太田述正コラム#5451(2012.4.30)
<過去・現在・未来(続X37)>
<太田>(ツイッターより)
 色を表す単語は、人類史上、どこでも、黒と白→赤→緑→黄(、又は黄→緑)→青、の順序で出現したのだそうで、例えば、現在でも、黒と白に相当する言葉しかない言語を用いるニューギニアの部族があるんだそうな。
http://www.bbc.com/future/story/20120427-when-is-a-colour-not-a-colour
 インド洋のセーシェル諸島のうちの小島を1962年に買った英国人が絶滅寸前の象亀を120匹まで増やし、この島の緑も回復し、この島は世界最小の国立公園に指定された。
 彼は、現在86歳でたった一人でこの島に住む。
http://www.bbc.co.uk/news/world-africa-17857239
 年齢なんてホント関係ないんだよな。
<太田>
 現在書き綴っている「利己主義・利他主義・人間主義」シリーズは、82歳のハーヴァード大名誉教授、ウィルソンの新著がテーマだが、現在63歳のボクとしては、自分にはまだまだ時間が残されている、という気になれるので、こういう人々の活躍には励まされるねえ。
 それでは、その他の記事の紹介です。
 少なくとも、主演の松ケンの責任じゃないぞ。↓
 「NHK大河 視聴率11.3% 清盛 苦戦・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2012042802000101.html
 確かに、平安末期の歴史の主要登場人物の人間関係は複雑極まるからなあ。
 皆さんも、この連休中、少し当時の歴史の勉強をされたらいかが。
 もっとも、なまじ勉強をして、一層訳が分からなくなっても私は責任を負いかねるので、念のため。
 さしあたり、
 
白河天皇 院政時代(1086~1185年頃)の創始者。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BD%E6%B2%B3%E5%A4%A9%E7%9A%87
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%A2%E6%94%BF
鳥羽天皇 白河の孫。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B3%A5%E7%BE%BD%E5%A4%A9%E7%9A%87
崇徳天皇 鳥羽の子だが、鳥羽の中宮が祖父の白河と密通して生まれたともされる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B4%87%E5%BE%B3%E5%A4%A9%E7%9A%87
近衛天皇 鳥羽の子で、生母が鳥羽の寵愛を受けていたため、わずか2歳で崇徳に代わって即位。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BF%91%E8%A1%9B%E5%A4%A9%E7%9A%87
後白河天皇 鳥羽の子で近衛の兄。白河の曾孫。若い頃、今様に熱中。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%8C%E7%99%BD%E6%B2%B3%E5%A4%A9%E7%9A%87
信西 保元の乱の仕掛け人。この乱後の1156年、810年以降行われなかった死刑を復活。平治の乱後自裁。実に面白い人物。とにかく読んで!↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%A1%E8%A5%BF
平清盛 白河の子であるともされる。従一位、太政大臣にまで登り詰める。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E6%B8%85%E7%9B%9B
祇園女御 白河の晩年の寵妃。待賢門院(崇徳・後白河の生母)の養母。平清盛を猶子(=兄弟・親類または他人の子を自分の子としたもの)にしたとされる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%87%E5%9C%92%E5%A5%B3%E5%BE%A1
平忠盛 清盛の父。歌人としても知られる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E5%BF%A0%E7%9B%9B
源義朝 源頼朝や義経の父。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BA%90%E7%BE%A9%E6%9C%9D
源為義 義朝の父
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BA%90%E7%82%BA%E7%BE%A9
源義親 為義の父(異説あり)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BA%90%E7%BE%A9%E8%A6%AA
源義忠:為義の叔父。源頼信、頼義、義家と続く清和源氏の嫡流(河内源氏四代目棟梁)。平忠盛の妹を妻とし、忠盛の烏帽子親。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BA%90%E7%BE%A9%E5%BF%A0
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BA%90%E7%BE%A9%E5%AE%B6
のあたりを手当たり次第にチラ見した上で、先取り的に、
保元の乱
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%9D%E5%85%83%E3%81%AE%E4%B9%B1
平治の乱
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E6%B2%BB%E3%81%AE%E4%B9%B1
に目を通されたらいかが。
 なお、源平合戦を飛び越えて、その後の平家一門の行く末を見届けるのも、いとあはれなるかな、でオツなものですぜ。(系図の一番下あたりに記述されている人々のリンク先を読むわけ。なお、このサイトで、併せて、伊勢平氏の歴史全体も振り返ることが出来るよ。)↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%8A%E5%8B%A2%E5%B9%B3%E6%B0%8F
 とまれ、「太田史観」的には、縄文モードから弥生モードへの転換期がNHK大河ドラマ「平清盛」の背景だということ。
 明治維新の背景も、この点では同じだったが、前者は内発的な転換、後者は外発的な転換であったという違いがある。
 米国じゃ、安易に精神障害者との診断が下され過ぎている、との問題提起だ。
 (日本の場合は、その真逆の問題があると思う。)↓
 <双極性障害者と診断されて人生をムチャクチャにされた人の話から始まる。↓>
 ・・・After a quick assessment, the intake doctor declared that she had bipolar disorder, committed her to a psychiatric ward and started her on dangerous psychiatric medication. From my conversations with this woman, I’d say she was responding to severe exhaustion and alarm, not suffering from mental illness.・・・
 <全米国人の約半分が、一生の間に一度は精神障害者と診断されてる勘定だって。↓>
 About half of all Americans get a psychiatric diagnosis in their lifetimes. Receiving any of the 374 psychiatric labels — from nicotine dependence disorder to schizophrenia — can cost anyone their health insurance, job, custody of their children, or right to make their own medical and legal decisions. And if patients take psychiatric drugs, they risk developing physical disorders such as diabetes, heart problems, weight gain and other serious conditions. In light of the subjectivity of these diagnoses and the harm they can cause, we should be extremely skeptical of them.・・・
 <この際、「精神障害の診断と統計の手引き(DSM)」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B2%BE%E7%A5%9E%E9%9A%9C%E5%AE%B3%E3%81%AE%E8%A8%BA%E6%96%AD%E3%81%A8%E7%B5%B1%E8%A8%88%E3%81%AE%E6%89%8B%E5%BC%95%E3%81%8D
そのものを廃止せよ、という勇ましい提案がなされている。↓>
 I now believe that the DSM<(=Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)> should be thrown out.・・・
http://www.washingtonpost.com/opinions/psychiatrys-bible-the-dsm-is-doing-more-harm-than-good/2012/04/27/gIQAqy0WlT_print.html
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太田述正コラム#5452(2012.4.30)
<ナチスドイツの最期(その1)>
→非公開