太田述正コラム#4305(2010.10.10)
<皆さんとディスカッション(続x979)>
<BERNIE>
 講演会(オフ会)出席者の皆様、昨日は生憎の天気の中、足をお運び頂き、また、遅い時間までお付き合い頂き、誠にありがとうございました。
 次回は1月を予定しています。
 今回、都合が付かず、参加できなかった方もご参加をお待ちしています。
<中華番長発狂>(「たった一人の反乱」より)
 中国、ノルウェー大使に抗議=ノーベル平和賞めぐり
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101008-00000205-jij-int
 中国当局、海外ニュースを遮断=新華社、外務省談話のみ報道
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101008-00000118-jij-int
[いまさらだけど参考までに、決定までの中華砲]
 平和賞に圧力 「無理押し」大国の異様さ
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/445945/
 「民主活動家受賞すれば関係悪化」 中国外務次官、ノーベル平和賞選考に「圧力」
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/europe/445359/
<太田>
 ハイハイ。ご苦労サマ。
 では、私も。
 劉暁波のノーベル平和賞受賞を大部分の中共の人は全く知らされていない。↓
 ・・・”First, people don’t know who Liu Xiaobo is. Second, they don’t know what the 08 Charter is. Third, they don’t even know what a charter is. They don’t know, and they don’t want to know, because it’s dangerous to know,” said Zhou Xiaozheng, director of the Law of Sociology department at People’s University in Beijing.・・・
http://www.latimes.com/la-fg-china-dissident-20101010,0,3906857,print.story
 しかし、昨日引用したガーディアンのコラムが正しければ・・恐らく正しいのだろうが・・、知らされたところで、中共の人の大部分は、この記事に出てるようなことをほざいて、劉を非難するだろうってワケだ。↓
 ・・・In an editorial on Saturday, The Global Times, a state newspaper, accused the Nobel Committee of imposing “Western” values on China, showing contempt for its legal system and seeking to split the nation by provoking social strife. “Every Chinese can sense a deliberate maliciousness in doing so,” it said.
The English-language version of the same newspaper expanded on the theme, quoting an international relations professor at Renmin University, who said that the decision to select Mr. Liu for the prize was intended to humiliate China. “Such a decision will not only draw the ire of the Chinese public, but also damage the reputation of the prize,” said the professor, Shi Yinhong. ・・・
http://www.nytimes.com/2010/10/10/world/asia/10china.html?_r=1&hp=&pagewanted=print
<ΗδδΗ>(「たった一人の反乱」より)
≫その米国の属国たることを自ら選択した日本は、宗主国に庇護された形で、ハイポリティックスを放棄したエコノミック・アニマルとして、歴史のない無明界 に漂い続けて現在に至っている、ということになりましょうか。その結果が、日本における、現在の脳軟化症であり退廃・腐敗である、という ことでしょう。≪(コラム#4353。太田)
 経緯の説明としては分かりやすいけれど、問題はそういう事実をどんなに並べても「今でも戦争を繰り返している独立国アメリカと比べれば、エコノミックアニマルを続けるほうがはるかにマシ」という人たちの価値観を覆す材料にはならないということでしょう。
 結局はどっちの在り方が居心地が良いのかという好みの問題なのだから、好みが違う人に別の好みを押し付けても受け入れてくれるわけがない。
<太田>
 「好みの問題」じゃなく、論理の問題なんだわさ。
 「日本<の>現在の脳軟化症・・・退廃・腐敗」(コラム#4303)に憤慨しているところの、大部分の日本人の大部分・・舌噛みそうでゴメンな・・が、キミに言わせりゃ、日本が米国の属国である現状を・・そのことをどれだけ明確に自覚しているかどうかはともかくとして・・是認してるらしいけど、残念ながらこの二つは両立しないんだな。
 より端的に言えば、例えば、尖閣問題での政府の対応に憤慨する一方で、日本の「独立」(または米国との合邦)に反対する、ってのが現在の典型的日本人だとして、ボクに言わせりゃ、そんな御仁は、論理的に首尾一貫してない、支離滅裂人間じゃ、ってことなの。
 そこまで説明しても分かってもらえないようなら、それは「好みの問題」なのではなく、単にその「典型的日本人」サマの頭が極度に悪い、ということなのであるぞ。
 そんな人に出会ったら、そういう風にホントのこと言ってあげてね。
 さて、以上のハナシ、キミは分かったかい?
 分かんない? 
 おお、キミも「典型的日本人」だったのね。
 別件だが、昨日のオフ会関連の訂正があります。
 一つは「講演」原稿中の下掲です。
 「クリミア・・・戦争に敗れたロシアは、以後半世紀にわたって中欧における支配的影響力を失った。」→「クリミア・・・戦争に敗れたロシアは、以後1世紀にわたって中欧における支配的影響力を失った。」(ブログは訂正済み)
 もう一つは、議論中、私が「毎日15紙に目を通し、平均すれば各紙2本ずつとして、計30本くらいの記事類を読んでいる」と申し上げたところ、これは、そもそも14紙と1誌(スレート)の誤りですし、改めて雑誌もきちんとカウントしてみたら、この「スレート」以外に、(「スレート」からアクセスしている)「ニューズウィーク」、(ニューヨークタイムスからアクセスしている)「シュピーゲル」、独立してアクセスしている「タイム」があるので、「14紙と4誌に毎日目を通しているということになり、各紙ないし各誌2本ずつとして、計40本弱の記事類を読んでいる」に訂正させてもらいます。
 それでは、その他の記事の紹介です。
 バカ中共当局め。↓
 「・・・中国当局に事実上拘束された日本の準大手ゼネコン、フジタ(本社・東京都渋谷区)の社員ら日本人4人のうち、唯一取り調べが続いていた現地法人出向中の高橋定(さだむ)さん(57)が9日、釈放された。・・・」
http://www.asahi.com/international/update/1009/TKY201010090206.html
 「・・・前原外相は9日、岡山県玉野市内で記者団に対し「これほど長い間、監視に置かれていた理由が全く判明していない。中国側に詳しい理由の説明を求めていきたい」と強調した。」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20101010-OYT1T00025.htm
 ウクライナは、世界への売春婦の供給源だとよ。↓
 Prostitution, Ukraine’s Unstoppable Export・・・
 ・・・the dozen aid workers and prostitutes TIME spoke to in Odessa said that sex trafficking through the city has moved away from being an industry run on fear to one driven by voluntary, if desperate, participation.・・・
http://www.time.com/time/world/article/0,8599,2022987,00.html
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太田述正コラム#4306(2010.10.10)
<ジョージ・ワシントン(その2)>
→非公開