太田述正コラム#4897(2011.7.29)
<皆さんとディスカッション(続x1277)>
<太田>(ツイッターより)
今週末の「一人題名のない音楽会」で、久しぶりに庄司紗矢香をとりあげる。
どんどん成長を遂げる彼女。
その所属事務所は英国のだし、彼女の公式ホームページは英語で書かれている。
世界的ピアニストの内田光子もロンドンを拠点に活躍している。
まだまだ、世界の相当部分は英国を中心に回っているねえ。
(コラム#4734に関し)(標準偏差外の下端の男が起こす)事件の裏に女あり。
(標準偏差外の上端の男が唱える)思想の裏にも女あり。
いずれにせよ、女は中庸でありかつ凡庸でもあり、いわば男を規定する不動点だ。
だからこそ、しぶる女の尻をひっぱたいても、男女平等、女性の社会参画を実現しなければならない。
ワカルカナ?
<chihilo>
私もそう思います。
こんなページもございます。
http://iwao-otsuka.com/com/indexfem1.htm
<TA>
「<米国が世界の覇権国家となりえたのは、>アングロサクソンの本家本元のイギリスが世界の覇権国家となりえた理由と基本的に同じです。」(コラム#3754。太田)とのことですが、「軽度の精神障害のメリット」シリーズ(未公開)から、これと異なる説明も可能ではないかと思いました。
≫・・・軽躁病は多くの米国人に尋常ならざる水準のエネルギー、創造性、熱意と野性的な冒険的勇気(daring)を与えるこ とを示唆している。≪(コラム#4894(未公開)。典拠D)
≫・・・精神的に不均衡な指導者たちは、危機の時代においてのみ成功することができる、ということだ。・・・
危機が収まるにつれて、正気と精神異常の区別が再起動してきて、後者はその有用性を失う。≪(コラム#4894(未公開)。典拠B)
上記から、アメリカは、「病気」によって世界の覇権国家と成り得たと考えることも可能でしょうか。(注)
(注)「・・・うつ病・躁うつ病の深刻さを国際比較したWHOデータで<は>、米国が最も深刻である・・・。」
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2140.html
「本国政府に代わって、彼等自身が設立した米国政府のような、伝統に裏打ちされていない、正統性の薄弱な政府など、容易に信頼できない以上、米国人達の孤独感とそれと裏腹の関係にある相互不信感は募ったはずですし、そこへもってきて、かつてはイギリス人中心であった米国に世界各地から移民が流入し、その結果、米国が人種的、民族的、宗教的にばらばらで分断された社会になって行ったため、米国人達の孤独感と相互不信感、及びそれに伴うストレスは募る一方で現在に至っている、と考えられます。」(コラム#3754。太田)
<BERNIE>(Mixi太田コミュより)
太田さんが、以前コラムで紹介されていた「異人たちとの夏」<、24日、NHKの>BSで放送<しました>。・・・
ちょっと気になっていたので、観てみ<ました>。
<太田>(同上)
で、ご感想は?
<BERNIE>(同上)
とても雰囲気のいい映画だな、という印象です。
音楽を担当されていた篠崎正嗣氏
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AF%A0%E5%B4%8E%E6%AD%A3%E5%97%A3
のストリングスが、映像によく馴染んでいたと思います。
≫懐かしくかつせつない話がずっと続いた後、終わり近くで準主人公の女性が突然妖怪である本来の姿を顕すんですね。それまでのせっかくの感動がぶち壊しになったという思いと、いや、ひょっと>したら、だからこそこの映画は名作なのかもという思いとが現在でも私の心中を交錯しています。≪(コラム#3925。太田)
件のシーンについては、批判が多いようですね。
原作小説のレビューを見る限り、同様の批判は見当たらなかったので、映画版の、過剰ともいえるホラー的演出に対するものだと思います。
私はコラムで、話の筋を知った上での鑑賞だったので、ココが伏線なのかな、とか思いながら、いつ女が本性を現すのかと、ドキドキしながら見ていました。
放送後、大林宣彦監督がインタビューで「人は必ず死ぬけれど、誰かがその人を憶えている限り、この世にいる。目を閉じると、死んだ父と母がここに生きている。そういう「気配」の中に僕たちは生きている。死んだ人と、もっとも上手に付き合うことのできる文化を日本は持っている。」と言っていました。
お盆前の、この時期を選んで、NHKもこの映画を放送したのでしょう。
お盆は日本独特の部分が多いと思いますが、この作品自体は普遍性を持っているんじゃないでしょうか。
<lhasa0619>(ツイッターより)
太田さん、何故脱原発がいけないのか、この動画が非常に参考になると思われますが如何?
http://www.nicovideo.jp/watch/sm15062392
何でこの国の人って世界的に脱原発の世論が高まれば化石燃料の争奪戦になる危険性とか考慮できないのでしょうか?
<太田>
経済安全保障の観点も重要だし、彼が指摘していない、軍事安全保障の観点も重要だな。
それでは、その他の記事の紹介です。
九電だけじゃなく、すべての電力会社が同じようなことやってたと思うね。↓
「・・・九州電力玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)3号機のプルサーマル発電計画について、佐賀県が2005年12月に公開討論会を主催した際、九電が動員した社員や関連会社員らは、参加者全体(782人)の半数近い三百数十人に上っていたことが28日、九電関係者の証言でわかった。
さらに、会場での参加者アンケートに積極的に回答するよう指示していたことも判明した。・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110729-OYT1T00098.htm
今次高速鉄道事故を契機に鮮明になってきたのは、「ミニ・ブログ革命」が中共で進行中であることだって記事が出てた。↓
・・・Last weekend,・・・bureaucrats ordered local lawyers not to accept cases from families of victims without their permission. After <書き込み>, they withdrew the order and apologized.
Railway workers had quickly buried the first car of the oncoming train at the site of the accident. On Monday, after an online outcry charging a cover-up, they unearthed it and took it to <基地> for analysis. ・・・
“I call it the microblogging revolution,” Zhan Jiang, a professor of international journalism and communications at Beijing Foreign Studies University, said in an interview・・・. “In the last year, microbloggers・・・have played more and more a major role in coverage, especially breaking news.”・・・
<中共当局によって、ガス抜きに利用されてる面もあるから、革命が成就するかどうかは不明だけどね。↓>
While Western social networks like Twitter and Facebook are blocked here, their Chinese counterparts thrive, largely because their owners consent to government monitoring and censorship — and perhaps because the government fears the reaction should it shut them down. The outpouring over the rail tragedy appears to have enjoyed at least some official approval; many analysts believe the government sees microblogs as a virtual steam valve through which citizens can safely vent complaints.・・・
http://www.nytimes.com/2011/07/29/world/asia/29china.html?_r=1&hp=&pagewanted=all
リビアの反体制派の軍最高司令官が殺害されたと反体制派首領が公表したが、その事実を含め、定かではない。↓
The Libyan rebels’ chief of army staff, Abdel Fatah Younis, has been killed in an assassination by pro-Gaddafi agents, according to the rebel authorities.・・・
The press conference, which ended abruptly with the NTC president refusing to take questions, failed to explain how the general could have been ambushed in a highly guarded convoy.・・・
The rebels in the besieged city of Misrata have conspicuously refused to accept orders from Younis, to the extent of insisting that their fighters are not part of the Benghazi-controlled National Army.・・・
http://www.guardian.co.uk/world/2011/jul/29/abdul-fatah-younis-killed-libya
私の参照している英米の有力紙のほとんどのが伊良部の死を報じている。↓
http://www.guardian.co.uk/world/2011/jul/29/hideki-irabu-founed-dead-california
アップルに足を掬われて任天堂危うし。↓
・・・Over the last four years, Apple’s iOS devices–the iPhone, iPod Touch, and now the iPad–have captured a sizable and rapidly expanding share of the market for handheld video games.・・・
With the iPhone and iPod Touch, Apple is doing to Nintendo what Nintendo did to the Xbox and PS3. It’s offering a cheaper, more widely accessible gaming experience, despite hardware that gamers look down on. ・・・
http://www.slate.com/id/2300290/pagenum/all/#p2
書評からだけど、インドは文字通りの非人間主義社会なんだね。
釈迦の時代からインドは変わっていない。
こういう社会だったからこそ、釈迦は人間主義に目覚めたんだ。↓
・・・<著者は> partially explains the tolerance of India’s stunning poverty by pointing out that compassion toward strangers — feeling like part of a common whole — isn’t a hallmark of Hinduism. “Loyalty is shown to the family or to your particular community, rather than to people in general.”
<著者は> also notes that Indians, unlike their former British overseers, care little about race. But they’re still obsessed by caste, although prejudice is on the decline.・・・
http://www.csmonitor.com/Books/Book-Reviews/2011/0728/India-A-Portrait-by-Patrick-French
イスラム教徒たる女性のベール着用は、比較的最近のリバイバルらしいが、この「革命」をもたらしたのは、エジプトのイスラム同朋会のイデオロギー、それにサウディアラビアのカネだってよ。↓
・・・the reappearance of the veil in the Muslim world, after several decades during which it had been on the verge of obsolescence ・・・
it re-appeared first among educated women (the group that, several generations earlier, had been the first to discard it) and because the process seemed to be largely voluntary, taking place in countries where no laws coerced women to cover.・・・
The ideology came primarily from the Muslim Brotherhood・・・
As for the money, Ahmed writes, it came from Saudi Arabia・・・
http://www.latimes.com/entertainment/news/books/la-ca-leila-ahmed-20110731,0,5988085,print.story
一頃、私のコラムでなんどか取り上げたけど、米国じゃ、子供との添い寝をしない。
このたび、添い寝をしても子供に悪影響を与えないという研究結果が出たってさ。
あったり前だろが。↓
・・・co-sleeping, common in many areas of the world including Asia and Africa, is fairly unusual in the U.S., where children start sleeping in their own rooms at early ages.・・・
Parents who share a bed with their child・・・doesn’t give rise to learning or behavior problems.・・・
http://healthland.time.com/2011/07/28/co-sleepers-take-heart-new-research-finds-no-reason-to-feel-guilty/
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太田述正コラム#4898(2011.7.29)
<終末論・太平天国・白蓮教(その1)>
→非公開
皆さんとディスカッション(続x1277)
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