太田述正コラム#5235(2012.1.14)
<皆さんとディスカッション(続x1433)>
<太田>(ツイッターより)
イランでの核科学者爆殺犯について、米国説、イスラエル説(本命)、イラン反体制派説、アラブの国説の4つが紹介されている。
この中で最も可能性が乏しいのが米国説・・戦争状態にない国でのあのやり口は考えにくい、そもそもそんな能力はない・・だとさ。
http://edition.cnn.com/2012/01/11/world/meast/iran-who-kills-scientists/index.html?hpt=hp_t1
ブラームスが20歳の時に作曲したピアノ曲が発見された。
その12年後に作曲されたホルン三重奏曲
(http://www.youtube.com/watch?v=BLSXaJIaKfo)
の第二楽章のメロディーに活かされてるんだって。
このピアノ曲のほんの一部が聴けるよ。(1:28~)
http://www.bbc.co.uk/news/entertainment-arts-16542190
<ΒΑΒΒΑ>(「たった一人の反乱」より)
韓国はyoutubeの再生回数を操作しているという疑惑は本当なのだろうな。
この記事を見るとそう思える。
いま、『少女時代』のステルスマーケティングが凄い! (追記あり)
http://kirik.tea-nifty.com/diary/2011/12/post-328f.html
ステマは日本企業もやっていて問題になっているので、韓国だけが悪いわけじゃないのだが、韓国人のステマの凄さと韓国人のキリスト教の布教活動の過激さが重なって見える。
強大な中国が隣にあり、時に遊牧民族が侵入して来る朝鮮半島。
そして海の向こうの野蛮人、倭族。
こんな環境下にあった朝鮮半島人は、自我を守るために強烈な自我を育てる必要が
あったのだろう。
地震を除けば、島国の倭族は運が良かったようである。
<ΒΒΑΒΑ>(同上)
≫中学から武道が導入されるが、採用されるべきは外交・安全保障の授業だと思うがね。≪(コラム#5233。ΑΒΒΒΑ)
中学教師で外交、安全保障の授業できる教師なんているかよ・・・
やっても所詮、産経みたいなウヨ・サヨ論か、昔の朝日、岩波みたいな所謂自虐史観
それなら武道でもやった方がマシだと思うがね。
でもただ武道の技だけやるんならプロレスごっこで終わりそうだから、きちんと武道、武士道の起源から武道を学ぶ意味をしっかりと生徒に動機付けして欲しい。
<ΒΒΒΑΑ>(同上)
外交・安全保障は社会・歴史の中でって事になるか。
橋下が日の丸起立斉唱を義務付けたから外交・安全保障に関する研修のような事を義務にしたらいいじゃないか。
おれの高校は武道が必修だったけど、全く身になってない。
卒業後に話題になる事もない。
自分で選択してないものに対して愛着なり、興味を覚える事なんてあるわけない。
<TA>
コラム「ビスマルク」シリーズ(<コラム#5224、5226、5228、5230、6232、5234。>未公開)、とても興味深く読ませてもらいました。特に「結論」には、初笑いならぬ初苦笑いでした。
話は変わって、↓
≫戦後日本の政治家の質はどんどん劣化している。・・・
その原因は二つある。
一つは、戦後日本が外交安保を擲ったことで、国政レベルの政治が地方政治と大同小異となって面白くなくなり、人材が集まらなくなったことだ。
もう一つは、たとえそれなりの人材が政治家になったとしても、外交安保に携わらないので政治家として鍛えられないことだ。
外交安保に携わるということは、日々、人を殺す決断を迫られるということだ。≪(コラム#5013。太田)
最近何となく思うのですが、内政と外交安保では、政策決定までに求められる「速度」が違うというのも、重要な気がします。内政の場合、決定をいくらでも先延ばしに出来ますが、外交安保は、相手がいる類の話ですから、相手より先んずるためや相手との足並みを揃えなければならない必要から、内政に比べ「速度」がより求められるように思えます。
内政と外政(外交安保)の根本的な違いは、まず、相手の有無ではないでしょうか。相手がいないからそれに対するための「速度」が劣化し、かつ育たず、それが次第に内政を含む政治全体の「速度」も劣化させる。
典拠も実例も示せませんが、「属国」化と政治の劣化の関連として、こういう見方も出来るのではないかと思いました。
<太田>
「人を殺す」というのは「軍事」を象徴的に表現しているつもりですが、軍事に求められるのは、司令官への重要情報の集中・・そのウラハラとしての秘密保全・・と、軍事以外の分野で求められる「速度」に比べて桁違いに、迅速な意思決定なのです。
なお、内政でも外交安保、就中軍事でも、多かれ少なかれ相手はいますよ。
ところで、TAさんのご尽力により、「マネジメント・コントロールの発展–アメリカ国防省における経営管理システムをめぐって」(教育社「技術と経済」1977年12月号 掲載)がワード文書化され、バックナンバーに加わりました。
タイトルから受ける印象よりもずっと広範な諸問題が扱われており、若き日の私の重要論文の一つであると言えるでしょう。
有料読者の皆さんは、お知らせした今月の方法でダウンロードできます。
これから有料購読をされる方は、来月初頭にバックナンバーのダウンロードの方法をお教えします。
それでは、記事の紹介です。
映画危うし。↓
「2011年の映画興行収入は、前年比約18%減の1800億円程度となった見通しだ。過去最高を記録した10年から一転しての大幅減で、日本映画製作者連盟が調査を始めた00年以来の低水準となる。3D(3次元)作品ブームの反動減や、東日本大震災の影響で市場が冷え込んだことが主な原因だ。・・・」
中性化が行くつくところまで来た日本。↓
「日本の警察庁は「2011年の犯罪発生件数は前年に比べ6.6%少ない148万826件で、9年連続で減少傾向を示している」と13日発表した。犯罪発生件数が150万件以下に減ったのは、この30年間では初めて。中でも殺人は1015件で、戦後最少の記録を昨年に続き更新した。警察庁は「刑事犯は戦後最悪だった02年と比べ半分程度にまで減った」と説明した。
昨年の交通事故による死亡者数は4611人で、1970年(1万6765人)の3分の1以下に減った。交通事故による死亡者が4700人以下に減ったのは、1952年以来59年ぶりだ。日本は、韓国に比べ人口が3倍程度多いが、交通事故による死亡者数は、韓国(2010年は5505人)よりむしろ少ない。・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/01/14/2012011400433.html
ムッソリーニは、400人もの女性をなで斬りにした、セックスの帝王だったってさ。↓
・・・Undeniably, sex was at the centre of the myth of Mussolini and his image as a man of power. Yet Mussolini’s sexuality has been “ignored” by historians as being unworthy of study. ・・・
In the course of his life, he had relations with hundreds of women, perhaps “as many as 400”. The women were brusquely mauled by him under his desk or on mattress-like cushions installed for the purpose.・・・
http://www.guardian.co.uk/books/2012/jan/13/il-duce-his-women-roberto-olla-review
イランの核科学者爆殺犯は、手口からして、イスラエルのモサドだとさ。↓
・・・four of the six attacks on the scientists since 2007 used magnetic limpet bombs that would be attached to a vehicle carrying the target.・・・
・・・this tactic is not a new one for the Mossad, and worked very effectively against Egypt’s rocket program in the 1960s. During that period, the scientists involved in that project were assassinated and the program suffered immensely.・・・
http://www.thedailybeast.com/articles/2012/01/13/has-israel-been-killing-iran-s-nuclear-scientists.html
モサドは、CIAのフリをして現地テロリストをリクルートすることが多いんだって。
米国もいい面の皮だよな。↓
<イランの反体制テロリスト集団のジュンダラーを手なずけた時もそうやったんだって。↓
Israeli Mossad officers recruited operatives belonging to the terrorist group Jundallah by passing themselves off as American agents. According to two U.S. intelligence officials, the Israelis, flush with American dollars and toting U.S. passports, posed as CIA officers in recruiting Jundallah operatives — what is commonly referred to as a “false flag” operation.・・・
<オバマ大統領は、米国とイスラエルの間の諜報協力を大幅に減らしたとさ。↓>
The debate over Jundallah was resolved only after Bush left office when, within his first weeks as president, Barack Obama drastically scaled back joint U.S.-Israel intelligence programs targeting Iran, according to multiple serving and retired officers.
The decision was controversial inside the CIA, where officials were forced to shut down “some key intelligence-gathering operations,” a recently retired CIA officer confirmed. This action was followed in November 2010 by the State Department’s addition of Jundallah to its list of foreign terrorist organizations・・・
<(無人機にによるものを除き、)米国は政治的暗殺は行わない、と米国の諜報関係者は胸を張る。↓>
”We don’t do bang and boom,” a recently retired intelligence officer said. “And we don’t do political assassinations.”・・・
<ジュンダラーは、ムジャヒディン・ハルクに勝るとも劣らない激しいイラン反体制派テロリスト集団だとよ。↓>
Unlike the Mujahedin-e Khalq, the controversial exiled Iranian terrorist group that seeks the overthrow of the Tehran regime and is supported by former leading U.S. policymakers, Jundallah is relatively unknown — but just as violent. In May 2009, a Jundallah suicide bomber blew himself up inside a mosque in Zahedan, the capital of Iran’s southeastern Sistan-Baluchistan province bordering Pakistan, during a Shiite religious festival. The bombing killed 25 Iranians and wounded scores of others.・・・
http://www.foreignpolicy.com/articles/2012/01/13/false_flag?page=full
殺したタリバン兵達に放尿した4人の米海兵隊員の、敵兵死体冒涜「事件」は古今東西珍しいものではないとするコラムだ。↓
<トロイ戦争の時のアキレウスの行為ややソマリアでのブラックホーク・ダウンの時の米兵がやられたことが持ち出されている。↓>
・・・Achilles dragged Hector around the walls of Troy from the back of a chariot because he was so enraged by Hector’s killing of his best friend. Three millennia later, Somali fighters dragged a U.S. soldier through the streets of Mogadishu after shooting down a Black Hawk helicopter and killing 17other Americans. During the frontier wars in this country, white Americans routinely scalped Indian fighters, and vice versa, well into the 1870s.・・・
<戦闘で敵を殺すことは殺人ではないと自分に言い聞かせる儀式という側面があるとも。↓>
Rather than demonstrate a callous disregard for the enemy, this awful incident might reveal something else: a desperate attempt by confused young men to convince themselves that they haven’t just committed their first murder — that they have simply shot some coyotes・・・
<現在の米国の対テロ戦争の文脈の中では、タリバン兵を水責めの拷問にかけることと比べれば、死体に放尿するなどいいじゃないの、という心理も働くとも。↓>
There is a final context for this act in which we are all responsible, all guilty. A 19-year-old Marine has a very hard time reconciling the fact that it’s okay to waterboard a live Taliban fighter but not okay to urinate on a dead one.・・・
The video doesn’t surprise me, but it makes me incredibly sad — not just for them, but also for us.・・・
http://www.washingtonpost.com/opinions/were-all-guilty-of-dehumanizing-the-enemy/2012/01/13/gIQAtRduwP_print.html
あの共和制ローマの哲学者にして政治家であったキケロ(Marcus Tullius Cicero。102 BC – 43 BC)の弟(Quintus Tullius Cicero)
http://en.wikipedia.org/wiki/Quintus_Tullius_Cicero
が選挙に臨む兄のために書いたとされる、選挙心得が書評で紹介されていた。↓
・・・*Call in favors.
*Promise everything to everybody.
*Know the weakness of your opponents and exploit them.
*Flatter voters shamelessly.
*Give people hope.・・・
http://www.washingtonpost.com/blogs/political-bookworm/post/ancient-advice-literally-on-how-to-win-an-election/2012/01/11/gIQAHGsmwP_blog.html
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一人題名のない音楽会です。
ハメリンの第24回目です。
以後は、彼の補遺編です。
–C.P.E. バッハ(1714~88年。独。コラム#4773)–
Solfeggiet Wq.117.1 (H.220) 実演奏だとすれば改めて舌巻いちゃうな。
http://www.youtube.com/watch?v=Q6pTj1ZeZWk&feature=related
–シャルル・グノー(1818~93年。仏。コラム#4107、4179、4457、4553)–
Funeral March of a Marionette(注)
http://www.youtube.com/watch?v=UH5pqhS5Ozw&feature=related
(注)1955年から始まったTV番組『ヒッチコック劇場(Alfred Hitchcock Presents)』で用いられて超有名になった曲。
http://en.wikipedia.org/wiki/Charles_Gounod
–セシル・シャミナード(1857~1944年。仏。女性)–
Theme and Variations 女性にしか作曲できない曲かも。少女漫画チックに美しい!
http://www.youtube.com/watch?v=J12Tt9mJkMg&feature=related
–リヒャルト・シュトラウス(1864~1949年。独。コラム#1113)–
チェロ・ソナタ ヘ短調(1883年)(第1楽章)チェロ: Sophie Rolland
http://www.youtube.com/watch?v=CFfqUBw3ZyQ
http://www.youtube.com/watch?v=vzxrsBQfpqk&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=uO4w34ydbGA&feature=related
–ポール・アブラアム・デュカス(1865~1935年。仏)–
Piano Sonata
http://www.youtube.com/watch?v=G5Q7r7WhFxI&feature=related
(続く)
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太田述正コラム#5236(2012.1.14)
<一米国人有識者の欧米思想史観>
→非公開
皆さんとディスカッション(続x1433)
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