太田述正コラム#5367(2012.3.19)
<皆さんとディスカッション(続x1496)>
<太田>(ツイッターより)
世界で最もクールな階段5選だって。
http://www.bbc.com/travel/slideshow/20120314-the-worlds-coolest-staircases
最初に出てくる、ルーブルのピラミッド入口内部の階段、思い出せないなあ。
この記事気が付かなかったなあ。
韓国の女性タレント達の素顔との対比写真集だ。
ウゲー!
http://j.people.com.cn/94638/94657/7757228.html
<太田>
本日は「過去・現在・未来」かなあと諦めつつ「天皇制」スレッドを眺めたら、ボクに対する書き込みがあるでねえの。
そんで、さっそくコピペし、コメントを付けといたよ。
<Kkx5w81J>(2012.3.15)http://toro.2ch.net/test/read.cgi/seiji/1329191799/
太田くんへ。
≫「Kkx5w81J」クン、ボクのバカチョン式問いかけに対して完黙を守っとるね。≪(コラム#5359。太田)
本<「天皇制」>スレで反論しないから改めて確認したよ。 (皆さんなんちゃら1479)から
http://blog.ohtan.net/archives/52123204.html
≫「自由主義的な動態を社会から削」いだ「法治主義」国家の歴史的事例なんてないだろ。≪(同上)
そもそも社会とは多義的な概念だが、共通して言えることは人間同士の営み。
当然、そこには国家という中にあっても、様々な営みとしての社会が存在することになる。
よって法治主義のように様々な社会を横切りる事になるような場合、自由主義的な考えを削ぐようなこともある。
→毎度のことながら、ここも意味不明だぞ。意味の通る文章を書くようにもっと努力しなさい。(太田)
19世紀に存在した奴隷制度などは、法治主義における形式面を通じて、黒人の自由主義的な動態を黒人社会から奪い続けたと言える。
→(キミが米国のことを言ってるという前提でだけど、)そもそも、住民の相当部分に全く人権を認めていなかったところの、建国から少なくとも南北戦争までの間の米国は、自由主義社会であったとは言えないよ。
米国憲法が奴隷制を明文で認めていたってことすら、キミは知らないのかもしれないけどね。
大体からして、キミ、ボクの問いをちゃんと読んだのかい。
いずれにせよ、米国の奴隷制が、19~20世紀の欧米における、法治主義下で新たに「自由主義的な動態を社会から削」いだ事例である、とは到底言えないさ。(太田)
戦前日本も<以前>指摘したように、自由主義という考え方そのものが規制の対象となり、その思想に基づく社会的動態を削ぐことにもなった。
≫反論ができないらしいから、大サービスでバカチョン方式で答えてもらうことにしよっか。キミは法治主義は自由主義の必要条件だと思うかい? ≪(コラム#5331。太田)
個人の自由を侵す、もしくは集団権力に対抗する思想という面から言えば、実質的な意味における法治主義の考え方<が>求められる一方で、自由に必要な自立という観点からすれば、積極的な社会構成に参加することが要求され、形式的な法治主義を通じて、多くの面で制約が課せられることになる。
但し、後者の考え(形式的な意味での法治主義社会)は前者の考え(実質的な意味での法治主義社会)に従属する存在でなくなれば、法治主義は自由主義にとっての必要条件に必ずしもならないし、その逆の状態であれば法治主義は自由主義にとっての必要条件にもなり得る。
帝国憲法は、こうした従属関係が曖昧であったために、昭和時代にあっては治安維持法を始め形式主義的な法治国家に傾くことによって、自由主義の必要条件とは成り得ないような国家体制に変貌することになった。
≫答えがノーなら≪(同上)
よって二択で判断できるようなものじゃない。こうした質問をすること自体が、法治主義における二面性と自由との関係が解かってない証左だと言えるし、だからこそ昭和から戦前という時代にあっても、法治主義=自由主義のような短絡的な考え方でもって、自由主義社会だと言い出すことにもなるのだろう。
→キミ、「必要条件」の意味知らないのかい?
学校で習ったろ。辞書をチェックして思い出してくれな。
そもそも、(下掲からも分かるように)形式的法治主義は実質的法治主義の必要条件だから、両者を対置させちゃダメだろが。
「実質的法治主義 形式的な法によって形式的に国家活動を縛るというだけでなく、法の内容や適用においても正義や合理性を要求する場合、これを実質的法治主義と呼ぶことができる。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%95%E6%B2%BB%E5%9B%BD%E5%AE%B6
さてと、「答えがノー」だってんだから、本来は議論はここでお終いだけど、キミが苦し紛れにうわごとを口走ったとみなして、許してやろう・・と思ったけど、ありゃりゃん、結局、キミ、その先、全然答えてないじゃん。
結局、完黙を続けたってわけだ。やれやれ。(太田)
”バカチョン式問いかけ”を探す中で、人間主義とは自分のオリジナリティの考えも反映させたものですとか、自由主義にしても自分定義ですとか言い出してるが、そんな開き直った定義が通じるのは、太田のブログの中だけだ。・・・
→また苦し紛れの捨てゼリフか。チミ、論理は場所を選ばないんだよ。(太田)
≫ところで、「1939年7月」から終戦までの間に、「自由主義図書 言論」が取り締まりを受けた具体的事例があるのなら、一件でもいいから挙げてごらん。念のためだが、河合栄次郎の出版法違反事件や平賀粛学はそれより前の話
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%B3%E5%90%88%E6%A0%84%E6%B2%BB%E9%83%8E
だし、どちらも自由主義弾圧とは言えないからね。≪(同上)
上記wikiから、 国民に想う(日本評論社, 出版差止, 全集収録, 1941年)
お前は自分が引用したWikiも読めないのか?
→キミ、付け足しの部分とはいえ、たった一つ、反論する材料を見つけた、ってんで喜び勇んで書いたんだろな。
ボクの文章をちゃんと読まなきゃダメだろが。
例えば河合の出版法違反事件や平賀粛学は、「自由主義図書 言論」の取り締まり、すなわち自由主義弾圧とは言えないよ、ってわざわざ親切心で書いてやったっちゅうのに。
『国民に愬<(想)>う』のさわりの部分(下掲)からも分かるように、河合は、日支戦争の戦時中にこの戦争の批判を行った(、更に言えば、この戦争を支持したところの日本の民主主義に対する批判をも行った、)からこそ取り締まりの対象になったんであって、「自由主義図書 言論」を書いた、あるいは行ったから取り締まりの対象になったわけじゃないさ。
「●河合栄次郎、1941『国民に愬う』→河合・社会思想研究会編[1967:275-343]
□「我々日本国民は満州事変に於て既に第一歩を踏み出した。当時既に日本の地位が今日の如くになることは必ずしも予見し得ないことではなかった、然し我々は敢えてこれを押し切ったのである。昭和12年の7月、日本が支那事変に踏み出した時に、日本を捲き込む運命が何であろうかは既に明々白々であった。然し我々は敢えてそれを回避しなかったのである。誰が日本を此の地位に置いたかは、今日論議しても詮ないことである。結局は日本国民の全体が其の共同責任を負わなければならないのである」(289)」
http://homepage3.nifty.com/tanemura/re2_index/K/kawai_eijiro.html (太田)
・・・
現代哲学において言語学を通じて有名な地位を得ることになったソシュールは、言語とは”差異”の体系だとした。
例えば、右という記号表現あるのは左があるからであって、雨があるのは晴れや雪があるからといったものだ。
自由主義という記号も、歴史を振り返れば、絶対君主的な王権に対する対抗思想として登場し、それは絶対君主的な政治体制との差異によって、記号としての輪郭を作り上げることになった。
恐らく太田くんは、そうした事も知らないから、イギリス社会との”類推”から自由主義という記号を作り上げてるのだろう。
もちろん、そんな定義は無い。ナチスドイツとの比較で主張した方がまだマシだと言える。
→ここも意味不明だな。
太田コラムをもっと読み込んで、典拠と論理に基づいて議論する習慣を身に付けようね。(太田)
<太田>
それでは、その他の記事の紹介です。
どうしょうもないね。↓
「「維新」比例近畿トップ24%…民・自ショック・・・
維新の国政進出に期待する人は63%に上った。・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/news/20120318-OYT1T00731.htm
フクシマとチェルノブイリを同列で論じるなっちゅうしごくまっとうなコラムだ。↓
Stop Comparing Fukushima to Chernobyl・・・
As far as anyone knows, no member of the public received a significant dose of radiation attributable to the Fukushima Daiichi reactor emergency and no physical health effects of radiation should be expected.・・・
<チェルノブイリの10分の1ないし7分の1の規模の事故にすぎないって。↓>
・・・the amount of iodine-131 escaping from all the reactors at Fukushima Daiichi was less than 10 percent of the amount released at Chernobyl, and the release of caesium-137, the next most important fission product, was less than 15 percent of the Chernobyl total.
<同列視せざるをえないところの、現行の国際的基準を変更する必要があるって。↓>
Unless it is to be scrapped entirely, the・・・ International Nuclear and Radiological Event Scale (INES)・・・should be substantially modified. One possibility is to divide level seven into several sub-levels. But perhaps a better option might be to start again. A scale based on health effects would mean a lot more to nonspecialists than the technical and scientific terminology that is used at present.
http://www.slate.com/articles/health_and_science/new_scientist/2012/03/fukushima_isn_t_nearly_as_bad_as_chernobyl_.html
最近の事件がらみの国際報道はともかくとして、アフガニスタンの治安は飛躍的に改善しつつあり、アフガニスタン治安部隊への引き継ぎも着々と進んでいるというコラムだ。↓
・・・beneath the headlines, international forces are actually making substantial progress・・・in Afghanistan・・・
Most of the populated south has been cleared of important insurgent sanctuaries, weapons caches, and improvised-explosive-device fields. Violence was down about one-third in 2011, relative to 2010. ・・・
Meanwhile, the deterioration that had occurred in Afghanistan’s north and west in recent years has been arrested and partially reversed. ・・・
there are important indicators that Afghan security forces are improving too — not enough to quell the insurgency, but enough to prevent Taliban reconquest of the country’s major cities and transportation routes even after 2014, when U.S. President Barack Obama has announced that the current NATO mission in Afghanistan will end.・・・
<問題が残っているのはハカニの勢力が強い東部のみ。↓>
All is not well, of course. Afghanistan’s east was 20 percent more violent statistically in 2011 than in 2010, as insurgents belonging to the infamous Haqqani network and others wreaked havoc, and international forces remain underresourced there.・・・
http://www.foreignpolicy.com/articles/2012/03/13/mission_incomplete?page=full
ドイツで、首相のみならず、大統領も旧東独出身者ということになった。↓
・・・With Joachim Gauck as president and Angela Merkel in the chancellery, the country’s two top political positions will for the first time be held by people from the former communist East Germany.・・・
<メルケルは元科学者、新大統領は元ルター派の牧師。両者とも東独での最初で最後の自由選挙で東独議会議員になった。↓>
Merkel and Gauck seem to have a lot in common. Neither of them is a career politician: Merkel is a scientist by profession, Gauck was a Protestant pastor. Both were critical of the East German regime, but did not join anti-government protests until very late. Both were members of the last — and only democratically elected — East German parliament in 1990. ・・・
http://www.csmonitor.com/World/Europe/2012/0318/East-Germans-unite-Joachim-Gauck-elected-president
↑見方によっては、プロイセン/プロテスタントによるドイツ支配、という本来の姿にドイツが戻りつつある、ということだね。
これからは工場労働者や事務員に対する需要は減るばかりで需要が増えるのは低練度業務なら介護等、高練度業務なら経営者や弁護士、要するに対人関係業務だとさ。↓
・・・ Over the past three decades, technology has altered how production and routine transaction work is done — substituting machines for assembly-line workers and ATMs for bank tellers, for example. The next frontier is “interaction work,” the fastest-growing employment category, which s includes low-skill jobs that must be done face face-to to-face (such as day-care work), as well as the managers and professionals who are the costliest corporate resources. ・・・
http://www.foreignpolicy.com/articles/2012/03/16/help_wanted?page=full
所変われば・・。↓
「・・・「・・・インカの皇帝が亡くなったらみんなミイラになるんですよ。・・・皇帝のミイラをつくって、生前皇帝に仕えてた人たちは、今度はミイラに仕えるんですね。・・・<亡くなった皇帝は、>家来たちに、かしずかれ、着替えさせられたり、食事をさせられたりしていた・・・皇帝が獲得した領土や財産は相続されないんです。そのまま、そのミイラになった前の皇帝が持っているわけです。仕える連中が、それで食べていくわけですね。そうすると、新しく王になった人は自分の領土を持たなければいけないので、まあ、戦争しに行くわけです。次々と領土を広げせざるを得なくなって、もしかすると、結果的にあれだけの大帝国になったのかもしれないんです」・・・」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20120306/229525/
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20120313/229766/
(ミシュランはまだ韓国を対象にしていないと承知しているが、)世界一の朝鮮料理店が(二つ星)東京に。↓
http://english.chosun.com/site/data/html_dir/2012/03/19/2012031900664.html
なお、昨年、初めて朝鮮料理店がNYでランクイン(一つ星)。↓
http://english.chosun.com/site/data/html_dir/2011/10/06/2011100600798.html
この写真は一見の価値あり。↓
「猫を「いじめる」大胆なネズミ・・・」
http://j.people.com.cn/94638/94659/7760630.html
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太田述正コラム#5368(2012.3.19)
<松尾匡『商人道ノススメ』を読む(その9)>
→非公開
皆さんとディスカッション(続x1496)
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