太田述正コラム#3907(2010.3.25)
<皆さんとディスカッション(続x783)>
<鯨馬>
 太田さま,<コラム#3905で>引用<された「鯨馬」名の>発言は私のものではありません.
 「『トレイバー2』をとりあげない理由は<あなたから>直接うかがっています.
 私はmixiにて「鯨馬」の名で多分一番最初に「パトレイバー2」を評論してくださいと提案しましたが,書き手は恐らく2ちゃんにてこの提案に同調していたどなたかでしょう.・・・
<太田>
 それは失礼しました。
<鯨馬>
 ついでに,・・・話題をいくつか:
 前々回だかの「ディスカッション」で,トムハンクスの発言がとりあげられ,同時に彼が制作したドラマ「Band of Brothers」への言及がありましたが,これは凄惨な戦場の様子が描かれていて,私は一時期はまりました.
 別に読み解くというほどの内容ではないと思いますが,もし興味をお持ちでしたらお貸しできます.
 ただし全部観ようとすると長いです.
 <太田さんに直接、>「日本の指導層は,本当にロシアを脅威に感じていたか」という趣旨の質問をし・・・た<ことがありました>が,西郷隆盛や鍋島閑叟や左宗棠にはロシア脅威論というかそんな発言があるそうです.
 橋本左内や李鴻章は逆に親露だったとか.(司馬遼太郎+陳舜臣「対談 中国を考える」(?うろおぼえ)文春文庫)
 この本では,日本の台湾(@清の南辺)出兵は,新疆等(@北辺)における清の対露防衛努力から資源を奪ってロシアの南進を容易にし,結果として皮肉にも日本自身の安全を危うくしてしまった,との興味深い話(仮説?)もありました.清末中国の塞防(対露)派と海防(対英)派については,陳舜臣「巷談中国近代英傑列伝」集英社新書という本にも詳しくありました.
 司馬遼太郎を批判的に見ていらっしゃることは知ってはいますが,原典を探す手がかりななればと思いお知らせします.
 飢饉・疫病・植民地統治―開発の中の英領インド
 脇村 孝平
http://www.amazon.co.jp/gp/product/product-description/4815804281/ref=dp_proddesc_0?ie=UTF8&n=465392&s=books
という本の中で,日英の帝国医療の興味深い比較があるそうです.植民地におけるコレラだかの疫病の予防医療において,英国が基本的に放置していたのに対し,日本は台湾人と日本人を差別せず当時の最新医療を施した,ということだそうです.
 私自身は未読です.「帝国」(岩波)という訳書の後書きで知りました.太田テーゼの補強にいかがでしょうか.
<太田>
 ご示唆、感謝します。
<kt2>
≫医療状況比較表そのもののURLは以下の通り。↓
http://spreadsheets.google.com/ccc?key=tsI9mtBAHd84DHdNQhO17Pg ≪(コラム#3905。太田)
 これを見て、「医者が少ないのに癌の割合は低く長寿で優秀ですね。改めて日本のお医者さんに感心します。」と思う人がいるのですねぇ。
 日本の医療は世界最高レベルである、とテレビで繰り返し放送されているからでしょうか?
≫癌もさることながら循環器系疾患については、日本の医療のパーフォーマンスもっと凄い。≪(同上)
 ふーっ(失望)。
 わが国に注目してこの表を眺めると、わが国の病床数が突出しているのが分かるでしょう。
 これが何を意味するのか分かりまして?(もったいぶった言い方で失礼)
 ヒント:太田さんがおそらく関心のあるビョーキに関連します。
<太田>
 前にも将来については懸念があると言ったと思うが、<癌や循環器系疾患等の>現状に関し、諸外国に比べて<日本の医療の>パーフォーマンスが高い、とは言えるんじゃないの。・・・
 そもそも日本の病床数が多いこと、その原因が何で、それがいかなる問題を引き起こしているかは広く知られている事実だよ。
 しかし、そのような「ムダ」がありつつも、現状に関しては、医療費の対GDP比等から、日本の医療のパーフォーマンスは高い、と言えるさ。
 以上について、異論があるのなら、きちんと論じなくっちゃ。
 すべてに、典拠をつけるのはもちろんだぜ。
<ρΒΒρ>(「たった一人の反乱」より)
≫遺憾ながら、第三者に迷惑がかかるので、このメールのやりとりは公表できないが・・。≪(コラム#3905。太田)
↑まぎらわし~と云うか、それ以前の問題。・・・
 典拠!典拠!と他者には言って、自分は出せない代物ならば、コラムに出さないよね普通は。
 それでも出した意図を考えると、太田さんにでっかい ×
 ・・・
<太田>
 「自衛隊の戦力はゼロ」論争を見るに,「まず結論ありき」で論を組みたてている可能性があるため,太田ソースの信頼性はD(クロスチェック必須)レベルであることを留意されたし.」(コラム#2978)的な文言を濫発してた消印所沢サンを思いだすねえ。
 私がソースを(意図的に)歪曲して使う人間、つまりはウソつきだと思ってるのなら、太田コラム読むの止めたらいかが?
<Ueyama>
 ・・・u<eyama>の主張は「有料コンテンツとしては弱い」という主張だったわけ。
 つまり「このまま続けるともしかすると「無料読者」が増える可能性はあるけれど「有料読者」は減っていくんじゃないか」。
 無料コラムとして今のところ位置づけられている「ディスカッション」と同じスタンスで配信する分には何も意見はなかった。
 無料ならなんだってかまわないっていってたよね。
 だから、それを言った時点で、太田さんが(自称の行間読みのプロとして)「もし無料コラム読者が増えるなら有料コラム読者が減ったってかまわない」っていってくれてたら、この会話に関しては終了してんだよね。
 だけど、ちょっと前だって、有料読者減に関して愚痴をこぼしてた気がするんだけどなあ。
 気のせいだったかね。
<太田>
 そういうこともあっただろうが、私がこぼしてたのは、それが収入減につながるからじゃないよ。
 ここでもあなたの唯金主義的上から目線(後で説明するよ)がそういうバイアスがかったモノの見方をさせているのさ。
 いずれにせよ、せめて、最初から、「太田さんは(クラシック)音楽の専門家じゃないのと同じく映画の専門家じゃないんだから、「一人題名のない音楽会」同様、映画評論は、自身及び読者の息抜き目的で、無料コラム、具体的には「ディスカッション」シリーズの一角に掲載すべきではないか」といった言い方をあなたはした方がよかった。
 ただ、その場合であっても、
一、映画評論とは何か、
二、映画専門家(オタク/知識の豊富なヒト)以外には水準の高い映画評論は書けないのか、
三、太田のこれまでの映画評論の水準は高いのか低いのか、
等をあなたの方から示さなければならないはずだ。
 これはコラム数本書くくらいの作業量・・最近ヒマなようだからできたかもよ・・を必要とするぜ。
 それをしないで断定的にモノを言えば、やっぱ、唯金主義的上から目線だってことになるの。
 (あなたは、私に小説評論コラムを書かせたかったくらいだから、私なら水準の高い文学評論コラムは書けるとあなたが思ってるのかな、それとも、文学の専門家でもない私が書く小説評論コラムだとやっぱし無料コラムにしかならないけど息抜きにはなるということか?)
 しかしだ、そもそも、(あなたの言う)ストーリー評論(小説批評的映画評論)は映画評論とは言えない、と言い切れるのかい?
 つまり、一のところで早くも躓いて前に進めなくなるんじゃないか?
 というのも、コラム#3738で言及した越智道雄明治大学名誉教授の映画『2012』評は、まさに(できは悪いけど)ストーリー評論であり、しかも、間違いなく彼は、これを書いてカネもらったはずだからね。
 蛇足ながら、最近書いた私の2篇の映画評論(未公開)は、映画評論と時事コラムとを兼ねたような形のものであり、これらがu定義のストーリー評論にあたるかどうかはビミョーだぜ。
 私が今後書くであろう映画評論はもっと多彩なものになるかもしれない。
 私の映画評論をストーリー評論と決めつけること自体、唯金主義的上から目線的・・長い-!・・フライングだったんじゃないかな。
<Ueyama>
≫また、うーさんもだ、太田さんに精神疾患(統合失調だったか?)を直言したのも問題はあるわな。≪(コラム#3903。ρΒΒρ)
 これね、ごめんね。でも、今までさんざん全文転載しといて、あの最後のときだけあそこだけ抜くってちょっと卑怯だよねぇ(笑)
 これ絶対悪印象だよって思ったw
 ただ、自閉症だってのは正直初めて会ったときから感じてたよ。
 身内にそれ(↓これ)がいるから。
http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/HTML/KEYAKI/ha.html
 まさしく太田のぶまさだと思うんだけど(笑)
 高機能自閉症ってのは興味を持った特定のことにのみ精力を注ぐから、同じ機能を持った人間よりもその分野に対しては長けていることが多いんだよね。
 ただの個性だよ。病気じゃあない。
 (だからまあ付き合いづらいのはわかってたけどw)
 それから太田さん、少なくとも「uに関しては」絶対に「コスト」の問題じゃないんです。
 もし最後のメールでそれを確信したんだったとしたらそれはまた自称プロの行間読みで妄想の誤解です。
 (そう、結局これがいいたかった。。)
 口幅ったいけど、uの生産性は正直周りを見てると常人のざっくり10倍弱くらいだと思います。だけどそうじゃない人もIT支援グループにはもちろん参加しているし、uができないことをその人たちがやっていることも理解してください。
 正直uの労力なんて太田さん家いったりするのをのぞきゃ、「うんこ」みたいなもんなんです。
 決して労力やコストの話じゃないんですよ。
 誰かに「会話にならない人の手伝いはできない」って言ったけど、
「口げんかにいつまでたっても勝てそうにないから」も追加しとくかねぇ(笑)。
<ΡββΡ>(同上)
>まことに勝手ながら、読者、特に有料読者の方々は、引き続き、ハードル走への挑戦を続けていただけないでしょうか。 しかし、これじゃ、有料読者が目減りし続けるわけだよなあ。 ああ、悩ましい。≪(コラム#3647。太田)
 映画評論はコムツカシクないから、方向性としてはいいんじゃない。
 誤解がとけたようだし円満退社?。。。できないなら、ここで、ぶちまけるがいいさw
<太田>
 そのぬるま湯的温情がUeyamaさんにはアダになるのよ。
 キミらは何と残酷な輩なんだ。
 彼は、(既に公開されたものだけをとっても)以下のような発言がいかに異常なものであるか、全く気付いていない。
 
>uの生産性は正直周りを見てると常人のざっくり10倍弱くらいだと思います。だけどそうじゃない人もIT支援グループにはもちろん参加している・・・
→傲慢この上もない発言。しかも、IT支援グループの残りの(残った)3人がイイ面の顔だと思わないの?(太田)
≫餓死せず、インターネットにアクセスできる、なんて環境は月に10万もあればつくれるでしょう。その程度の金・・・くらいだったらueyamaひとりでも出せなくはないんですけどね(出さないけど)。≪(コラム#3885。Ueyama)
→全くの誤解の上に立った発言だが、いずれにせよ、「出せなくはないんですけどね(出さないけど)」とはフツーの人は絶対よう言わんよ。(太田)
 これらだけをもってしても、「唯金主義的上から目線」以外には形容のしようはないね。
≫これ、結構あなたにとって深刻な問題ではないかな。・・・あなた自身の側に原因があるのではないか・・・≪(コラム#3889。太田)
 彼には、2ちゃんに投稿して傷をなめてもらうのは止めて、私がこう↑書いたことを何度も何度も噛み締めて欲しいんだな。
 ・・ここで止めようと一旦は思ったが、この際、可愛そうだけど、彼のために、(彼がうすうす自覚しつつ認めるのをはばかっていることを、)あえて踏み込んで書くことにしよう。
 私は、私と関わりを持った人々の真の姿を映し出す鏡のような因果な存在だって随分前から自覚している。
 その人の暗部を露呈させる触媒のような存在であると言い換えてもいい。
 私がフーテンの寅さんだってのは言い得て妙だね。
 そう、私は「異常なほど」「まとも」だからこそ鏡、ないし触媒になっちゃうわけ。
 (「私」を「太田コラム」で置き換えても、ほぼ同じようなことが言えそうだ。)
 その結果、これまでに私と関わりを持った多くの人々に生じた悲喜劇をここであげるわけにはいかないのが残念だけどね。
 さて、どうして私が、私を「自閉症」(今回、彼は「高機能自閉症(≒アスペルガー症候群)」と言い換えた)であると指摘したUeyama発言を抽出してコラムに転載したか。
 それは、私という鏡に映った彼自身の姿だからだよ。
 一体、アスペルガー症候群とはどんなものか。
 「彼等は行間を読むことが苦手あるいは不可能である。つまり、人が口に出して言葉で言わなければ、意図していることが何なのかを理解できない。」
 「一般的に、順序だったもの、規則的なものはアスペルガーの人を魅了する。これらへの興味が物質的あるいは社会的に有用な仕事と結びついた場合、アスペルガーの人は実り豊かな人生を送る可能性がある。 例えば、コンピューターに取りつかれた子供は大きくなって卓越したプログラマーになるかもしれない。」
 「他人に自分の主張を否定されることに強く嫌悪感を覚えるという人もいる。」
 「アスペルガーの人は高い知能と社交能力の低さを併せ持つと考える人もいる。」
 「現代社会に対し、非常に適応しにくい困難さをかかえている。あちこちで衝突が起こ<る>ことも少なくない。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%AB%E3%82%AC%E3%83%BC%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4
 これはUeyamaさんのことかってくらいピッタリだよね。
 しかも、それは、AとBにも共通している。
 実は、私の方こそ、Ueyamaさんと会った瞬間から、AとBとにあなたが酷似していることに驚き、いつの時点であなたが私から「逃走」するか、アマ「社会人類学者」として興味津々で(「逃走」しない可能性もあると自分に言い聞かせつつ、)見守ってきたんだよ。
 Ueyamaさんさあ、この精神障害は、まだ治療法が確立してないようだが、自分をそういうものとして常に直視してないと、これからの長い人生、「卓越したプログラマー(SE、SAと言い換えてもいい)」であり続けるだけじゃ、到底乗り切れないぜ。
 それでは、記事の紹介です。
 商船の護衛が初めてソマリアの海賊を射殺!↓
 Private security guards aboard a merchant ship plying the pirate-infested waters off Somalia shot dead one of several attackers trying to seize the vessel・・・. The killing was thought to have been the first involving private contractors・・・
http://www.nytimes.com/2010/03/25/world/africa/25pirate.html?ref=world&pagewanted=print
 女性が運動でメタボにならないようにするのはムチャ大変みたいよ。
 女性を含む日本人の食生活がいかに健全か、分かるね。↓
 ・・・The 60-minute-a-day recommendation, released online Tuesday in the Journal of the American Medical Assn., is aimed at women of normal weight who don’t want to diet but do want to avoid gaining weight over time. Most Americans gain about 1.5 pounds a year between age 25 and 55.・・・
http://www.latimes.com/news/nationworld/nation/la-sci-women-weight-gain24-2010mar24,0,4377150.story
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太田述正コラム#3908(2010.3.25)
<十字軍とは何だったのか(その2)>
→非公開