太田述正コラム#4779(2011.5.31)
<皆さんとディスカッション(続x1220)>
<太田>(ツイッターより)
先刻ご承知の人もいるだろうけど、三つの楽器をあやつる台湾の美少女。
http://bit.ly/mPUUsT
残念ながら、三つ同時に演奏、というわけにはいかないようだ。
それにしてもスゴイ人気だね。
<hiroco2003>
三つの楽器と言えば歌舞伎の阿古屋を、持ち変えといえばケンブリッヂ・バスカーズを彷彿とさせます。
弓でスイッチ切るのがチャーミングですね。
http://youtu.be/CiVlAevviq8
<太田>
ムム。おこと、デキルな。
以下、参考まで。↓
阿古屋:『壇浦兜軍記【だんのうらかぶとぐんき】』の「阿古屋琴責【あこやことぜめ】」とよばれる場面に登場する傾城・・・です。傾城の中でも大役の一つで、典型的な傾城の扮装・・・である豪華・・・な打掛【うちかけ】や俎板帯【まないたおび】という姿で登場します。阿古屋を演じる女方【おんながた】は、舞台・・・上で実際に琴・三味線・胡弓を演奏します。しかしただ演奏するだけでなく、その時の阿古屋の心情も表現しなくてはならないため、大変難しい役とされています。
http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/edc_dic/dictionary/dic_a/dic_a_62.html
ケンブリッジ・バスカーズ(The Cambridge Buskers):The Cambridge Buskers were a duo of British musicians, whose career began in the late 1970s and are now called The Classic Buskers, still going strong today.
Michael Copley and Dag Ingram met when they were students at Cambridge University.・・・The accordionist is no longer Dag Ingram, but Ian Moore, a talented organist, composer and singer (and a winner of the Doris Wookey Organ prize).
http://en.wikipedia.org/wiki/Cambridge_Buskers
http://www.kanshin.com/diary/958277
http://www.youtube.com/watch?v=BI5LCCaMoCo
<太田>(ツイッターより)
これもちょっと古いが、「ドラマ「マルモのおきて」主題歌 今度は6冠制覇」。
http://bit.ly/jsTkaZ
http://bit.ly/muUmAi
この歌+踊りのブレイクは、何を意味してるんだろう?
<けいc。>
私の愚問への回答ありがとうございます。
もう少しディスカッションを続けさせてもらってもいいですか?
私の理解では太田さんのアナロジーは米国と日本のことをおっしゃっていると思いますが、この解釈は正しいでしょうか?
≫通りすがりの大男(米国)に強姦されようとした少女(日本)が徹底的に抵抗したために殺されたとして、あなたはその亡くなった少女の遺影に向かって、その抵抗の「メリットは何だったんでしょうか」と問いかけるのですか。≪(コラム#4777。太田)
強姦男と少女(開戦前には日本にはアメリカに比する軍事費とそれなりの軍備があった。またその強姦男に少女は兵糧(原油輸入)のほとんどを依存していた・・・)の例えの妥当性は他者に任せますが。
http://oilgas-info.jogmec.go.jp/pdf/3/3524/201003_071e.pdf
世間一般では、最後通告と捕らえられたハル・ノートには実際には期限がついてい<な>かった点はどうお考えでしょうか?
http://www007.upp.so-net.ne.jp/togo/dic/data/hullnote.html
近代国家の血である原油の兵糧攻めにしておいて、そんなことは関係ない!との一喝が聞こえてきそうですが、強姦魔の米国に宣戦布告をするにあたり日本の政策実行者は自らの選択肢を事前に広げる芸がなかった・・・という反省は成り立たないでしょうか?
<太田>
ハルノートが最終段階での仕上げだったのか、まだその先が予定されていたのかはともかく、それ以前から、(同床異夢と言ってもよかったけれど、)チャーチルもローズベルトも日本に対米開戦をさせようという魂胆で対日挑発を繰り返してきていたことを思い出してください(コラム#省略)。
下心あるストーカーが執拗に少女に迫っていたところ、少女は、ハルノートを見て、相手がついに襲い掛かってきたと受け止めて死に物狂いの抵抗を始めた、と見りゃいいでしょう。
<τετε>(「たった一人の反乱」より)
≫そこまで言うなら、誰に首相になって欲しいんや? あげてみ。≪(コラム#4777。太田)
横から話に割って入って恐縮ですが野田佳彦とかどうでしょうか?
野田がなっても結局はグダグダになるでしょうけど他に思いつかない・・・。
<τεετ>(同上)
≫陸山会公判】水谷建設会長「裏金は小沢側に渡ってない。社長がネコババした」と法廷で証言 検察涙目≪(コラム#4773。ΤεΤε)
は、2chのスレタイじゃねーかwww。
しかも、捏造スレタイだし。
ドンマイ。
<ττεε>(同上)
≫小沢から要求があった・・だって受け渡しが成立するためには相手の同意(欲しい、受け取るという意思表示)が必要だろ・・ので当時の社長が当時の会長に払います、と説明したところ、会長は、即、了解したわけだ。≪ (コラム#4777。太田)
↑
「小沢からの要求」・・これ自体が、社長の偽証(若しくは検察側のストーリー)であり、水谷建設では、「裏金を渡す際には1人では行かず、帳簿を作って厳格に管理するのが会社のルールだった」と法廷で証言しているように、当たり前過ぎだが、合計1億円という大金であれば、なおさら厳格な管理が成されていただろうことに、疑問の余地はない当然のこと。
定例役員会で必ず会計報告の義務があり、噴飯モノのような社長のチャランポラン証言が通るような規模や独裁制の強い会社では水谷建設はありえない(笑)。←社会人経験者であればわかるよね。
ここに至っては単に小沢疑惑という枠を超え、もはや大阪地検特捜部の前田元主任検事(改ざんしたフロッピーディスク)事件に続く 検察の存在自体を失いかねない信用問題~検察の捏造事件が再び発覚する検察組織にとり大きな致命的な“事件”ということ。
おいらも個人的には小沢はどーでもよいとおもうが、どっこい検察はそうはいかない。小沢をダシに使って会社からカネを引き出した・・・だけで済むような話では無い。
≫亀井なんて、小沢に勝るとも劣らない・・だって捕まんないでしょ・・旧自民党的ダーティー政治家≪(同上)
亀井のこと(情報)は昔からよく知ってる。
太田さんは、清廉潔白なヒト以外は全て駄目って言いたいの?(CIAに弱みを握られるから?)
<コラム#4777でボクが>書いたように「汚染されたものは地方自治体が処理できない法律→国が処理しなければならない」のであるのにもかかわらず政府は何にも仙人を決め込んでいるよりは、太田さんや世間では悪人と評されようが、危機的な原発の情報を隠さず公開して、広範囲に及ぶ放射能汚染の処理を推し進めることができるような人物が今こそ待たれているんだろ。
散々の悪評だったあの元村山総理でさえ、神戸震災では「私が全責任を負うのでどんどん復興のため実行するように」と言って仕事をしたのが、管総理は何をやった?
原発情報操作(隠蔽)で国民の(世界中の)信用を失い、じき震災から3ヶ月になるのに事態は進展するどころか益々悪化してなす術なくただお手上げで呆けているだけ(笑)。
重複するが、放射能物質に汚染されたものは国が(迅速に)処理しなければならない(国しか処理の権限がない)。
で、ほったらかしで、日々放射能物質が蓄積され続けているんだぜ。
前田受刑者だけじゃない!小沢捜査に投入された2人の「ワル」検事
http://asumaken.blog41.fc2.com/blog-entry-3135.html
↑
元記事が小沢砲の日刊ゲンダイ(笑)とは云え、改ざん検察官のあくどさは度し難い。
蜂須賀三紀雄検事(38)、花崎政之検事(48)・・・続々と、汚らしいゴキブリ君のように一匹見つけたら其処にはその何倍ものゴキブリ君が出てくるとのゴキブリ駆除財のCMそのまんまが、現在の検察(笑)。
検察の悪あがきに「美しくない」と裁判長も一喝・・・だと(笑)。
最近の小沢公判の流れ(新証言)と、奇怪な渡部との邂逅(笑)、小沢一郎・民主党元代表インタビュー<(前出)>:一問一答・・・
小沢の反撃開始で検察涙目の図だな(笑)。
<太田>
>太田さんは、清廉潔白なヒト以外は全て駄目って言いたいの?
だから、チミ、誰ならいいんだって何度も聞いてるだろ。
>裁判長も一喝
チミ、裁判官にはまだ幻想を抱いてるみたいね。
甘い甘い。
清濁併せのむ人物、大いに結構だが、「濁」を手段にしているか目的(の一部)にまでしているか、がボクの人物判断のメルクマールだ。
ボクから見ると、小沢を始めとする旧自民党ハト派の大部分とタカ派の相当部分が後者であるのに対し、検察官の大部分、裁判官の大部分はせいぜい前者だってこと。
<enomoto0728>
–よろしくお願いいたします–
いつも学ばさせていただいております。
戦前の先人達の安全保障の軸が、対ロシアであったということや、実際ロシアという国がどのような国家(であったのか)なのかは、コラムにより認識できたのですが、先人達がいつ頃から、なぜ(という表現は適切ではないかもしれませんが)対ロシアを軸においていったのか、そのプロセスなど参考になる本やコラム(結構目を通してるつもりなのですが、検索不足ならすいません)などありましたらご教授いただければ幸いです。
また、それほどまでに言われていたロシアの脅威がなぜ戦後言われなくなってしまったかのついては、アメリカの属国になったためロシアの脅威を認識する必要がなくなったからと考えていいのでしょうか。
それにしても戦前の対ロシアに言及している論説やコメントがあまりにもないような気がするのは私だけでしょうか?
ご多忙とは存じますがお返事あれば幸いです。
<太田>
>アメリカの属国になったためロシアの脅威を認識する必要がなくなったからと考えていいのでしょうか。
エイヤっでお答えすればイエスです。
前段のご質問については、私の過去コラムをブログ上の検索機能を使って「横井小楠コンセンサス」や「赤露」で検索されることをお勧めします。
それでは、その他の記事の紹介です。
補助金を通じて原発の地元が原発依存症になっていると指摘する長編記事がNYタイムスに載ってたよ。↓
・・・the subsidies encourage not only acceptance of a plant but also, over time, its expansion. That is because subsidies are designed to peak soon after a plant or reactor becomes operational, and then decline. ・・・
http://www.nytimes.com/2011/05/31/world/asia/31japan.html?_r=1&hp=&pagewanted=print#h
下の記事の、例えば、「言葉」を「文字」に置き換えただけで、全く話が違って見えてくるはずだ。
百歩譲って「言葉」が「日本語会話」であったとしても、バイリンガル教育は、ある種最高の教育であると言えるんだぜ。
http://www.nytimes.com/2011/05/31/science/31conversation.html?hpw=&pagewanted=print (←この記事、本日の非公開コラムで改めて取り上げる予定。)
いずれにせよ、「左」の朝日が吉田ドクトリンを読者に注入し続けるのは当たり前だろうな。↓
「1945年公開の長編アニメ「桃太郎 海の神兵」・・・は、42年にオランダ領だったセレベス島(現インドネシア・スラウェシ島)に奇襲攻撃をかけて占領した海軍落下傘部隊の活躍を、桃太郎の鬼退治のお話を借りて少国民(子ども)に見せようと、海軍省後援、大本営海軍報道部指導により作られた・・・。・・・
ウサギやテナガザル(かな?)やゾウやサイが土木建設作業に力を合わせるミュージカルシーンへ。出来上がったのは格納庫。・・・
現地の動物たちにイヌが言葉を教えようとするが、彼らは「ウォッウォッ」とか「グワッグワッ」としかしゃべれず学級崩壊状態。そこへクマがハモニカを吹き、サルが「ア~イ~ウ~エ~オ~」と歌い出すと、南洋の動物たちが和して大合唱。「カ~キ~ク~ケ~コ~」と歌い続け、そのまま基地での労働シーンになり、ワニの背で洗濯したシャツをカンガルーが干し、クマの子やヒョウの子がイモを切り、サルの兵隊は銃剣の手入れにいそしみます。
ご紹介した二つのミュージカルシーンが描いているのは、植民地化して被支配民族を基地建設に動員し、彼らの文化を無視して皇民化教育を施す、という日本の侵略行為にほかならない・・・」
http://www.asahi.com/showbiz/column/animagedon/TKY201105290071.html
ところがだ。
何度も言ってるように、「右」の産経までもが、せっせと毎日吉田ドクトリンを読者に注入し続けてんだから、どうしょうもないやね。↓
「・・・数学者の藤原正彦氏(お茶の水女子大学名誉教授)は・・・
「GHQは作為的に日本の歴史を断絶させました。この断絶を回復し、自らの歴史を取り戻すためには、戦勝国の報復劇にすぎない東京裁判を否定することが第一歩となるはずです」・・・
<いいかげん他人のせいにするのは止めて、戦後日本人自身が吉田ドクトリンを墨守してきたことを俎上に載せろってんだ。(太田)↑>
「歴史は原因があって結果があります。『昭和史』だけにこだわっていては真実は見えてきません」と語る藤原氏は、ペリー来航の1853年からサンフランシスコ講和条約が発効する1952年までの百年を『百年戦争』としてとらえるべきだと主張する。それを自ら実践してみせたのが現在ベストセラーになっている『日本人の誇り』(文春新書)である。・・・
<気まぐれで日本を開国させた米国に着目するのではなく、そのすぐ後での日本の英国との歴史必然的な再邂逅に着目すべきだ。そうすれば、対露安全保障を基軸にした日本の近現代史が目に入ってくるはずだ。(太田)↑>
「日本もいくつかの間違いを犯しましたが、日本の奮闘によって結果的に、アジアとアフリカは解放されたじゃないですか。こうした父祖の功績に誇りを持ち、《われわれはその血を受け継いでいるんだ》という自負心が生まれれば、日本は必ず真の復興を遂げることができるはずです」」
<ちゃうちゃうちゃう! 日本は、普遍的価値(=文明=自由民主主義と繁栄)のための人間主義的対外政策を展開し、その副産物としてアジアとアフリカの解放を実現したんだよ。(太田)↑>
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110531/bks11053108070001-n1.htm
このコラムニストの国益論は完全な誤りだ。
安全保障は国益を守るわけだが、国益とは「(その時点における)国民の生命幸福自由」の「最大化」なんぞではなく、「(その時点において)国民の大多数が共通に抱いている価値観の擁護」なのさ。(誰か典拠探してくれ。)
国旗や国歌、はたまた天皇に敬意を表するのは、それらが、かかる価値観の象徴だからだ。
公務員や教師は、(内心どう思っていようと自由だが、)外形上はかかる価値観の遵守者、あるいは体現者であってもらわなくっちゃ困る。
だから、日本国憲法に規範性がなかったとしても、また、君が代の「君」に天皇以外の意味がなかったとしても、日本国憲法に規定されているように、天皇は(憲法上に規定のない国旗や国歌以上に「権威」ある)日本(国民の価値観の)象徴であり、現行の国歌の歌詞はそのことと整合性がある以上、その歌詞が自分の価値観と合わないという理由で、国歌斉唱の時に起立しないような人物は、公務員として、あるいは教師としてふさわしくないんだよ。↓
「・・・「国益」とは理念的に言えば、国民の生命幸福自由の確保のことであり、リアルに言えば、実効的な法治と通貨の安定のことである。
私たちが国益を優先的に配慮するのは、「そうするほうが私的な利益を最大化できるから」である。・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/5597844/
「卒業式の君が代斉唱時に起立するよう教職員に求めた校長の職務命令が、憲法一九条の「思想・良心の自由」を制約し、違憲かどうかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第二小法廷(須藤正彦裁判長)は三十日、「職務命令は間接的な制約に当たるが、必要性や合理性があり、思想・良心の自由を侵害しない」として合憲の初判断を示した。・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011053102000027.html
IMF前専務理事の事件を俎上に載せて、野蛮なフランス(欧州)をぶったたくコラムをNYタイムスが載せた。
米国の中でもNYタイムスあたりの感覚は、イギリス人とおんなじだねえ。↓
<本件に関し、ばかばかしい陰謀論がフランスでまことしやかに語られてるとさ。↓>
・・・we have the Dominique Strauss-Kahn sexual assault case, viewed, it seems, by close to 60 percent of French society as a conspiracy against the putative Socialist presidential candidate — a sting operation that somehow placed a West African immigrant maid in a $3,000 a night Sofitel suite whose number, 2806, corresponds to the date of the opening of the Socialist party primaries in France (06-28). ・・・
<フランスが、自由でない社会、当局に依存している社会だからこそ、陰謀論が跋扈するんだというわけだ。↓>
The freer a society the less inclined it is to conspiracy theories, while the greater its culture of dependency the more it will tend to see hidden hands at work everywhere.
France remains a nation of Napoleonic centralism where the functionary’s mentality holds sway. The ingrained reflex of that mind-set is to look to the state for salvation, to believe in some all-orchestrating higher power. ・・・
<フランスの知識人ってホントひでえな、というのがオチ。↓>
・・・his French cohorts — men just as charming and smart as Strauss-Kahn — have made it their business to say, in essence, that he could not have done what he is accused of doing because he is one of us. He is, in effect, innocent by association. They include Bernard-Henri Levy and Jean Daniel and Jack Lang. ・・・
http://www.nytimes.com/2011/05/31/opinion/31iht-edcohen31.html?ref=opinion&pagewanted=print
週刊ポスト的人民網が、本日はAKBの奥真奈美特集を組んでる。芸細かいねえ。↓
http://j.people.com.cn/94638/94659/7395161.html
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太田述正コラム#4780(2011.5.31)
<日進月歩の人間科学(続X21)>
→非公開
皆さんとディスカッション(続x1220)
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