太田述正コラム#5583(2012.7.7)
<皆さんとディスカッション(続x1595)>
<太田>(ツイッターより)
「…<韓国の>今年上半期の素材・部品の対日輸入依存度は23%で過去最低を記録した。上半期の対日貿易赤字も前年同期比8.9%減の108億ドルに縮小した。…」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/07/06/2012070601008_2.html
日韓経済関係は急速に変貌しつつあるんだね。
後生畏るべし。
「ベトナム街角の美女たち…」
http://j.people.com.cn/94638/94659/7867118.html
ウーム水準が高いである。
だけど、「街角の」だなんてウソばっかし。
Bye-bye Miss American Pieとポップスを歌いながら上空からミサイルを街中を歩く地上のアフガン人に命中させる米兵。
http://www.guardian.co.uk/world/2012/jul/06/bye-bye-american-pie-afghanistan
こりゃアカンわ。
<豊丘時竹>(2012.7.1)http://d.hatena.ne.jp/toyotoki11/20120701
■太田述正:高橋洋一 ・・・
<前者が>消費税増税派:<後者が>消費税増税反対派である。
賛成派には、外に日下公人、出口治明(ライフネット生命社長)などがいる。
反対派には丹羽春喜、toraさんなどがいる。これらの人名は私の解釈による。
消費税が上がるということが確定し、1年経ってからの景気がどうなるかで、上げた方がよかったのか、上げなかった方がよかったのか、が分かると私は考えている。
<太田>
それでは、その他の記事の紹介です。
マジ、集団的自衛権禁止という政府憲法解釈変更の機が熟しつつある。↓
「・・・玄葉光一郎外相は・・・、首相の諮問機関に当たる「国家戦略会議」のフロンティア分科会が集団的自衛権導入を推進すべきだという報告書を提出したことに対する質問を受け「現時点では集団的自衛権について、いわばこれまでの(集団的自衛権行使を否定する)日本国政府の解釈を変えていないということだと思う」と語った。「現時点では」という表現を用いることで、この先変わることもあり得るという点を強調したわけだ。
また玄葉外相は「私自身は、集団的自衛権の問題については強い問題意識を持っているということは申し上げたいと思う」と語った。玄葉外相は、野田佳彦首相と同じ松下政経塾の出身で、議員時代は野田首相と共に集団的自衛権を導入すべきだと主張していた。・・・
一方自民党は6日、党の意志決定機関に当たる総務会を開き、憲法改正なしに集団的自衛権行使が可能になるようにする国家安全保障基本法の制定を、次期総選挙の公約として公式に決定した。集団的自衛権を導入するためには憲法改正が必要だという意見に対し、石破茂前政調会長は「憲法改正を待つ時間はない」と語った。」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/07/07/2012070700421.html
甘いねー。↓
「金融庁は六日、オリンパスの粉飾決算事件で、監査を担当していたあずさ監査法人と新日本監査法人に、監査態勢に不備があったとして業務改善命令を出した。監査法人に対する業務改善命令は初めて。・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2012070702000104.html
日本の若者は現状に満足し切ってるんだね。
なお、このピリングによる記事、いつものことながら秀逸だ。↓
・・・Of respondents in a recent government survey aged 20-29, nearly three-quarters expressed themselves satisfied, the highest level of youth “happiness” since the survey began in the 1950s. Back then, youth satisfaction was at 50 per cent. It has risen steadily over the decades to 73 per cent, with young women marginally happier than young men・・・
http://www.ft.com/intl/cms/s/2/0d158be8-c633-11e1-a3d5-00144feabdc0.html#axzz1zuGTi8sR
英国のEU離脱の方が、スコットランドの英国離脱より先に来そうな雰囲気になってきたな。↓
「・・・下院の保守党議員の三分の一を占めるグループの<EU離脱>意見をさすがに無視できず、キャメロン首相は七月一日付の英紙サンデー・テレグラフへの寄稿で「国民投票の実施を考慮に入れる」と表明した。・・・
五月下旬の世論調査では51%がEU離脱を求め、残留は28%だった。」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2012070702000100.html
例のフロリダの監視員(コラム#5581)、会社がクビを撤回したが、本人(や彼に同調して抗議辞任した監視員達)はもう二度と監視員なんかやりたくないとのこと。↓
・・・Several other lifeguards quit in protest. And after a nationwide outcry, the company offered all of the guards their jobs back, saying that, in fact, Lopez hadn’t left his sector of the beach unprotected.
But the lifeguards aren’t going back. Let’s face it, it’s not as though the job was such a great gig. Lopez was paid just $8.25 an hour, a little more than Florida’s minimum wage. He and his fellow guards could make close to the same money flipping burgers rather than taking responsibility for strangers’ lives.・・・
<こういう分野は民間企業にアウトソーシングすべきではない、というのがロサンゼルスタイムスの論説の趣旨。↓>
Government agencies have a long history of mutual aid when it comes to providing public safety; they go to the rescue of people outside their boundaries when needed. They hire employees for reasonable pay and expect them to serve the public good. If municipal employees whose job involves first aid see a choking person on the other side of the city’s line, they know it’s not the time to call in to headquarters for permission to save a life or to calculate the potential liability.・・・
http://www.latimes.com/news/opinion/editorials/la-ed-lifeguard-florida-20120706,0,5885629.story
ベルリン近郊の旧ソ連軍基地の跡の写真集だ。↓
http://www.spiegel.de/fotostrecke/photo-gallery-vogelsang-ghost-town-in-the-brandenburg-forest-fotostrecke-84555.html
つわものどもの夢の跡ってやつだな。
ダーウィンの進化論もキリスト教的創造説の母斑を残している、というコラムだ。
ちゃんとは分からなかったな。↓
http://www.taipeitimes.com/News/editorials/archives/2012/07/07/2003537146
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一人題名のない音楽会です
小学生がCDデビューを果たしたとして話題になっている、
http://j.people.com.cn/94640/7862119.html
(7月2日アクセス)
http://www.asahi.com/culture/update/0630/NGY201206300019.html
(7月4日アクセス)
12歳のピアニスト、牛田智大君の小特集をお送りしましょう。
2:59~リスト「愛の夢(ショートバージョン)」、4:35~ショパン「ワルツ第4番(「華麗なる円舞曲」)」(注)、8:28~ショパン「ワルツ第6番 子犬のワルツ」(注)(本人の「解説」付き)
http://www.youtube.com/watch?v=uf2Apx6zn7c&feature=related
(注)第4番:「1985年、ブーニンが ショパンコンクールで敢えてこの曲を弾き、その超特急並のテンポで斬新かつ自由闊達な演奏を聴かせて 並み居る審査員、そしてワルシャワの聴衆を驚かせ・・・その演奏 のおかげで、この作品の価値が見なおされたと言っても過言ではありませんでした。」、第6番:「ジョルジュ・サンドの飼っていた小犬が自分のしっぽを追いかけてくるくる回る癖をもっていて、 それをピアノで表現して欲しいというサンドの頼みで作曲されたワルツと言われています。」
http://www10.plala.or.jp/frederic3/work/waltz.html
2~4番は「華麗なる円舞曲(Grandes valses brillantes,)と銘打って出版されたが、「華麗なる円舞曲」という呼称は、通常、第1番にだけ用いられる。
http://en.wikipedia.org/wiki/Waltzes_(Chopin)
残念ながらブーニンの演奏ではありませんが、カツァリスの演奏でワルツ第4番をどうぞ。
http://www.youtube.com/watch?v=3urLopuR930
これ↑、必ずしも私の好む解釈での演奏ではありませんが、こういうテンポの速い曲における、牛田君と超一流プロとの力量の差・・年齢が若いことによる膂力不足から来る牛田君の余裕のなさ・・が分かっていただけるのではないでしょうか。
プーランク「エディット・ピアフを讃えて」(1959年)
http://www.youtube.com/watch?v=PhJFY9ekTzM
プーランク「即興曲第15番ハ短調」
http://www.youtube.com/watch?v=zlY5c3MHTFA
組曲「東山魁夷画意」第4曲『涛声』 曲そのものがイマイチ。
http://www.youtube.com/watch?v=CrX6HnlWzHU
マルモリ
http://www.youtube.com/watch?v=jqxq_SXnagQ
Schumann Op.26-4 3年前
http://www.youtube.com/watch?v=BZj-N-DmyLk
それにしても、牛田君の(その語りの能力を含めた)エンターテイナーとしての才能には恐るべきものがあります。
彼自身が示唆しているように、演奏会ピアニストとしてもさることながら、音楽のプロデューサーとして、彼が大成することを期待して止みません。
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太田述正コラム#5584(2012.7.7)
<クラシック音楽徒然草–歌劇(その3)>
→非公開
皆さんとディスカッション(続x1595)
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一番最後の動画は牛田くんではなく違う人(中1)です。
後半5分23秒からの曲を、牛田くん(小4)がラン・ランからレッスン受けてる動画があります。
http://www.youtube.com/watch?v=jDSwnHxCfAc
比べると牛田くんの音楽性の高さがわかります。
音量や指回りは身体の小ささや年齢を割り引いてきく必要があると思いますが、歌わせる技術に関しては年齢をはるかに超えるものがあると思います。
蛇足ですが、ブーニンがコンクールで弾いたショパンワルツ4番はあの演奏でよく優勝できたなと思います。現在なら間違いなく予備予選落ちです。