太田述正コラム#4379(2010.11.16)
<皆さんとディスカッション(続x1016)>
<μΔΔμ>(「たった一人の反乱」より)
 時系列から見るとわかるとおもうが、太田さんのキツイ返しから暫くの間は<植田さんによる>太田さん関連の投稿がめずらしいくらいに無かった経緯がある。(著しく頻度が下がった)
 実は他人事ながら気になっていたんだよね~。
 植田さん、年齢も太田さんより若干上でなかったっけ? 
 WEB上とはいえ面子もあるだろーし、擁護(?)して で、遠慮なしのこんな返しをするヒトに普通は遭遇しないし…。
 しかし、植田さんには悪いがそれが太田さんの真摯さの表現ということで、凄いヒトなんだな~と素直に感心したんだよな・・個人的には。
<TA>
≫戦前の日本の国防費が米国のそれを上回ってたというのは日本が日支戦争をやってたことを考慮しても驚きだね。日支戦争をやってたことだって日本兵の練度を米兵に比べて高めていたに違いない。何かひらめかないか?≪(ツイッター→コラム#4377。太田)
 これを読んで私もいろいろと考えましたが、結局答えは分かりませんでした。
 太田さんが出したクイズ、単なる余興程度として、軽く考えていました。
 しかし、昨日完結した非公開コラムの「『吉田茂の自問』を読む」シリーズを再読すると、下記のようなヒントがしっかりと述べられていました。
≫更に言えば、(私としても、ここはもっときちんと検証する必要がありますが、)1940年中、そして遅くとも1941年初までに、必ずしも「国力不相応」とは言えないところの、日本による対英(だけ)開戦を押しとどめた外務省の責任に口を拭っているのはいかなる料簡なのでしょうか。≪(コラム#4372。太田)
 最近の「皆さんとディスカッション」での、植田氏への太田さんの言を思い出すに、これは(主に有料)読者に対する太田さんからの無言のメッセージであり、余興などという生易しいものではなく、「しっかり読め!」、「深く考えろ!」、というプレッシャーであると気付きました。
 読者に対してここまでのものを求める太田さんの想いを想像するに、今更ながら、自分が恐ろしい世界に足を踏み入れていることを知りました。
<太田>
 私は、人間や社会について、自分がおかしいとか不思議だなと思ったことを解明する一人旅を続けていて、その様子を皆さんに同時中継している、といったところであり、皆さんがそれをご覧になっていてどう思われるかはご自由ですよ。
 もちろん、この旅に様々な形でご支援をいただいたり、忠告やご叱正をいただくことは大歓迎です。
<μΔΔμ>(「たった一人の反乱」より)
 事業仕分け廃止を主張=判定に反発、「最後にすべきだ」―総務政務官 (時事通信)
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_shiwake__20101115_6/story/101115jijiX853/
 落ち目の三度笠…押しかけ子分の側近からも見くびられているんだなぁ…。
<ΔμΔμ>(同上)
 これ↓なんか「盗人猛々しい」と思いたくなるよ。決して盗人じゃないけどね。
 「看板かけ替え事業などメス
 「看板掛け替え」が疑われた国交省所管の「観光地域づくりプラットフォーム支援事業」など二事業は予算要求を半減し、抜本的見直しと判定。同省が一一年度予算で新規要求したスポーツ観光支援事業を含む三事業は、効果不明として廃止と結論づけた。
 「訪日旅行促進(ビジット・ジャパン)事業」は予算縮減とし、「国際会議誘致推進」は予算計上見送りと判定した。」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2010111502000054.html
 官僚どもは、税金は打出の小槌みたいに教育されたのかな。
<ΔΔμμ>(同上)
 民主党は政権取って一年もしないうちに内部で権力闘争など馬鹿すぎて話になりませんな。
 これからどうするつもりだろう?
<太田>
 行政府内の予算編成過程を公開すべきではない、というのが私のスタンス(コラム#3689)だっての覚えといてね。
<μΔΔμ>(同上)
 「北方領土訪問、悪いのか」=ロシア大統領、菅首相に (時事通信)
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_northern_territories__20101115_3/story/101115jijiX825/
 メドベージェフの言うとおり!~菅は何も言えずに涙目なんだろーと容易に推測できる情けなさ。
 要は、相手にされていないだけなんだよな。 
 遠慮のなさは逆に清々しい。
 宗主国様に逆らって独自外交すれば角栄のように抹殺させられるし(そんな器量がある筈も無いし)、おとなしい宦官首相では完全に見くびられているし、言葉はアレだが年功序列で小さなシマで威張りくさっている区役所の戸籍係長のようなもんとでも…トホホ。 まぁ属国の分際で、世界中に「頭が高~い!」と叱責された我が日本の首相を観て、いくら鈍牛でもそろそろいい加減に目を覚まさないとかな~りマズイとおもうが…。
<ΔΔμμ>(同上)
 「ロ、2島返還方針も撤回と報道 「日本と交渉せず」 【モスクワ共同】
 15日付のロシア紙コメルサントは、13日の日ロ首脳会談に関する記事で、北方領土問題についてロシアは1956年の日ソ共同宣言に基づき、平和条約締結後の歯舞、色丹の2島引き渡しに応じるつもりだったが、今後は方針を変更し、同宣言に基づいて日本と交渉することはないと報じた。
 ロシア側の消息筋が明らかにしたという。
 同筋は、まず2島引き渡しを実現し、残る島も最終的に返還させるとの「アニメ的」な幻想を日本側が抱いていると批判した上で「これらの島はロシア領であり、この問題を協議することはないというのが今のわれわれの立場だ」と強調したという。
 またロシア政府系企業ガスプロムのミレル社長が訪日を中止し、極東ウラジオストク近郊で計画している液化天然ガス(LNG)プラント関連の契約文書が日本側との間で調印されなかったことにも触れ、ガスプロムは日本でなく、韓国を契約相手に選ぶ可能性があると指摘した。」
http://www.47news.jp/CN/201011/CN2010111501000842.html
 大使召喚→宣戦布告でおkですか?
<ΔμμΔ>(同上)
 菅首相の「ぼっち」っぷりが可哀想すぎると話題に 【画像あり】
http://news020.blog13.fc2.com/blog-entry-1058.html
<ΜΜδδ>(同上)
 <ΔΔμμクン、>どこの政党が与党かが、最大の問題じゃなくて、60代、70代の世代の知性がゴミ過ぎるような気がしてきた。
 一気に40代まで世代交代しないと、どうにもならない気がしてきた。
<ΜδΜδ>(同上)
 30代、40代も大して変わらんだろ。
 しかし、日本の周囲から日本の安全保障・外交における自立を促す顕著な動きがあるので、日本もようやく普通の国になるんだろう。
 日本と国境を接するロシア・中国・北朝鮮と核も持ってるんだし、今時非核三原則もないだろう。
<太田>(ツイッターより)
 (コラム#4377に関し)大江健三郎に『万延元年のフットボール』という作品があるが、この年(≒1860年)、米国を、エドワード(後英国王)と幕府の使節団とが訪問して、どっちも大変な話題になったわけだ。誰か新たな小説書かない?
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 逮捕なし・起訴あり、という私の予想の前半はあたった。↓
 「・・・映像流出事件で、警視庁と東京地検は・・・海上保安官(43)について、国家公務員法の守秘義務違反容疑での逮捕を見送る方針を決めた。・・・」
http://www.asahi.com/national/update/1115/TKY201011150198.html
 海上保安大学校も、その映像をダウンロードした(上記保安官の)同僚も「共犯」とは言えないし、処分の対象にもなりえないな。↓
 「・・・海上保安大学校(広島県呉市)側が、第11管区海上保安本部(那覇)から映像を受け取る際、データの容量が大きく送信に時間がかかったため受信できていないと勘違いし、映像が共有フォルダーに放置された疑いがある・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010111601000047.html
 自民党への絶望はかくも深い。↓
 「・・・菅直人内閣の支持率は27%で、前回調査(10月5、6日)の45%から急落した。不支持率は52%(前回36%)。・・・
 衆院の解散総選挙については「できるだけ早く実施すべきだ」31%を「急ぐ必要はない」60%が大きく上回っている。・・・」
http://www.asahi.com/politics/update/1115/TKY201011150328.html
 恐らくは米国またはイスラエル・・そして恐らくはイスラエル・・によるイラン核施設に対するマルウェア攻撃は、成功し、ウラン濃縮のための遠心分離装置の一部、可能性としては全部、が破壊されたってことじゃないかな。
 当分の間、イラン核施設に対する物理的攻撃は、その必要がないので、行われないのでは?↓
 ・・・a Stuxnet researcher at Symantec wrote that the software firm had concluded that the worm targeted industrial systems with high frequency “converter drives” from two specific vendors, including one in Iran.
 Independently, Langner Communications of Germany, a systems security firm, also announced over the weekend that another part of the worm’s attack code was configured in a way to target a control system for steam turbines used in power plants, such as those installed at the Bushehr nuclear power plant in Iran. Langner also confirmed that the worm appeared to attack key components of centrifuges. ・・・
 ・・・the targeted frequency range, from 807 megahertz to 1210 megahertz, “is consistent with the operational frequencies of gas centrifuges used for uranium enrichment.” ・・・
 Stuxnet <was> likely aimed to destroy Iran’s gas centrifuges, which could produce enriched uranium for both nuclear fuel and nuclear bombs.・・・
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/11/15/AR2010111505956_pf.html
 久しぶりに日本人による研究が記事になってた。↓
 「面白いことでもお金稼ぎが目的になると楽しめなくなり、自発的なやる気が低下することが、脳活動の変化として裏付けられた。・・・」
http://www.asahi.com/national/jiji/JJT201011160005.html
 ワシントンポストが、他紙(ウォールストリートジャーナル)の記事について大特集を組んでいた。↓
http://views.washingtonpost.com/on-success/2010/11/what_doesnt_kill_you/all.html
 それは先月の記事だったんだけど、
 Friedrich Nietzsche was right?sort of. ・・・
→という、出だしを目にしただけで以下を読むのを止めた、というか、この記事をダウンロードするの止めちゃってたんだな。
 それくらい、欧州の哲学者・思想家に対する嫌悪感が私にはあるってことだ。
 そこで、今日、改めてダウンロードして読んでみた。
 要するに順風満帆の生涯も逆境の連続の生涯も精神的肉体的健康には良くないのであって、「適度」な逆境を経験する生涯が最も健康に資するってことだ。↓
 ・・・age, personality characteristics and social support systems had no measurable impact on the relationship between adversity and mental health.
 ・・・people who had experienced a few adverse events in their lives reported better mental health and well being than people with a history of frequent adversity and people with no history of misfortune. ・・・
 ・・・people who have experienced around two to four adverse events in their lifetimes appeared to be the best off. Recent events?within the last six to 18 months?signaled worse mental health on the whole, suggesting that it may take time for an experience of adversity to bolster resilience.・・・
http://online.wsj.com/article/SB10001424052702303496104575560261828332840.html
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太田述正コラム#4380(2010.11.16)
<米人種主義的帝国主義の構造(その1)>
→非公開