太田述正コラム#5441(2012.4.25)
<皆さんとディスカッション(続x1532)>
<コラム#5437の訂正>(ブログは訂正済)
タイガー・ウッド→タイガー・ウッズ
集団字形権→集団的自衛権
「国内に停泊中の公用船→治外法権は「国内に停泊中の公用船
————————————————————————
<太田>(ツイッターより)
「英国で最も美しい顔…」→ホント?
http://j.people.com.cn/94638/94659/7797052.html
「…北京国際モーターショー コンパニオン…」→1、10、14が○。
http://j.people.com.cn/94638/95909/7797434.html
「…北京国際映画祭 スター…」→15、18が○。
http://j.people.com.cn/94638/94657/7796987.html 満腹。
 イギリスじゃ、30歳の男女の平均余命は2030年頃には同じになると予測されてるとさ。
 30歳になるまでの死亡率は、乳児死亡率の違いや危険なスポーツ選好度の違いから、男性の方が高い状況は続くらしいけど。
http://www.bbc.co.uk/news/health-17811732
<薬の理屈の追究者>
≫中国化する日本(…文藝春秋)」<の著者の>…愛知大学助教授の…與那覇氏は「日本のいわゆる西洋化は、実は東アジアに古くから存在していた『中国化』を実現したものだ…」<と指摘している。>・・・面白そうじゃん。読んだ人は感想を聞かせて!≪(コラム#5439。太田)
 著者(與那覇潤氏)の「中国化」とは、<日本社会のあり方が、宋時代に始まった中国社会のあり方(貴族制の廃止、政治権力の皇帝専制、科挙制、完全な自由主義経済など)に似てくること>を指しています。対立概念として「再江戸時代化(身分制、地方分権、土地に固定された民衆と経済活動の制など)」という言葉も使っています。
 太田さんの縄文化≒著者の「再江戸時代化」、弥生化≒著者の「中国化」と、それぞれを読みかえると、”太田ファン”にはほぼなじみの論展開と主張です。ポップな語りでとてものりがよいです。
 「おわりに ポスト「3.11」の歴史観へ;変わらなかった課題と変えてゆく未来」から以下に引用します。
—-
 「中国が進んでるなんてあり得ない」「ましてや日本が追い抜かれるはずも無い」「待っていれば景気は良くなるから日本は大丈夫」「政権を変えれば政治も良くなるから日本はよみがえる。」……教え始めた当初はまだまだ多かった、脱亜入欧の幻想が信じられていた時代の「古い歴史観」に固執する学生さんたちは、その後の時代の流れによって自ずと淘汰され、いまではむしろある種の緊張感を持って、「新しい歴史観」に足を踏み入れる姿が目立つようになりました。
(略)
 本書が、しばしば一部のオタク向けのマニアックな雑学、ないしは平常時のお遊びであって危機の時代の有用性に乏しい虚学と勘違いされがちな歴史研究が、本当はこれからの国家国民の再建にとっていかに必要な学問であるかを、少しは証明することにつながってくれればと願っています。(p298)
<太田>
 こういう人なんですね。↓
 「與那覇 潤(よなは じゅん、1979年~)は、・・・2002年東京大学教養学部超域文化学科卒、07年同大学院<にて>「翻訳の政治学 近代日本成立期における人種・血統・民族の言説分析」で、博士<号>・・・著書:翻訳の政治学 近代東アジア世界の形成と日琉関係の変容 岩波書店 2009.12、帝国の残影 兵士・小津安二郎の昭和史 NTT出版 2011.1、中国化する日本 日中「文明の衝突」一千年史 文藝春秋 2011」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%88%87%E9%82%A3%E8%A6%87%E6%BD%A4
 願うらくは、もっと素直に日本のよさ、日本の独自性を認めて欲しいところですね。
<すね~く>
≫夢のように豊かで自由民主主義が最高度に機能している超大国、という米国のイメージ・・ほとんどウソ・・をGHQに叩き込まれ、これと日本政府の米国属国化戦略とがあいまって、彼らの多数はマインドコントロール状態に陥り、≪(コラム#5429。太田)
を踏まえて、下記を読むと、
 「最もクリエイティブな国・都市」は日本・東京 でも日本人は自信がない──Adobe調査
http://www.itmedia.co.jp/news/spv/1204/24/news089.html
 あー。
 なるほど。と思ってしまいました。
<太田>
 「「最もクリエイティブな国」として36%の回答者が日本を挙げ、米国の26%を10ポイント上回ってトップだった。英仏独では日本を挙げた人がトップだったが、米国と日本では米国を挙げた人が最多だった。・・・
 ただ、自らを「クリエイティブだ」と考えている日本人は19%にとどまり、ダントツの最下位。平均では39%で、米国では52%がそう考えていた。」
ですか。やれやれ。
 でも、「人文社会科学」、就中「社会科学」、就中「国のかたち」や「安保・外交」に関しては丸でダメだけどね。
 それでは、その他の記事の紹介です。
 生身の人間がやらなければならないものとして最後まで残るのは、養育、教育、看護、介護等かなあ。↓
 「・・・中国での製造コスト(人件費や物流費など)は<20>15年に米国を抜く・・・
  脱中国の背景はまだある。英エコノミストは「第3の産業革命」がいま、進行中だと指摘する。それが製造業のデジタル革命だ。
 言うまでもなく、第1の産業革命は18~19世紀に英国で起きた機械化、工業化による社会変革だ。第2次はフォードの創業者が始めたベルトコンベヤーによる自動車の大量生産である。
 第3次は、簡単に言えば工場の「無人化」と「マス・カスタマイゼーション(顧客一人一人の好みに合わせた生産)」だという。・・・
 「製造業=雇用の受け皿」の等式が変化していくのは、あらがいがたい。製造業もやはり、ものづくりだけでなく、サービスなどの付加価値を追求しながら成長と雇用創出を目指していく時代だ。」
http://www.nikkei.com/biz/editorial/article/g=96958A9C93819499E0E6E2E2918DE0E6E2E6E0E2E3E0E2E2E2E2E2E2;dg=1;p=9694E2E7E2E6E0E2E3E3E2E0E1E0
 中共において、太子党がのさばっている有様が説明されている。↓
 ・・・The children and other relatives of party barons, known as princelings, dominate the market in high-level connections, a valuable commodity in a country where the will of the party often trumps the rule of law.・・・
http://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/in-china-relatives-of-party-officials-build-lucrative-businesses-on-family-contacts/2012/04/23/gIQAE56KdT_print.html
 欧州において、緊縮生活やイスラム教徒を中心とする移民に対する反感がフランスにおけるサルコジの「敗北」やオランダにおける内閣総辞職等をもたらしている。↓
 The end of austerity? The rise of nationalism? Angry voters wrestle with EU’s future・・・
 In France, President Nicolas Sarkozy, one of the architects of the EU’s response to the financial crisis, is in danger of being turned out of office in next month’s runoff with Francois Hollande — a Socialist who is promising not to cut, but to increase public spending by €20 billion ($26.3 billion) by 2017.・・・
 And the Netherlands’ 18-month-old conservative coalition resigned this week after it failed to agree on cutting its own budget deficit to meet the EU limits it had demanded so fiercely of other countries.・・・
http://www.washingtonpost.com/world/europe/the-end-of-austerity-the-rise-of-nationalism-angry-voters-wrestle-with-eus-future/2012/04/24/gIQAqs9peT_print.html
 帝政ロシア、ソ連、と一貫して権力のポチであり続けたロシア正教が、今度はプーチンのポチになり果てている、というオハナシ。↓
 <3万ドルを超える時計をはめていた大主教。↓>
 ・・・Kirill’s public support of Putin in the country’s recent presidential election, as well as a scandal over a $30,000 wristwatch that appeared in a photo of the patriarch — and then mysteriously disappeared — have raised concern that the church is out of touch with ordinary Russians, and too cozy with the nation’s leaders.・・・
 <何百万ドルもするマンションを構えていた大主教。↓>
 Soon after the watch episode, the patriarch, who is a monk by status and is not supposed to own real estate, was recently found to have a lavish apartment worth millions overlooking the Kremlin and Christ the Savior Cathedral.・・・
 For centuries the church was an obedient servant of Russia’s rulers, and that deference became more pronounced after Stalin’s ferocious repression. Critics・・・say that hasn’t changed in the two decades of a democratic Russia.・・・
http://www.latimes.com/news/nationworld/world/la-fg-russia-church-scandal-20120422,0,6988251,print.story
 動物世界で・・従って人間世界においても・・、雌同士の友情が雌の心理的安定と免疫力の向上をもたらす大きな要素となっているってさ。↓
 ・・・In animals as diverse as African elephants and barnyard mice, blue monkeys of Kenya and feral horses of New Zealand, affiliative, longlasting and mutually beneficial relationships between females turn out to be the basic unit of social life, the force that not only binds existing groups together but explains why the animals’ ancestors bothered going herd in the first place.・・・
  friendship is not about extra weaponry. It’s about biochemistry and predictability.・・・
 A familiar friend calms and equilibrates, mops up the cortisol spills that can weaken the immune system, and in so doing may help lengthen life — in baboons, humans and other group-minded kinds. ・・・
http://www.nytimes.com/2012/04/24/science/how-hbos-girls-mirrors-the-spirit-of-sisterhood-in-nature.html?_r=1&pagewanted=print