太田述正コラム#6005(2013.2.3)
<皆さんとディスカッション(続x1799)>
<コラム#6003の訂正>(ブログは訂正済)
最後の「(続く)」の前に下掲を挿入する。
Luz Casal
http://www.youtube.com/watch?v=2-MVQ9h98Qg
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<太田>(ツイッターより)
「…昨年訪日した中国人観光客は…史上最高を記録した。…」 http://j.people.com.cn/94473/8118049.html … 昨日紹介し忘れた記事だけど、日中関係の「悪化」も何のその。中共の人々、日本が大好きなんだねえ。
<fIiF7dhX0>(「たった一人の反乱」より)
≫AKBの峯岸みなみ剃髪「事件」が英国で大きく報じられた。思うに、この「事件」の背景にあるのも、戦後日本の構造的女性差別だ≪(コラム#6003。太田)
って言われても、その構造的女性差別意識を逆手に取って利益を得ているのがAKB48な訳だしなぁ。
歌が上手い訳でも特別カワイイ訳でもないようなのがアレだけ騒がれてるのは日本が構造的女性差別下だからこそっしょ?
だからこそ「アイドル」の存在そのものが海外の人にはまったく理解されないんだろうけどさ。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/entertainment/television/585258/
こういった才能の無い連中が差別意識利用して金儲けする・金儲け出来る日本社会そのものが狂ってると言えばその通りなんだけどね。
<VJQBwU/60>(同上)
一昔前の話だけどアメリカ在住の町山智浩が、あっちではモーニング娘がかなり人気が高いってレポートしてたよ。
ジョンベネのファンとモー娘ファンの層が被ってるらしい。
ジャニーズ系のアイドルも腐女子のおばちゃんたちから人気が高いそうな。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm14977745
あとパフィの二人も数年前にアメリカでヒットした頃すでに30代のオバサンだったのに向こうではせいぜい高校生くらいの子供だと思われてるとか。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm14933692
<fIiF7dhX0>(同上)
西洋人から見ると東洋人は若く見えるって言うもんな。
でも同じ東洋人同士だと、そういった視点で見る事も出来ないし。
K-POPみたいに本格的なダンス&ミュージックが出来れば、また違った層の人気も出るんだろうけど。
太田さんが言う構造的女性差別ってのが日本に根深く根付いてるってのは俺も実感するし、今回の騒動がその差別意識を根幹としてるってのには俺も同意権なんだけど、同時にそれを否定するとAKB48は成り立たなくなっちまわねえか?って思ったんよ。
AKBは「恋愛禁止」ってルール作って処女性を売りにしてそれを餌に売り込みやって人気を得てた訳だし、ジャニーズ人気とはまた基準が違うんじゃないかなぁ?
恋愛禁止ってのは男女問わずアイドルの暗黙のルールではあったんだけど、AKBはそれを全面に押し出して売りにしてたのに、実は彼氏居ましたじゃそりゃ詐欺だって騒ぎもするんじゃねえの?
ジャニーズでは無いけど男性のアイドル声優が彼女居ないのを一つの売りにして人気得てたのに、実は彼女いたのがバレた時は今回と同じように層バッシング喰らってたよ。
要するにファンに対して嘘付くなって事じゃね?
ちなみに秋元の豚野郎、国際的な騒ぎになった途端に「そんなルール無い」とか言い出したけど、
http://www.j-cast.com/2012/12/03156496.html?p=all
だったら今まで脱退させられた連中は何で脱退させられたんだよって言う。
http://matome.naver.jp/odai/2133978284647968701
峯岸にしろそれなら何で降格させられたんだよって話だしな。
・・・自分の書いた書き込み見てちょっと気持ち悪くなってきた。
AKB、ってかアイドルそのものにまったく興味無いのにコアなファンかよ俺は。
<qHBnxlgi0>(同上)
単純に女性にのみ貞操を強要するルールの異様さと、それに意義を唱えるわけでもなく、過剰に適応した峯岸みなみの行動の異様さが欧州ではあり得ないのでしょう。
それが、構造的女性差別の世界観を示しているというだけでしょう。
ただ、AKBや「アイドル」の存在自体が構造的女性差別を示しているわけではないでしょう。
もしそうなら、歌もダンスも下手なSMAPは構造的男性差別になるし、歌やダンスも上手くて顔もいいK-POPの韓国はどうなる?という疑問は消えない。
むしろ、AKBのようなアイドル文化はスーツを着た大人がマンガを読んだり、マンガの中にエロい描写が普通にあったりするような大人と子供の境界線があいまいな日本文化の延長線にあるんじゃないでしょうか?
ある意味、幼さを許容する文化のような気がしますね。
<fIiF7dhX0>(同上)
>http://www.j-cast.com/2012/12/03156496.html?p=all
このソースって去年のなんだな。
それじゃ「国際的な騒ぎになった途端に」ってのは訂正しとかないと。
秋元が豚野郎なのは訂正しないがな。
<VJQBwU/60>(同上)
漫画=幼いって、何時の時代で感覚が止まってんだか。
<SJ3lFrM90>(同上)
漫画に過剰反応しないでね。ただ、大人と子供の境界線があいまいな日本では子供っぽいことや、幼さが売りになることもあると言っているだけなんだからさ。
最近の日本と韓国の女性アイドルグループを見れば、一目瞭然じゃないかな。
韓国のグループのほうがはるかに大人っぽいよね。
<89sGhg+o0=fIiF7dhX0>(同上)
>単純に女性にのみ貞操を強要するルールの異様さと、それに意義を唱えるわけでもなく、 <(qHBnxlgi0)
だから
>男性のアイドル声優が彼女居ないのを一つの売りにして人気得てたのに、実は彼女いたのがバレた時は今回と同じように層バッシング喰らってたよ。<(fIiF7dhX0)
って言ってるじゃん。
女性ファンも男性に貞操を強要してるし、意義も唱えてるよ。
特にAKBの場合はその貞操を売りにしてたんだから貞操を強要されるのは当然じゃねえの?
逆にそういったものを売りにしてない連中は結婚しようがどうしようが騒がれてないじゃん。
安室奈美恵や宇多田ヒカルが結婚したからって丸坊主を要求されたか?
それとアイドルの存在自体が構造的女性差別を示しているんじゃなくって、AKBの存在自体が構造的女性差別を利用してるっつってんの。
アイドルグループであってもAKBってのは元々キャバクラのシステムをアイドル業界に盛り込んだ異質の存在。
AKBのCD売上がミリオンを記録するのも、1人のファンが大量にCDを買い込んでゲタを履かせた結果でしかない。
むしろ他のアイドルグループと比較して許容されてるとは思えないんだがな。
あとジョンベネのファン層にモー娘が受けてるってんだから、海外でも子供っぽさが売りになるんじゃないの?
それに韓国も人の事言えなくなってきてる。
http://www.wowkorea.jp/section/focusread.asp?narticleid=73438
ついでに言えば中国にもその子供っぽい幼さが売りになるらしいよ。
http://rocketnews24.com/2012/10/15/257717/
アイドルグループが受ける理由に大人と子供の境界線は関係ないと思われるが?
<8Rgib2Rd0>(同上)
<fIiF7dhX0 クン、>構造的女性差別があるのだから単純に立場を逆転させる事に意味は無いよ。
AKBが女性差別であるというのは説明されているから省くとして、ではジャニーズの場合はどうなるかといえば、女性を人格を無視して金蔓としか見ていないという女性蔑視になるだけ。
他には、日本では女性が顔を傷付けられた場合の平均的な賠償金額は男よりも多いけど、これは女性は見た目が重要という女性蔑視でしかないし、仮に男の平均的な賠償金が多ければ女性の人権を軽んじる女性差別になる。
構造的女性差別がある以上、この世の全ての物事の事象は”女性は差別されている被害者”という前提で解釈されなければならない。
故に男性差別という事象は存在し得ないし、男性差別という概念自体が女性差別だという事を理解するべき。
<LynJ8iwJ0>(同上)
秋元の方がドルオタの人格無視して金蔓としか見てねえじゃんw。
<ugSFS/ck>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
昨日のディスカッションに掲載されてた女性アイドルに関するガーディアンの記事の和訳があった。
http://seichi-nippon.ldblog.jp/archives/7715486.html
上掲のブログでも示唆されているように、ガーディアンもこの問題が構造的女性差別の文脈の上に存在していると思っているからこそ、記事にしたんだろうな。
こりゃ、日本恥晒したな。
とはいえ、日本に厳然として構造的女性差別が存在する事とは別として、秋元が醜聞を炎上マーケティングに利用したんじゃないか、という疑念も尽き無い。
もしかしたら、奴は、日本に女性差別があると無意識下で感じてて、あえて醜聞を今回の「事件」に発展させる事で、醜聞を醜聞で終わらせずに炎上マーケティングへと発展的解消を狙ったんじゃないか。
ようするに、単なるAKBの醜聞で終わらせずに、女性差別問題へと「炎上」させる事で、自己の利益を図る狙いがあったんじゃないかな。
そう感じるからこそ、日本の構造的女性差別に目が向けられる事自体は大いに結構なんだけど、なんだか釈然としない気分だ。
何にしても彼女が独断で坊主にしたってのは、疑わしいように思う。
炎上マーケティング
http://kotobank.jp/word/%E7%82%8E%E4%B8%8A%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%B1%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0
<xqryTS9k0>(同上)
<89sGhg+o0クン、>もっと単純に考えていいのと違うかな。
剃髪という行為の過激さが、日本社会における男性目線の強さと、女性がそこから自立しようとしてないってことを示しているってことだと思うがなー。
モー娘が受けてるっていっても、アメリカでロリコンの一部に受けてるってだけじゃないかな。
韓国や中国は、日本の影響を受けてるだけでしょう。
少なくとも、モー娘やAKBがメインになるとは思えないなー。
<iVNUg9tb0>(同上)
アイドルの丸坊主って日本人ですらドン引きしてるもんな。
そりゃ海外の連中のショックはその比じゃ無かっただろうな。
ちなみに海外の反応
http://seichi-nippon.ldblog.jp/archives/7715486.html
<5gp/KraH0>(同上)
女子プロレスで負けたほうがその場で涙しながら髪の毛を丸刈りにされるという「髪切りデスマッチ」と同じようなもんだろ。
たかが芸能プロダクションがファン向けに急遽仕込んだプロレス的演出に対して、何でファンでもない無関係な連中がガチで議論してんのか理解に苦しむわ。
<es/wqalO0> (同上)
≫思うに、この「事件」の背景にあるのも、戦後日本の構造的女性差別だ≪(コラム#6003。太田)
罰として丸坊主にするって日本で以前からあった風習だろ?
最近でも不倫した野球選手が反省の意を込めて丸坊主にしてたが男性の場合は差別にならなくて女性が丸坊主にした場合は構造的助成差別になる理由が全然解らない。
これじゃむしろ男性差別じゃねえか。
そもそも今回の騒動を非難してる海外の連中は日本人が反省を表すのに丸坊主にするって風習を知ってるのか?
何でこれが構造的女性差別になるのか誰か説明してくれ。
<太田>
答えるまでもないけど、(ことごとく女性である)AKBのメンバーが、「交際」する(「交際」がバレる)と罰を与えられる、だから「反省」しなきゃならない、という点が女性差別なの。
それにしても、盛り上がっとるねえ。
太田コラム読者にこれほどAKB「ファン」が多いとは。
ボクの目がおかしいのか、AKBには(板野友美を数少ない例外として)カワイイ子すら殆んどいない・・ちゅうか、あえてイモを取りそろえたようにしか見えない・・んだけどなあ。
<差別反対!>
–女性差別?–
≫AKBの峯岸みなみ剃髪「事件」が英国で大きく報じられた。思うに、この「事件」の背景にあるのも、戦後日本の構造的女性差別だ。≪(コラム#6003。太田)
何に対して差別と言ってるのか理解できません。本人は自発的に坊主にしたと言ってますし、メディアがこれだけ騒いでるのは、それだけ日本社会的にも非常識だからでしょう?
また、ジャニーズだって無断で恋愛・結婚することは禁止されてますよ。
http://rocketnews24.com/2012/04/23/204594/
なのにこっち(男性アイドル)は騒がれないのは男性差別にはならないんですか?
ぶっちゃけ、秋元康のプロレス的な台本に乗せられてるだけでは?
<太田>
同じ件についての投稿があちこちでバラバラになされるので、困っちゃう・・そもそも、「たった一人の反乱」の中での読者諸君の論議でおおむね尽きている・・が、「事務所を通さず電撃入籍した彼に対して、ジャニーズは全国アリーナツアー中止という重いペナルティを科したという噂もある」ってんだから、「交際」禁止はもとより入籍禁止だってしてないんだろ。それに「噂」の域にとどまっており、「交際」禁止が掟化しているらしいAKBとは全く違うってこと。
<xqryTS9k0>(「たった一人の反乱」より)
海外リーグ所属の日本人サッカー選手、現地での“人種差別”を告白……「生活できなくなった」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130130-00000016-rbb-ent
↑このニュースを見て、スロバキアのwiki↓を見たんだが、凄いわ。
「ドイツ人については最終的に第二次大戦後にそのほとんどが強制的に追放された。ユダヤ人については他の中東欧諸国と同じように、第二次大戦を境にしてコミュニティのほぼ全てが消滅した。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%AD%E3%83%90%E3%82%AD%E3%82%A2
まさに「淘汰」としか言いようがない。ヒトラーがオーストリア人なのも納得したわ。
<RT6TDyiI>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
中国的悪習にはもうこりごり?!移民に寛容な国カナダが中国人を閉め出すワケ―中国
http://news.livedoor.com/article/detail/7376101/
日本が移民政策をやるのは、難しそう。これに反日がプラスされるのやから。
少子高齢化に構造的女性差別、移民政策もやる気なし。
日本はもうオワコン。
<べじたん>
≫どうやら、ラウターパクト自身はそんなことは言っていない、という理解でよさそうですね。
オッペンハイム(Lassa Francis Lawrence Oppenheim。1858~1919年)については
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%B5%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%83%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%A0
参照。
’The work is still considered a standard text of International Law.’となると、捨ててはおけませんが、彼が本当に集団的自衛権に件の限定を付しているのかどうか、どなたか、調べていただけるとありがたいですね。≪(コラム#5997。太田)
Judgment of 27 June 1986, Dissenting opinion of Judge Schwebel
http://www.icj-cij.org/docket/index.php?p1=3&p2=3&k=66&case=70&code=nus&p3=4
で引用されていました。
『199. Lauterpacht, in observing that the right “of self-defence against physical attack must be regarded as a natural right both of individuals and of States”, referred to Article 51 of the Charter and continued:
”It will be noted that, in a sense, Article 51 enlarges the right of self-defence as usually understood – and the corresponding right of recourse to force – by authorising both individual and collective self-defence. This means that a Member of the United Nations is permitted to have recourse to action in self-defence not only when it is itself the object of armed attack, but also when such attack is directed against any other State or States whose safety and independence are deemed vital to the safety and independence of the State thus resisting – or participating in forcible resistance to – the aggressor. Such extension of the notion of self-defence is a proper expression of the ultimate identity of interest of the international community in the preservation of peace. It is also a practical recognition of the fact that – in the absence of an effective machinery of the United Nations for the suppression of acts of aggression – unless such right of collective self-defence is recognised the door is open for piecemeal annihilation of victims of aggression by a State or States intent upon the domination of the world. In that sense collective self-defence is no more than rationally conceived individual self-defence.” (Oppenheim’s International Law, Vol. II, 7th ed. (1952), pp. 155-156.)』
『「物理的攻撃に対する自衛」権は「個人と国家両方の自然権と見なされなければならない」と述べるにあたって、ラウターパクト(ローターパクト)は国連憲章51条に言及し、次のように続けた。
「ある意味で、51条は、個別的自衛権と集団的自衛権両方を正当化することで、自衛権、つまり、それに対応する武力に頼る権利を拡大していると通常考えられている。つまり、国連加盟国自身が武力攻撃の対象であるときだけでなく、加盟国の安全と独立にとって必須であると考えられる他のいかなる国の安全と独立に対して、武力攻撃がなされているときでも、加盟国は自衛行為に頼ることを認められており、したがって、侵略者に反撃するか、強制的反撃に参加する。このような自衛権の考え方の拡大は、平和維持における国際社会の関心を最終的に一致させるための適切な表現であり、また、侵略行為を抑制するために国連が効果的に機能しない場合、このような集団的自衛権が認められない限り、世界支配をしようとする国家による侵略の犠牲者のような断片的な全滅への扉が開くという事実の現実的認識でもある。そういう意味では、集団的自衛権は合理的に考え出された個別的自衛権に過ぎない。」』
オッペンハイムのテキストに、ラウターパクト自身が補足説明を入れている感じなのでしょうかね。どちらが書いたのかは分かりませんが、下のまとめは適切ではないでしょうか。
「集団的自衛権は、自国と密接な関係にある他国に対する攻撃を、自国に対する攻撃とみなし、自国の実体的権利が侵されたとして、他国を守るために防衛行動をとる権利であるとする考え方である(個別的自衛権合理的拡大説)(8)。」
<太田>
以下は、探し出していただいた文章だけを読んだ限りでの私の取りあえずの見解です。
オッぺンハイム(≒ラウターパクト?)が言うところの、「<自>国の安全と独立にとって必須であると考えられる他・・・国」なる文言は、集団的自衛権が行使できる場合を制限するためのものではなく、逆に、「<自>国」が国連加盟国であれば、「他・・・国」が国連加盟国であればもちろんのこと、仮に国連加盟国でない場合にも、当該「他・・・国」に武力攻撃がなされた時は、即、それを「<自>国の安全と独立にとって必須であると考えられる」ものとして、無条件で集団的自衛権を行使できる、と集団的自衛権、ないしは自衛権の考え方を拡大するためのものである、と考えられる。
すなわち、国連ができる(=国連憲章が成立する)までは、「国の自衛権」=「個人の自衛権」=「(自分(自国)が望まなかった場合は自分(自国)のための自衛権の行使は放棄でき、このように)他人(他国)が個別的自衛権の行使を放棄した場合はその他人(他国)のために集団的自衛権を行使してはならない」、であったところ、国連ができ、その加盟国となったならば、「他国が自衛権の行使を放棄した場合であっても、その他国のために集団的自衛権を行使できる」、へと集団的自衛権の考え方を拡大した、より的確には、集団的自衛権を個別的自衛権を拡大したものと再構成した、と考えられるということだ。
よって、戦後日本の国際法学界において、集団的自衛権は「自<国>の安全と独立にとって必須であると考えられる他・・・国」についてのみ行使できるという説が通説になっているとすれば、それは、基本的なところでのオッペンハイム(≒ラウターパクト)の説の誤訳、というか、法の基本的概念や常識の欠如に基づく誤解、による可能性が高い、と思われる。
それにしても、べじたんさん、いつもながらの太田コラムへの貢献、ありがとうございます。
<WPdIOfko>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
≫集団的自衛権「中国刺激」と難色 米側、首脳会談の事前調整で≪(コラム#6003。太田)
集団自衛権は日本が自分で決断すべき問題というのはその通りだけど、本当に米側(国務省)がそう発言しているならまた別の問題。太田テーゼ(アメリカは朝鮮戦争以来終始一貫して日本の独立を促している)は根拠を失うね。
もっともオレが米国務省なら集団自衛権でアメリカのお墨付きが欲しいなんてお前何いってんだ?って安倍に言い返すけどな。
<太田>
米国務省員が、引用された通りの発言などするワケがないさ。
「太田テーゼ」は過去の歴史に関わるが、現時点で考えれば、(米国の国力の急速な相対的低下に基づく日本の集団的自衛権行使への期待が米側に当然理論上あることはさておくとしても、)ハワイ(太平洋軍司令部がある)に向かって飛んでくる北朝鮮の(核搭載?)弾道ミサイルは日本列島上空を通過するところ、そこでもって日本に集団的自衛権を発動してもらってっこのミサイルを落としてもらうことができれば米国にとって有り難い限りだが、そうしてさしあげてもよろしいでしょうか、との日本側からの下僕たるにふさわしい丁重なる申し出があったのをリクツにもならんリクツで蹴ったなんてことをしでかしてたとすりゃ、その米国務省員のクビが飛んでるハズだぜ。
それでは、その他の記事の紹介です。
まだ高すぎるかもねえ。↓
「・・・平均的な弁護士の年間所得は12年の1300万円から10年間で959万円にダウン。一方、弁護士数は法曹人口の充実を柱とした司法制度改革を受け、同期間に約1万8千人から3万人へと急増した。・・・」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130203/trl13020308220000-n1.htm
『ゴジラ』のヒントは、日本の桜島のような活火山だったのでは、とする米国人のコラムだ。確かに海中から出でて口から火を吐くなあ。↓
http://www.slate.com/blogs/bad_astronomy/2013/02/02/sakurajima_volcano_smoldering_japenese_volcano_seen_from_space.html
日本人人質死亡の状況が更に明らかになってきた。↓
「ミニバスで脱出試み銃撃か アルジェリア、邦人死亡で新証言・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013020201002009.html
「突入時、人質全員死亡してた…アルジェリア内相・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20130202-OYT1T01327.htm?from=top
朝鮮日報も人民網に倣って、日本ヨイショ記事、とりわけ、日本は文明的に上位にある的記事を書くところまで徹底しなきゃ、再び、韓国は、李朝/大韓帝国が辿った悲劇の道を繰り返すことになるぜ。↓
「・・・「日本無視」の外交はダメ・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/02/03/2013020300227.html
中共は、サイバー犯罪を政治的・経済的目的でやらせるところの、ITに対する疫病神(menace)だ、とグーグルの会長が著書で非難した。↓
http://www.bbc.co.uk/news/technology-21307212
<昨年のワシントンポストとNYタイムスのハッキングに共通しているのは・・。↓>
・・・ in general, Chinese government hackers “want to know who the sources are, who in China is talking to the media. . . . They want to understand how the media is portraying them — what they’re planning and what’s coming.”・・・
<ワシントンポストは、異例にもNSCと米国防省に駆け込んだ。↓>
The Post turned over one of its servers to the National Security Agency and the Defense Department for analysis. ・・・
<だけど、ワシントンポストは、本件について秘匿して来た。↓>
Though U.S. news organizations and other companies frequently are the target of cyber-espionage, the extent of the Post intrusion appears to have been unusual and was kept secret from most company employees.・・・
http://www.washingtonpost.com/business/technology/chinese-hackers-suspected-in-attack-on-the-posts-computers/2013/02/01/d5a44fde-6cb1-11e2-bd36-c0fe61a205f6_print.html
↑中共は、米国等がやってるエシュロンのように、徹底的秘匿ができないからぶっ叩かれる、という部分はある。
だけど、ハッキング能力の問題もさることながら、違法なことをして何が悪いと思っているという意思の問題が中共(支那)にはあるってことが、連中が忌み嫌われる根本的理由だろうな。
このことを戦前の日本人が大衆も含めて認識するに至ったことが、(本来、基本的に人間主義者達であったはずの)日本兵による日支戦争中の対支那人蛮行につながった、というのがボクの仮説であることはご存知の通り。
語ったジョークならぬホンネの中身については全く驚かないが、この話をボクが知らなかったことには驚いた。↓
「・・・「英国と欧州の関係について話をせよ、と私を招待した勇気を称(たた)えたい。平和的共存の美徳についてチンギスハンに講演を依頼するようなものでしょうから」
反EU的な言動で知られたサッチャー元英首相がかつてベルギー・ブリュージュで行った演説冒頭のジョークは、今でも語り草になっています。・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013020302000099.html
ダイアモンドの新著(コラム#5966以下(未公開)、5989)が、狩猟採集社会が、農業社会以降よりも暴力的だったとしたことに非難の声があがっている。↓
・・・Survival・・・ condemned Diamond’s book as “completely wrong – both factually and morally – and extremely dangerous” for portraying tribal societies as more violent than western ones.・・・
http://www.guardian.co.uk/books/2013/feb/03/jared-diamond-clash-tribal-peoples
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太田述正コラム#6006(2013.2.3)
<米国前史(その8)>
→非公開