太田述正コラム#5883(2012.12.4)
<皆さんとディスカッション(続x1740)>
<太田>(ツイッターより)
 「… かつて中国は日本に影響を与え続けてきた。しかし明治維新の洗礼を経て、日本が西洋文明の神髄を学び、のちに先進諸国の仲間入りを果たすと、立場が逆転した。孫中山、魯迅、周恩来、郭沫若、陳寅恪、王国維、李叔同、郁達夫、秋瑾、陳独秀、張聞天、夏衍、田漢、周作人、そして蒋介石、廖仲ガイらは、いずれも日本に留学した。 日本人は英語の「economy」を訳した際、「経済」という漢字2文字を充てた。…よって…「経済」という言葉の発明者は中国人ではなく、日本人である。…」
http://j.people.com.cn/94473/8042825.html
 共産主義だってそうだ。
< http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1239173707 >
 だから、現代支那の人々は日本語で思考してるんだよ。
 ロボットをリハビリ等に病院で使う日本での試みを紹介するFTの映像ニュースだ。
http://video.ft.com/v/1998740441001/Robots-for-rehabilitation
<vAQRDzMc0>(「たった一人の反乱」より)
 何を言われても橋下を応援する気にはならん。
→自公やエセ第三極を応援しなけりゃそれでエエんよ。(太田)
<LVlURsVe0>(同上)
 橋下を多少でもヲッチしていれば、言うことがコロコロ変わること分かるんだけど、太田さんとの温度差感じるねえ。彼は集団的自衛権でも自民案を飲むよ。
 「ま、知事就任後、あまりにも言うことがコロコロ変わるもんだから、一部の議員から「コロコロ王子」などという綽名を頂戴したほどの橋下だから、」
http://ameblo.jp/jiji-an/entry-10633919211.html
<Erm5ywyf0>(同上)
 周りの状況の変化に柔軟に対応して意見を変えられることは悪いことじゃないと思うんだが。
<XeEuc3bc0>(同上)
 だから橋下本人はもちろん、維新の会の連中や石原の人間性なんて問題じゃないって太田さんは散々言ってんじゃん。
 太田さんって基本安全保障第一の人だからそれを成す為に必要な選択として今は維新の会を支持してんだろ。
→自分で言うのもなんだけど、ボカァ、「基本安全保障第一」じゃなく、「基本人間主義第一」なんだな。そういう意味で、ボクは、(人間主義文明日本の)ナショナリストであり、(その日本が人間主義的な対外政策を追求すべきだと考える)インターナショナリストなんだと思ってる。そう考えないと、ボクが、どうして、日本の領域防衛という意味での軍事安全保障上は殆んど存在意義のない自衛隊保持を認めたり、集団的自衛権解禁を唱えたりするのか、そして、そもそも、どうして日本の「独立」を追求しているのか、が理解できないんじゃないかな。(太田)
<LVlURsVe0>(同上)
 <橋下の>人間性ではなく、蓋然性の話をしているんだが。
 言うことがコロコロ変わるが、自民案は飲まないでしょう←太田さん
 言うことがコロコロ変わるので、自民案も飲むでしょう←私
 あと、<LVlURsVe0クン>は、太田さんというか関東で、彼はコロコロ変わると認知されてるのかどうかも疑問にしている文章です。
<太田>
 ・・・先ほどチェックさせていただいたところ、太田コラムの購読料をクレジットで二重払いされておられるようです。
 (本来、ペイパルで寄付はできないようなのですが、)今回の追加的支払い分は、カンパ扱いにさせていただきますので、片方のペイパルとの契約を解除されたらいかがでしょうか。
<ND>
 お手数おかけして申し訳ありません。
 自分としてはガイドに従い入力したつもりだったのですが…..。
 メールのようにしていただければ幸いです。
<太田>
 ペイパルでの半年ごとの定期購入契約は、一回行えば、半年ごとに自動的に購入金額の引き落としがなされる、と承知しています。
 再度契約される必要はないわけです。
 2本の契約のうちの1本の解除は、<ND>さんの方でやっていただくしかないので、よろしくお願いします。
 (もとより、2本とも解除し、改めて、1年後に1本だけ再契約すれば、カンパ扱いにするまでもないわけですが・・。
 いずれにせよ、カンパも最終的には会費に充当されうることから、私の提案させていただいたラインで、僭越ながらよろしいかと存じます。)
<ND>
 たびたび申し訳ありません。先ほどの太田さんからのメールにて理解いたしました。
 今回登録した(…/…に)ものをキャンセルいたしました。
 メールのように対処していただければ幸いです。
 追加質問で申し訳ありませんが、もう一つは20….….…に登録しており、こちらは継続しておりますが、恥ずかしながら契約していたことを忘れていたようです。
 今回のように、契約継続状態において期限切れのメールが配信された時は、(メールでの返送など行わず)そのまま放置でよろしいでしょうか?
<太田>
 実は、ペイパルがあることを教えてくれたのも、ペイパルの設定をやってくれたのも、かつての1IT支援グループ員であったので、私も詳しいことは分からないのです。
 (また、私がペイパルを使って何かを買ったということもありません。)
 そういう前提の下で申し上げますが、一方的に「期限切れのメールが配信される」ことはありえないのではないでしょうか。
 もとより、残金がなかったりして、代金の引き落としができなかった場合等には連絡が行くでしょうが・・。
<ND>
 何度も、メールしまして、また言葉足らずで申し訳ありません。
 メールは太田さんからのメールです。
 automaticallyに配信されていると思うのですが……。
<太田>
 しばらく考えて、ようやくこのメール(及び前回のメール)の意味が分かりました。
 会費納入のお願いをその月の終わりに期末の来る読者の方々にお送りしていますが、いちいち、会費納入済み(ないしは、ペイパルによる支払者のように会費納入コミット済み)であるかどうか、確認しないまま、上記同報メールをお送りしているのです。
 (怠慢だと思われるかもしれませんが、あしからず。)
 ですから、既に納入済みの方はご放念ください、という文句を添えているわけです。
 少なくとも、ペイパル支払者にはメールを送るべきでない、と思われるかもしれませんが、読者の中には、支払方法を変更される方もおられます。
 (銀行振り込み→ペイパル、というケースはよくあります。ペイパル→銀行振り込み、というケースはまだなかったかもしれませんが・・。)
 従って、当分、現在のやり方を続けたいと考えております。
 お答えは、ですから、NDさんの場合、上記の私からのメールは無視していただいて結構だ、ということになります。
<ND>
 ご丁寧な返信ありがとうございます。
 お手間おかけしまして、申し訳ありません。理解できました。・・・
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 こいつぁ面白れーや。↓
 「・・・海を1つ隔てただけで、実利的な算術の世界にとどまった社会と、純粋数学の世界へと発展していった社会に大きく分かれた。世界の中で日本人ほど数学が好きな国民はほとんどない。これは私たちが誇っていい事実であり、その背景には歴史がある。・・・
 理科学系でこれまで日本人は15人(米国籍の南部陽一郎氏を除く)が受賞していますが、中国人や韓国人の受賞者はゼロです。・・・
 数学の分野にはフィールズ賞があります。フィールズ賞は4年に1度、しかも40歳以下という条件で一度に4人しか受賞できません。そして人生で1回だけです。天才中の天才しか取れない。
 その賞を日本人は3人が受賞しています。ちなみに中国、韓国はゼロです。・・・
 俳句はなぜ五七五なのか。僕は茶道や華道、建築などもそうですが日本文化の根底には白銀比があると考えています。黄金比ではなく、白銀比です。
 白銀比とは、1対√2(約1.4)です。直角二等辺三角形の3辺の長さの比である1対√2対1の1を5に置き換えると、5・7・5になります。・・・
 松尾芭蕉の「しずかさや いわにしみいる せみのこえ」は1字1字数えることができます。「This is a pen」は指折り数えられない。母国語が数えられる言語だということが、日本の整数論が世界一である根本にあるのかもしれないということです。・・・
 中国は役に立つか立たないかの1点だけ、極めてプラグマティックです。実利主義を徹底したからこそ中国文明というものができたと僕は思っています。ところが、日本はそういう実利を超えて、興味関心から解いていくんです。何かのためではなく。・・・
 日本の数学は戦後の教育で良くなったわけではない。江戸時代からすでに高いレベルに達していました。・・・
 『塵劫記』という江戸時代最大のベストセラーがあります。数学書ですが、一家に1冊あったと言われているほどです。・・・
 明治時代に・・・軍事力を高めるためにはドイツのマニュアルを読まなくてはならず、・・・<そ>の必要性から和算の廃止を決定した。・・・」
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/36491
 橋下市長(日本維新の会代表代行)、そもそも、何で公明とつるんでるんだろ。大阪の特殊事情があるのかなあ↓
 「・・・石原氏は討論会で、衆院選後に自民党と連立する可能性について記者クラブ側から問われ、「日本を衰退させた大きな原因は憲法だ。その憲法を大幅に考え直すことに、どうも公明党幹部は反対のようだ」と指摘。「自民と公明が連立している限り、その自民には期待できない」と述べ、強くけん制した。
 維新は、公明党が公認候補を擁立する大阪府と兵庫県の計6小選挙区で独自候補の擁立を見送る選挙協力を行う一方、公明党は大阪市議会で橋下徹市長(維新代表代行)を支える関係にある。・・・
 日本維新の会は3日、石原慎太郎代表の名前で「公明党と憲法の考え方についての私の発言が、誤解を招いたことは大変遺憾に思います」と陳謝する文書をホームページに掲載した。・・・」
http://mainichi.jp/select/news/20121204k0000m010085000c.html
 中共のコメディアンが痛烈な当局批判をやってのけた。↓
 Chinese comedian Zhou Libo, best known as one of the judges on the ultra-popular TV show China’s Got Talent, had some harsh words for his country’s “public servants,”・・・
 I shudder all over whenever I hear “the people’s servant.” Where do you have servants riding cars while the masters ride bicycles? Where do you have servants living in villas while the masters live in assigned housing? Where do you have servants always screaming for higher wages while the masters can’t afford to eat meat? Where do you have servants splashing their master’s money everywhere without even informing their masters? Where do you have servants making inspections while the masters hold umbrellas for them? ・・・
http://www.washingtonpost.com/blogs/worldviews/wp/2012/12/03/a-chinese-comedians-scathing-critique-of-corrupt-officials/
 米黒人奴隷解放のために叛乱を起こして刑死したジョン・ブラウンについての新著の書評が出てた。↓
 ・・・Julia Ward Howe’s “The Battle Hymn of the Republic”
< http://www.youtube.com/watch?v=dwkCtuIauIE ↑
 これ有名な歌だが米国のキリスト教原理主義性をひしひしと感じるねえ。
 なお、この書評が言うところの、この歌の元歌のブラウンに言及した部分は出てこない。↓>
was inspired by a tune sung by Union troops as they tramped southward that contains the memorable words: “John Brown’s body lies a-mouldering in the grave, / But his soul is marching on.”・・・
 <ソローもストウ夫人も、無抵抗奴隷解放じゃダメで武力的奴隷解放しかない、と思うに至ったのは、ブラウンの影響だと。↓>
 Thoreau, who had formerly espoused nonresistance but who came to realize that only violence could uproot an institution so deeply entrenched as slavery. ・・・
 ・・・the novelist Harriet Beecher Stowe, who had formerly gained fame for her portrayal of the nonresistant slave Uncle Tom, signaled a turnaround when she praised Brown for attacking slavery “with fire and sword.”・・・
http://online.wsj.com/article/SB10000872396390443749204578051880023806270.html?mod=WSJ_Opinion_LEFTTopOpinion
 どんどん世界が平和になりつつあるってのはウソだというコラムだ。↓
 <ここでは引用しなかったが、人口爆発の時代にあって、一人当たり戦死者(或いは、戦死者プラス一般住民犠牲者)数が減ったからといって、戦争が減った(平和になった)ということにはならないとよ。戦争の数でいくと、20年前に頂点に達し、現在その3分の2の水準だが、ベトナム戦争の時代と数は変わらないし、やはり、引用しなかったが、最近また増えつつあるってさ。↓>
 ・・・the number of wars is down by over a third since the peak 20 years ago, but ongoing conflicts today are still more than double the totals seen in the years from the end of World War II until the mid-1950s, and are equal to the numbers of wars ongoing during the Vietnam era. It is hard to describe this as a world in which war is on the wane. ・・・
 ・・・there is another alarming trend that has been getting under way・・・
 <現在、大部分の戦争は、失敗国家ないしは失敗国家予備群で起こっていると。
 そう。日本の自衛隊/国防軍の存在意義があるとすれば、これらの戦争を回避し、或いは早期解決するためのものなのさ。つまり、昔の例で言えば、奴隷解放のためのものなのさ。↓>
  Most of the conflicts that fall into this category will occur in failed or failing states・・・
http://www.foreignpolicy.com/articles/2012/12/03/the_big_kill?page=full
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太田述正コラム#5884(2012.12.4)
<欧米政治思想史(その4)>
→非公開