太田述正コラム#4553(2011.2.11)
<皆さんとディスカッション(続x1103)>
<太田>(ツイッターより)
(コラム#4328に関し)「15年戦争」中に日本が犯した戦争犯罪なんて、ナチスドイツどころか、米国が犯した戦争犯罪に比べてもピーナツみたいなもんよ。
「右」の諸君、これを正視する小さな勇気を持つと同時に、米国の戦争犯罪の追及をしろ!
<ikenokenji>(同上)
第二次大戦参戦国に無謬の国家などあったはずはない。
日本の戦争犯罪、精査すればするほど露見するのは各国の深刻な戦争犯罪であり、日本の戦争責任を追及する諸外国も、本音では日本が戦争犯罪と真剣に向き合うことなど望んではいないように思われます。
<ΦΔΦΔ>(「たった一人の反乱」より)
河村たかしは何かといえば民主主義と強調しているけど、属国に民主主義が成立すると本当に思っているんだろうか?
それとも日本は独立国だと思っているんだろうか?
一度面と向かって聞いてみたいね。
<ΦΔΔΦ>(同上)
いつだか、太田さんが『政治屋(ポピュリスト)と政治家を判断するメルクマールは安全保障感覚があるか、ないかだ』みたいな事を言ってたが、属国状態が続く限り安全保障感覚が培われる事は無いのだから、必然的に政治家はポピュリストにならざるを得ないと言うことだろうな。
そして当然の結果として、日本の民主主義がポピュリズム的な傾向を帯びてしまってる訳だな。
ところで、yahooでポピュリズムを検索すると、関連検索に河○たかしと出るなw
http://search.yahoo.co.jp/search?p=%E3%83%9D%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0&search.x=1&fr=top_of3_sa&tid=top_of3_sa&ei=UTF-8&aq=&oq=
<ΔΦΔΦ>(同上)
小沢氏離党拒否 除籍処分で筋通すべきだ
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110211/stt11021103240001-n1.htm
小沢っちも進退極まったって事なんかねぇ。
小沢元代表の進退 武村正義氏、勝谷誠彦氏
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110211/stt11021107410003-n1.htm
武村正義氏が言うように自ら腹掻っ捌いてケジメつけてくれれば話はスムーズなんだけど、小沢は真逆を行くタイプだし、まだまだゴタゴタするだろうね。
それにしても勝谷誠彦は何でここまで小沢に肩入れしてんだろ?
<Fat Tail>
–コラム#4551について–
「日本国債の国内消化構造はいつまで維持できるか」
http://www.bk.mufg.jp/report/ecorevi2010/review100428.pdf
上記は2010年4月に三菱東京UFJ銀行の経済調査室が出したレポートで、当時結構話題になりました。
4つのシナリオを想定し、2020年までの新規発行国債に係る国内消化率の推移を試算したものです。
12ページと短いペーパーなので、直接目を通されることをお薦め致します。
今後国債の海外保有比率が上昇することが見込まれる、ということも踏まえた上で、この議論に関するMNさまの今後の説明を待ちたいと思います。
<太田>
ご紹介のレポートのポイントは以下の通りですね。
「国・地方・社会保障基金(年金等)を合わせた一般政府ベースの債務残高(グロス)をみると、わが国は名目GDP比189%と先進国中で群を抜いて大きく、またグロスの債務から政府の資産を差し引いた純(ネット)債務残高でも同96%とイタリア(同97%)に次ぐ大きさとなっている。・・・
OECDの予想では、2010年の日本の純債務残高は名目GDP比105%とイタリア(同101%)を上回り、純債務ベースでも先進国中最大となることが見込まれている。・・・
日本国債の保有構造をみると、94.8%が国内で保有されており、他の主要国と比較して海外保有比率は極めて低い・・・。国債の大半が国内の投資家によって安定的に購入されていることが、利回り上昇を抑制する一因になっている。・・・
政府債務の増大は続いてきたものの、国全体では資金余剰状態が継続しているため、金利上昇に結びつきにくい構造となっているといえる。 ・・・
家計の金融資産全体の2.4%にとどまっている・・・。一方、家計資産の多くが預け入れられている、預金取扱機関(銀行等)や保険年金基金の資産構成をみると、国債等が大きなウェイトを占めており、家計資産は、金融機関を経由して公的部門のファイナンスに充てられる構造となっている。・・・
<しかし、わが国の>貯蓄率は低下傾向を辿っている・・・。高齢化の進行 によって貯蓄取り崩し層である 60 歳代以上・・・の比率が高まっていることが背景にあり、今後一段と貯蓄率に対する下押し圧力は強まっていこう。・・・
税制や家計・企業の資産・債務構造について、現状に近い状態が続くと仮定して試算を行うと、2020年度には国債の新規発行分のうち国内で消化しうる比率は64.6%に低下する結果となった。・・・
国債の国内消化率が低下し、海外による保有が増加していった場合、日本国債に対しては現在よりも高い利回りを求められることとなろう。
わが国が持続的な成長を確保するためには、成長戦略の実施によって成長率を引き上げるとともに、景気の強さを見定めた上で消費税率引き上げや社会保障制度の抜本的改革といった実効性のある財政再建策を実行に移す必要がある。」
話は変わりますが、「日英同盟をめぐって(続)」シリーズ(未公開)を書く際にインド国民軍のことを調べていて、同軍の軍歌が今でもインドで盛んに使われていることを知りました。
なかなか良い曲ですよ。↓
Kadam Kadam Badaye Ja (Captain Ram Singh Thakur作曲)
http://www.youtube.com/watch?v=XZ-Cjv1rnTM
さて、チャンドラ・ボースを首班とする「自由インド政府/インド国民軍」の国歌の ‘Subh Sukh Chain’ は、ノーベル文学賞受賞作家のタゴール(Rabindranath Tagore)作詞作曲の歌曲の歌詞におけるサンスクリット化したベンガル語をヒンドゥー語に意訳したものに対し、上記軍歌の作曲家と同じ作曲家が曲をつけたものです。
(歌詞抜きのこの曲の演奏が聴けます。↓)
http://en.wikipedia.org/wiki/Subh_Sukh_Chain
ちなみに、現在のインド国歌の ‘Jana Gana Mana’ は、上記のタゴール作詞作曲の歌曲がそのまま用いられています。
http://en.wikipedia.org/wiki/Jana_Gana_Mana
聴いてみたい方はどうぞ。↓
http://www.youtube.com/watch?v=Bh26zOjIh9I
自由インドと現在のインドの、いわく言い難い深い縁がこんなところからも伺えますね。
<太田>
それでは、その他の記事の紹介です。
台湾のコミントとエリントを所管していた大将がハニートラップ+カネで中共のスパイやってたってんじゃ目もあてられないね。↓
Army General Lo Hsien-che (羅賢哲), detained in what could be the nation’s worst espionage case in 50 years, ・・・was allegedly recruited while stationed in Thailand between 2002 and 2005, drawn in by a honeytrap set by the agent, then in her early 30s.・・・
Before his arrest on Jan. 27, Lo was head of communications and electronic information at the Army Command Headquarters.・・・
Lo allegedly began to work for China in 2004, providing classified information, and received a reward of between US$100,000 and US$200,000 each time.・・・
He was promoted to the rank of general in 2008.・・・
http://www.taipeitimes.com/News/taiwan/archives/2011/02/11/2003495608
辞任報道が流れてからムバラクが辞任を否定したので怒り狂う群衆。
いよいよ「面白く」なってきたエジプト情勢。↓
・・・the soldiers have to decide whether Egypt is revisiting 1952, to create a supposedly better version of the hybrid military-civilian state that was set up by the Free Officers, or going back to the revolution of 1919, to renew the British-style parliamentary democracy that was created after that upheaval. It is a momentous decision.・・・
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2011/feb/11/egypt-hosni-mubarak
セックス醜聞等の山のような醜聞にもかかわらず、首相を辞任しないイタリアのベルルスコーニ。
日本の小沢、エジプトのムバラク、そしてベルルスコーニは、何が何でも辞めない、世界の恥曝し政治家三兄弟ってところだな。
それにしても、ベルルスコーニに対する追及が甘いイタリア国民。
日本国民よりも民度が低いとしても誰も驚かないが、エジプト国民よりも民度の低いイタリア国民だってバレちゃったな。↓
http://www.doublex.com/blog
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一人題名のない音楽会です。
三連休ゆえ、前倒ししました。
スペイン特集中のパブロ・サラサーテの2回目です。
サラサーテの曲、私の好みに合わないものがほとんどありません
[Reverie] Eduardo H. Asiain
http://www.youtube.com/watch?v=MWP2CkVoheg&feature=related
[Zortzico Miramar] Eduardo H. Asiain
http://www.youtube.com/watch?v=CPZgaUCyCQs&feature=related
[The farewells] Eduardo H. Asiain
http://www.youtube.com/watch?v=WeoU2tueflg&feature=related
[Playera] Josef Hassid
http://www.youtube.com/watch?v=4TQLrq07yRI&feature=related
[Petenera] Ruggiero Ricci
http://www.youtube.com/watch?v=WdPACY4FnEg&feature=related
[Jota de Pablo] Vasa Prihoda
http://www.youtube.com/watch?v=QIwAGXAvsoo&feature=related
[バスク奇想曲(caprice basque)] Natia Mdinaradze
http://www.youtube.com/watch?v=TjcUnmBEc28&feature=related
同上 メニューヒン 対照的にテンポが速い演奏です。
http://www.youtube.com/watch?v=iRkxGm-V6bI&feature=related
以下、
[魔笛幻想曲(The Magic Flute Fantasy)](モーツァルト作曲) Gil Shaham
http://www.youtube.com/watch?v=Cw3GrcL2JSw&feature=related
[ファウスト幻想曲(Faust Fantasy)](グノー作曲) Gil Shaham
http://www.youtube.com/watch?v=hqPo1OHatog&feature=related
[カルメン幻想曲(Carmen Fantasy)](ビゼー作曲) Gil Shaham コラム#3388で紹介した二人のバイオリン奏者によるもの、いずれも削除されていたので残念です。
http://www.youtube.com/watch?v=cKXG85mc8yY&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=SffntY-jwKA&feature=related
(上記を更にクラリネット編曲したもの クラリネット演奏:Mate Bekavac (コラム#3888で紹介)を再掲しておきます。)
http://www.youtube.com/watch?v=JrS-CanzAtU&feature=related )
<サラサーテは完。スペイン特集は続く。>
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太田述正コラム#4554(2011.2.11)
<日英同盟をめぐって(続)その10)>
→非公開
皆さんとディスカッション(続x1103)
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