太田述正コラム#3845(2010.2.22)
<皆さんとディスカッション(続x752)>
<さるべ~じ>
≫その殺しのライセンスには、(これもどこの国の諜報機関でも)自国民の殺人が含まれている。≪(コラム#3843。太田)
自国民を暗殺するというのは、映画の中だけかと思っていたので、この事実には驚かされました。
映画のボーンシリーズみたいな事が実際にあると思うと正直恐ろしいですね。
(私の記憶が正しければ、直接的表現ではなく、米国人をCIAが暗殺したという表現があったと思います。)
日本が諜報機関を作る事になったら、太田さんは自国民を含め、暗殺のライセンスを付与するべきだと考えているんでしょうか?
<太田>
もちろん相手が自国民にせよ、他国民にせよ、また場所が自国内にせよ、外国にせよ、公海上にせよ、政府機関が、戦争ではない場面で殺人を行うのは(少なくとも)国際法違反です。↓
・・・If a foreign intelligence agency was responsible for the killing of Mabhouh, the matter should clearly be classified as an extrajudicial execution. There is no legal justification for the cold-blooded murder of a man who, if alleged to have committed crimes, could have been arrested and charged. Political murders of this type undermine the fabric of international law as well as stoke the fires of conflict・・・
http://www.csmonitor.com/World/terrorism-security/2010/0221/Did-Netanyahu-authorize-killing-of-Hamas-commander-in-Dubai
しかし、日本においても、赤軍派によるハイジャックに際し、超法規的措置で刑務所に入っていた人間を釈放したことがありますよね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%85%E6%B3%95%E8%A6%8F%E7%9A%84%E6%8E%AA%E7%BD%AE
安全保障や、多数の人間の生命がかかわっていたからですが、ということは、安全保障や多数の人間の生命に危殆を及ぼす人間を日本の政府が殺害することも、日本国民は許容していると見ることも可能でしょう。
だから、私が考えるまでもないのでは?
<少数株主>
コラム#3843見ました。<fMRI使い脳活動検出することで、>危害を加えられた人の人権救済を期待していたのに残念です。
<太田>
朝日、訂正記事・・本来の意味での訂正記事じゃないけれど・・、電子版に掲載してないんじゃないですかね。
目に付く形で訂正記事載せるの、米スレート誌くらいかな。
<βΝβΝ>(「たった一人の反乱」より)
http://www.youtube.com/watch?v=9Jc-PZ8wcQM
冒頭の小沢の発言は明らかに道路族議員の発想。
ここまで堂々と腐敗してると、民主は次の選挙勝てずに、自民が逆転する可能性すら出てくるな。
民主はいい加減。小沢を切れ。あいつが消えることで党内の結束力が弱まっても、そんな混乱してるときにこそ若手のチャンスが生まれる。新しい人材を捜せっての。
小沢は幹事長ではなく、議員辞職を。
<太田>
それにつけても、ザマ見ろってんの。↓
「鳩山内閣の支持率は37%で、前回緊急調査(5、6日)の41%から下がり、内閣発足後初めて4割を下回った。不支持率は46%(前回45%)で横ばいだった。民主党の小沢一郎幹事長の政治資金問題について、国会で「説明するべきだ」が81%に上り、問題の解明を求める声は依然根強い。 ・・・」
http://www.asahi.com/politics/update/0222/TKY201002210317.html
「長崎県知事選と東京都町田市長選で民主党など与党3党が推薦した候補が敗北したことは、小沢一郎民主党幹事長や鳩山由紀夫首相に絡む「政治とカネ」の事件と北海道教職員組合の違法献金事件の「3大資金疑惑」が逆風となって直撃したのは明らかだ。民主党内では「『政治とカネ』で攻められて前向きな政策的な話ができない。このままでは参院選は戦えない」(中堅)との危機感が高まっており、小沢氏の進退問題が再浮上しそうだ。・・・」
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100221/stt1002212228011-n1.htm
<後からすみません>
相変わらず、<細野会計士に係る私との>議論がかみあっておられませんが、
≫「細野会計士の石川議員無罪論の核心は・・議論にあたって不可欠じゃん」≪(コラム#3841。太田)
出発点(#3837)で「筆者(細野会計士)の専門(会計)外の指摘については読み流すほかないやね」とお書きだったので、私も問題にしていません。
→アナタが「細野祐二氏の書いている<ような理由で、石川議員のやったことが>・・・「政治資金規正法違反に当たらない」<以上>・・・、<同議員は>無罪にするしかないんじゃないでしょうか」と言ってる(コラム#3837)ので、私は、政治資金規正法違反にあたるかあたらないかは細野会計士の専門外の話であると指摘した上で、実際、細野会計士の石川無罪論の核心部分は間違っている、と指摘したわけです。
細野会計士の専門外の話は「私も問題にしていません」なんて言われちゃうと、そんなヒマつぶし的論議にどうして私がつきあわなきゃならないのかって言いたくなるな。
(なお、コラム#の引用違いをしないように気をつけてね。)(太田)
≫『4億円の資産の記載漏れ・・があったとしても、そのままでは、有罪になりえません』 そうアナタが思う根拠は?」≪(同上)
素養のない方に簡潔明瞭に説明できるほど詳しくないですし、懇切丁寧に説明するヒマと根気はありません。刑事訴訟法の教科書(訴因、公訴事実)をお読みになられてはいかがでしょうか。
→刑事訴訟法は、学部学生時代、大好きな科目の一つだったので、私も一応の「素養」はあるよ。
だから、「簡潔明瞭」でなくて全くかまわないので、ぜひともご高見をご開陳願いたいところだねえ。必要に応じ、私が「簡潔明瞭」な形に書き直すから。(太田)
≫「起訴状をいちいち読んでるヒマなんてないけど、・・不記載は、一体として犯罪被疑事実を構成しているのではないんかい?≪(同上)
(ヒマさえあれば)公判前に起訴状をお読みになれるんですか!
私にはそのような伝手はありませんが、報道では小沢氏からの借入とその返済が中心のようです。
→私の言ってることを(「ディスカッション」で)批判する場合、挙証責任や立証責任はその投稿者側にあり、私はそれにお答えするという立場です。さまなきゃ、時間がいくらあっても足らない。
それこそ、何が「訴因」で何が「控訴事実」くらいは、少なくとも起訴状の内容を報道した記事等に拠ってアナタが提示すべきだぜ。(太田)
(申し訳ありません。字数制限で、連投になることをお許しください)
→そんな場合は、ブログじゃなく、太田述正掲示板に投稿を!(太田)
≫アナタが(コラム#3837で)トンデモないことを記したのをおちょくったもんだわさ。≪(同上)
やっと、議論がかみあいました。
「犯罪事実に当たらなくても、小沢氏は悪質なので処罰すべき」という御主張だと思っておりましたが、誤解でしたか。
それなら、最初からそうおっしゃればよろしかったと思いますが・・
≫「だってアナタが、日本の司法(裁判所)が・・犯罪行為に一切あたらないものに対し、刑事処罰することがあるって本気で思ってるはずないもんね?」≪(同上)
おっしゃる意図が分かりません。
裁判所の判断について、何もコメントしておりませんので。
ただ、これまでのピントはずれの御議論に鑑み、お書きのような誤解を、先生がしておられた可能性はあると考えるに至りました。
→アナタ、自分で「・・・「背景事実」が悪質だから刑事処罰する・・・」と記した(コラム#3837)の忘れたのかい?
検察に刑事処罰権限なぞない・・刑事処罰したのと同じようなペナルティを課す結果になる場合はあるけど、そんなこと言ったら、マスコミ報道だってそうだろ・・ので、裁判所のことを言ってることになるぜ、とアナタをおちょくって、あえて「日本の司法(裁判所)」と書いたのでした。
だから、アナタ、自分の姿が鏡に映ってるのを見て、自分に対して悪態ついてるってことさ。
ま、本件に限らず、太田コラムってそもそも、そういう役割を果たしてきたつもりだけどね。
いずれにせよ、それがいいことか悪いことかはともかく、日本の刑事裁判の有罪率は99.9%だから、
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1314744328?fr=rcmd_chie_detail
アナタのように日本の検察と裁判所を混同しちゃう、そそっかしい人間が出現するのは避けられないだろうねえ。(太田)
<太田>
それでは、その他の記事の紹介です。
ザケルな。↓
「厳しい経済情勢を受け、減額されるはずの横須賀や沖縄などの全国の在日米軍基地で働く日本人の給与が据え置かれたままだ。本来、国家公務員に準じる給与体系と定められ、人事院勧告に基づき、今年一月には減額されるはずだったが、米軍の合意が得られず、二カ月宙づりの状態が続いている。・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2010022202000102.html
当然だろね。↓
「・・・北朝鮮に対する<韓国民の>意識が、太陽政策以前と同程度になった。昨年北朝鮮が行った2回目の核実験、長距離弾道ミサイルの発射、大青海戦などが(調査に)影響を与えたと考えられる・・・」
http://www.chosunonline.com/news/20100222000010
ジェームス・キャメロン監督が計画している原爆投下に関する映画(コラム#3757、3759)のタネ本・・著者は同監督と浅からぬ仲・・に出てくる重要な挿話がウソだったらしいね。
しかし、このタネ本のことをトヨタ車になぞらえるとは、ホント、米国のマスコミも低俗極まりないね。
それにしても、エノラ・ゲイとその同伴機の搭乗員だったことにしたい奴が山といるとは、かくも低俗な国民ありて低俗なマスコミありってところだな。↓
・・・A burst of radiation killed a young scientist, the book says, and damage to the nuclear fuel assembly cut the bomb’s destructive power by more than half. The book repeatedly calls the weapon “a dud.” ・・・
<この>Mr. Fuoco’s assertions, however, have upset the Los Alamos weapons laboratory in New Mexico, the birthplace of the bomb. It says the device suffered no accident and no technical failures. Its initial blast killed an estimated 70,000 people.・・・
“This book is a Toyota,” said Robert S. Norris, the author of “Racing for the Bomb” and an atomic historian. “The publisher should recall it, issue an apology and fix the parts that endanger the historical record.”・・・
Mr. Pellegrino is the author or co-author of more than a dozen books. They include science fiction, “Unearthing Atlantis,” “The Jesus Family Tomb” and two books on the Titanic. Mr. Cameron used those books as sources for his Titanic movie and received help from Mr. Pellegrino on “Avatar,”・・・
<エノラ・ゲイの同伴機の>Mr. Gackenbach, the flight’s navigator, ・・・said many former servicemen had falsely claimed to have flown over Hiroshima on the famous bombing run.
If all of them had actually been there, Mr. Gackenbach added, the aircraft “could never have taken off.”
http://www.nytimes.com/2010/02/21/science/21hiroshima.html?hpw=&pagewanted=print
http://www.guardian.co.uk/film/2010/feb/21/james-cameron-hiroshima-film-doubts
意外にも、トヨタ叩きが中長期的に、米国自動車産業の一層の衰退をもたらすかも?↓
Fears are rife in the automotive industry that US Congressional hearings into Toyota’s quality problems, starting this week, could result in a potentially costly tightening of safety standards for all carmakers in North America.・・・
http://www.ft.com/cms/s/0/70fdac88-1f1b-11df-9584-00144feab49a.html
中共からとおぼしきグーグルへのハッキングの犯人捜しがいよいよ佳境に入ってきました。↓
・・・A freelance security consultant in his 30s wrote the part of the program that used a previously unknown security hole in the Internet Explorer web browser to break into computers and insert the spyware・・・. Chinese officials had special access to the work of the author, who posted pieces of the program to a hacking forum and described it as something he was “working on”.・・・
The man who wrote code to take advantage of the browser flaw is not a full-time <Chinese> government worker, did not launch the attack, and in fact would prefer not be used in such offensive efforts・・・
US analysts said at least Jiaotong University’s networks are closely monitored, making them an odd choice for an independent attacker seeking to avoid detection. In addition, “Our investigation shows the hosts that did the attacks were not compromised that we could tell”, said an analyst involved in that probe. ・・・
http://www.ft.com/cms/s/0/a6f5621c-1f21-11df-9584-00144feab49a.html
歌うってこんな効能もあるんね。↓
Teaching stroke patients to sing “rewires” their brains, helping them recover their speech・・・
http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/8526699.stm
————————————————————–
太田述正コラム#3846(2010.2.22)
<イギリスとユダヤ人(続)(その3)>
→非公開
皆さんとディスカッション(続x752)
- 公開日:
国家公務員、65歳まで勤務なら人件費2割増
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100222-OYT1T00713.htm
国家公務員が天下りせず、65歳の定年まで勤務するようになると、2025年度の総人件費は今より
最大2割増加することが22日、総務省の試算で分かった。(以下略)
太田氏が訴えてきたことって
結局なんだったんだろう?
>>検事・事務官・刑事は、あまり簿記・会計に詳しくないですねん。
>典拠は?
「検察の正義」(P36~・郷原信郎著)~
「私は、特捜部に所属する検事というのは、経済事件などのエキスパートで経済や簿記会計の知識経験が豊富だろうと思っていたが、実はそうではないことがわかった。
そもそも数字が苦手な検事もいた。 その事件に加わって先輩検事から、証券担保ローンに関する用語の「評価割れ」という意味がどうしても解らないという話を聞いた時には驚いた」
検事は簿記・会計どころか、証券・経済も知らないのですね・・・苦笑。
>経済事犯を扱おうと思ったら、簿記・会計が分からなきゃハナシにならんぜ。
太田先生、、、典拠は??w
地方警察の知能犯刑事も、簿記学校や税務大学校へ派遣されて勉強はしていますが、、、公認会計士や税理士の資格を持っている者は全くいません(検事・警視庁などでも、資格者は極僅かでしょう? 中途採用した者はいますが・・・)
1.「アナタが・・と言ってる(コラム#3837)ので、・・細野会計士の石川無罪論の核心部分は間違っている、と指摘したわけです」
私は、細野氏の主張の会計部分と法律部分を分けた上で、会計部分の核心(=小沢氏からの調達と返済を収支報告書に記載する必要はない)が正しいと仮定すれば、石川議員の行為は規制法違反の構成要件を満たさない、つまり、(犯意を問題にするまでもなく)犯罪が成立しないと申し上げているだけです。
2.起訴内容については、報道以上のことはわかりません。定期預金の誤計上を含めた虚偽記載全体が対象なのかどうかもわかりません。
もっとも、「真偽が分からない場合は、自分の主張を正しいものとする」と宣言なさるのは御自由だと思います。
ただし、源資を隠すために行った負債の非計上と、ルールの無知による預金の誤計上とでは、「背景事実の悪質さ」に差があると思います。
3.「検察に刑事処罰権限なぞない・・ので、裁判所のことを言ってることになるぜ」
御存知だと思いますが、刑事裁判は、検察官と被告人の攻防を裁判官が判断する仕組になっています。
「検察の主張を批判することが、イコール、裁判所の批判になる」とは、ちょっと意味がわかりません。