが、中国にはそれが通じない」と話した。・・・
http://www.chosunonline.com/news/20091208000059
「・・・ 温家宝首相は今年10月、平安南道桧倉郡の中国人民志願軍烈士廟(びょう)を訪問した。韓国戦争では毛沢東主席の長男、毛岸英氏が70万人の中共軍の一員として参戦し戦死した。温首相はその墓を訪れ、「同志、今中国は強国になりました。安らかにお眠りください」と声をかけた。梁光烈国防相は11月の訪朝に際し、「50年以上前に中国人民志願軍の戦士として朝鮮に渡り、血で結ばれた中朝親善関係を体験した」と述べた。中国がこうした態度を示す限り、北朝鮮が国連制裁で核を放棄するはずはなく、北朝鮮に核を廃棄するよう説得する外交努力も容易ではない。・・・」
http://www.chosunonline.com/news/20091208000060
米国の国防省の高等研究所(DARPA)がいかにすごいところか、以下の二つの記事を読むと、改めて痛感させられます。↓
http://www.guardian.co.uk/technology/2009/dec/07/darpa-challenge
・・・By the mid-1980s, many scientists both inside and outside of the artificial intelligence community had come to see the effort as a failure. The outlook was more promising in 1963 when Dr. McCarthy began his effort. His initial proposal, to the Advanced Research Projects Agency of the Pentagon, envisioned that building a thinking machine would take about a decade.・・・
http://www.nytimes.com/2009/12/08/science/08sail.html?hpw=&pagewanted=print
DARPAの「活躍」は、米国の人種主義的帝国主義を推進した軍事力の上澄み部分を担保してきたわけですが、この人種主義的帝国主義の負の遺産の典型例が、かつての植民地、フィリピンの惨状です。↓
・・・the Nov. 23 massacre of 57 people merits consideration. The victims were supporters and local journalists accompanying a woman on her way to file nomination papers for her husband’s run for provincial governor on the southern Philippine island of Mindanao. The candidate had reportedly received death threats, and some authorities called this a politically motivated attack. The provincial governor and his son, leaders of the Ampatuan clan, are among those held in the case.
How was such an attack possible?
There are three reasons. First, the culture of impunity wherever President Gloria Macapagal Arroyo is involved. Second, the culture of rido, or clan feuds, in Mindanao, and third, defects in the Filipino judicial system.・・・
http://www.latimes.com/news/opinion/commentary/la-oe-thompson8-2009dec08,0,7755422,print.story
このままじゃ、旧日本帝国が、一斉に地上から姿を消す日は近いかも。↓
・・・Taiwan has the lowest birthrate in the world, with just one baby born per woman.・・・
Many more men have also been marrying women from other Asian countries like China and Vietnam・・・
China, even with the government’s one-child policy, still has a birthrate of 1.6, compared with Taiwan’s 1.0 (Vietnam’s is 2.1). Today, 1 in 8 babies in Taiwan is born to a non-Taiwanese mother. ・・
http://www.time.com/time/world/article/0,8599,1945937,00.html
そうなんだよね。ボクも同じ気持ちだもんな。↓
・・・fear of Islamist extremism shapes all European politics far more than anyone ever acknowledges. The growth of the “far right” parties in the recent past is almost always connected to fear of Islamist extremism. The opposition to Turkish membership in the European Union — which would mean that Turks could eventually work freely in any member state — stems from the same set of fears, though almost no one ever says this.
The referendum on the construction of minarets is no different. No one quite says what the real issue is, but everybody knows: As grotesquely unfair as a referendum to ban minarets may have been to hundreds of thousands of ordinary, well-integrated Muslims, I have no doubt that the Swiss voted in favor primarily because they don’t have much Islamic extremism — and they don’t want any.
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/12/07/AR2009120702945_pf.html
ロシアがなんで共産主義にかぶれたか、そしてそのロシアが恐ろしいことに、一時世界人口の三分の一を支配したことが紹介されてます。
世界の自由民主主義的諸国の中で、19世紀から、一貫してロシアと戦ってきたのは我が日本だけであり、このことに我々はもっと誇りを持とうではありませんか。↓
・・・A friend of Lenin’s, Nikolai Valentinov, wrote that Russians were attracted by Marxism’s European nature: “Marxism came from Europe. It did not smell and taste of homegrown mold and provincialism, but was new, fresh and exciting. Marxism held out the promise that we would not stay a semi-Asiatic country, but would become part of the West with its culture, institutions and attributes of a free political system.”・・・
“For a few years,” Mr. Priestland writes, “from 1949, Communist regimes, most of them closely allied with Moscow, ruled a third of the earth’s population.”・・・
http://www.nytimes.com/2009/12/09/books/09book.html?_r=1&hpw=&pagewanted=print
出産後の鬱に何と、一部の父親もかかるんだってさ。↓
・・・Up to 80 percent of women experience minor sadness ? the so-called baby blues ? after giving birth, and about 10 percent plummet into severe postpartum depression. But it turns out that men can also have postpartum depression, and its effects can be every bit as disruptive ? not just on the father but on mother and child. ・・・
A 2006 study on marmoset monkeys, published in the journal Nature Neuroscience, reported that new fathers experienced a rapid increase in receptors for the hormone vasopressin in the brain’s prefrontal cortex. Along with other hormones, vasopressin is involved in parental behavior in animals, and it is known that the same brain area in humans is activated when parents are shown pictures of their children.
There is also some evidence that testosterone levels tend to drop in men during their partner’s pregnancy, perhaps to make expectant fathers less aggressive and more likely to bond with their newborns. Given the known association between depression and low testosterone in middle-aged men, it is possible that this might also put some men at risk of postpartum depression.
By far the strongest predictor of paternal postpartum depression is having a depressed partner. In one study, fathers whose partners were also depressed were at nearly two and a half times the normal risk for depression.・・・
Maternal postpartum depression was associated with adverse emotional and behavioral effects in children regardless of sex; depression in fathers was linked only with behavioral problems in boys. (The study did not report on possible effects when both parents were depressed.)・・・
http://www.nytimes.com/2009/12/08/health/08mind.html?hpw=&pagewanted=print
孤独は癌のもとでもあるみたいよ。↓
・・・loneliness and isolation may impact cancer risk and health outcomes. ・・・
http://wellness.blogs.time.com/2009/12/08/feeling-isolated-may-increase-cancer-risk-and-severity/
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<FUKO:英文和訳>
コラム#3679より
>その〈全く別の生き物である〉青少年にも、幼児にも、成人にも共通する人間の人間(じんかん)主義について、前に数回(コラム#3587~97)にわたってウェードの本を取り上げたけど、覚えてますよね。
彼のインタビューが載っていました。
最後の所、極めて哲学的になっちゃってますが・・。↓
・・・生後18ヶ月の幼児が、自分とは関係ない大人の両手が塞がっていて、落ちた洗濯バサミを拾ったりドアを開けるのに手助けが必要なのを見たとき、幼児はすぐに手伝う・・・
手助け行動(helping behavior)は先天的なものであるようだ。なぜなら、それは多くの親が子供たちに礼儀作法のルールを教えはじめる前のとても早い時期に現れるからだ・・・
・・・手助けは見返りによって促されるのではない。このことは、手助けをすることは訓練によって左右されるものではないということを示唆している。また、それは社会的規則を教えることに関して異なる時間軸(timetables)を持つ文化にわたって起こるようだ。
そして、適切な実験環境下では手助け行動は幼いチンパンジーにさえ見られる。・・・
子供たちが育つにつれて彼らの助力は選択的なものとなる。3歳の始めごろ、子供は以前に親しくしてくれた子供により寛大になる。この年齢の子供に現れる別の習性は社会的規範感である。・・・
共有される意志・・・というのは人類とチンパンジーを区別する本質と近い。
人類の子供たちの集団は、目的を形作り、活動を協調させるためにあらゆる言葉やジェスチャーを使う。しかし、幼いチンパンジーは、彼らの仲間の意識にあることにほとんど関心がないようだ。・・・
意志共有は人間社会の基礎にある。・・・
そこから、規範、規範を破った人間への罰、そして自らが罰せられることに対する恥と罪悪感が生じるのだ。
Tomasello博士〈下記の注1参照〉が考えるところでは、意志共有は人類の歴史(lineage)のごく早い時期に発達し、おそらくそれは食物を集める際の協力のためだろう。・・・
人類の意志共有の興味深い肉体的反映が、目の強膜すなわち白目である。
200種類ほどの霊長類の全ては、黒い目を持ち、強膜はほとんど見えない。
しかし人類の目は、他の人が見つめる方向を追うことをずっと容易にする、3倍の大きさの強膜という特徴を持つ。・・・
男性と女性の仕事の違い(狩猟採集社会では男性がカロリーの68%を集める)は、男女間の協力を必要とする。また、狩猟採集社会では若者は20歳までは彼らが産み出す以上のものを消費するが、これは世代間の協力を必要とする。・・・
実験によって、何も得られないということになるにもかかわらず、人々は不公平な金の分配を断ることが分かっている。〈注2参照〉
「戦争は究極的には協力を求める能力の否定ではなく、単に、その能力の最も破壊的な表現である。」
人間の協力の根源は人間の攻撃性にあるのだろう。
我々はもともと利己的であるが、同時に他人と親しくあるために必要なルールを守る。
Tomasello博士はこう述べた。「そういうわけで我々は道徳上のジレンマを抱えているのです。なぜなら、我々は利己的であるのと同時に利他的であるからです。」
FUKO注1:マイケル・トマセロ博士。認知心理学者でマックス・プランク進化人類学研究所の所長。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%B1%E3%83%AB%E3%
83%BB%E3%83%88%E3%83%9E%E3%82%BB%E3%83%AD
FUKO注2:ん、どこかで聞いた話だな、と思って調べてみたら、Steven E.Landsburg “THE ARMCHAIR ECONOMIST”(1995 USA)邦題:「ランチタイムの経済学」に載っている話でした。
>この人間主義の効能、すごいんですよ。
喜捨は瞑想の代替物たりうるんですね。それにしても、喜捨も瞑想も推奨するお釈迦様には脱帽だな。↓
慢性的な痛みを抱える病人は、彼らより鬱的ではないが激しい痛みと身体的障害を抱える病人をカウンセリングすると、よい効果を得た。(fared better) 研究期間中、1週間に4時間以上ボランティアをした高齢者は亡くなる可能性が44%も低かった。
研究は利他精神がおそらくストレスの解毒剤(antidote)となることを示唆しているけれども、恵むこと(giving)がどのように心身の健康に変化をもたらすのかは完全には明らかになっていない。
・・・強固な利他的性格を持つ人々は、ストレスホルモンの水準が低い。
反対に、自己中心的であることは、おそらく健康を損なう。・・・研究においてより「自己言及的」であった人(長々と自らのことについて語った人、すなわち一人称をより多く使った人)はより深刻な心臓病を抱え、トレッドミル検査〈注1参照〉で悪い結果だった。・・・
定期的にボランティアをする総計3,200人の女性についての別個の2つの調査を分析して、その論文〈1988年の「心理学の今日」という論文〉はボランティアで得られる肉体的反応は、瞑想や激しい運動の効果と類似したものであると説明した。
最も強い効果は、利他精神による行いが他人との直接のふれあいにおいてなされる時に見られる。・・・
FUKO注1:ベルトコンベアの上を歩きながらする心臓機能検査。
http://www.cvi.or.jp/section/inspection/12.html
P.S.
>The division of labor between men and women ? men gather 68 percent of the calories in foraging(食べ物を漁る)societies ? requires cooperation between the sexes. ・・・
の段、ダッシュがクエスチョンマークに文字化けしてて一瞬全く構文が分かりませんでした(笑)
今回のは難しかったです。
そういえば、パンダが見返りなしに仲間のパンダの脱走を助ける(ように見える)のを見ました。(動画はこちら
http://www.hiroburo.com/archives/50354714.html)
<太田>
文字化けスミマセン。
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FUKOさん、信頼して、基本的にノーチェックにしてますので、今後ともよろしく。