太田述正コラム#4179(2010.8.8)
<皆さんとディスカッション(続x917)>
<ST>
 有料メルマガ読者です。
 84歳の老人ですが、メルマガは理解できなくても、毎日目を通しております。
 ・・・
 メルマガ#4178<(未公開)>で、「帝国」が問題となりました。
 ところが、宣戦布告では「大日本帝国・大日本国」、「皇帝・天皇」と一定されてはおりません。
 これはどうしてでしょうか。
「日清戦争」明治27(1894)年8月1日 大日本帝国皇帝
「日露戦争」明治37(1904)年2月10日 大日本国皇帝
「世界大戦」大正3(1914)年8月23日 大日本国皇帝
「大東亜戦争」昭和16(1941)年12月8日 大日本帝国天皇
 (出典はいづれも当日付官報)
<太田>
 日本人ってのは、技術的なことでは、とことん細部までこだわるくせに、国号や元首の呼称については、あんまし気にしないのですな。↓
 「大日本・・・帝国憲法と同時に制定された皇室典範では日本帝國、大日本國と表記し、外交文書では日本、日本國とも称したし、国内向けの公文書でも同様であった。・・・
 英称は Empire of Japan、Great Japan、Empire of Greater Japan、Great Japanese Empire などがあった。・・・」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%B8%9D%E5%9B%BD#.E7.B5.8C.E7.B7.AF
 「明治維新以降、日本は国内・国外向けの各種文書において自国の国号を統一せず、大日本帝国憲法制定以後も「日本、日本國、日本帝國、大日本國、大日本帝國、Japan」など各種のものを併用していた[3]。このような実際の国号使用に統一性はなかったが、1935年(昭和10年)に帝国議会で国号の不統一が問題として取り上げられ、7月に外務省では外交文書上の国号を「大日本帝國」に統一することを決定し、宮内省も歩調を合わせ同様の国号表記を用いることとなった。・・・
 [3]例えば、下関条約では、天皇を「大日本國皇帝陛下」と、本文では「日本國」と、全権弁理大臣の肩書としては「大日本帝國」とそれぞれ表わされていた。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E5%8F%B7
 大体からして、自分の国をどう発音するかさえ気にしない↓のだから、「日本」人、ホント変わってますよね。
 「「にっぽん」もしくは「にほん」と読まれる。日本政府は、正式な読み方を明確に定めていないが、どちらでも良いとしている」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC
<ΕγΕγ>(「たった一人の反乱」より)
 テレビCMで日本でも有名になったアーロン・ネヴィルのアヴェマリアもなかなかいいとおもいます。
http://www.youtube.com/watch?v=OqObPtltpvA
 あとU2のボノとパバロッティの競演も発声のやり方が違いすぎて面白かった。
http://www.youtube.com/watch?v=V0OfJyc47e0
<太田>
 そいじゃ、もう1つの『アヴェマリア』もどうぞ。
 グノー(Charles Gounod。1818~93年)作で、バッハの『平均律クラヴィーア曲集 第1巻』の「前奏曲第1番ハ長調」を伴奏に、ラテン語の聖句「アヴェ・マリア」を歌詞に用いて完成させた声楽曲です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%82%A2_(%E3%82%B0%E3%83%8E%E3%83%BC)
 歌唱 Kiri Te Kanawa
http://www.youtube.com/watch?v=R93biXI1Mxg&feature=related
 二重奏への編曲(ピアノとバイオリン)
http://www.youtube.com/watch?v=5zqyzPjgj2E&feature=related
<太田>(ツイッターより)
 (コラム#4118に関し)オリバー・ストーンだろうが大江健三郎だろうが村上春樹だろうが、「作家」の政治的発言は、眉につばをつけて聞いた方がいい。
<ΕγγΕ>(同上)
 チョムスキーなど言語学者の政治的発言はどうなのかな。
 これも相当怪しいと思うんだけど。
 じゃあ、どんな人間の政治的発言を信頼しうるのだろう。
<太田>
 政治的発言って、国際政治に係る発言という趣旨だけどね。
 (さもないと、民主主義否定になりかねない。)
 要するに、国際政治を追っかけるプロでない人間の国際政治に係る発言なんて信用するなってこと。
 じゃ、なんで特に「作家」なのか。
 彼等、いかにももっともらしいフィクションをでっちあげるのが商売だから、その発言を聞かされた一般の人が化かされやすいからだよー。
 ちゅうか、こういう人々は、「凶器」を「会場」以外でふりまわさないように自制するのが当然だと思うんだけどな。
 格闘技のプロで、素人に殴られっぱなしで手出ししない人を見倣えっちゅうんだ。
<十津川昭和>
≫どうして今年になってから・・つまり、米国大使が広島式典に出席する運びになってから・・始めたの?≪(コラム#4177。太田)
 ここの団体は以前からやっていますよ。
→そいつは失礼。(太田)
http://www.shukenkaifuku.com/KoudouKatudou/2010/100310.html
http://www.shukenkaifuku.com/KoudouKatudou/2009/090806.html
http://www.shukenkaifuku.com/KoudouKatudou/2009/090310.html
http://www.shukenkaifuku.com/KoudouKatudou/2008/080310.html
http://www.shukenkaifuku.com/KoudouKatudou/070705.html
http://shukenkaifuku.jugem.jp/?day=20070321
http://www.shukenkaifuku.com/KoudouKatudou/070705.html
http://shukenkaifuku.jugem.jp/?day=20070321
→だけど、どう頑張っても3年前までしか遡れないようだね。(太田)
*この団体は所謂、右翼とか保守とは違い「民族派」です。
http://www.shukenkaifuku.com/Shusiaisatsubun.htm
→ナショナリストを自認し標榜する諸君を「右」と言わずしてどうする?(太田)
http://www.shukenkaifuku.com/shuchou/090110.html
<太田>
 太田コラムでもっと勉強をしてね。
 それでは、記事の紹介です。
 ロシアの山火事による煙の衛星撮影画像が載っている。こいつはひどい。↓
http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-10893215
 民主主義独裁の残滓がもたらす脅威以外で、最も大きい脅威の第一は、イスラム原理主義だ。↓
 ・・・in the forest in the Sharrun Valley, high in the Hindu Kush mountains of northern Afghanistan・・・a medical aid team of six Americans, a Briton, a German and four Afghans・・・were accosted by gunmen・・・.
 The gunmen marched the aid workers into the forest, stood 10 of them in a straight line, 7 men and 3 women, and shot them.・・・
 The Taliban claimed responsibility, accusing the group of being spies and Christian missionaries. ・・・
http://www.nytimes.com/2010/08/08/world/asia/08afghan.html?_r=1&hp=&pagewanted=print
 第二は、麻薬の非合法取引だ。↓
 ・・・Proponents of prohibition say there is at least one success story: Colombia. A decade ago it was overrun by cocaine-trafficking guerrillas and paramilitaries. Today, after $1.3bn of mostly military US aid, the state has recovered territory and authority and jailed top drug lords. Could Afghanistan and Mexico follow suit?・・・
 A policy proposal long confined to radical fringes became mainstream last year when three former Latin American presidents ? C���sar Gaviria of Colombia, Fernando Cardoso of Brazil and Ernesto Zedillo of Mexico ? urged governments to legalise marijuana to squeeze cartel profits. Influential thinktank the Brookings Institution backed the call.
 Last August, Argentina’s supreme court ruled it was unconstitutional to punish people for using marijuana for personal consumption, giving the government a green light for further liberalisation.・・・
 The logic behind legalisation is that marijuana accounts for about 60% of the $40-$60bn annual drug trade. Make it legal, goes the argument, and the cartels will lose most of their business while states gain tax revenue and shed the burden of jailing non-violent pot users.・・・
 Latin America’s drift away from a US-led drug war stems partly from Colombia and Mexico’s suffering and partly from growing boldness in challenging the gringo superpower. Bolivia and Venezuela have led the way by expelling US Drug Enforcement Administration officials. As a result, say US diplomats, drug trafficking has surged.・・・
http://www.guardian.co.uk/world/2010/aug/08/drugs-legalise-mexico-california
 しかし、後者の脅威は、麻薬を合法化することで解消する?↑
 流産したら、再妊娠を急げ、だとさ。↓
 ・・・Women who conceived within six months of their miscarriage were 34% less likely to miscarry again, compared with those who became pregnant six months to a year after the initial miscarriage. ・・・
http://www.time.com/time/health/article/0,8599,2009220,00.html
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太田述正コラム#4180(2010.8.8)
<映画評論6:バンド・オブ・ブラザース(その1)>
→非公開